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新たな基本法のもとでの農業者と農業者団体の役割

四つの問題意識


今回、新たな基本法が制定されることになった背景として、日本の農業が抱えている四つの問題があります。


一点目は食の乱れです。

 テレビでも、圧倒的に食べ物や料理の特集が多いことからもわかるように、現在、国民の間で食に対する関心が高まっています。関心が高まるのは良いことなのですが、実際の日本人の食生活の内容を見ますと、問題が多くなっています。特に若い人の間では、健康に良いとされるコメを中心とする日本型食生活のパターンが崩れて、 バランス良く栄養が摂れていなかったりしています。油脂の消費が非常に増え、それが生活習慣病と言われる数々の病気を呼び起こしているという問題があります。さらに子供たちの食の乱れが、教育や精神の問題にまで関係しているのではないかと指摘されていることは非常に怖いことです。


二点目は食料自給率の著しい低下です。

 日本の食料自給率が際限ないほど低下し続けています。国内において生産能力の最も高いコメを中心とする食生活が維持されていけば良いのですが、国内生産で賄いきれない大量の輸入穀物に 支えられている畜産物の消費が伸びているのです。それが日本の食料自給率を急激に悪化させています。いざというとき、国民への最低限の食料供給すらおぼつかない状態にあります。


三点目は農地の荒廃です。

 もはや全国各地で“街”と“村”の境がなくなり、農村もかつてのように美しい風景は失われてきています。さらに山間地では耕作放棄地が増えています。 山が荒廃することで、川に泥が流れ込み、海を汚しています。山が荒れることで、近海で魚介類が捕れなくなっているとも言われています。環境保全、国土保全の面でも問題が生じているわけです。


四点目は農業の担い手の減少です。

 農業の後継者不足と高齢化が進んでいます。今や農業就業人口の約6割が60歳以上です。このままいけば10年後、どのようなことになるかを考えれば、 非常に大きな問題であることがおわかりになると思います。近年、経済不況も手伝って、Uターンや定年帰農が増えていると言われていますが、大変喜ばしいことです。

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