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司法試験 合格発表を受けて

1.今年度の合格者数

今年(平成28年)の司法試験の結果の最大の注目点ともいえる合格者数は、1,583人となりました。昨年が1,850人であったため、267人減少したことになります。
これは、政府の法曹養成制度改革推進会議が、2,015年6月30日に、司法試験の合格目標を当初の3,000人から半減して年1,500人以上へと下方修正したことを受けてのことだと推察されます。副次的な要因として、弁護士の就職難の問題、出願者数の減少、年々法科大学院の入学者数が減少していること等を挙げることができます。

出願者数は、平成28年が7,730人であるのに対し、平成27年が9,072人、短答式試験の合格に必要な成績を得た者の数は、平成28年が4,621人であるのに対し、平成27年が5,308人であったことからも、平成28年の合格者数が1,500人台となることはある程度予想されたところでした。
来年の出願者数が劇的に増加する事態は考え難いため、来年の合格者数も1,500という数字が一つの基準になっていくと思われます。

出願者数に占める合格者数の割合は、約20.47%(平成27年は約20.39%)となりました。おおむね、5人に1人の割合で合格していると考えてよいでしょう。

2.合格者に関する情報

合格者の平均年齢は28.3歳となりました(平成27年は29.1歳)。若干ながら若返りの傾向がうかがわれます。

性別では、男性の合格者数が1,212人(平成27年は1,451人)、女性の合格者数が371人(平成27年は399人)と、女性の健闘が目立ちました。まだまだ法曹界は女性の方が少ないので、合格者に占める女性の割合(平成28年は23.44%、平成27年は21.57%)が増加するのは望ましいことといえるでしょう。

受験回数別に見ると、1回目の合格者数が867人(平成27年は920人)、2回目の合格者数が333人(平成27年は505人)、3回目の合格者数は206人(平成27年は267人)、4回目の合格者数は124人(平成27年は158人)、5回目の合格者数は53人(平成27年は5回目の合格者は存在しない)となりました。受験回数が少ない人の方が合格割合が高い傾向がうかがわれます。合格者の平均年齢も加味して考えると、司法試験は若手がやや有利という傾向が読み取れます。

既修・未修別でみると、既修者法学部が876人(平成27年は1,043人)、既修者非法学部が75人(平成27年は90人)、未修者法学部が267人(平成27年が342人)、未修者非法学部が130人(平成27年が189人)となりました。未修者にとってより狭き門になったということがいえます。

3.合格点

総合評価の総合点で880点以上の者が合格となりました(平成27年は835点以上。平成26年は770点以上)。

ここ3年間で受験生全体の学力に大きな変化があったとは考えにくいため、以前よりも点数が付きやすいように司法試験委員会が採点の仕方を変えたか、司法試験の問題が平易化したかのいずれかが要因と考えられます。

平成29年以降に司法試験を受験される方は、この傾向を受けて、(1)基礎的な事項をしっかりと答案に表現すること、(2)普段の学習の際、過去問で繰り返し問われている事項や著名な最高裁判例、あるいは典型問題や典型論点の学習を反復して行い、不必要に発展的な事項に手を広げないことを心掛けるとよいでしょう。

4.法科大学院等別合格者数

主な法科大学院等別合格者数を見ると、東京大学法科大学院の最終合格者が137人(平成27年は149人)で出願者に占める合格者の割合は、43.5%(平成27年は43.56%)、京都大学法科大学院が105人(平成27年は128人)で43.5%(平成27年は48.8%)、一橋大学法科大学院が63人(平成27年は79人)で47%(平成27年は52%)、慶應義塾大学法科大学院が155人(平成27年は158人)で40.8%(平成27年は42.3%)、早稲田大学法科大学院が152人(平成27年は145人)で33%(平成27年は27.6%)、中央大学法科大学院が136人(平成27年は170人)で27%(平成27年は32.8%)、予備試験合格者が235人(平成27年は186人)で59.4%(60.5%)でした。

どこもさほど大きな変化はなく、合計人数のみ合格者数の減少に応じて減ったという印象です。予備試験合格者の司法試験合格率が最も高い傾向は続いています。

5.総評

合格者の若返り化、受験回数が少ない受験生の方が受かりやすい傾向、点数がつきやすいよう採点基準が変化していること、上位法科大学院の合格率が30〜40%台であること、予備試験合格者の合格率が60%程度であることを踏まえて考えると、これから司法試験を目指す方は、不必要に手を広げずに、基本事項を何度も反復・継続して習得し、上位法科大学院に進学するか予備試験に合格した上で、初回の受験で司法試験に合格するという計画で望むのがよいでしょう。

残念ながら今年涙を飲んでしまい、来年以降に合格を目指す方は、いたずらに手を広げたり、知識量を増やすのではなく、出題趣旨や過去問で繰り返し問われている事項を抽象化して習得するようにしてください。その年度だけ問われる知識よりも、普遍的に活用可能な知恵・論理的思考力こそが重要です。

基本事項、典型論点習得の必要性は従前よりもむしろ高まっているとすら言えます。予備校の講座を効果的に活用したり、答案練習会に参加するなどして実戦的な力を養うように心掛けてください。

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