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中央省庁等改革の一環としての位置づけ

―中央政府で政策評価のことが取り上げられ、またそれをめぐる報道も多くなっています。 B総務庁行政監察局(注1)は中央省庁における政策評価の導入に尽力されているわけですが、政策評価の意義をどのようにお考えでしょうか?
「私たちは政策評価によって国民にもたらすメリットを三つのポイントに整理しています。国民に対する行政の説明責任の徹底、国民本位 の効率的で質の高い行政の実現、国民的視点に立った成果重視の行政への転換です」
―政策評価が注目されるようになった理由はどのようなことだと思われますか?
「直接的には、中央省庁等改革の一環という意味が大きいと思います。一般 に改革の目的は省庁を大括りにして数を減らすとともに、縦割りの弊害を無くすことと見られていると思いますが、同時に、省庁の総合調整をやりやすくして、政策の状況変化への機動性を高めること、あるいは総理大臣の権限を強化して、それを支える内閣官房を強め、また内閣府を作り、政策形成における総理大臣のリーダーシップを高めることを眼目と


しています。しかし、もうひとつ、中央省庁等改革法案の中心となる提案をされた行政改革会議(注2)は機構の改革のみならず、省庁の仕事の在り方そのものを変えるべきとされています。政策評価はその手法のひとつとして位 置づけられています」

―行政改革会議が政策評価を提言された理由はどのようなことだと思われますか?
「私自身、会議の場にいたわけではありませんから、これは想像になりますが、行政の仕事の仕方
に対するご指摘があったかと思います。社会経済の状況のさまざまな変化がある中、従来の政策が続けられて、見直されない。例えば公共事業の問題であるとか、特殊法人の在り方について自律的な見直しが行われないことに対する疑問が、政策評価を求める背景のひとつになっていると思います。
 もうひとつの見逃せない背景として、すでにかなりの地方自治体で政策評価の仕組みを導入されて、それが新しい行政の在り方として喧伝されるに至ったことが挙げられるでしょう。また海外を


見ましても、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカなどでニュー・パブリック・マネジメント(New Public Management=新公的経営管理)が注目されています。行政も民間企業のように経営目標を立てて、それに従って運営して、結果 を評価することで、より効果のある企画立案、政策の運営をしていくことができる。そういう思想が注目されているのです。
 そのような背景の中、行政改革会議が大きな課題とする行政の信頼回復のため、政策評価による
政策の自律的な見直しの重要性が指摘されたものと思います。そのことが広く国民やマスメディアの方々に重要だと認められたものと思います」

―政策評価の重要性が認識されたことで、法律的な位 置づけも明確にされたということですね。
「中央省庁等改革の機構改革と同時に、その枠組みにおける仕事の在り方として、政策の評価の必要性がきちんと位 置づけられました。中央省庁等改革基本法に政府としての『政策評価機能の充実


強化』(第29条)及び総務省の『行政の評価及び監視の機能』(第17条)が盛り込まれています。そして国家行政組織法に、『国の行政機関は、内閣の統轄の下に、その政策について、自ら評価し』(第2条)という文言が加えられました。さらに総務省設置法にも府省の枠を越えた評価の機能が書き込まれるに至ったわけです」



 
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