0570-064-464

0570-064-464

menu

資料請求

資格取得・通信教育

受講相談 online
0570-064-464

0570-064-464

平日 9:30〜20:00 | 土祝 10:00〜19:00 | 日 10:00〜18:00

公務員試験とSPIの内容は似ている?難易度や今後の自治体による導入について

更新日:2023年3月31日

イメージ

近年、公務員試験では、民間企業を志望する学生も受験しやすいように、従来型の公務員試験に加えて、SPIを導入する自治体が増えてきています。では、SPIとはどういったものなのか、その対策は?詳しく見ていきましょう。

目次
SPI・SPI3とは
SPIの実施方法
SPIの内容について
SPIと公務員試験の内容は似ている
言語分野についてと注意点
非言語分野についてと注意点
例題
試験時間や1問あたりの解答時間に違いは?
公務員試験の難易度とはどう違う?
自治体のSPI導入の今後
SPI学習のポイント
まとめ

SPI・SPI3とは

SPIとは「Synthetic Personality Inventory」の略で、企業の「仕事」と「組織風土」に適応できる人材の採用を支援するために、リクルート人事測定事業部(現・リクルートマネジメントソリューションズ)が開発した、個人の能力特性、意思特性、行動特性などを知るための適性検査です。

SPIは、「知的能力」と「性格」という2つの検査で構成されており、「知的能力」は言語分野と非言語分野の2つからなる「基礎能力検査」で測られます。言語は国語系、非言語は算数・数学系と思うとわかりやすいです。一方、「性格」は個人の基本的な特性を「職務適応性」「組織適応性」「性格特徴」などの項目に分けて検査結果が出される「性格検査」で測られます。

SPIは、これまでバージョンアップを重ねてきており、現在は、「SPI3」が利用されています。
もともとは、SPIは民間企業の採用選考で利用されてきましたが、公務員試験において、民間企業を志望する学生も受験しやすいように、従来型の公務員試験に加えて、SPIの導入が年々増えてきています。

SPIの実施方法

SPI3の実施方法は、パソコンを用いるものとマークシートを用いるものとに分けられます。
公務員試験では、多くの場合「ペーパーテスティング」か「テストセンター」が採用されています。

実施方式 説明
パソコン テストセンター 全国の常設専用会場に受験生が出向きパソコンで受験
WEBテスティング 受験者が志望する会社に出向き、その会社が用意したパソコンで受験
インハウスCBT 受験者の自宅や大学などのパソコンでWEB上の適性検査を受験
ペーパーテスティング 志望自治体の試験会場に出向き、マークシート形式で受験
  ペーパーテスティング?※ テストセンター WEBテスティング
試験時間 言語:30分/非言語:40分 言語と非言語:約35分 言語と非言語:約35分
問題数 言語:40問/非言語:30問 人によって異なる 人によって異なる
性格検査 約40分 約30分 約30分
計算用紙 問題文の余白を使用 会場でメモ用紙配布 手元に自分で用意する

※ペーパーテスティングは、SPI3−Uの数値

\まずはここからスタート!/
資料を請求する

SPIの内容について

SPIは、「基礎能力検査(言語分野と非言語分野)」と「性格検査」の2種類に分かれます。
「言語分野」は、語句関連の知識が問われ、同意語、反意語、二語関係(包含関係など)、語句の意味、ことわざ・慣用句などが出題されます。さらに、文法、文章整序(文章の並び替え)、長文読解なども出題されます。「非言語分野」は、計算、数学的思考、論理的思考が問われ、比・割合、損益算、代金の支払い、濃度、速さ、通過算、仕事算、整数などの計算が中心の分野、命題、推論、位置関係、集合、場合の数、確率、グラフの領域、物の流れや比率、図形、資料の読み取りなど数学的思考、論理的思考が中心の分野もあります。
「性格検査」は、日頃の行動や物事に対する考え方について多角的な質問をされ、自分の考えにより近いものを選んで回答します。

SPIと公務員試験の内容は似ている

SPIの非言語分野については、公務員試験の数的処理と重なる単元が多いです。特に、数的推理分野からの出題が多く、公務員試験対策で学習したことをそのまま生かせるということが言えます。SPIの言語分野については、公務員試験の文章理解の内容把握、文章整序の解法と重なっています。SPIと公務員で重要な単元が類似していることもあるので、双方の学習がリンクするということが多く見られます。

