受験者数と合格率
近年の受験者数は1万人を割って漸減傾向にあります。合格率は、平成18年度の出題形式が大幅に変更になったことと同時に難易度が上がり、10%前後で推移しています。平成25年、26年と難易度が若干下がったのですが、平成27年度はその反動なのでしょうか、急激に難しい問題が出題されました。特に変動が激しいのが通関実務科目の輸出入申告書問題です。また、平成27年の試験では配点の変更が行われ、ある程度結果に影響を与えました。平成18年以降の推移から言えることは、年度によって、特に輸出入申告書問題の難易度が大きい変わるということです。ただ、難易度が高すぎたと思われる年には合格基準を下げるといった措置が取られるため、合格率は今までどおり10%前後と思われます。
受験申込者数 | 実受験者数 | 合格者数 | 合格者率 | |
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平成22年度 | 12,087 | 9,490 | 929 | 9.80% |
平成23年度 | 11,760 | 9,131 | 901 | 9.90% |
平成24年度 | 11,544 | 8,972 | 769 | 8.60% |
平成25年度 | 11,340 | 8,734 | 1,021 | 11.70% |
平成26年度 | 10,138 | 7,692 | 1,013 | 13.20% |
平成27年度 | 10,018 | 7,578 | 764 | 10.1% |
平成28年度 | 9,285 | 6,997 | 688 | 9.80% |
平成29年度 | 8,627 | 6,535 | 1,392 | 21.3% |
受験者の多様化
詳細なデータは未発表ですが、異業種からの受験者、女性や学生の進出も目立ってきています。理由は、①通関業以外の業種でも通関の知識が必要とされるようになってきこと、②通関業務は基本的にオフィスワークであり女性向きであること、③貿易関係へ就職を希望する学生や転職を希望される方が増加していること、などが挙げられます。これらのことからも社会情勢が通関士を必要としていることを反映しているということがわかります。
