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国税専門官の合格ボーダーラインは何割?足きりラインや勉強のコツ

更新日:2023年2月7日

国税庁は「国家の原動力」である税を適正公平に賦課・徴収する使命があります。その中で国税専門官は、全国の国税局や税務署で税のスペシャリストとして働いています。国税専門官の採用パンフレットの表紙キャッチは「正義官」。研修もたいへん充実しており、やる気があればさまざまなキャリアを積むことができます。
また、勤務年数に応じて、税理士試験の免除が受けられるため、公務員を退職した後も、働き続けることができるのも魅了です。今回は、国税専門官の仕事内容や試験概要を解説します。

目次
国税専門官のボーダーラインの算出方法は
国税専門官の実際のボーダーライン
2022年のボーダーラインについて
2022年の点数一覧表
2021年のボーダーラインについて
2021年の点数一覧表
2020年のボーダーラインについて
2020年の点数一覧表
2019年のボーダーラインについて
2019年の点数一覧表
一次試験は何点取れば合格できるのか
最終的に合格するには何点取れば良い?
国税専門官のボーダーラインが低いのは何故か
試験科目が特殊だから
筆記より面接を重視しているから
志望度が高くない層がいるから
国税専門官試験の足きりのラインについて
ボーダーラインをクリアするための勉強のコツ
コツ①
コツ②
まとめ
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国税専門官のボーダーラインの算出方法は

国税専門官のボーダーライン(合格最低点)はどのように決まるのでしょうか。
国税専門官を含む国家公務員は、点数の計算方法を公開しており、次の数式になります。

図1

①配点比率は、国税専門官であれば次のように定められています。

試験種目 基礎能力 専門択一 専門記述 人物試験
配点比率 2/9 3/9 2/9 2/9

②素点はその試験で取れた点数です。基礎能力40問のうち24問正解したのであれば24点が素点となります。
③は、当該試験の平均点、④は受験生の点数分布のばらつきを表す数値です。
例えば、ある受験生の基礎能力の点数(素点)と全体の平均点や標準偏差が以下のようなものだったとしましょう。

  • 基礎能力の得点 24点
  • 基礎能力試験の平均点 21点
  • 基礎能力試験の標準偏差 5.5点
  • 基礎能力試験の配点比率 2/9

さきほどの数式にそれぞれの数値を入れると次のようになります。

図2

この受験生の基礎能力の標準点は、129点となります。
先ほどの式で各試験の「素点」を「標準点」に換算し、各試験ごとの標準点の合計が「合格最低点」を上回れば合格、となります。この「合格最低点」がボーダーラインとなります。

国税専門官の実際のボーダーライン

この国税専門官のボーダーラインは、実は他の試験と比較してもあまり高くないといわれています。その理由については後述しますが、まずは実際に過去のボーダーラインを具体的に見てみましょう。

2022年のボーダーラインについて

2022年の国税専門官の1次試験のボーダーラインは標準点換算で250点でした。また、この年の試験のデータは以下でした。

2022 基礎能力 専門択一
配点比率 2/9 3/9
平均点 21.265 20.526
標準偏差 5.001 6.381
合格最低点 250

まず、1次試験にあたる基礎能力試験と専門択一試験の素点を標準点に換算してみましょう。上で出てきた計算式の計算結果だけ書き出すと下の表のようになります。

図3

※なお、基礎能力・専門択一ともに、12点が「基準点」、つまり足切りラインとなります。したがって、11点以下の得点になると、その時点で不合格となるので注意しましょう。

2022年の点数一覧表

基礎能力と専門択一試験の標準点を合計して、250点を超えていれば1次試験は合格となります。
下の表は素点と標準点の組み合わせを示したものです。

図4

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例えば、基礎能力・専門択一が各20点だった場合は、標準点の合計は264点となり、250点を超えているので合格です。各18点だった場合は、合計235点となり不合格となります。

2021年のボーダーラインについて

2021年の国税専門官の1次試験のボーダーラインは標準点換算で222点でした。また、この年の試験のデータは以下でした。

2021 基礎能力 専門択一
配点比率 2/9 3/9
平均点 24.407 20.422
標準偏差 5.292 6.233
合格最低点 222

素点と標準点の換算表は以下です。

図5

2021年の点数一覧表

2021年の素点と標準点の組み合わせは以下の表になります。

図6

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2020年のボーダーラインについて

2020年の国税専門官の1次試験のボーダーラインは標準点換算で213点でした。また、この年の試験のデータは以下でした。

2020 基礎能力 専門択一
配点比率 2/9 3/9
平均点 22.175 20.792
標準偏差 5.407 6.551
合格最低点 213

素点と標準点の換算表は以下です。

図7

2020年の点数一覧表

2020年の素点と標準点の組み合わせは以下の表になります。

図8

拡大して見る

2020年はずいぶん低い点数となっています。ただ、この年はコロナウイルス感染症のため、試験日程が大幅に後ろ倒しとなり、公務員試験全体で出願者が激減したといった事情がありました。

2019年のボーダーラインについて

2019年の国税専門官の1次試験のボーダーラインは標準点換算で266点でした。また、この年の試験のデータは以下でした。

2019 基礎能力 専門択一
配点比率 2/9 3/9
平均点 18.293 21.135
標準偏差 4.293 6.418
合格最低点 266

素点と標準点の換算表は以下です。

図9

2019年の点数一覧表

2019年の素点と標準点の組み合わせは以下の表になります。

図10

拡大して見る

一次試験は何点取れば合格できるのか

ここまでをまとめて、1次試験で何点取れば合格できるのかをわかりやすく表にしてみました。表は、基礎能力の得点に対して、専門択一で何点取れば合格点に届くかを表しています。最下段は基礎能力・専門択一合計で何点くらいとれば良いか、という目安です。

図11

ご覧のとおり、基礎能力と専門択一の満点の合計は80点ですが、半分の40点を取らなくても1次試験には合格できることがわかります。
もちろん足切りライン(各科目12点)はクリアしなければなりませんし、年によって問題の難易度も変わりますので、ギリギリの最低ラインを狙うのは危険です。
しかし、9割、10割の高得点を目指して1次試験対策をする必要はありません。その時間を専門記述や人物試験対策に振り向けたほうが効率的です。

最終的に合格するには何点取れば良い?

