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労働者派遣法、職安法の改正のポイント

--昨年12月、改正労働者派遣法、職安法が施行されましたが、その改正はどのような点がポイントでしょうか?
 「これまで労働者派遣では、派遣の対象を26業務に限定的して認めるポジティブリスト方式(別項参照)を採っていましたが、今回の改正で、特定の業務を除いたあらゆる業務について、労働者派遣が認められるネガティブリスト方式となりました(別項参照)。
 職業安定法については、これまでは民間の有料職業紹介事業における対象業務の範囲をかなり絞っていたのですが、 それも、建設と港湾の関係職業を除けば、原則的に自由ということになりまし
た」
--労働力市場における需給調整機能では、従来、主として公的機関が役割を果たしてきたと思いますが、今回の労働市場法の改正では、民間事業者の役割をより積極的に認める内容となっています。それはどのような理由からでしょうか?
「平成9年6月、ILO(注2)の総会で、第181号条約(民間職業仲介事業所条約)が、347対5という圧倒的大差をもって採 択されました。わが国では昨年7月28日に批准され、今年7月28日から発効し、それ以降、効力を生ずることになります。


 この条約の前身のILO第96号条約(有料職業紹介所条約)は、有料職業紹介は漸進的に廃止に向かわせるという部分、及び『極めて限定的に認める』という二つの部分から成っていましたが、それに代わって採択された第181号条約は、民間の需給調整機関の役割を正面から認めた上で、労働者の保護に欠けることがないように対応を講じるという趣旨とな りました。その世界の主流となった考え方に沿う形で、今回、国内法である派遣法、職安法の改正が行われました。
 改正職安法の第5条の2には『労働力の需要供給の適正かつ円滑な調整を図るため、雇用情報の充実、労働力の需
要供給の調整に係る技術の向上等』について官民連携するという規定があります。
 また今次の基本計画でも、『民間労働力需給調整機関との連携、協力』という項目を立て、その内容を盛り込んでいます。『労働力の需給調整を円滑、的確に行えるようにし、労働力需給のミスマッチの解消を図るため、公共職業安定機関と民間の労働力需給調整機関がそれぞれの特性を十分活かしつつ労働力需給調整機能を十分に発揮できるようにするとともに必要な連携、協力を行う』とうたっている部分です」


注2 「ILO(International Labour Organization)」
 国際労働機関。1919年設立。本部ジュネーブ、労働条件と生活水準の改善を目的とする。

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