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特集2 司法制度改革3
ドイツの司法との比較にした理由

--現在のドイツの司法は世界的に見ても、特にすぐれたものなのでしょうか?
「実はこの映画は当初、ドイツではなく、ヨーロッパ諸国の司法制度と日本のそれとを比較するという企画で持ち上がったのです。ドイツの専門家にご意見をうかがったときも、『ドイツの司法にそれほど見るべき点は無いのではないか。それよりイタリア、スペイン、ポルトガル、オランダに行きなさい。大変、進歩的で民主的な司法が行われています』ともアドバイスされました」
--それでも、あえてドイツとの比較にされた理由は?
「ひとつには、ヨーロッパ諸国との比較という形にすると、各国の司法の際立って良い部分だけを撮影してきて、編集してつなぎ合わせたかのような印象を与えてしまうのではないかと危惧したことです。ドイツの司法に的を絞ることで、全体像で対比させたかったのです。もうひとつは、日本の法律というのはドイツから多くを学んでいるわけですし、歴史的に見ても両国は同じような経過を辿ってきたの


に、結果として、なぜこのような相違が生じることになったのかという問題を提起できると考えたのです。
 ドイツでのシナリオ・ハンティングを終えたとき、ドイツに絞ったほうが良いと判断しました。映画の中で、私はドイツの司法制度が最高だとはひとことも言っていません。少なくともこれが司法の国際レベルですと、問い掛けたいのです」


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