更新日:2022年1月26日

「公務員」と言ってもその仕事内容は様々で、同じ公務員でも国家公務員と地方公務員の仕事内容は大きく違います。また、例えば同じ国家公務員でも職種によって仕事内容は様々です。
このページでは仕事内容や勤務条件と待遇、またどうやったら公務員になり昇進できるのかを解説していきます。
是非、自分はどの公務員になりたいのかを考える参考としてください。
- 目次
- 職務内容
- 国家公務員(行政)
- 国家公務員(技術系)
- 国家一般職
- 地方上級
- 公安系公務員
- 勤務条件と待遇
- 国家総合職
- 国家一般職
- 地方上級
- 公安系公務員
- 公務員になるには?
- 公務員として昇進するには?
- もっと詳しく公務員の仕事を知ろう
- まとめ
職務内容
国または地方公共団体の公務を担当する者を指し、国の機関であれば「国家公務員」、地方公共団体であれば「地方公務員」といいます。
職務内容は実に幅広く、市役所の窓口業務から、霞ヶ関の本省に勤め重要な国際会議に参加したり、国会職員として委員会運営を担当したり、裁判の円滑な進行のための事務をしたり、脱税や労働基準法違反を取り締まったり…等々。さまざまな仕事があり、幅広い経験をすることができます。
国家総合職(行政)
国家総合職の職員は、将来の幹部候補生として、早い段階から管理職に就いて中央省庁やその出先機関で働きます。主な職務内容は、政策の企画・立案や法律の制定・改正、法律の適正な運用指導、予算編成事務、国会対応など、どれも国を動かす上で重要な仕事ばかりです。そのため国家総合職の職員には、広い範囲の知識や技術を生かして、柔軟に業務を行うことのできる、行政のプロフェッショナルとしての働きが期待されます。まさに行政の中心を担う役割であるといえるでしょう。
国家総合職(技術系)
国家総合職(理系)の職員は、行政系と同じく、将来の幹部候補生として採用されます。職務内容は採用先の省庁によって異なります。例えば、国土交通省では「インフラ整備に携わる」環境省では「大気汚染や水質汚濁を防ぐ制度について考える」総務省では「様々な統計調査の指揮を執る」などです。理系の知識を生かして技術的な観点で政策を検討し、実現するという部分が、それぞれの職務内容に共通しています。
建築・土木系は「国土交通省」、化学系は「環境省」、数理科学系は「総務省」、農業系は「農林水産省」が主な採用先として挙がることが多いといわれています。
国家一般職
国家一般職の職務内容は、どの省庁・出先機関に入るかで大きく異なります。
どの省庁にも共通している点は、国家総合職の職員が政策の企画・立案を行うのに対して、国家一般職はその政策を実際に施工・運用していくのが仕事であるという点です。国家一般職はまさに、国の「実働部隊」であるといえます。1つの省庁に入ると、基本的にはその省庁内での異動になるため、1つの分野を突き詰めることができる点が、国家一般職の仕事の魅力です。100年後も残るような制度作り・事業に携われるため、スケールの大きい仕事をすることができます。
地方上級
地方公務員にはさまざまな仕事がありますが、事務系の職種で採用された地方公務員の主な職務内容は、役所等での「一般事務」や、公立小・中学校などでの「学校事務」となります。
このほか、土木や建築といった、専門性の高い技術系の仕事に携わることもできます。
上級で採用された場合は各自治体の「幹部候補生」として考えられます。そのため、業務内容も、現場での定型的な業務に加え、部署間の連携を図るなど横断的な仕事から、政策立案、予算、税金、都市開発、環境、福祉まで行政の業務を幅広く担当することとなります。
公安系公務員
公安系公務員は「警察官」「消防士」「刑務官」「皇宮護衛官」など、治安を司る仕事に就いている公務員を指します。その職務内容は、それぞれ異なります。例えば警察官は交番や警察署に勤めて住民が安心して暮らせるように治安維持にあたり、消防士は災害や事故が発生したときに救急活動を行っています。「刑務官」は、刑務所や少年刑務所、拘置所に勤務します。そして、国家専門職の「皇宮護衛官」は、主に皇居や御所を警備する職業です。天皇皇后両陛下や皇族各殿下の日常的な警護に加えて、皇室行事の警備や、全国の御用邸や海外訪問先などにも随行し、事前の警備計画も担当しています。
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勤務条件と待遇
公務員の給与は民間企業と異なり客観的に決められています。
現在は、民間企業より初任給が高いところもあり、期末手当も高い水準で保証されています。

