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キャリアコンサルタント実務経験談〜フリーランスとして独立して働くには?〜

キーイメージ
フリーランスと聞いて、ライフスタイルに合わせた多様な働き方や自由な時間の使い方をイメージされる方が多いのではないでしょうか。しかし、実際は安定した収入が得られるのか、仕事はどうやって獲得するのかなど不安も多いですよね。
フリーランスのキャリアコンサルタントとして活動していくにはどうしたら良いのか。
本記事では、資格取得後2年でフリーランスになった私の経験から、様々な不安・疑問に寄り添っていきたいと思います。

目次

キャリアコンサルタントとは

キャリアコンサルタントは「キャリア形成のための専門的な支援をする人」です。2016年に国家資格となった、比較的新しい資格であり、キャリアコンサルタントを名乗るには「国家資格キャリアコンサルタント」に合格し、キャリアコンサルティング協議会の名簿に登録する必要があります。
キャリアコンサルタントは、何と言っても幅広い活動の場がありますが、実際にはどんなところで活動しているのでしょうか。
キャリアコンサルタントについてもっと知る

キャリアコンサルタントの活動の場と資格取得の目的

企業や学校など、活動の場がどんどん広がっているキャリアコンサルタントですが、キャリアコンサルタントを目指す人はどのような目的で資格取得をしようとしているのか。

私が最近感じているのは、資格取得を目指す人の中で、企業の総務・人事で働いている人が増えていることです。
企業で働く人の退職や休職が増え、そのような人の相談に乗ることが多くなり、企業内では対応しきれなくなったことが理由として挙げられます。年々キャリアコンサルタントの認知が高まり、またリカレント教育への興味・関心も後押しとなり、一度しっかり学んでみたいと養成講座へ学びに来る人が多くなっています。企業の総務・人事で働く人以外では、人材派遣や人材紹介会社で働く人も増えています。資格取得費を援助する企業もあるようです。

他にも、労働局やハローワークで働いている人、公的機関や行政の労働政策に携わっている人もいます。多様性が広がる世の中に、上手に対応していきたいと感じているようです。公共事業の担当官が、キャリコン資格を持っていることも珍しくありません。

また、学校のキャリア教育に携わりたいと志望する人もいます。大学生の子どもの就職活動を支援する目的で資格取得後、家族など身近な存在がキッカケとなり、やがて中学校・高校・大学などのキャリア教育に興味を持ち始める人が多くいます。実際に、キャリア教育の授業を持ち活動しているキャリアコンサルタントもいます。

目的は十人十色、一人ひとりに思いがあります。このような人たちが資格取得後、多彩な分野で活動しており、今後更にニーズが高まっていく可能性があります。では、フリーランスのキャリアコンサルタントはどのように活動していけば良いのでしょうか。

どんなフリーランスのキャリコンになるのか

キャリアコンサルタントのビジョン

ビジョン


キャリアコンサルタントの活動が多岐に渡ることで、フリーランスのキャリアコンサルタントとして活躍するために、どんなキャリアコンサルタントになるのか明確なビジョンが必要だと私は考えます。
私は、国家資格キャリアコンサルタントを取得しようとしたとき、3年後にフリーランスになろうと決めていました。

資格取得前は、22年間ほど務めた機械メーカー等の営業職を辞め、養成講座に通いながら転職活動をしていました。そして、資格取得してからの3年は下積みと考え、どんなことでも挑戦してみようと思っていました。

運良く私は就職相談の公共事業を受託している企業に就職することができ、そこで「就職カウンセラー」としてキャリアをスタートしました。そこでの下積み経験が今でも生きています。
就職カウンセラーの仕事は、就職相談のほか応募書類や面接指導のセミナー講師や、合同企業説明会などのマッチング企画・運営にも携わりました。施設利用者は大半が大学生で、新卒の就職活動支援で大学を訪問してセミナー講師も務めたり、引きこもり支援のNPOの紹介や発達障害を持った相談者の支援、特別支援学校の就職準備セミナーなどたくさんの業務を担当しました。そこで働く周囲の人の協力もあり、未経験の仕事にも果敢に挑戦し続けることによって、多くの経験や学びを得ることができました。

中でも、様々なセミナーの講師経験は、とても楽しく活動することができ、研修プログラムの作成等も苦になることはありませんでした。大勢の前で話すことはできても、このプログラム作成が苦手で講師をしたくない人がいます。私は、「将来講師として活動したい」という目標を、この下積みの2年間で見つけました。
以来、フリーランスとなった今でも、企業の研修や学校の就職ガイダンスで講師活動を続けています。

