
赤木クラスには、予備試験・司法試験合格に必要な「技術」が詰まっていました
D・T さん
年齢 | 32歳 |
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大学 | 大阪大学(法学部)卒業 |
受験資格 | 予備試験合格 |
予備試験合格時 | 社会人 |
LEC受講歴 |
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※本体験記は、合格発表日を基準として年齢等を記載しています。
法曹を目指したきっかけ
私は、大学卒業後の数年間は会社員として働いていましたが、年次を重ねるにつれて自分の職業人生について考える機会が多くなっていきました。大きな組織の一員として事業の発展に貢献するやりがいと誇りを感じる一方で、自らがより広範な裁量をもって仕事をしたいという思いが私にはありました。紆余曲折はありましたが、最終的に、一人の独立した専門家として多様な案件に携わることを通じて広く社会経済に貢献していきたいと考えるに至り、弁護士を志すようになりました。
LECを選んだ理由
赤木先生が講義コンセプトとして掲げられている「当事者目線」と「条文至上主義」が、非常に合理的な思考方法であると感じたからです。 将来の実務にも通じる思考方法でありますが、現行の予備試験および司法試験の論文式試験が具体的な事件を想定した事例問題であることを踏まえると、受験生が是非とも念頭に置いておくべき大きな指針であるように思います。 また、法律基本7科目の指導と、入門講座から2年目講座に至るまでの指導を赤木先生が一貫して行っている点にも大きな魅力を感じました。 各科目間には(とりわけ同じ系統内においては)自ずと関連性がありますし、基礎知識の習得も論文式試験を意識するのとしないのとではその後の実力の伸びに大きく差が出るように思います。 このように、一貫指導を行うLECを選んだことにより、「縦(学習進度)」・「横(科目)」の両面でブレなく効率の良い学習ができたように思います。
仕事や学業、家庭との両立のコツ(時間活用術)
ありきたりかもしれませんが、仕事や学業、家庭と受験勉強を両立させていく上で重要なのは「スキマ時間の活用」と「取捨選択」だと思います。
私自身、入門講座を受講していた時期には、会社員としてフルタイムで働いていました。
自宅から勤務先まで電車で片道30分ほどであったため、赤木先生オリジナルの復習用教材や適宜配布されていたポイント集などの持ち運び可能な教材を使って入門講座の復習をするなどして、通勤時間を活用していました。
また、最低限やるべきこと(AAランクやAランク、Bランク部分の理解と関連条文の検索)とやらなくてよいこと(短答プロパーであるCランクやDランク部分の暗記)を峻別し、前者に集中的に時間を投じました。
司法試験業界では、情報と教材が大量に出回っているので、その全てを網羅することは不可能です。限られた時間を有効に活用するという点ではもちろん、精神衛生上も、手を広げすぎないという姿勢は肝に銘じておくべきように思います。
受験勉強を通じて「失敗した」と思うこと
「失敗した」と思うことは、司法試験の過去問検討が質・量ともに不足していた点です。
私は一回目の司法試験に不合格となってしまいましたが、その原因は上記の点によるところが大きいです。
予備試験も司法試験も具体的な事件を想定した事例問題が出題される点で共通しており、両試験に臨む上で学習方針を大きく変える必要はありません(むしろ変えるべきではありません)が、問題文の分量や試験時間は異なることから、しっかり過去問検討を行って各々の出題形式に十分慣れておく必要があるように思います。
私は上記反省点を生かして、二回目の受験にあたっては司法試験の過去問検討を十分に行いました。
おかげで自信をもって本番に臨むことができ、(会心の出来とまではいかなかったものの)受験直後に合格を確信できるほどの感触を得ることができました。
受験勉強を通じて「成功した」と思うこと
「成功した」と思うことは、「条文至上主義」と「当事者目線」という指針を最後までブレることなく持ち続けた点です。
