更新日：2023年10月26日
- このページのまとめ
- 藤沢市は新しいアイデアを積極的に実行し、地域振興や住民のために取り組む活発な自治体です。ふるさと納税お礼品や地域応援プロジェクトを展開し、市民の提案に応じて新しいプランを立案しています。事業者との協力も多く、積極的に社会を変える環境で、大きなやりがいを感じられる職場です。公務員の本分を体現し、100年後に感謝される仕事がみなさんを待っています。
- 藤沢市の一般行政職職員は、大卒者の初任給192,300円、平均年齢41.4歳、平均給料月額316,149円、平均給与月額443,949円となっています。
- 藤沢市の大卒程度事務系総合職の採用試験は、1次試験でSPI3+録画面接、2次試験でグループディスカッション、3次試験で個別面接が課されます。試験日程が被っていない他の自治体や国家公務員試験と併願が可能ですので幅広い選択肢を検討しましょう。
- 監修者：森葉子LEC専任講師
- LEC講師歴15年以上。
世界史を主に担当し論文・面接など公務員試験対策全般を指導している。
森葉子LEC専任講師
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藤沢市役所で働くって？
藤沢市はこんな自治体
藤沢といったら、江の島をかかえる湘南第一の都市、というイメージがあるかと思います。イメージがない方も、サザンオールスターズやサーフィンなどのマリンスポーツの聖地としての「湘南」はご存じですよね？その「湘南」とはいったいどこなのか、広義には神奈川県の沿岸部分になりますが、一説にはサザンやユーミンの歌に登場する茅ヶ崎しか湘南と認めない！という人もいるとか。しかし、あの江の島のある藤沢市はもちろん湘南であり、人口規模も政令市を除くと県内第一の都市で、慶應義塾大学のかの総合政策学部を擁する湘南藤沢キャンパスや、多摩大学、日本大学、湘南工科大学など、４つの大学のある学園都市でもあります。そしてなによりも大きな特徴は、日本全体で人口が減少局面に入っているなか、ファミリー層の転入が多い状態が続いており、人口が増加している点です。こうしたことは、単に風光明媚な自然環境だけでは実現できることではなく、行政の努力によって住みやすいまちが実現できている証ではないでしょうか。
藤沢市役所の仕事内容・魅力
なんといっても新しいことをどんどんやる！というのが藤沢市の魅力だと思います。例えば、2023年度の定例記者会見内容には、ふるさと納税お礼品に藤沢市内で使えるpaypay商品券導入であったり、東京オリンピック女子サーフィンで銅メダルを獲得した都築有夢路選手パリ五輪応援プロジェクト、藤沢産酒米100％の日本酒誕生など、地域のため、地域振興のため、日夜知恵を絞りながら職員の方が働いているのだな、と感じることができます。また、車いす利用者から寄せられた海の魅力を肌で感じたいというご要望に対して、その実現のための新しいスキームを構築するなど、とにかく人々の困った、こんなことがしたい、そうしたことをどんどん実現している。本来、公務員の仕事とは、こうあるべき、ということを具現されているように感じます。これはすごい。 いろいろな取組の中でも、事業者との協働などもたいへん多いですね。率先して主体的に社会を変えていきたい、と考える人にとって、大きなやりがいを感じられる最適な職場ではないでしょうか。先輩職員のコメントに「100年後の人から感謝される仕事」とありましたが、まさにそんな仕事がみなさんを待っていると思います。
藤沢市役所のキャリア