何の仕事を軸にして活動していくのか。得意分野ややりがいなど、自分の中にあるものを整理してプランニングをしてみてはいかがでしょうか。

自分らしさ


フリーランスとして活動していく上で、「自分らしいキャリアコンサルタント」とはどんなものなのか、しっかり考えてみることも良いでしょう。

フリーランスのキャリアコンサルタントと名乗ることは、少しの勇気があればできるでしょう。
しかし、大事なのは継続していくことです。継続するためには、他の人にはない「自分らしさ」を見つけ、差別化を図ることが重要です。
例えば、社会保険労務士やファイナンシャル・プランナーとのダブルライセンスであれば企業の立場やお金などの知識を活かして仕事ができます。文章を書くことが得意であればSNSなどのWEBライターもあるでしょう。私のように講師活動をしている人もいれば、キャリコンサルティングなど相談業務を主にしている人もいます。

私は、22年間の営業職の経験があります。22年と言っても1社の経験ではなく、全国に営業所がある上場企業や全社員15名ほどの小企業など計5社の転職経験があります。順風満帆に転職できたわけではなく、内定取り消しや応募書類で不採用になったことも少なからずです。ヘッドハンティングされたならともかく通常の転職であれば、キャリアはゼロからスタートします。年下の先輩や上司もいれば、新入社員として数々の雑用も任せられました。転職して良かったことも悪かったことも、後悔したこともあれば天職だと思ったこともあります。そんな経験を生かせられる仕事は何だろうと思った時に、「キャリアコンサルタント」資格に出会いました。発想の転換です。

もう一つ、私には私にしかない「動機」がありました。それは「アイドルヲタク」の経験です。
根っからのアイドルヲタクの私は、幼少の頃からキラキラ光るアイドルに魅了されてきました。30代中盤に差し掛かりお金にも余裕ができた頃、テレビで見た「会いにいけるアイドル」に一瞬でハマりました。今で言う「推し活」です。
「会いにいけるアイドル」という通り、私は一回10秒程度の1000円の握手券を何十枚も購入し、毎週のように握手会に出向きました。交通費や宿泊費など、今考えるとゾッとするくらいのお金を散財しています。おかげで選挙対策委員長という大役も務め、全国にたくさんのヲタク仲間ができました。今となっては、良い思い出です。

私が推していたアイドルは当時売れているとは言い難く、多分に応援しがいがありました。握手会に行くと、「チャンスがあったらいつでも掴めるように準備しておくんだよ」とか「あなたの強みは〇〇だからね」などと声を掛け、キャリアコンサルタントになる10年以上前から「クルンボルツの計画された偶発性理論」や「自己効力感」を上げるフィードバックをしていました。

キャリアコンサルタント資格を取得してからこの当時のことを思い出した時、今までとこれからのキャリアが繋がった気がしました。この時に、キャリアコンサルタントとして生きていくことが定まったと思います。そして、私は転職や就職で悩んでいる人の支援がしたいと強く思い、「自分らしいキャリアコンサルタント」を意識し始めました。

私は、転職で悩んでいる人や一歩踏み出せないに人に自信をつけたいと強く思っています。これが、私の「自分らしさ」だと感じています。現在も、研修講師やキャリアコンサルティングで、目の前の人が少しでも笑顔になれたり自信を持つことができるよう努めています。
そして、いつかアイドルのセカンドキャリアにも携わりたいですね。
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どんなフリーランスのキャリコンになるのか

ネットワークの活用


フリーランスとして活動するビジョンが描けたら、次は「どう仕事を獲得していくか」です。

まずは、自分が持っているネットワークを見直してみると良いでしょう。いわゆる「コネ」です。フリーランスになる前から、ネットワークの構築を意識して関係作りをしていくことが大切です。

自分が所属しているまたは所属していた企業や団体、友人や家族、一度しか会っていない知人など、思い当たるたくさんの人に連絡を取ってみると良いでしょう。
既存のネットワークを最大限活用することができれば、仕事に繋がる一番の近道です。

私は、前職の会社が公共事業を数多く受託していたので、「何でもするので仕事ください」と声をかけて回りました。そうして声を掛けられたら、何でも引き受けました。中にはキャリコンに関係の無い仕事も、単価の安い仕事も、予定が重なっていても調整して断ることなく何でも引き受けました。

そんなことを続けていると、やがてそこから仕事の紹介をしてもらえるようになります。
既存のネットワークからの紹介がほとんどですが、知人が企業に紹介してくれたり、どこかの企業がキャリコンを探している情報を教えてくれたりすることもあります。
私は長らく営業職をしていましたが、実は極度の人見知りです。そんな人付き合いが苦手な私でも、周りの人からの紹介でお仕事を頂いています。その中には、前職の同僚や妻からの紹介もあります。「使えるものは何でも使う」、持っているものは使わなければ「損」です。

