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Top Interview
ロースクールの教育を必然なものとする理由


ロースクールから行く以外、司法試験を受けるルートは?
    チャールズ
    「基本的にはロースクールを経ますが、州によっては、それ以外の方法で実績を積んだ者、例えば法律事務所で実務を何年か経験したという条件で司法試験を受ける資格を得られるところがいくつかあります。ただ現実には、自分からそういうコースを選択してロイヤーになるケースはあまりないのではないかと思います」

カリフォルニア州では、司法試験を受けるための教育施設がありますね?
    チャールズ
    「はい。ロースクールの代わりに司法試験を受けるための教育をする、大学設置法などで規定されたものではない学校ができます。アメリカ法曹協会がロースクールとしての資格を認定するのですが、その認定を受けていない学校です」

日本の司法試験は大学を出ていなくても受験資格があります。アメリカでは原則としてロースクールを経ないと司法試験を受けられない。ロースクールの3年間の教育にどのような意味を付与しているため、そこを経由することを必須としているのでしょうか?
    チャールズ
    「ロースクールの教育に3年という期間を要することについて、ふたつの理由があげられると思います。
     ひとつは“質”の問題です。それはたんに知識の質というだけではなく、倫理的、道徳的なことをきちんと踏まえた人間性を育成するということです。勉強さえできればそれでいいということではありません。法律という職業に対して社会が求める道徳的、倫理的な質を維持するという義務があります。
     もうひとつは、現代社会がすさまじい勢いで複雑化していることです。アメリカ社会が複雑化していることもありますし、国際化という要因から派生する複雑さもあります。私は大学で教えていますが、3年間では、とうてい教え切れないほど法律の状況は複雑になっています。
     以上の2点に対応するには、やはりプロフェッショナルな養成機関が全力投球で教える。その研鑽を経ることが、法曹になるため不可欠との判断があるのです」

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