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労働紛争における司法の役割

-- 労働者の権利を守るということでは、労働組合とともに司法も果たすべき役割があると思われますが?
「裁判所の役割も大切です。そして準司法という位置付けで労働委員会(注)がありますが、残念ながら、それは不当労働行為の救済を想定した組織です。その他、労働者の人権擁護のための公的機関として労働基準監督署や公共職業安定所、労働省の婦人少年室、労政事務所などがあります。そういうものがバラバラに機能するのではなく、ワンストップサービスを可能にするために機能を集中することが必要です。
一か所であらゆるサービスが受けられ、そこで解決しない場合、裁判所ではできるだけすみやかに判決が下るといったシステムを作るべきです。そのためには裁判官や弁護士が不足していますから、法曹人口の拡充は不可欠です」
-- 労働市場の拡大にともなって、司法による事後的な紛争処理の機会が増えるということでしょうか?
「そうなっていくでしょうし、またそれは望ましいことでもあります。今まで企業の内部でうやむやになっていた労働問題を外部の司法の場に出して、きちんと解決することです。そして、その判例の蓄積に


よって、よりいっそうスムースに紛争を解決していく。働き方が多様化する時代を 迎える時 、そのような整備が望まれます」


 
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