新たな仕事の獲得


もちろん、紹介された仕事ばかりではなく、自分で仕事を獲得しようと求人サイトやキャリコン団体のメールマガジンを常にチェックしています。
気になる求人があれば、履歴書と職務経歴書を作り志望動機を考え応募しています。
書類選考での不採用もしばしば、初めての集団面接も経験しました。
地道な活動によって新しい仕事に繋がることもあり、また、このような経験が就職・転職活動をする人のサポートに役立つこともあります。

私のような新米フリーランスキャリコンは、仕事に繋がる確率は低いかもしれません。また、仕事に繋がっても新しいことに挑戦するときはプレッシャーも感じ、ストレスが溜まることも多々あります。しかし、そこで得る経験や知識、達成感は何ものにも変え難いものです。これが「やりがい」なのかもしれません。フリーランスのキャリコンとして、自分の成長を感じられる瞬間だと思っています。

ストレス対策も必要かもしれません。一人で仕事が多いので、愚痴を聞いてくれる同僚や慰めてくれる先輩もいません。私は、家族に話を聴いてもらったり、趣味の推し活や食べることも好きなので、定期的にライブに行ったりSNSで話題の美味しいものを食べに行っています。

フリーランスで仕事ができているということは関わってくれている人たちが必ずいるので、ネットワークを大切にし、ご縁や周囲の人への感謝も忘ないよう肝に銘じています。

キャリコンとして大切にしていること

仕事の依頼は断らない


既存のネットワークを駆使して頂いた仕事は極力断らないことを意識しています。スケジュールの都合であれば、できる限り調整し、それ以外の理由(得意ではない、好きじゃない、未経験の仕事だから、など)で断ることは致しません。

経験や知識のない仕事を依頼されるケースはありますが、そのときは即決せずにまず調べます。情報収集した結果、できそうだと思ったら引き受けますが、難しいと思っても自分の出来ることを提案して依頼主と調整します。依頼主あっての仕事なので、それでダメだと言われたらそれまでです。精一杯の誠意はお見せします。
引き受けるのであれば、やり遂げる責任も満足度を高めるための努力も惜しみません。プレッシャーで押し潰されそうになることもありますが、やり遂げた時の達成感や依頼主や参加者の喜ぶ顔を見た時は、それまでの苦労は全て吹き飛びます。

対価としてお金を稼ぐ


キャリアコンサルタントは決して安い資格ではありません。キャリアコンサルタント養成講座の受講料、キャリアコンサルタント試験の交通費や宿泊費、キャリアコンサルタント登録料、ほか5年間の更新講座の受講料や更新手数料など合わせたらとても大きな額になります。折角、高いお金を払って資格取得をしたので、お金を稼ぐことを大切にしています。

私はキャリアコンサルタントという職業に誇りを持ち、キャリアコンサルタントとして活動したことにそれ相当の対価としてお金を頂くことが、キャリコンの価値の向上にも繋がると考え実践しています。決して、ボランティアが悪いと言っている訳ではありません。実際、キャリコンサルティングを無料で受けられるところもあります。しかし、無料が当たり前だと思われてしまうことに少し抵抗を感じます。もちろん法外な対価をいただく訳ではなく、相場も意識しています。

昨年、東京ディズニーリゾートがチケットの値上げをしました。値上げしても、行きたい人はきっと行くでしょう。
お金を払ってでもキャリアコンサルタントにキャリアコンサルティングや研修をしてもらいたいと思って貰えるようになりたいです。

自己研鑽


仕事は断らない、それ相当のお金は頂く。そうなれば、当然それなりの結果も求められます。
結果を出すためには、知識を常にアップデートし、スキルアップや技術を身につける必要があります。
簡単なことではありませんが、現代は何事も便利な時代です。インターネットで検索すれば情報は溢れるほどあり、書店・図書館には豊富な参考図書があり、生成AIを活用することもあります。スーパーバイザーからのアドバイスや、企業や労働者との情報共有や情報交換も欠かせません。

また最近では、オンラインでの活動も増えています。リモートワークにも対応できるよう、ITリテラシーを身につけていくことも可能性を拡げるのではないでしょうか。

私自身もまだまだ達成したい目標が山ほどあるので、今もこれからも自己研鑽を続けていきます。いろいろなことに興味を持ち、取り組むことを大切にしています。

キャリコンフリーランスの収入

いくら稼げるのか


フリーランスのキャリアコンサルタントは稼げるのかという点は、フリーランスを目指す人は一番気になるところではないでしょうか。
国家資格キャリアコンサルタントの合格率は、50〜60%です。決して難しいとは言えない資格です。
比較的取得しやすい資格ではありますが、「明日からフリーランスになる!」と言って簡単にお金を稼げる仕事でもありません。可能性があるとは言え、まだまだ世の中に広く認知されているとは言い難く、非常に厳しい世界です。
まずは副業から始めてみることも一つの方法ではないでしょうか。

