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2019年度合格
土井 隆さんの合格体験記

合格者
最年長合格

喜寿での合格

土井 隆さん

年齢 77歳(出願時76歳)
受験回数 6回(別に試し受験を1回されています)
職業 無職
出身校 東京大学 工学部 精密機械工学科
受講講座 1年合格ベーシックコース+アウトプット完成コース
その他学習経験者向け講座

弁理士を目指した理由・きっかけ

私は昭和40年に日立製作所に入社後、技術者としてストレージ制御を専門に従事してきました。ストレージとは、ハードディスクや光ディスク、磁気テープのようにデータを記録、蓄積し、必要な時に取り出せる装置です。そして平成14年に同社を退社後、特許庁で先端技術調査員として働き、70歳でその定年を迎えました。そこで、その後は特許出願のお手伝いをすることで社会に貢献をしようと決心し、弁理士を目指すことにしました。

LECを選んだ理由

前述の理由とは別に、還暦を迎える平成14年に日立を退社後、何か資格でもと思い、技術開発経験を生かせる弁理士の資格が目についたことがありました。住んでいた横浜にLEC横浜本校があり、そこで弁理士講座があったので、当時、入門講座を受講することにしたのです。

その後すぐに特許庁から技術アドバイザーのお誘いがあり、少しの間と思ったのですが、前述のように調査員として70歳まで働くことになりました。
古希を迎えた翌年の平成25年3月定年で特許庁の調査員を退職するころ、特許庁の地下食堂でそばを食べているときに、偶然にも宮口先生にお会いしたのです。還暦の昔、横浜で最初に宮口先生から、熱心、かつメリハリの利いた講座を受講したことを思い出し、色々とご相談したところ、入門講座から受講するように指導され、そのご縁で、新宿エルタワー本校で再び弁理士の資格取得のために講座を受講することになりました。

主に受講したコースや講座の名称と受講した感想

平成25年4月から1年合格ベーシックコースの受講を開始し、そのなかで、入門講座、論文基礎力完成講座、短答基礎力完成講座、論文合格答練を受講しました。各法律の基礎知識、論文作成のための基礎的知識、論文の基本パターン、時間内でいかに必要十分な文章表現とするかを学びました。

ほとんどの講座を宮口先生に教えていただきました。メリハリのついた講義、豊富な知識、受講生を合格させようとする情熱、講義を離れて受講生同士の懇親会を主催される等、本当に尊敬できる先生です。このコース及び先生のおかげで、加齢による影響があまり関係しない短答試験は、入門1年後の平成26年5月に合格できました。

利用して良かったLECのテキスト・過去問集等の名称と具体的な感想

入門講座のテキストは条文、趣旨、関連過去問を理解しやすくまとめてあり、知的財産関連の基礎知識を得るには十分でした。さらに、宮口先生が受け持たれる講座には、メインテキストに加えて副テキストとして「宮レジ」なるものが配布され、先生の実務経験から得られた知識や、特許法なら吉藤、商標法なら網野といった基本書の内容も盛り込まれて、大変魅力的なものでした。

「体系別短答過去問」は、問題文側からは解答が見えない編集とすること、解答根拠を明確に示すことをはじめとして、随所に工夫がしてあり、短答合格のためには必須だと思います。試験前に最低3回は回しました。また、「攻めと守りの論文過去問」には、詳細に記述した解答文と、できるだけスリムな解答文が併記してあり、答案作成のコツが得られました。

そして、「口述オールインワンテキスト」は、条文、趣旨、関連過去問を逐条的に重要度を付加してまとめてあり、口述試験に必要な知識は、これ1冊勉強すれば十分でした。「口述アドヴァンステキスト」には再現問題と解答が記述してあるため、問題のレベルを知るにはこれも必須です。

受講した答練や模試の名称と受講した感想

「論文実戦答練」、「論文完成答練」、「論文上級答練」では、アウトプット完成コースのに含まれる講座に続けて、論文を書く形式、書くべき量、書くための消費時間等に対する感覚を鍛えました。また、宮口先生の「論文サルベージゼミ」は、さらにブラッシュアップした実戦的答練でした。書くことより書かない勇気を学びました。

口述試験の答練ともいうべき義村先生の「口述完成合格ナビゲーションパック」では、先生の自己の経験談と、最近の試験傾向を的確に指導していただけました。また実戦形式の問答練習もあり、上がっても何とか答える根性が鍛えられました。

短答式試験対策で気をつけたこと

過去問を何度も繰り返して、ひっかけにかからないようにすること。例えば条文上、主体が「特許庁長官は・・・」なのに、問題文中には「審判長は・・・」となっていたり、問題文中に「・・・開設する博覧会であって・・・」とあるのが、正解は「・・・開設する国際的な博覧会であって・・・」といったことです。

また、過去問題集の欄で述べたように、過去問題集を繰り返すこと、間違った問題に印をつけておいて、その問題をピックアップして、知識が修正されているかを確認しました。

論文式試験対策で気をつけたこと

年齢を重ねても、記憶能力は衰えません。手掛かりがあれば思い出せるため、短答試験は1年で合格できました。しかし、手掛かりのない状態で、必要な記憶を引っ張り出す能力は劣化しますし、また処理能力も落ちていきます。そのため、論文試験は4回落ちました。勉強にはできるだけ若いうちに取り掛かるべきです。

