
私と同じように複数回受験で、選択式で3点目が取り切れないという方にはLECのテキストを薦めたいです。
船木 隆正 さん (40歳代)
受講講座 | 年金キーパー+中上級コース(通学) |
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受験回数 | 4回 |
社労士受験を志した理由
社労士を志した当時、建設業界で施工管理職についておりました。業界の慣習や社会情勢などを鑑みると仕方のないこととは理解しながらも、一人の会社員として常態化している長時間残業・離職率の高さなど労務管理に様々な問題があると感じておりました。ただ、当時の自分は何がどのようにおかしいのか、それを改善するには企業やそこで働く社員は一体何をすればいいのかということを明文化・可視化することができませんでした。 こういったことを調べるうちに社会保険労務士という資格の存在や、労働者だけではなく企業も労務の分野で悩みを抱えていることを知りました。大袈裟かもしれませんが、この分野の滞りを解消する一助ができればと思い社労士を志しました。
LECを選んだきっかけ
LECを選んだ決め手は澤井先生とテキストです。前年までは他校の講座を利用していましたが、一般常識対策として澤井先生の「10時間で仕上げる! 一般常識圧迫講義」も受講しておりました。その中でメインの講座も澤井先生で受けたいと考えるようになりました。澤井先生の講義を受けた感想を一言で表すならば「俯瞰」です。わかりやすいことはもちろんですが、知識を知識として伝えるだけでなく、その法律や条文の背景や他法との横断的な視点はもちろん、世の中のトレンドも絡めて“試験勉強”によって狭くなりがちな視野を広げてくれました。俯瞰することによって各法の理解力の向上に繋がりました。その理解力の向上の大きな助けになったのはLECのテキストです。合格年の講座を決める際には他のスクールや市販のものを含めて様々テキストに目を通しました。その中でもLECのテキストは各法とも条文ありきの形の作りをしており、法律書の性格が強いと感じます。択一の合格点確保ならば噛み砕いた解説だけでも良いと思いますが選択式の“あと1点”を確実に確保するためには条文をきちんと読む訓練を日頃から行う必要があると考えます。私は条文をきちんと読む習慣が不足していたため、原理原則に則ったLECのテキストは最適なものでした。私と同じように複数回受験で、選択式で3点目が取り切れないという方にはLECのテキストを薦めたいです。
インプット時期の学習方法を教えてください
まずは講義の進捗から遅れることなく目の前の科目を「メイン科目」として粛々とこなすことを意識しておりました。「中上級講座」は、普段は講義→過去問→テキストで確認のサイクルでしたが、科目最後の確認テスト・本試験予想答練前には前年の本試験前答練や模試などの問題も一通り解くようにしていました。複数回受験生だったので、インプット時期から模試や本試験前の緊張感をどこかで持つことを意図していたからです。緊張感という部分では、「中上級講座」の本試験予想答練はインプット時期では目にしない難易度の高い問題が少なくなく、初見の問題で緊張感を体感でき大きな助けになりました。「サブ科目」は過去問を解く程度で、ある種の気分転換の時間として位置づけていました。他の受験生の方と同じく「メイン科目」が労働科目の時は、サブは社保科目のようなスタイルでした。ただ、サブはサブなのでメインの科目が最優先です。初学の頃は講義が完了した科目(例:メイン雇用、サブ労基)を「サブ科目」してとにかく過去問にふれる回数を増やしていました。
実戦答練以降の学習方法を教えてください
GW前後から澤井先生の「10時間で仕上げる! 一般常識圧迫講義」の学習を開始しました。これをもって自分の中では直前期モードに切り替えておりました。この時点までに過去問は万全にしておき、択一を解くのは答練と模試の時間に絞るようし、できるだけテキストを読み、一般常識対策、判例対策に重点を置けるのが理想と考えておりました。しかし、そうはいっても答練・模試で出来が悪かった科目はその都度過去問に立ち返り、該当箇所をテキストでチェックしメンテナンスを行うようにしていました。6月、7月はひたすらこの繰り返しをしました。8月に入ったら、少し勉強時間を減らしてでも正しい生活サイクルと心身の健康を意識し試験当日は万全の体制で迎えることを主眼に切り替えました(それでもコロナにかかりました)。知識面はある程度インプットできているはずなので基本的な事項を確実にアウトプットできるような意識づけをしていました。一般常識と判例を習慣化しつつそれ以外は過去問をざっと解き、テキスト読むなど基本に立ち返った勉強だけを行いました。難問奇問の深追いは絶対NGとしておりました。
スランプ克服法・苦しい時、どう乗り切りましたか?
