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2023年度合格
K・Mさんの合格体験記

合格者

これまでの人生で最も充実した時間でした

K・Mさん

年齢 31歳
受験回数 1回(別に試し受験を1回されています)
職業 会社員
出身校 東北大学大学院工学研究科バイオ工学専攻
受講講座 1年合格ベーシックコース インプット+アウトプット一括
選択科目 免除あり:修士卒

弁理士を目指した理由・きっかけ

弁理士を目指し始めたきっかけは「知財の業界に興味が沸き、キャリアチェンジをしようと思ったから」です。私は新卒で化学メーカーに入社し研究開発に従事し、基礎研究から製造に近い開発等、幅広く仕事を経験できていました。しかし、数年経ち仕事にも慣れてきた頃、漠然と「私は自分のキャリアをこのまま会社に委ねて良いのだろうか?」「広い範囲の仕事を経験できている一方で、何か自分の専門性は身についているのだろうか?」「自分は社会に貢献できているのだろうか?」と自問するようになりました。そこで、これまでの仕事を振り返り、「自分の得意な仕事と苦手な仕事、好きな仕事と嫌いな仕事」を整理して、何か専門性を伸ばして自分の能力を使ってもっと社会に貢献できる方向性を探りました。すると、特許に関する仕事、例えば先輩社員が出願した特許の中間対応や自分の発明の請求項を考えることを面白く感じたこと、さらに、発明等の複雑な情報を整理して人に説明することが得意で、英会話が好きであることに着目しました。そこをきっかけに弁理士という仕事について調べる中で「発明を世に生み出す仕事で国際性の高い弁理士の仕事は、もしかすると自分に向いている仕事かもしれない!」と考え、勉強を始めてみようと思い立ちました。

LECを選んだ理由

資格予備校について何も知らなかったため、インターネットでまずは大手の予備校について調べLECにたどり着きました。実は、勉強を始めた当初は独学で勉強しており、試しに受けたR4の短答試験では合格には程遠い点数でした。そこで、最も業界で有名で実績のある予備校を選択することで「LECを選んで来年落ちたのならそれは自分の勉強不足」という自分に言い訳をできない状況を作ろうと考え、他の予備校よりも高価格ではありますが、実績のあるLECを選びました。

LECで受講した初学者向けコースとその担当講師について

1年合格ベーシックコースは、入門編、論文編、短答編の順に分かれて構成されており、同じ条文の内容を違った観点から3回に渡り触れることで、多角的に条文、制度について理解することができた点がよかったです。特に、論文編ではまずは簡単な問題で実際に時間を測って全文を書いてみることができ、条文の理解は完全でないものの論文の形式に慣れることができよかったです。この期間の論文答練は締め切りに間に合うように必ず提出するようにしていました。この期間は短答編と時期が被っていることで忙しい日々でしたが、後々に本格的に論文の対策を始める際のハードルが下がり、スムーズに取り組むことができたと感じるためしっかりやっておいてよかったと振り返ります。

宮口先生は、①説明が端的で分かりやすいこと②声が大きくハキハキしているため聞き取りやすいこと③語呂合わせを活用することで効率的に記憶することができることが良かったです。
①について、複雑な条文の内容を「この条文は簡単にいうと〜〜という意味です。」と噛み砕いてまずはエッセンスだけを教えてくれる点がよかったです。というのも、短答で求められるような条文内の細かい知識は、過去問を繰り返し演習することで身につくと思いますが、初めの段階ではまず「この条文がどういうものか」を早めに理解をすることが重要であり、宮口先生の説明はそこを円滑にしてくれたため、効率的に理解が進みました。
②について、私は地方在住であったため通信コースを利用しており、家で独りでPCの前で講義を聴いていると当然ながら眠くなることがありますが、宮口先生の活舌の良さや声の抑揚のおかげで高い集中力を保つことができた点が良かったです。すべてのカリキュラムを通すと講義時間は200時間近くなるため、講義を聴いている間の集中力はとても重要となると思います。
③について、私はもともと英単語も語呂合わせで覚えるようなことをしていたので抵抗なく宮口先生の語呂合わせを吸収することができました。すべての条文の内容をそのまま記憶しようと思っても限界があるため、小気味いいリズムの語呂合わせを活用し覚えることは効果的でした。