私もフリーランスになる前の2年間は、月〜金は就職カウンセラー、土日に講師業等の副業をしていました。そこで、ネットワークを構築し、3年後の独立に向けて準備をしてきました。
実際は2年でフリーランスになるのですが、営業職から転職して就職カウンセラーの道を歩み始めた時は、年収で実に半分になりました。営業職は、頑張れば頑張っただけインセンティブもあったため、日本人男性の平均年収より少し高いくらいです。

キャリアコンサルタントの賃金はまだまだ高いとは言えません。ですから、フリーランスになった時は、まずこの半分になった年収をクリアしようと目標を定めました。
前職の企業からの業務委託による研修講師、キャリコンサルタント養成講座のサブ講師、公共事業のキャリコンサルティング、ビジネススクールの公務員講座の面接指導員などを掛け持ち、フリーランス初年度は何とか目標をクリアしました。
2年目からは、前年度の仕事の良い評価も頂いて業務委託のリピート、そして紹介の仕事も増え、2年目の年収は営業職時代と変わらない年収にまで増えました。

フリーランスの落とし穴


フリーランスの落とし穴
年収は上がっても、そこにはフリーランスの「落とし穴」があります。一番大きく感じたのは社会保険料です。
サラリーマン時代は所属している組織が半分負担してくれていることをご存知でしょうか。
健康保険料も厚生年金も介護保険もです。ですから、個人事業主(フリーランス)となると、今まで所属していた組織に払ってもらっていたものが無くなります。そして、サラリーマン時代と変わらない保険を継続するには、今までの倍額以上支払わないと同程度のサービスが受けられないことになります。

そのため、国民年金基金やiDeCoもフル活用しています。もちろんNISAも利用して将来の資産形成も考えています。
また、個人事業主なので、雇用保険もありません。働けなくなったら収入は無いため収入保険への加入、訴訟トラブルのための賠償責任保険加入、年1回の健康診断(人間ドック)も全て自費です。これでは、サラリーマン時代と同じ収入でも全然足りません。

保険や将来のことも考えた上で、どこを目標にするのか、収入と支出のバランス、お金の使い方なども見直すことをおすすめします。

私のフリーランス3年目は、営業職時代の年収の倍増を目標にしています。
このためには結果を出し続け、さらに新しい仕事を獲得し続ける必要があります。
この目標がクリアできたら、キャリアコンサルタントが活躍できるシステムを事業化しようと法人化する作戦を練っています。辛く厳しい道のりですが、楽しみでもあります。

フリーランスになるための準備

自分らしい働き方と得意分野など自己理解を深め、収入と支出のバランスも考えて準備が出来たら、あとは個人事業主(フリーランス)として「開業届」を出すだけです。

個人事業主として、一年に一回「確定申告」をする役目があります。
開業届けを提出すると、確定申告の青色申告制度で、最大65万円の特別控除ができます。私も会計ソフトをサブスクリプションで利用し、毎年自分で確定申告をしています。作業は大変ですが、全てWEBで完結しますし、本当に便利な時代です。

フリーランスを目指している人は、なるべく多くの情報収集をして、開業に備えてください。

まとめ

ここまで、フリーランスのキャリアコンサルタントとして活動するための心構えや準備などについてお伝えしてきました。
私はこのような活動していますが、皆様一人ひとりに必ず「自分らしさ」があります。
ぜひ、「自分らしいキャリアコンサルタント」を目指してください。
「自分らしさ」を見つけて、一緒にキャリコン業界を盛り上げましょう!

筆者

嘉藤 英司
筆者:嘉藤 英司 講師

・国家資格キャリアコンサルタント
・NPO生涯学習認定キャリアカウンセラー
・ファイナンシャルプランナー
大学卒業後、機械メーカーで22年間営業職を務める。キャリアコンサルタント資格を取得し、公共事業を受託している人材派遣会社へ転職。その後、県の相談施設や労働局の委託事業に従事。若年者の就職相談や県内高校・大学の就職セミナー講師、学生向け合同企業説明会の企画運営などを担当。これらの経験を活かし、現在は中学・高校生の就職ガイダンス講師、公務員対策講座面接指導員など活動の場を広げている。

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