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上位合格者対談

上位合格者対談

平成29年論文式試験において、見事、会計学4位の成績で合格された臼杵亜矢さんと、LECの会計学担当、影山一人講師、二ノ宮真典講師による対談をご紹介します。講義だけでなく、教材の制作までも担当している両講師との対談を通じて、会計学4位合格の真髄をお伝えします。全ての会計士受験生にお届けしたい内容です!

素点・得点率・合格者の得点率順位・答案を公開!(PDFを開く)

3日間はなるべく同じリズムで過ごすように心がけました。-臼杵

影山:
合格おめでとうございます。
今日は今回の論文式試験(平成29年論文式試験)で、会計学を4位合格された臼杵さんに、その秘訣を伺いたいと思います。宜しくお願いします。
臼杵:
宜しくお願いします。
二ノ宮:
まず、本試験3日間のことをお聞かせいただきたいと思います。
受験生活が夜型の人や朝方の人、また緊張して前日は全く眠れなかったという人もいらっしゃいますが、3日間のコンディションはいかがでしたか?
臼杵:
そうですね、いつも自習室から夜10時頃帰っていましたが、本試験前日は夕方には切上げ、夜11時には寝ました。3日間はなるべく同じリズムで過ごすように心がけました。
同じ時間に起き、朝ごはんはパン、昼ごはんは昆布のおにぎりを食べ、試験後は自習室に戻り、ロッカーで当日用の教材と次の日用の教材を入れ替え、少し次の日の科目の勉強をしてから家に帰るという生活を淡々と続けました。
不思議と特に緊張はしませんでした。
影山:
なるほど。同じリズムで過ごすというのはよく聞きます。
臼杵さんが心がけたルーティーンが緊張の耐性を作ったのかもしれませんね。
二ノ宮:
試験後に自習室に戻っていたというのは珍しいですね。
臼杵:
できるだけ日常と変わらないように、と考えるとやっぱり自習室でした。荷物もロッカーに預けられるので。
二ノ宮:
自習室が日常、というあたりは受験生共通ですね。
では本試験2日目、会計学の試験日について詳しく聞かせてください。
当日、問題を開いた瞬間から試験終了まで、どのような状況でしたか?
臼杵:
会計学の午前(管理会計)では、元々第2問の方が好きで時間も掛からなかったため、どんな問題が来ても第2問から解こうと決めていました。問題を全体的にさっと見た後は作戦通り第2問から解きました。
今まで解いたことのないパターンの問題が出題されましたが、問題文の指示に従えば解ける問題だと感じました。

落ち着いて解答すれば少ない時間で高得点を狙える問題-二ノ宮

二ノ宮:
そうですね。問題1の設備投資の経済性計算は資料が多く,難易度も高めですが,問題2の内部振替価格・移転価格の問題は資料も少なく、落ち着いて解答すれば少ない時間で高得点を狙える問題でしたね。答案を見る限り,第2問に相当時間をかけているように見えるのですが、タイムマネジメントはどうしてました?
臼杵:
最後まで解けなくても1時間経ったら第1問に移ろうと思っていましたが、なんとか最後まで解くことができ、第1問もよくわからなかった理論以外は解き終えました。
二ノ宮:
第1問は典型論点が多かったわけですが、原価計算基準からの出題もあり、例年よりも古めかしい内容だったように思います。補助部門費の配賦と責任会計に関する理論は、答練でも毎年出題するお決まりの論点ですが、こちらは安定して得点できていますね。計算に関しては凄く平易な問題ではありましたが、ここまでケアレスミスが少ない人は相当稀だと思います。やはり難しい問題を解答するよりも、平易な問題の取りこぼしを無くす方が重要ですね。
影山:
午後(財務会計)はいかがでしたか?
臼杵:
ここ数年、第3問は基本的な計算と理論、第4問は理論、第5問は難しい計算と理論という組合せですので、今年も同じような組合せかをまず確認しました。
確認したところ、今年も同様でしたのでいつも答練や模試で解いている順番通りに第3問の理論、第4問の理論、第3問の計算、第5問の理論、第5問の計算の順番に解きました。
影山:
3年連続で同じ形式でしたね。論文の解き順は短答に比べると個人差が大きく、バラつきがありますが、今回第5問の連結会計の計算問題が難しかったので、第5問の計算を1番最後に解いたのはよかったですね。

