
1人では緊張感を持って演習をすることが難しい方には、通学での答練の受講をお勧め!
光島 悠平 さん
年齢 | 27歳 |
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略歴 | 東京都出身。 一橋大学社会学部在学中に弁護士を志望するようになる。 2011年一橋大学社会学部卒業。 2012年一橋大学法科大学院未修コース入学、 2015年同法科大学院修了。 2015年司法試験不合格、2016年合格。 |
受講歴 | 論文パーフェクト答練(実戦編)、全国公開模試 他 |
法曹を目指したきっかけ
私は、子どものころから漠然とした弁護士に対するあこがれは持っていましたが、それがはっきりとした目標になったのは、大学生の頃でした。学部3〜4年生の時に就職活動をする中で、ある業界の学生の目からも明らかな労働環境の悪さを目の当たりにし、弁護士として労働問題に取り組みたいと考えました。その後、未修者コースで法科大学院に入学し、現在に至ります。
合格までの道のり
1.LECを選んだ理由
昨年の試験後、手ごたえからほぼ不合格を確信していたため、5月に実施していたLECの奨学生試験を受験しました。本試験から時間がたっていなかったこともあり、50%の割引を頂くことができたため、これがLECを選んだ理由になります。
要するに「安かったから」という理由で、身も蓋も無い理由に見えるかもしれません。しかし、複数回の奨学生試験を実施してこれだけ安く校舎での答練の機会を提供して下さる予備校は、私の知る限り他にありません。
2回目の受験にあたっては、法科大学院在学中の奨学金の返済もあり、アルバイトをしながらの勉強となった私にとって大変ありがたいものでした。現状の制度では、経済的に余裕の無い中で勉強をされている方も多いかと思いますが、ぜひLECの奨学生試験を受けてみることをお勧めします。
2.勉強の進め方
私の基本的な勉強は、演習書を基本書・判例集を参照しつつ解きながら、自分なりの論証を作り知識の穴を無くしていくというものでした。この方法を取った理由は、私の昨年の敗因が、基礎知識の定着不十分にあると判断し、問題を解きながらアウトプットが可能な形でインプットをしていこうと考えたためです。演習書の問題を時間制限あり・無参照で解く「演習」に使わずとも、LECの論文アウトプットコースを通学で受講することで、緊張感を持った演習の機会は十分に確保できたため、この方法をとることができました。
また、演習書をだいたいいつまでに終わらせるかという大まかな勉強の計画は立てたものの、細かい予定は立ててもどうせその通りにはできないと思った私は、LECの答練に合わせた勉強をすることにしました。10月からの論文パーフェクト答練開始後は、次の答練の科目を勉強する→答練を受ける→復習をするという形で、答練のペースに合わせて各科目の勉強時間がある程度均等になるようにしました。このように、通学で日程が強制される答練は、勉強のペースメーカーとして利用できる点でも有用でした。
私と同じように、1人では緊張感を持って演習をすることが難しい方には、通学での答練の受講をお勧めします。
受験勉強を通して「成功した」と思うこと
これはかなり特殊な例かと思いますが、私が結果としてよかったと思っている判断は、「規則正しい生活リズムで勉強することを諦める」ことです。
もちろん、規則正しい生活リズムを整えて、早起きして勉強を始め、夜はしっかりと寝て、毎日同じ勉強時間を確保するということができるのであればそれに越したことはないと思います。
しかし、これができない人には、夜、布団に入ってもなかなか寝れない、そうして朝起きても眠くて勉強に集中できないといった結果を招きます。私は、これらの時間を無駄と判断し、眠くなるまで勉強し、すっきり起きられるまで寝るという生活をすることにしました。
結果、生活リズムは滅茶苦茶で、朝になったら寝て、暗くなってから起きて勉強するなどということもしましたが、勉強時間はきちんと確保できたと思います。
今後の抱負
私は、労働事件を扱いたいと思って法曹を目指し、選択科目は法科大学院入学前から労働法に決めていました。不合格だった昨年も、労働法だけはある程度の成績だったために油断し、勉強時間を十分に確保しなかった今年の試験ではあまり良い結果ではありませんでしたが、この思いは現在も変わることはありません。辛い労働環境に置かれた労働者の助けとなれる弁護士となるため、修習も頑張って勉強していこうと思います。
LECに通ってココが良かった!
1.LECの模試
私は、LECの全国公開模試と、他予備校の模試を2つ受けました。両方の模試を受けての感想は、そう大差はない気がします。定評のある大手予備校が全力を挙げて実施する模試である以上、当然かもしれませんが。その上で、LECの模試が特に役に立ったと思うのが、12月に受験できる全国公開模試です。
私の経験上、本当に切羽詰って追いつめられれば集中して勉強することができますが、「本当に切羽詰って」いる自覚ができずに中途半端に追いつめられている感覚でいる時が、最も勉強に集中できず、現実逃避に走ってしまいます(昨年の3月はこんな状態でした)。
12月という実施日程のため、勉強が不十分な段階で受けることになり、手つかずの苦手分野が出題されてボロボロの結果が出ることもあると思います。私は体調を崩して1日受験できなかったのですが、行政法や刑訴であまりにも酷い結果(20点台)を出してもらったおかげで、1月以降も危機感を持って集中して勉強を継続できました。
2.LECの教材
受講した講座の教材ではないのですが、とても助かったのでご紹介したいと思います。それは、『完全整理択一六法 商法』です。
会社法の条文は、「○○条の場合」などの文言が多く、どんな内容だったか思い出せず、これを引くのが面倒くさいという経験は多くの方にあると思います。完択商法は、このような条文の文言に、その条文の内容を括弧書きで示してくれているため、条文を引き直す手間が省けます。少なくとも、面倒くさくなってきちんと条文を引かなくなるよりもだいぶマシでしょう。本来、短答用教材なのでしょうが、論文の勉強の際の教材として強くお勧めします。