根本講師の本試験分析
法務省から発表された令和2年度司法書士筆記試験の基準点等の発表をうけて、以下のような分析結果となりました。
年度別突破人数一覧
午前は、例年3000人前後の人数を基準点にしているにも関わらず、今年は3620人とかなり多めになっています(例年の水準であれば、基準点は26問正解になっているはずです)。午前の突破のハードルは近年で最も低くなりました。
一方、午後の突破人数が乱高下する傾向は例年通りです。午前の突破者を多くとったためか、午後の突破人数が近年では最低の人数になっています。
平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | 令和元年 | 令和2年 |
---|---|---|---|---|
午前択一 | 午前択一 | 午前択一 | 午前択一 | 午前択一 |
3,114人 | 3,069人 | 2,897人 | 3,030人 | 3,643人 |
午後択一 | 午後択一 | 午後択一 | 午後択一 | 午後択一 |
3,960人 | 3,139人 | 3,461人 | 2,817人 | 2,234人 |
年度別基準点突破者比率
午前択一の突破人数が多いため、突破者の比率が過去最高になっています。例年は20%台で推移している数値が、今年は30%以上となっています。(3人〜4人に1人が基準点を突破しています。)
一方、午後の突破人数の比率は、例年並みの状態です。20%を下回る数値になっていますが、過去にも20%を下回ったことがあります(平成27年 18.6%)。
平成28年 | 平成29年 | 平成30年 | 令和元年 | 令和2年 |
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午前択一 | 午前択一 | 午前択一 | 午前択一 | 午前択一 |
18.0% (17,276人中3,114人) |
19.2% (15,950人中3,069人) |
19.5% (14,853人中2,897人) |
21.5% (14,059人中3,030人) |
30.99% (11,757人中3,643人) |
午後択一 | 午後択一 | 午後択一 | 午後択一 | 午後択一 |
23.7% (16,725人中3,960人) |
20.3% (15,440人中3,139人) |
24.1% (14,387人中3,461人) |
20.5% (13,683人中2,817人) |
19.44% (11,494人中2,234人) |
法務省の基準点資料を読み解く!〜記述リサーチ情報の公開〜
11月8日(日)に法務省の基準点データと、今までLECに蓄積されたデータをもとに、もう少し詳細な分析を行うガイダンスを実施します。
「なぜ、今年の午前の基準点の水準が変わったのか」「記述の採点人数は増えるのか、減るのか」などの考察も行います。
また『記述式再現答案無料添削サービス』から、受験生の記述の答案の状況も説明します。
・どの論点を、どれぐらい人数が正解しているのか。
・各欄ごとに、どのくらいの点数を取っているのか。
・全体の平均点はどれぐらいなのか。
などのデータを見ながら、分析していきます。
ぜひ、ご視聴ください。