2022年4月1日に改訂された「藤沢市人材育成基本方針」を見ると、新しいことをどんどんやっていく藤沢市は、その人事制度から生み出されていることがわかります。たとえば、求められる職員像として掲げられているのは「変革性・チャレンジ精神を持った職員」であり、人事評価制度としても、行政課題に対し前向きに、かつ挑戦的に取り組むことを後押しして、成長を促すことを目的に、通常の目標と比べて困難度が高い目標として「チャレンジ目標」を設定することを義務付けるなど、なるほど、現在の藤沢市の取組は、こうした人材育成制度や人材評価制度によるものなのか、と納得できます。また、庁内公募制度があり、毎年度喫緊の課題とされる職場（特定の業務）を提示し、意欲をもって取り組む職員を公募するなど、積極的で意欲のある職員をどんどん喫緊の行政課題の解決に登用している、これもすごい！積極的に手を挙げて、やりたい、がんばる！という意欲をくんでくれて、その実現を後押ししてくれる職場は正直そんなに多くないです。
藤沢市役所の給料・年収
2022年（令和4年）4月1日現在の一般行政職における状況は以下の通りです。
| 初任給（大学卒） | 192,300円 |
|---|---|
| 平均年齢 | 41.4歳 |
| 平均給料月額 | 316,349円 |
| 平均給与月額 | 443,949円 |
| 【参考：神奈川県】平均給料月額 | 328,980円 |
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藤沢市役所の採用試験について
藤沢市役所採用試験の採用区分と受験資格・年齢制限
試験区分について
藤沢市の大卒程度採用試験においては、事務系総合職（2024新卒）、技術職（2024新卒）などがあります。
受験資格・年齢制限について
事務系総合職の場合、以下の条件を満たす方が受験できます。
- 採用年3月に4年制大学または大学院を卒業・修了見込みの人
藤沢市役所採用試験の倍率・難易度・合格者数推移
| 職種 | 応募者数 | 第1次試験受験者数 | 第1次試験合格者数 | 最終合格者 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 事務系総合職 | 634人 | 634人 | 31人 | 3人 | 211.3倍 |
事務系総合職の倍率は、2022年6月実施の年には211.3倍と驚異的なものでしたが、2023年3月に新卒向けに実施した試験では10.9倍と、高いですが一応納得できる範囲になっています。おそらく、例年と同様の試験日程だろうと確認を怠っていた人が、出願できなかったとう状況もあるのではないかと思います。
藤沢市役所採用試験の試験内容
| 1次試験 | SPI3+録画面接 |
|---|---|
| ２次試験 | グループディスカッション |
| ３次試験 | 個別面接 |
民間企業のような採用試験になっています。特に録画面接が非常に大きなポイントになっています。
藤沢市役所の採用試験の日程について
| 第1次試験 | 6/1(水）〜6/5(日） |
|---|---|
| 第1次試験合格発表 | 6/8(水） |
| 第2次試験 | 6/14(火）〜6/18(土）のいずれか1日 |
| 第2次試験合格発表 | 6/23(木） |
| 第3次試験 | 7/1(金）〜7/3(日）のいずれか1日 |
| 最終合格者発表 | 7月中旬 |
公務員試験の日程が遅いことで、民間企業に良い人材が流れているという危機感から、日程を早めるところが増えていますが、藤沢市も同様です。
藤沢市役所採用試験の試験対策
試験勉強のコツは？
一般的な公務員の採用試験ではないのが藤沢市の大きな特徴です。
もちろん1次選考の時点でSPI３が課せられるので、その対策はもちろん必要ですが、何よりも藤沢市の求める職員像である、「変革性・チャレンジ精神を持った職員」として①政策形成・実行能力を持った職員、②コミュニケーション能力を持った職員③課題解決能力を持った職員、④自らが住む・働く地域を知り、地域の状況・課題が把握できる職員に合致しているということを示す必要があります。細目としては「思いやり」「失敗を恐れず、情熱をもって果敢に挑戦」「多角的な視点」「地域の一員としての行動できる」などのキーワードが挙げられています。「思いやり」はすでにある、では自分に足りないことはなにか、足りないものを身に付けるために、どのような経験を積んだらよいのか、自分自身を客観的にみつめ、一歩前に進ことが大切ですね。その中で特に問題にあるのが①ではなでしょうか。今、どのような課題が社会にあり、それを解決するためにどのような仕組みをつくるのか、そのためにどのような手はずが必要なのか、いわゆる公共政策と呼ばれる領域を勉強し、また地域等で実践と積むことが近道かもしれません。
