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【相続法制改正】今国会で成立

2018年7月9日 LEC資格トピックス

第196回通常国会において相続法制の一部改正が行われました(平成30年7月6日成立、平成32年7月までに順次施行予定)。わが国では急速な高齢化が進展し、これに伴い様々な弊害が生まれています。これに対処するための法改正です。残された配偶者の生活への配慮を柱とした法改正ですが、「相続」は決して高齢者のみの問題ではありません。老若男女を問わず、すべての世代に密接に関わる(誰もが当事者となりうる)問題です。「自分には関係ない」と敬遠せず、これを機に相続法に触れてみてはいかがでしょう。

改正の概要

相続が開始した場合における配偶者の居住の権利
相続人である配偶者が、終身又は一定期間、無償で、被相続人の財産に属した建物の使用及び収益をすることができる権利(居住権)を創設し、遺産分割又は遺贈により、これを取得することができるとしました。
遺産分割前における規定の新設(持戻免除・預貯金債権の行使)
婚姻期間が20年以上の夫婦間において居住用不動産の贈与等が行われた場合には、配偶者が最終的に多くの財産を取得することができるように、被相続人が持戻しの免除の意思表示をしたものと推定する規定を新設することとしました。
共同相続された預貯金債権がある場合には、各共同相続人は、遺産分割が終了するまでの間も、預貯金債権のうち一定額については、単独で払戻しをすることができることとしました。これにより、被相続人が負っていた債務の弁済や被相続人から扶養を受けていた共同相続人の当面の生活費の支出、葬儀費用の支払い等の被相続人の預貯金を遺産分割前に払い戻す必要があるにもかかわらず、共同相続人全員の同意を得ることができないために払い戻しを受けられないという不都合も解消されます。
自筆証書遺言の方式の緩和
自筆証書遺言の要件を緩和し、自筆証書に相続財産の全部又は一部の目録を添付する場合には、その目録については自書することを要しないこととしました。これにより、財産目録をパソコン等で作成することが認められ、全文を自書するといった負担がなくなります。
遺留分の減殺請求権の金銭債権化
遺留分を侵害された者の権利の行使によって遺贈又は贈与の全部又は一部が当然に失効することとされている現行法の規律を見直し、遺留分侵害額に相当する金銭債権が生ずることとしました。これにより遺留分減殺請求権行使の効果が物権的なものから債権的なものへと変化し、不可避的な共有関係にともなう新たな紛争の勃発(事業承継した相続人と承継しない相続人間の経営権の争い等)を未然に防ぐ効果が期待されます。なお、「遺留分減殺請求権」という名称は「遺留分侵害請求権」に改められます。
相続人以外の者の貢献を考慮するための特別の寄与制度
被相続人の親族で相続人以外の者が、被相続人の療養看護等を無償でしたことにより被相続人の財産の維持又は増加に特別の寄与をした場合には、相続の開始後、相続人に対して金銭の支払を請求することができることとなります。
「法務局における遺言書の保管等に関する法律」の新設
高齢化の進展等の社会経済情勢の変化に鑑み、相続をめぐる紛争を防止するという観点から、法務局において自筆証書遺言に係る遺言書を保管する制度が新設されます。遺言者が、法務局において、自筆証書による遺言書の保管を申請することができる制度であり、その申請手続、遺言書の保管及び情報の管理、遺言者の死亡後の相続人等による遺言書の写しの請求手続等を定めています。この法務局に保管されている遺言書については、検認に係る民法の規定の適用を除外する等の措置を講ずることとされています。

今後の課題

今回の法改正で、高齢化に伴う相続問題については一定の処置が施されたと評価できるでしょう。しかし、今回の改正はいわゆる法律婚を前提とした改正です。冒頭に述べたように、相続というのはある一定のカテゴリーに属する人のみに関係する事柄ではなく、すべての人にかかわりのある問題です。参議院法務委員会の付帯決議においても「多様な家族の保護のあり方について検討」という内容が盛り込まれており、事実婚や同姓婚に対するケアについては、なお課題として残されています。

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