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人口20万の街に弁護士10人以下


本日は広島から田島隆先生、東京から塩田英治先生にお越しいただき、地方都市における行政書士のあり様やそのサバイバル戦略、同じく大都市圏における行政書士の仕事の内容といった点を中心として対談していただきたいと思います。さっそくですが、行政書士の資格をお取りになったきっかけをお聞きします。

    田島
    私は海事代理士として23歳で開業しましたが、将来性を考えると、間口が広くて何でもやれる、世の中のニーズにいちばん合わせやすい成長株の士業と判断して行政書士の資格を取りました。もちろん事務所の経営戦略上、資格を取得したという面もあります。

どういった領域の仕事が多いのですか?

    田島
    基本的には法務分野を専門にやっています。特に都心部で仕事をされていると、行政書士の仕事イコール許認可というように思われるかも知れませんが、ご存じの通り、権利義務に関する業務もありまして、地方では弁護士を始めとする他士業の手薄な部分がありますので、私は“町の法律屋”を目指そうとこれまでやってきました。

塩田先生は東京の神田で、ご自身の事務所を設けられたわけですが、最初の1年間くらいはお知り合いの行政書士の方と同居されていたとか。

    塩田
    基本的には法務分野を専門にやっています。特に都心部で仕事をされていると、行政書士の仕事イコール許認可というように思われるかも知れませんが、ご存じの通り、権利義務に関する業務もありまして、地方では弁護士を始めとする他士業の手薄な部分がありますので、私は“町の法律屋”を目指そうとこれまでやってきました。

塩田先生の現在のお仕事の内容はどのようなものですか?

    塩田
    旅行代理店が開業するときのお手伝いが多いですね。ライセンスを取得して、営業が軌道に乗るまでのさまざまなコンサルティングをするのが目下のメインの仕事です。会社の設立から運輸省のライセンスを取り、関連会社で力になってくれる人をご紹介して、発券体制を整えるところまでやっています。

東京では行政書士の競争が激しいのですが、呉市はいかがですか?

    田島
    地方では、そもそも弁護士をはじめとする法律家の絶対数が足りません。人口20万の呉市に、弁護士は10人以下なのです。そこで発生しているトラブルであるとか人権擁護を誰が担うかというと司法書士や行政書士なんです。
     行政書士も登録している人間はかなりいると思いますが、専門の事務所で食っているというと片手で足るか、それを少しオーバーするか、そういった次元です。あとはすべて不動産屋兼業とか社会保険労務士や税理士などとの兼業です。

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