そこで、まず、手掛かりを素早く思い出せるように、宮口先生のゴールドWeb「論文ヤマゴロ講座」を活用しました。さらに、処理速度を高めるため、素早い答案構成と、構成で書いたことを文章に反映できているかのチェックを、宮口先生の「論文サルベージゼミ」の問題で練習しました。また、できるだけスリムな答案にすることを、安西先生の「論文レベルアップゼミ」で覚えました。

会社で技術開発分野に長く勤務していたくせで、論文というものは、自分の考え、自分が新たに創造したものを記述しなければならないという考えに陥り、最初は条文や判例をただ覚えることに抵抗を感じましたが、ここは試験合格のためと割り切ることにして、青本や判例の趣旨をよく理解して暗記するように努めました。

口述試験対策で気をつけたこと

高齢者には最も厳しい試験です。わかっていても、年を取るとすぐに言葉が出てこないため、試験官の質問に即座に答えることができず、焦ってしまい、ますます思い出せなくなってしまいます。そのため、昨年は落ちてしまいました。そこで、義村先生の講座を受けて、とにかく慣れたいと思い、「口述対策講座2ndフェーズ」と宮口先生の弟子さん達主催の自主勉強会で、問答形式に慣れる練習をしました。

口述試験では、法文集を見ることをためらわないようにすること、迷って時間オーバーになるより素早く法文集を見るようにすること、と、義村先生に指導されました。これは商標法の試験で役立ちました。また、判例から出題されることも多いので、代表的な判例を宮口先生の「スーパーチャージド判例」のテキストで見直しました。本番では、特許法で、均等論(ボールスプライン事件)、意匠法で「可撓性ホース事件」が出ました。パネル問題は、基本的には論文問題を易しくしたものです。そのため、宮口先生の論文サルベージテキストから1日1題の答案構成をやりました。

納冨先生の直前講座で、試験は謙虚な態度で臨むことをアドバイスされました。緊張し、普段知っている述語が出てこない状態となっていましたが、一生懸命答えようとする気持ちが伝わったのか、試験官に敬老精神を発揮していただき合格できました。

通学、または通信での受講のメリットとデメリット

通学講座で受講しましたが、そのメリットは直接先生の考えが伝わってくることです。特に宮口先生の迫力はすごいです。また、時々質問が飛んできますので、緊張感をもって受講できます。疑問点が生じたら、その場で解決もできます。他の受講生の迷惑とならないように、講座終了後に質問を受け付けてもらえます。さらに通学のメリットは、他の受講生と交流ができることです。今でも数人の方とお会いさせていただいていますが、尊敬できる方々との交流は心を豊かにします。

通学講座のデメリットは、通学に時間と交通費がかかること、好きな時間に勉強できないこと、ですが、これは通学コースにはWebフォロー制度が付いていたため、好きな時に復習できますので、デメリットとはいえないと思います。

受講したゼミや道場、単発講座の名称と受講した感想

「短答ゴロテクコンプリート」のヒフミイチロウゴートナナは大いに役立ちました。意匠法の論文は「論文ヤマゴロ講座」のブブカンゼンカンパクヒドウで合格できました。「論文サルベージゼミ」は論文の演習や口述試験に大いに役立ちました。「スーパーチャージド判例」は必須です。また、「論文レベルアップゼミ」はスリムな答案作成に役立ちました。納冨先生のゴールドWeb「論文プラチナ31Days」は論文の最終段階で受けさせていただきましたが、大変系統だった勉強をさせていただけます。抜けのない知識を身につけることができました。

仕事や学業、家庭と勉強の両立のコツ・時間活用術など

小生の場合、後期高齢者で仕事も無いため、時間は自由でしたからあまり参考にならないかもしれませんが、体調管理のため、毎日裏山に登っていました。そのとき、ICレコーダーに録音した青本を聞きながら登ろうかなどと考えましたが、夜はイノシシや狸が出るような緑ゆたかな山で、リフレッシュのほうが主になってしまいました。有酸素運動は、記憶力強化(海馬の活性)に良いということを信じて楽しんだような気がします。

今、合格して思うこと

合格まで頑張れたのは、やはり第一に家内のおかげです。途中、種々体調を崩しましたが、よく支えてくれました。まあ、受験のこと以外でも、一人では生きられません。「人事を尽くして天命を待つ。」という言葉があります。子供たちが貰ってきてくれた神社のお守りは、口述試験の精神的支えとなりました。

勿論LECの先生や、本校窓口、事務部門の方も素晴らしいです。LECで受講してよかったと思います。通学講座のメリットのところに書きましたように、受講仲間との交流で、異分野の方ともお知り合いになり、人生が豊かになったと思います。

当初合格するつもりであった年齢から5年も遅れてしまい、これからやれることも少なくなってしまいましたが、今後、クライアントファーストでどうやるべきか、よく考えて行動したいと思います。

これから弁理士を目指す方へのメッセージ

日本の繁栄を担ってきた知的財産を、さらに発展させ強固にしていくプロの一員となるべく、弁理士資格取得の勉強を加速させましょう。後期高齢者でも、良い指導者のもとで良い仲間を得て頑張れば合格できる資格です。7年前に72歳で最年長合格された松井さんの合格体験記に、「特許庁の薄暗いロビーの掲示板で自分の受験番号を見つけ、この長い旅を終えた」と書いてあったのを思い出し、自分も発表を見たいと思い、特許庁に家内と発表を見に行きました。掲示板は思ったより小さいものでしたが、安堵は大きいものでした。皆さんもいち早くこの経験をしましょう。諦めたら終わりですよ。

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