わからない問題に時間を使わないという鉄則を忠実に守っている。-影山

臼杵:
まず第3問、第4問の理論を解きましたが、わかる問題はできるだけ精度高く書くよう気をつけ、わからない問題も白紙はさけ、時間をかけずに埋めました。理論に時間を使いたくなかったため、答案構成の下書きはしていません。
ここまでで1時間くらいが経過していたと思います。
影山:
なかなか早いですね。しかし、闇雲に急いで解いているというわけではなく、わかる問題こそ時間をかけ、わからない問題に時間を使わないという鉄則を忠実に守っています。難しい問題は時間を掛けてもいい点数がくる保証はないですから、理想的な解き方でしょう。
臼杵:
次に第3問の計算に取り掛かりましたが、非常に基本的な内容でしたのでここでの出来が会計学の合否を決めかねないと思いました。40分ほどかけて慎重に解いた結果、計算は完答することができました。
影山:
計算完答はすごいですね。とは言っても今回の試験問題を見る限り、第3問の計算で落としてしまった人にとっては厳しい試験になったのではないかと思います。稼げるところで確実に稼ぐ、というのが基本でもあり難しい点でもあります。受験中の皆さんにも、日々のアウトプットトレーニングではこの「見極める目」を養うようにして欲しいですね。
臼杵:
そうですね。会計士試験だからと言って難しい出題ばかりではありませんし、基本的なところで落としてしまうと、3日間の試験を乗り切る前に、気持ちが切れちゃうこともあると思います。
影山:
すみません。話の腰を折ってしまいましたね。
さて、残りの1時間20分です。
臼杵:
残り1時間20分はまるまる第5問にかけましたが、それでも時間は足りませんでした。
第5問は理論も計算も難易度が高く簡単な問題を拾うことしかできませんでしたが、難問が出たときはどこか簡単な部分を探して埋めるだけでも十分合格点が来ることは答練や模試の経験上わかっていましたので、そこまで焦らず、皆も解けないだろうと思いました。

全体として難問は切り、簡単な問題は漏れなく拾うというスタンスで解きました-臼杵

影山:
第5問は連結会計の資本連結部分が難しく壊滅的な受験生も多かったと思います。その中で何とか部分点を拾えたのは、大きかったのではないでしょうか。やはり、粘り強く1箇所でも部分点を拾うことは重要ですね。理論も問題5−問1の連結の範囲について以外はほとんど書いていませんが、他の理論問題は計算部分を踏まえての理論でしたので、難易度が高く、結果的にほぼ白紙でも問題なかったということですね。
結果的に、会計学4位合格ですからね。
臼杵:
会計学全体として難問は切り、簡単な問題は漏れなく拾うというスタンスで解きましたが、まさかそれで会計学4位が取れるとは思いませんでした。本試験で1桁の順位を取るには難問もある程度解ける必要があると私は思っていましたし、他の方も思っているのではないかと思います。ですが、1位を目指すのでなければ難問に無理に取り組む必要はなく、基本的な問題を取りこぼさないように基礎を大事にする勉強こそ大事だと思いました。
二ノ宮:
日々の勉強で実践してきたことや心掛けていたことで、当日に活きた実感があった点はありますか?
臼杵:
管理会計では論グレ答練の解説動画の中で二ノ宮先生が「答練で問題の解く順番や時間配分を色々試して欲しい。初見の問題を時間を計って解くことに意味がある。」と仰っていましたが、まさにその通りだと思いました。答練でいろんな試行錯誤をした結果、自分にとってベストな解く順番、時間配分を見つけることができ、本試験でもそれに従って落ち着いて解くことができました。
他校の模試はここ数年の本試験の問題に比べて非常に難易度が高く、ボリュームも多いように感じましたが、二ノ宮先生が作問された論グレ答練の問題は本試験よりも少しだけ難しい程度の難易度で、頑張れば全部解ききれるボリュームだったため、何度も時間内ぎりぎり解ききれるという経験をしていたことが、本試験の時間配分にも役立ちました。
二ノ宮:
べた褒めですね。ありがとうございます。
影山:
二ノ宮先生だけですか?僕は?財務は?w
臼杵:
財務会計では理論が非常に苦手で、答練や模試でもなかなか点が伸びずに困っていましたが、論グレ講座で影山先生が「理論問題集にマーカーを引くように」と強調された部分に絞って何度も回したところ、どんどん点が伸びていきました。
論グレ答練の理論問題では暗記したものをそのまま吐き出すだけの問題と、暗記したものを問題に合わせて表現する問題の両方がバランスよく出題されているため、どちらの問題にも対応する力がついたと思います。
影山先生は講義で精度高く覚えるべき典型論点と自分の言葉で説明できるようにすべき論点でマーカーを色分けしてくださったため、基礎問題と応用問題を見分ける目も養われ、本試験でわからない問題が出ても冷静さを保つことができました。
影山:
ありがとうございます!上級生になると、講義は聞かずに答練だけ、という方もいらっしゃいますが、ぜひ講義も聞いて欲しいです。講師として、先輩合格者として伝えられる受験テクニックもありますし、回り道のように思えても、結果的に勉強時間を抑えて効率的に受験を進めることができると思います。