本試験で「選択式基準割れ、択一式合格点の不合格」とそこから勉強を再開することが毎年つらかったです。特に2023年は択一式で50点台後半取れていたにも関わらず、選択式の雇用保険で1点足りなくて不合格でした。この試験によく話ではあるのですが、こういう状況から再び立ち上がることが本当につらいものでした。その克服方法は、しいていえば試験勉強の習慣化ではないでしょうか。 例えばLECで中上級講座の労基が始まれば自動的に学習を再開する、そんなふうに講義をペースメーカーにして機械的に切り替えられるようにしていました。不合格のショックは引きずってもいいですが、それはそれとして目の前のことを粛々とこなすことを意識することが大切なのではと思います。
仕事や学業、家事・育児との両立するための工夫
私は電車での通勤時間が長いこともあり、そこを貴重な勉強時間にしていました。直前期に往復とも一般常識対策の講義をスマホで聴いていました(1.5~2倍速再生)。耳だけで勉強ができ、目の休息にもなり勉強と休憩が一度にできると考えるようにしていました。時には寝落ちしてしまうこともありますが、それも勉強のうちと割り切っていました。すき間時間を活用し、ちょっとしたことでも勉強時間とすることで達成感を積み重ね、自分自身で自己肯定感を満たしてあげることは地味に大切なことだと考えます。
LECで受講して良かった点
充実した講師陣と選択肢の多さ。そして教材の充実度が群を抜いていました。そのほかにも様々な部分でフォローが手厚いと感じました。Webフォローでは様々な講師の講義を見ることができることに衝撃を受けました。多角的に理解したいと思う部分はほかの講師の講義を視聴することもあり、とても贅沢な使い方をさせていただきました。また本講義動画以外も「動くねこレジ」を始め、コンテンツが充実していて教材の充実度はLECが一番だと感じました。あとは、学習の基本となるテキスト。これはLECを選んだ決め手の一つでもありましたが、テキストのつくり込み、掲載情報量の適切さ、条文ベースの構成と非の打ち所のない素晴らしいものでした。
全日本社労士公開模試を受験して良かった点
模試は必ず受けるべきです。学習方法でも記載させていただきましたが、模試は直前期においては貴重な択一演習の時間です。A判定を取ることよりも緊張感のある中で1日かけて答練を受けたという経験が本試験で何よりの力になります。特にLECは1回目が5月末と他校の模試よりひと月程度早く、早い段階で実力をチェックできる優秀なツールです。そして解答冊子巻末の資料と演習問題、これが使い勝手抜群です。繰り返しになりますが、模試は必ず受けるべきです。
2024年に受講した道場講座を教えてください
【澤井講師】10時間で仕上げる! 一般常識圧迫講義
まずは配信時期の早さ。GW前の時期にこれだけ集中して労一・社一対策できるツールはほかにないのではないでしょうか。次にその的中率の高さ。これは言葉はいらないと思います。信頼性が他の講座の比べではありません。そして、何よりも澤井先生の講義が大変面白いこと。これに尽きます。一般常識という拒否反応高めな分野なのに飽きずに10時間受講できるのは澤井先生だからこそです。
フォロー制度の活用方法について
主に新宿エルタワー本校の自習室を利用していましたが座席ごとにスペースが十分確保されており手狭感を感じないで快適に勉強することができました。私は通学で申し込んでおりましたが、仕事の兼ね合いもあり教室に足を運べないことが少なくありませんでした。しかしWebフォローを利用することによって講義の進捗から大きく遅れることもなくペースを守って学習を進めることができました。
社労士資格をどう活かしていきたいですか?
現職場において勤務社労士というのを基本軸に考えておりましたが、現在はあらゆる選択肢を考慮して思案中です。労務管理の分野において企業と労働者の不一致は昔からありましたが、近年はそれが顕在化しているように思います。労務分野の専門家としてその解消の一助になりたいと思います。また自分が建設業界の現場職経験者なので、それを強みとして活かすことが一つの方向性と考えております。
これから受験される方へのメッセージ
複数回の受験経験者の方は絶対に合格するまで挑戦をやめないでください。 私は4回目でなんとか合格しました。1~3回目はすべて選択式科目の基準割れで不合格でした。「択一はできたのに、選択あと1点で!」あの悔しさは合格した今でも胸に刻まれています。合格したら悔しさは忘れるだろうと思っていたら全然そんなことはありませんでした。不合格の悔しさは悔しいままでした。でも、合格するとやっぱり嬉しいものです。色々な方に「おめでとう」と祝福され、「ありがとう」と返すことができるので、さらにもう少しだけ嬉しくなります。悔しいだけよりはだいぶ良いです。LECは選択肢が多いので各々足りない部分を埋める何かが絶対に見つかるはずです。歩みを止めないでください。