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特集1
税理士は企業の「用心棒」


--時代の大きな変化を迎え、税理士の役割は大きく変わろうとしているようですが、そのような状況の中、税理士を希望される方にメッセージをお願いします。
「国際会計基準の導入によって、日本の会計制度はようやく世界の先進国並みになる道が開けました。これから税理士を目指す若い方には税務会計だけではなく、同時に管理会計も十分、学んでいただきたいと思います。また制度がグローバルになるのですから、21世紀には、仕事の領域は日本国内に止まらず、全世界にひろがる可能性がある。したがって語学の知識があったほうが絶対的に有利でしょう」
--税理士にとって、企業コンサルティング業務はどのような位置づけになるでしょう?
「ますます重要性を増すことは間違いありません。とくに中小企業に対するコンサルティングは極めて重要です。中小企業はその規模のため、社内に色々な方面の人材が足りないことは確かで、それをガイドする立場にあるのがわれわれ専門職です。その自覚をもって、勉強して、実力を身に付けることが大切です。
 最近、アウトソーシングという定義が出てきましたが、その定義をみれば、われわれは昔からアウトソーサーだったわけです。


 私は昔から『税理士とは用心棒だ』と表現してきました。依頼者に死なれることは用心棒として最大の恥辱であり、なんとしても守るのがわれわれの仕事です。また用心棒はたんなる雇われ人ではなく、雇主と対等な関係です。椿三十郎(黒澤明監督作品・映画『椿三十郎』の主人公)も『先生』と呼ばれて、尊敬されていました(笑い)。用心棒は尊敬されるに足るだけの腕を磨かなければなりません。
 実態として、これまで日本の税理士は積極的にコンサルティング活動をしてきませんでした。しかし、逆にいえば、すべての士業にとって企業コンサルティングは無限の可能性を秘めた業務の分野であることも意味しているのです」




さかくら・あきら

昭和9年、東京都出身。早稲田大学法学部卒。昭和32年、司法書士資格取得、昭和37年、税理士資格取得。

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