例年、質問会に参加される方々の合格率はとても高い-二ノ宮

臼杵:
水道橋の答練の質問会では作問している先生方に直接添削していただけて、質問もできるため、出題者の目線や採点基準を知ることができました。
二ノ宮:
例年、質問会に参加される方々の合格率はとても高いです。
それだけ勉強を続けている、ということの裏返しでもありますが、作問者が目の前で直接添削した上で、より良い答案構成を指導してもらえる環境というのは、非常に恵まれていると思います。
臼杵:
ただ点数をつけてもらえるだけでなく、もっと点を伸ばすにはこの記述が必要といったアドバイスも頂けましたので、万遍なく点を取るだけでなく、基本的な論点ではより高得点を狙うという攻めた学習もできました。
影山:
ありがとうございます。
ぜひ、来年の受験生も質問会に参加して欲しい限りです。
ちなみに、僕と二ノ宮先生はLINEでの質問相談も24時間受け付けています。
通信の方もぜひ活用してください!
それでは、最後に臼杵さんの就職活動についてお伺いしたいと思います。
臼杵:
監査法人の就職活動では合格発表前は絞らずに4大監査法人のイベントに参加しました。
どこの法人でも様々なイベントを開催していて、質問も好きなだけできますし、ご飯も食べられますので笑、初めは色々行って話を聞き検討した方がいいと思います。
また、今となって感じているのは、合格発表後は時間がないので発表前にある程度希望の法人や行きたい事業部を絞る方がよかったと思います。
私の場合は合格発表前に2つの監査法人に絞り、発表後はその2つのみ就職活動を行いました。合格者の友人たちも2つしか受けてない人が多かったですし、中には1つだけの人もいました。

今の会計士の就職状況は、これから学習を始める方にとっては魅力的-影山

二ノ宮:
今は完全なる売り手市場ですからね。
臼杵:
私も友人たちもエントリーしたすべての法人で内定が出ました。
どちらの法人にもぜひ一緒に働きたいと熱心に誘っていただけて、直前にはどちらの法人に内定承諾するか非常に迷いましたが、より行きたい事業部のあった法人を選びました。
私は勉強を開始した時点ですでに30代であったため、就職面で不利ではないかと心配していましたが、まったく問題ありませんでした。
影山:
今の会計士の就職状況は、これから学習を始める方にとっては魅力的ですし、既に受験中の方にとっても安心して受験に臨める、素晴らしい時代だと思います。
ぜひ、臼杵さんの学習法も参考にしていただき、合格を勝ち取っていただきたいと思います。われわれ講師も、その一助となればと思います。
臼杵さん、貴重なお話をありがとうございました。
臼杵:
ありがとうございました。

対談者プロフィール

臼杵 亜矢さん

Usuki Aya
臼杵 亜矢さん

平成29年公認会計士試験論文式試験合格。合格者の得点率順位で会計学4位での合格を果たした。

影山 一人 LEC専任講師

Kageyama Kazuto
影山 一人 LEC専任講師

平成21年 公認会計士試験合格。LEC専任講師として、公認会計士講座の入門講座、上級短答講座、論文講座まで、全範囲におよぶ財務会計論を担当。講義外においても、丁寧な質問・相談フォローで、受講生から厚い信頼を得ている。

二ノ宮 真典 LEC専任講師

Ninomiya Masanori
二ノ宮 真典 LEC専任講師

慶應義塾大学在学中の2008年に公認会計士試験一発合格。大学卒業後、大学院に進学し、管理会計論の研究に従事。

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