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行政裁判は事後的な裁判
−行政に対するチェックの機能として、行政裁判であるとか、会計検査院という組織がありますが、それが十分に機能しない面があったとすれば、どのような理由だと思われますか?
「まず行政裁判は事後的な裁判だということです。例えば、計画事業の処分の取消しをするといいながら、実際には事業がどんどん進んでしまい、その結果、裁判の審議は継続しているのに、事業はすでに完成してしまったというような事態が生じていました。
 現在の司法は、本当に行政をチェックできるだけの体制を整えているのか、その検証も含めて、司法制度改革の一環として行政裁判の在り方も検討されるべき重大事項のひとつだと思います。具体的には、行政事件訴訟法の改正などの法整備も必要になってくるでしょう」

−会計検査院による検査についてはいかがでしょうか?
「会計検査院の検査には、データがなかなか公開されないという問題点があります。アメリカにも当然、会計検査院と同じような組織がありますが、その調査結果については、極めて膨大な量が公開されていて、そのデータをもとにして、市民が再び検査・チェックをすることができます。
 今回の情報公開法では、会計検査院も対象機関になりました。そのことは重要な意味をもっています。会計検査院としては十分その主旨を理解して、来年4月からの情報公開法の施行にあたって、国民のニーズに十分に応えられるような情報開示を積極的に進めていただきたいと思います」
 
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