今回も例に漏れず現場思考問題や難しい問題が出ましたが、こうした問題も上記の指針で何とか食らいつき、限られた時間内で一定程度の内容を書ききることができました。
私は、入門段階では上記の指針で基礎知識の習得をするように心掛け、2年目講座以降では上記の指針をもって問題検討にあたってきました。
こうした学習の積み重ねが、本番の試験で実を結んだように思います。
LECの講座の良かった点
入門講座、論文基礎力養成答練
私は、赤木先生の入門講座を受講しました。赤木先生の講義の特徴は、「当事者目線」と「条文至上主義」というコンセプトのもと、予備試験および司法試験の天王山である「論文式試験」を強く意識した内容となっている点にあります。
そして、初学者向けの講座として位置づけられているこの入門講座においても、それは例外ではありませんでした。
条文については、その条文が当事者の主張反論の中でどのように使われるのか、判例については、その判例は当事者の主張反論として理解するとどのように構成されるのか、といった観点から解説がなされており、基礎知識を「論文式試験」の事例問題を解くために必要な形で(当事者の主張反論という土台に乗せて)習得することができました。
そして、「論証パターン」重視の「論点至上主義」に陥ることなく、条文を起点に思考する訓練をすることができた点も大きいです。
このように、私が学習1年目で「当事者目線」と「条文至上主義」をコンセプトに掲げられている赤木先生の入門講座を受講することができたのは、今後の学習を進めていく上で非常に重要なことだったと思います。
また、私は上記の入門講座と並行する形で、赤木先生の論文基礎力養成答練を受講しました。この答練は、入門講座で習得した知識を実践する場として非常に有用だったと思います。自分が作成した答案の添削もしていただけるため、自分に足りない点を的確に見定める上で役立ちました。赤木先生の解説講義では毎回思考過程を示していただき、学習1年目にして、実際に現場でどういう道筋で試験問題を解いていくべきか、という点について明確になりました。
学習2年目の本格的な問題演習の段階にスムーズに移行するという観点からも入門講座と並行して受講してよかったと思います。
合格答案作成講座
私は、入門講座・論文基礎力養成答練に引き続き、赤木先生の合格答案作成講座を受講しました。この講座は、講義編と答案作成編に分かれていますが、何といっても答案作成編が本講座の真骨頂です。いずれの科目においても、体系順に旧司法試験や法科大学院の過去問を大量に解いていき、最後の総仕上げとして予備試験の過去問を解きます。
この講座では、事前に講義で取り扱う問題について答案構成をすることになりますが(私の場合、毎回一問は答案化しました)、この一連の作業を繰り返すことを通じて、飛躍的に答案作成能力を向上させることができたように思います。
そして、講義では赤木先生が思考過程はもちろんのこと、事実評価のコツや形式面の細かいテクニカルな部分に至るまで答案作成に関わるあらゆる事象を「これでもか」というくらい教えてくださり、実力を大いに伸ばすことができたように思います。
また、予備試験の短答式試験直後には、論文をしばらく解いていなかったことから、答案作成編の問題集のAランクとBランクの問題を一気に答案構成だけ行うという方法で「リハビリ」を行いました。このような使い方も個人的にはアリだと思いました。
講義編については、赤木先生オリジナルのテキストが入門講座のセブンサミットテキストの圧縮版であり、持ち運びに便利であったため、学習2年目以降の外出時には必携の教材でした。
講義についても答案作成編開講前に一通り聞くことで、学習1年目に習得した知識をより確かなものにできたように思います。
今後の抱負
司法試験合格に向けた勉強はこれで終わりましたが、司法修習そしてその先の実務と、一生涯にわたり勉強は続きます。 予備試験合格と司法試験合格は次の段階に進むための資格であるのみならず自分に自信を与えてくれた一定の成果でもありますが、決して慢心せず、引き続き自らを律して研鑽を積んでいきたいと思います。また、弁護士は全人格的な能力が求められる職業であると考えているため、あらゆる面で鍛錬を重ねていきたいと思います。