言語分野についてと注意点

公務員試験においては、読解という要素が強くなってきますが、SPIは、国語常識、語句の知識問題も含まれています。同意語、反意語、二語関係(包含関係など)、語句の意味、ことわざ・慣用句は、そもそも知らないと解答を導き出すことは困難です。なるべく多くの問題を演習しながら、語句に関する知識を増やしていけるようにしていきたいです。文法は中学校で学習する内容であるが、高等学校で学習した古典文法と混乱してしまうところがあるかもしれません。

非言語分野についてと注意点

非言語分野についても、公務員試験と重なる単元が多いのですが、SPIでは、代金の支払い、グラフの領域、物の流れや比率といった公務員試験ではまったく問われない単元もあります。これらは、独特の解法もあるため、ある程度の演習量が必要です。公務員試験がメインとなる受験生も、SPI対策として、これらの単元の学習は必須です。特に、グラフの領域は、高等学校の数学Uで学習することがもとになるため、1次関数、2次関数に関する最低限の知識が要求されており、それぞれの関数の式は確実に使いこなせるようにしておきたいです。

例題

例題①

(問 題)
父の日のプレゼントとして、長男は4000円の花を、次男は4500円のお酒を、三男はケーキを買った。3人がプレゼント代を均等に払うようにするために、長男は次男に100円払い、三男は次男に300円払った。このとき、ケーキ代はいくらであったか。
  • A:3500円
  • B:3600円
  • C:3700円
  • D:3800円
  • E:3900円
  • F:4000円
  • G:4100円
  • H:4200円
解答・解説を見る
(解 説)
長男は、自分で払った花の4000円に加えて、100円を次男に払ったことから、3人が均等に支払ったときの代金は、
4000+100=4100(円)
です。
三男はケーキ代を払った上、次男に300円払ったことで、4100円支払ったことになるから、ケーキ代は、
4100−300=3800(円)
(正 解)D

例題②

(問 題)
イメージ
x軸、y軸、直線、放物線によって、図のように①〜⑬の領域に分けられている平面がある。次の連立不等式によって表される領域は、@〜Lのうちどれか。
イメージ
  • A:①
  • B:⑤
  • C:⑦
  • D:⑩

  • E:⑪
  • F:⑬
  • G:③と⑩
  • H:④と⑫

  • I:⑤と⑦
  • J:AからIのいずれでもない
解答・解説を見る
(解 説)
まず、x>0となるのは、y軸よりも右側より、B、C、I〜Lがあてはまります。
次に、原点の座標(0、0)をy<− 3 4 x−1に代入すると、
0<−1
となるが、これは成り立たないため、y<− 3 4 x−1を満たすのは、原点を含んでいない方である、直線y=− 3 4 x−1より下側となり、J、Lに絞れます。
最後に、原点の座標(0、0)をy< 1 3 x2−3に代入すると、
0<−3
となるが、これは成り立たないため、y< 1 3 x2−3を満たすのは、原点を含んでいない方である、放物線y< 1 3 x2−3の外側となり、Lとなります。
(正解)F

例題③

(問 題)
ア〜ウのうち、図の流れを正しく表している式はどれか。なお、アルファベットの小文字は、比率を表す。
イメージ
解答・解説を見る
(解 説)
Aから比率sでBとなるから、B=sAとなり、Aから比率uでCとなるから、C=uAとなります。
次に、Bから比率t、Cから比率vでDとなるから、
D=tB+vC
となるから、イは正しい。
D=tB+vC=t×sA+v×uA=stA+uvA=(st+uv)A
となるから、アは誤り。
D=tB+vC=tB+v×uA=uvA+tB
となるから、ウは正しい。
(正解)F

試験時間や1問あたりの解答時間に違いは?

