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長期的テーマと短期的テーマ

−行政監視委員会では、どのようなテーマを取り上げているのでしょうか?
「今年の通常国会(第147回)では長期的テーマと短期的テーマと二本立てにしています。長期的テーマの大きな問題は財政投融資(注1)の対象機関の点検です。財政投融資は『第二の予算』と言われるほど肥大化しているのですが、従来、どういう事業を、どういう形で行っているのかというチェックが十分でなかったわけです。ですから、例えば石油公団のようにどうしようもないほど莫大な赤字を抱え込むような事態に陥ることになってしまう。
あるいは将来の見通しもないのに、どんどん財投資金を投入して、焦げ付かせるようなことが起きる。日本道路公団に関しても、東京湾を横断するアクアラインができましたが、見通 しの3分の1くらいしか通行量が無いというようなことになるわけです。政府全体でも現在、財投改革に取り組んでいますが、行政監視委員会としては財投機関の運営の実態を総点検していこうということで、資金を投入しているものについて、どういう事業を、どういう見通 しをもって行っているのかチェックしています。これが長期テーマです」


−短期的テーマではどのような問題を取りあげられているのでしょう?
「短期的テーマとは、その時々で起きてくる行政の問題を取り上げていくものです。今年の通 常国会では、この短期的テーマの話題が多すぎるくらいありました。警察行政の不祥事が数限りなく続いて、かなりの審議時間を警察行政の監視の問題に費やしてしまいました。その結論として警察行政を正常化せよという決議(別 項A参照)をしています。それは一例ですが、行政の日々の執行状況を委員会で取り上げていくことは、
これまでのように行政に任せっぱなしにして、あとは決算だけを見ているときと違って、行政の執行過程に対する、本当の意味でのチェックにつながるものと思っています」



 
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