国家総合職
給与について、東京都特別区内に勤務する行政職員の初任給における場合で約224、000円程度となっています。(大卒程度試験の場合)その他にも扶養手当、住居手当、通勤手当、本府省業務調整手当、ボーナスなどが支給されます。
勤務時間は原則として、1日7時間45分。土・日曜日及び祝日等の休日は休みです。
その他にも年次休暇、病気休暇、特別休暇、介護休暇などがあります。
また、ワーク・ライフ・バランス支援制度として、育児休業制度等があります。
国家一般職
給与について、東京都特別区内に勤務する行政職員の初任給における場合で約218、000円程度となっています。(大卒程度試験の場合)その他にも扶養手当、住居手当、通勤手当、本府省業務調整手当、ボーナスなどが支給されます。
勤務時間は原則として、1日7時間45分で、土・日曜日及び祝日等の休日は休みです。
その他にも年次休暇、病気休暇、特別休暇、介護休暇などがあります。
また、ワーク・ライフ・バランス支援制度として、育児休業制度等があります。
国家総合職と国家一般職とでは、それぞれ昇進について大きく異なり、例えば一般職の場合、昇進の限界は課長職まで言われています。
地方上級
行政職員の初任給における給与について、例えば埼玉県庁とさいたま市を比べた場合、埼玉県庁は約207、000円程度、さいたま市は206、000円程度となります。その他にも扶養手当、住居手当、通勤手当、ボーナスなどが、それぞれの支給要件に応じて支給されます。
勤務時間については、埼玉県庁、さいたま市共に、原則として平日の8時30分〜17時15分までとなり、休暇についてもそれほど差はありません。
勤務条件や待遇について、各自治体ごとに大きく異なるというケースはあまりありませんが、気になるという方は、各自治体の採用ホームページで確認をすることが可能です。
公安系公務員
例えば警視庁の警察行政職Ⅰ類の場合、初任給が約220、000円程度となります。
その他にも扶養手当、住居手当、通勤手当、ボーナスなどが、それぞれの支給要件に応じて支給されます。
勤務時間については原則として週38時間45分、1日あたり7時間45分となっているシフト制で、夜勤を伴います。
ですが、他の公務員と同様に年次休暇や特別休暇、育児休業などが取得でき、休暇については充実しています。
警視庁に限らず、公安系公務員については危険を伴う業務に関わる機会が他の公務員に比べて多いので、給与に関して高く設定されています。
公務員になるには?
地方公務員になるには、まず各自治体で実施される試験を受けて、採用される必要があります。
地方公務員試験は、各自治体によって試験内容や受験資格は自治体によって異なります。
試験はレベルに応じて「上級(大卒程度)」「中級(短大卒程度)」「初級(高卒程度)」と分けているところが多くあります。(「Ⅰ類」「Ⅱ類」「Ⅲ類」という分ける試験もあります。)なお、この分類は基本的に試験の難易度の目安を示すものであり、学歴要件ではありません。
つまり、あらゆる人に受験のチャンスがあるということになります。
ただし、自治体によっては制限をかけているところもあるため、詳しくは受験要項を確認してください。
次に、国家公務員になるには人事院が実施する国家公務員試験を受ける必要があります。
試験は大きくわけて「総合職」「一般職」「専門職」の3つの試験となります。地方公務員試験との違いは、筆記・人物試験を受験しながら志望先の府省庁が実施する面接「官庁訪問」をへて内定を獲得することができます。
国家公務員は最終合格=内定ではないため十分に注意が必要です。
公務員として昇進するには?
民間企業と異なり公務員の昇進や昇給は厳格な職務給や俸給に従って上がっていくのでより高い役職に昇進するために一番大切なことはできるだけ早く公務員の世界に入り長く努めることです。
特に国家一般職では永年粛々と職務を継続することにより総合職クラスに出世することも夢ではありません。
ただし、年功序列だけでは職員のインセンティブがなくなってしまうので国家公務員も特に国家専門職や裁判所職員などを中心に業績を昇進昇給に反映させる所も増えてきました。
また、地方公務員は昇任試験や業績評価を昇進に反映させるのが普通になってきています。
もっと詳しく公務員の仕事を知ろう
公務員の仕事については上記で述べたように多岐にわたり、職種によって様々です。
もっと詳しく仕事内容を知るためには、各公務員の職員採用ページやパンフレット等で知ることができます。
さらに、LECではK-FORUM(Kフォーラム)という現役公務員の方をお呼びして仕事内容・職場環境など直接聞けるイベントを開催していますので、是非ご参加ください。
まとめ
LECでは、国家総合職から地方上級、公安系公務員まで幅広い職種に対応したコースをご用意しています。志望先にあった最適なコース・カリキュラムで効率的に学習をすすめ合格を掴みましょう!
私が合格・内定を獲得できた理由

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水野 駿さん
【大学名】立教大学法学部 在学中
【最終合格先】国家一般職 -
充実した学習環境とサポート体制のおかげ
私が国家公務員一般職試験に合格出来たのは、LECの充実した学習環境とサポート体制があったからです。例えば、朝から夜まで解放されている自習室、担任相談、合格者アドバイザーによる相談とゼミ活動などがあり、公務員試験に合格するためのインフラが非常に充実していました。こうした充実したインフラがあったおかげで、モチベーション管理も情報入手も問題なく行うことができ、合格をつかみ取ることが出来ました。そのため、受講生には遠慮することなくLECのインフラを多く活用することをお勧めします。
もっと詳しく公務員の仕事を知ろう

- 監修者:LEC実力派の講師陣
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