1次試験を無事通過できたとしても、試験はまだ続きます。
最終合格するためには、1次試験と同様に最終合格点(最終合格のボーダーライン)を上回る必要があります。最近の最終合格点を見てみましょう。

  2022年 2021年 2020年 2019年
最終合格点 499 478 382 500
1次合格点 250 222 213 266

最終合格点はだいたい500点前後です。国税専門官は、試験全体で1000点付近が満点になるようにできています。つまり、ごく単純化していうと平均付近の点数を取り続ければ最終合格にたどり着くことになります。

国税専門官のボーダーラインが低いのは何故か

国税専門官はそれほど高い得点をとらなくても合格できるということがわかってきたと思います。では国税専門官のボーダーラインが低めで推移するのはなぜでしょうか。
これには国税専門官の特有の事情があります。

試験科目が特殊だから

国税専門官の試験は、基礎能力・専門択一・専門記述を併せると相当な数の科目数となり、科目構成が特殊です。

図12

選択科目は選ばなければいいだけですが、必須科目の基礎能力・専門択一の民法・商法・会計学は避けて通れません。しかし、商法や会計学は他の試験での出題がほとんどないので、特に併願をしている受験生は勉強を後回しにしがちになります。
LECの成績診断データを見ても、他の試験でも必ず出題される憲法は正答率の平均が7割を超えていますが、商法や会計学は計10問もありますが正答率平均は5割を下回っています。必須科目なのに点数が取れていないことがわかります。

筆記より面接を重視しているから

国税専門官には、緻密な計算を得意とする者、税徴収の現場で果敢に切り込む者など、多種多様な人材が求められます。そのため試験にあたっても人物試験が非常に重視されています。この人物試験の倍率を一定程度確保するため、1次の筆記試験のボーダーラインはあまり高く設定していないといわれています。

志望度が高くない層がいるから

国税専門官は募集人数が多く、先ほどお話したように選択できる科目数が多いため、比較的併願しやすい職種といわれています。そのため、多くの受験生が実際に併願しているのですが、併願している受験生は必ずしも国税専門官を第1志望としているわけではありません。国税専門官にフォーカスした学習をしていないので、あまりあまり高い点数にならず、平均点を引き下げていると考えられます。

国税専門官試験の足きりのラインについて

1次試験のボーダーラインを計算する際にも登場した「基準点(足切り点)」は、基礎能力や専門択一試験はそれぞれ12点が基準点でしたが、専門記述試験や人物試験にも同じように基準点が存在します。

専門記述の基準点は、例年100点満点中30点となります。受験生の得点がまんべんなく分布すると仮定すると、毎年下位1割前後の受験生が専門記述で足切りに遭っている計算になります。

次に、人物試験ですが、ここはかなり国税専門官特有です。国家公務員試験の人物試験は、通常A〜Eの5段階で評価します。通常はE評価を受けると足切りとなる試験が多いのですが、国税専門官はDE評価を受けると足切りになってしまいます。人物試験での足切りラインが高いといえます。これが国税専門官が面接試験が大事といわれる所以でもあります。

ボーダーラインをクリアするための勉強のコツ

1次試験は5割程度がボーダーなのですから、択一試験の勉強で時間をかけて完璧を追求するのは得策ではありません。6割程度(40問中24問)を上回ることを目標に、効率よく正答数を積み上げられるようにしましょう。

コツ①

そのためには、まず確実に得点できる得意な分野を作りましょう。
基礎能力であれば、数的処理(16問)・文章理解(11問)といった出題数の多い分野の対策が重要です。仮にこの2科目を全問正解すると、単純にそれだけで目標を上回ります。
もちろん全問正解は難しいので他分野の点数も必要です。しかしここでも出題範囲を絞って学習するとかなり点数を積み上げやすくなります。文章理解の英文はそこそこだが、現代文は満点近くを目指す。あるいは数的処理で、速さや確率といった数的推理を確実にとり、あとは図形で稼ぐ、といった個々人の得意分野にあった絞り方です。

コツ②

専門択一は、必須解答の16問を除くと、1科目6問構成で、9科目から4科目を選ぶ選択方式です。問題単位の選択ではなく、科目選択なので4科目に絞って学習することになります。ここでも各科目内を分野に細分化し、「6点中確実に取れる部分をどう増やすか?」という視点で学習していきましょう。財政学は、財政制度と財政事情部分を強くして4問取ることを目標にする、憲法・行政法は両方取れるようにして、専門記述の問題選択の幅を増やす、といった具合です。

まとめ

国税専門官の試験は、科目数が非常に多く、どこから手を付けてよいのか呆然としてしまうかもしれません。しかし、ボーダーはそれほどでもないため、「捨ててもいい」部分があります。自分の得意・不得意科目をしっかり線引し、何点取れるかシミュレーションして学習分野を絞っていくのが大事です。効率よく筆記対策を行い、人物試験対策に多くの時間を当てられるようにしましょう。合格への近道は戦略にあります。

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監修者:LEC実力派の講師陣
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