試験勉強時間の目安
藤沢市の対策として、一般的な公務員試験の筆記対策としての勉強時間をあげるのは意味がないかもしれませんね。ただ、SPI３の対策として、一概には言えませんが300時間くらいは必要になるかもしれません。大事なのは、公共政策について、本を読んでみたり、行政の仕事を理解するための時間です。仕事を理解というとまずはインターンシップでしょう。ただし、きちんと自分で行政の何を学ぶのか、という目的意識などを持たずに参加しても、インターンシップから何も得ることはできません。インターンシップに参加する前に、地域活動のボランティアなどに参加して、地域社会が抱える課題を理解してはじめて、インターンシップの中で行政がどのように誰に何を働きかけて政策を実現しているのか、を学ぶことができると思います。過去問を中心とした勉強をするのが公務員試験対策だ、という時代は、もう古いということをよく理解し、自ら動く、そのための時間を学生さんでしたら１.2年生の段階からとっていただくことが大切ですね。社会人の方はそうした時間がとれないかもしれませんが、基本的な地域課題に対して行政が何をしているのかを理解し、ご自身の職場で果敢に挑戦して実績を残していただくとよいでしょう。
併願について
併願先としては、同じような試験をしている自治体がおすすめ！ということになりますが、ここ一年で、神奈川県内の市役所の多くが特別な公務員対策は必要ない試験です、ということをアピールしています。筆記試験を従来型の公務員試験に変えてSPI3にするということは、テストセンターで一定の期間内に自分の選択した日にSPI３の試験を受ける、ということなので、試験日程もそれぞれの自治体がかなり柔軟に設定できるようになりました。そうなってくると、併願先の選択基準としては、自分にあったところ、ということになります。それぞれの市の特徴を踏まえ、自分にあったところを選択しましょう。自治体のHPだけでもずいぶん特徴がありますが、特に「総合計画」など、長期的な目標や方針を掲げたものを見ると、少子高齢化と人口減少、災害対策のように、どこの自治体も重点課題は同じではないか、どれも同じ？と見えがちですが、いろいろなものを見ていくうちに、自治体の特徴や雰囲気が見えてきます。そうした手間を惜しまずに、自分にあった自治体を選んでください。もちろん、直接足を運ぶことも大事ですね。
よくある質問 ※2023年度の藤沢市事務Ａ（事務系総合職）
- Q.藤沢市の試験科目は？
- A.第1次試験はSPI3+録画面接、第2次試験はグループディスカッション、第3次試験は個別面接が行われます。
- Q.藤沢市の試験日程は？
- A.第1次試験および第1次試験合格発表は6月上旬、第2次試験は6月中旬、第2次試験合格発表は6月下旬、第3次試験は7月上旬、最終合格発表は7月中旬です。
- Q.藤沢市の受験資格（年齢）は？
- A.採用年3月に4年制大学または大学院を卒業・修了見込みの人が受験できます。
まとめ
藤沢市はもちろん、近年の基礎自治体は、将来的に自治体を存続させるために、主体的に自ら課題をみつけて、さまざまな人たちと協力しながらそれを解決していける人材を求めています。もちろん、全体の奉仕者としての自覚や、きちんとルーティンな仕事をこなす誠実さや几帳面さは必要ですが、＋アルファが求められていると言えましょう。そんなに要求ばかりされても、と思う気持ちもわかります。ただ、みなさんがやっていくことは、今現在の住民の方々はもちろんのこと、100年後の人から感謝されることは間違いないです。そんな壮大なスケールで、仕事ができるってすばらしいですよ。まさに人に感謝される仕事！ですね。
