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仕事というのはスポーツと同じ

--職員の育成ということでは、品川区ではどのような研修をされていますか?
「今、ホテルやデパートなどへの民間企業への派遣研修を実施しています。民間で働いた職員はやはり何かを感じて帰ってくるわけです。それを体験発表させます。しかし、ただ単に他人の体験談を聞いても、身に染みて感じることはできないと思います。やはり民間研修も繰り返して実施していかなければなりません。そういう意味では、仕事というのはスポーツと同じです。頭で理解しても全然うまくならない。体で覚えなければなりません」
--高橋区長が考える効果的な研修とはどのようなものでしょう?
「色々な研修を実施していますが、職場研修が重要なのではないかと思います。集合研修で、有益な話をしていただき、さまざまな知識を身につける。そして、それを実践する努力をしていく。そういうことも当然、大切です。しかし、それを補完するのは職場で先輩なり、上司が実践的な面を含めて教えるということではないでしょうか。その二つが無いと、本当の教育にはならないという気がします。
 私が若い頃は、先輩から徹底的に仕込まれたものです。先輩、後輩という古


い制度的なものではなくて、知っている者が新しい者に仕事を引き継ぎ、教えこんで行く。それがやはり成長する上での栄養になるのではないかと思います。ところが、役所に限らず、そのようなことが今、とかく職場で欠けているような気がするのです。自分は自分、他人は他人ということに気質になって、協力し合う傾向が欠けているのではないでしょうか」
--職場で上司から教えられるという人間関係が稀薄になっているということですか?
「機構が大きくなれば、なるほど、そういう面は出てくるのかもしれませんが、や
はり現代の風潮ではないでしょうか。区の職員に限らず、全般的に今の若い人たちの考え方が利己的になっているのではないか、自由主義と自己主義とを履き違えているようなところが風潮としてあるのではないかと思います。
 役所の中にも、そういう傾向があることは否定できないと思います。“なぜ俺が後輩に教えなければならないのだ”という意識が一部にあるのではないか。やはり先輩が後輩に仕事を教えるという仕組みを育てていくことが必要でしょう。先輩の自尊心をくすぐるような方法も考えるべきかもしれません。例えば昔、『ニコポ


ン人事』という言葉がありました。ニッコリ笑って、ポンと肩を叩くと、それだけで人はやる気になるという意味です(笑い)。今、そういうことも必要ではないかと思います。何か刺激を与えないと、人間というのは、なかなかやる気が起きないものですから」

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