「企業経営理論の攻略法」~原理・原則を理解する~
いよいよ1次試験まで4カ月となり、答練や模試が続いていきます。
その中で、企業経営理論は手応えと得点が比例しにくいと感じることも多いと思います。
苦手意識はないし、興味もあるけど点数が伸びない…という方が多いのではないでしょうか。
手応えと得点が比例しない理由に、
- 現実世界で考えてしまう
- 見たことがあるキーワードに飛び付いてしまう
企業経営理論の攻略のポイントは、
- 理論の原理・原則を理解すること
- 問題文の正誤判断のポイントを論理的に解釈すること
今回は企業経営理論を攻略するための学習法をお伝えします。
【1】トレードオフに着目する
正誤判断のポイントで出題されやすいのは、トレードオフの観点です。
トレードオフとは、一方のメリットを得ようとすると、他方のメリットを失うといったような関係のことです。
例えば、ドメインを広く設定した場合と、狭く設定した場合をイメージするとわかりやすいかと思います。
このトレードオフを学術的に理解することが重要であり、現実世界に置き換えないことがポイントです。
例えば、ポーターの3つの基本戦略では、コストリーダーシップ戦略と差別化戦略にはトレードオフがあることを指摘しています。一方で、現実世界ではトヨタ自動車など、コストリーダーシップ戦略と差別化戦略を両立する企業が存在します。
このため、現実世界に置き換えるのではなく、トレードオフの関係を理解しながら選択肢の正誤を指摘することが重要です。
【2】丸暗記で対応しない
企業経営理論では、問題文の内容を論理的に解釈することが重要で、見たことがあるキーワードに飛び付いてしまうと失点しやすくなります。そのため、丸暗記で対応することはおすすめしていません。 また、本試験ではテキストや過去問でも取り上げられていない、初見の用語も出題されるため、暗記で対応していたらキリがありません。それよりも、理論の原理・原則を理解した方が効率的です。
例えば「5フォース分析」では、5つの競争要因とそれぞれの競争が激化する状況を丸暗記することは非効率です。
5フォース分析を理解するためには、
- 必要性と代替性
- 参入障壁と撤退障壁
- 差別化とスイッチング・コスト
【3】重要論点を確実に理解する
企業経営理論では、同じキーワードが繰り返されるのではなく、正誤判断のポイントが繰り返されます。
例えば、PPMでは縦軸と横軸の意味や、PPMの批判と限界などが頻出で、同じような論点が繰り返されます。
なので、戦略論、組織論、マーケティング論、それぞれについて頻出論点の正誤のポイントを押さえることが効率的です。
そのためには、過去問演習に注力しつつ、「不適切な選択肢から学習する」ことが有効です。
過去問を何周もして、正解の選択肢を暗記してもほとんど意味はありませんが、不適切な選択肢の正誤のポイントを押さえられると対応力がつきます。是非、不適切な選択肢に重きを置いて学習してください。
以上、企業経営理論の攻略のポイントをお伝えしました。
- 「原理・原則って何?」
- 「出題論点がつかめない」
という方におすすめの道場が「企業経営理論プラス10点もぎ取り道場」です。
ドメイン、PPM、5フォース分析、イノベーション理論、組織構造、組織管理システム、4P戦略、ブランド戦略、ソーシャルマーケティングなど、重要論点に絞り、様々な問題に対応できる原理・原則を伝授します。
また、アウトプットとインプットを同時に行うことで「そういうことか」を実感できる内容としています。
おトクな「運営管理プラス10点もぎ取り道場」との「プラス20点もぎ取りセット」もあります。
企業経営理論と運営管理は2次試験にも直結する科目なので、1次試験合格の先も見据えて、着実に理解を深めましょう。

商社在職中にLECの中小企業診断士講座を受講し、2014年度の試験で合格。
商社では小売店向けのリテールサポート(販売支援)に従事。
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