SPIは形式によって時間が異なり、ペーパーテスティングでは、「言語:30分」「非言語:40分」と時間が区切られており、「言語」検査が終了したあと、「非言語」検査の解答中に「言語」に戻って解答することはできません。「言語」「非言語」それぞれの検査中は、どの問題から解答してもよいため、全体を見て簡単な問題から先に解く、というテクニックが通用します。
一方、テストセンターでは、1問1画面の出題のため、次に進むと後戻りができないため、簡単な問題を先に解く、というやり方はできないので注意が必要です。そして、問題ごとに時間制限があるため、制限時間をオーバーすると、自動的に次の問題に進んでしまいます。公務員試験と同じペースで問題を解いてしまうと、自動的に次の問題に変わってしまうため、「早く解く」ことが何より重要です。
1問平均1分であり、公務員試験と比較すると問題の難易度は下がるが、問題を解く時間はかなり少なくなります。

公務員試験の難易度とはどう違う?

一般的に、公務員試験の問題のほうが時間がかかる難しい出題が多いので、公務員試験対策をしておけば、SPI試験の対策は必要ないと言われていますが、これは内容面での話です。そもそもSPI試験は、確実に(ミスなく)短時間(1分以内)に正解をしていかないといけないため、ある程度の練習をこなして、出題傾向や、問題そのものに慣れておく必要があります。無対策で臨むと、どこかの問題でつまずいたときに時間を大量にロスしてしまい、結果として大きく点数を下げてしまいます。

自治体のSPI導入の今後

「特別な公務員試験対策が不要」「全国に設置されるテストセンターで受検可能」と称して、民間企業の志望者も公務員試験が受験できるよう、特に市役所試験でSPIの導入が急増しています。
近年、県庁・政令市を中心に、従来の教養試験を課す区分と、SPI3やSCOAを利用した試験を課す区分を、A区分・B区分のように分け、並行して実施する自治体が増加しています。2022年度から、茨城県は「事務(知事部局等B)」として従来型の試験と同日の6月に実施、群馬県は「行政事務B(SPI方式)」として4月に先行して実施し始めました。更に、2023年度からは堺市が大卒程度の1次試験を全て適性検査(SPI3)に変更されたり、横浜市では特別実施枠「SPI方式」を導入するなど、政令市にも広がりを見せています。

しかし、一般的にSPI選考の募集人員は少ないことが多く、倍率が高くなることが多いです。
どの自治体がどのタイプを導入するかは毎年のように変動しています。年初から春にかけて発表される自治体の試験情報には早めに目を通しておきましょう。しかし、受験案内の記載からはどの試験が行われるのか判然としない場合も多く、そのような場合には、試験時間や問題数、出題分野・科目、内容の記載例の文言などを確認して、どのようなタイプの試験が使用されるか事前に見極めるようにしましょう。

SPI学習のポイント

SPIは言語分野と非言語分野の2つの範囲から構成されているため、公務員試験と比較するとかなり少ない勉強量で済みます。しかし、SPIでは最初から高得点を狙っていかなければならないため、問題への慣れが必要不可欠です。時間を必ず測りながら、同じ問題集を数回こなし完璧にするのが効率的です。また、言語分野では暗記分野が多くなるため、勉強を始めたばかりの時は知らない言葉に戸惑うことが多々あるかもしれません。しかし、一見丸暗記しなければならなさそうに見える分野の中には、きちんと解き方がある分野も多いので、メリハリをつけて学習していくことが重要です。毎日30分ずつでも時間のある時にコツコツとやる方が効率的です。

まとめ

このように、公務員試験でSPIを導入する自治体が増えていますが、現時点では従来の試験とは別枠で実施され併願ができない試験が多くなっています。SPI枠は倍率が高く、高得点を目指す必要もあるため民間との併願ではなく、公務員が第一志望と考えている方はどの枠で受験するか十分に検討したうえで試験対策を始めましょう。
LECの公務員試験対策では従来の公務員試験対策をメインにしながらもSPI対策ができるコースもご用意しています。万全の対策で公務員合格を目指しましょう。

地方上級・国家一般職 対策コース
市役所対策コース

講師陣
監修者:LEC実力派の講師陣
LECは公務員試験の指導実績30年以上!
公務員試験を知りつくしたプロ!LEC講師陣が全国で公務員を目指す受験生のために丁寧に指導。
経験豊富な受験指導のプロが受験生の疑問や悩み・不安を解消し、最終合格・内定まで、完全サポートしていきます。
合格に導く実力の講師陣

LECが選ばれる理由

PAGE TOP