LECで受講した答練について

[受講答練・摸試]論文公開模試 論文直前答練 論文合格答練 短答公開模試 短答実戦答練
論文基礎力完成講座の答練では、上述した通りまずは簡単な問題で書くのに慣れるという入門としてとても有意義だったと感じます。
論文合格答練では、採点者に自分の答案の改善点を指摘してもらうことを重視して取り組みました。また、順位が出るので自分の立ち位置を把握できた点もよかったです。

LECで受講したスポット講座について

[受講講座]宮口聡の理想と現実答案 宮口聡の論文ヤマゴロ講座
論文ヤマゴロは、R4年受験向けの講座を前もって受けました。これは宮口先生が講義でおっしゃっていたアドバイスに従ったものです。まずは論文にどんな型があるかを把握し、また本試験の高いレベル感を先に知っておくことができた点が良かったです。ヤマゴロの教材は、10月ごろの過去問対策の時や翌年6月の短答合格後に、型を確認するための辞書のような使い方をしました。
理想と現実は、論文の過去問26年分について宮口先生の模範解答を参考にすることができた点で重宝しました。この講座なしでは合格はなかったと思います。

LECの教材や学習システムについて

通信Webを利用しましたが、とても使いやすかったです。再生速度を変えることができるため、私は1.3倍にして受講時間を短縮していました。宮口先生の活舌がいいため、1.3倍でも十分聞き取れますし、むしろ自分にはちょうどよかったです。
また、論文の添削サービスは自分の答案を客観的に判断することができるためとても役に立ちました。これは独学では不可能なので予備校を活用する大きな理由になると思います。

短答式試験対策でやって良かったこと

過去問を繰り返し解くことを重視しました。LECの体系別短答過去問は10年分が掲載されていましたが、不十分だと感じさらに7年分過去の物を入手し、計17年分の過去問に取り組みました。過去問を解く際は、ノートに「〇 73③」といった具合に、正誤だけでなく根拠となる条項番号を書きながら解きました。そして、A:正解かつ条文の項号まで根拠を言えた、B:正解したが、根拠を間違った、C:不正解の3パターンに分けて、解いた後に問題集の上部の空白に日付とともに記録していきました。そして、過去10年分をすべてB以上となることを目標にして、最終的に全体を5周、間違った問題は6〜8周繰り返しました。
根拠の条項号まで覚えることで、頭の中の引き出しに規定の内容ごとにラベルを付けて整理していくことができ、記憶、理解が進みました。さらに、論文試験、口述試験でも条文番号を覚えていることはメリットになりました。まず、論文では時間との勝負となるため、文末の条文番号を書くために貸与法文集を開いて確認する時間ロスを防げます。さらに、今年度の特許Ⅰでマイナーな192条が問われましたが、漠然と頭に「確か後ろの方のあったな」と浮かび、法文集を開いてすぐに見つけ出せました。また、口述でも「条文に則してお答えください」と言われた際に、条文番号を覚えていたので、すぐに法文集を開くことができ、時間の節約になりました。
短答の本試験の前1週間は有給を取り、5日は過去10年分を年度別に時間を測って解きました(2年分/日×5日)。これは、本番と同様の順序で解くことに慣れるという意味と、上記目標の達成度を確かめて自信をつけるという目的で行いました。結局、10年分の600問中22問が不正解だったため、この間違えた22問をノートに貼り、本番直前の2日で復習しました。また、直前2日は主に法文集を素読する時間に当てました。これは、どこを問われても直前に読んでおけば短期記憶で違和感に気づくことができると考えたからです。また、上記の過去問の演習に加えて答練、模試の復習も行いました。全てを過去問のような完成度に仕上げる時間はありませんでしたが、新作問題に触れることできたため本試験でも点数を加点できました。結果は特/意/商/条約/著不=13/9/5/7/9で43点でした。

論文式試験対策でやって良かったこと

論文は①事例問題の答案構成を正確に行う力②覚えていなければ書けない趣旨・判例を暗記すること③時間内で全文を書き切る筆力が必要だと考えます。
まず、①については、私は「理想と現実」で力がつきました。まず短答直前期まで(22年10月〜23年3月)で過去26年分の過去問の現実答案の全文書きを1周しました。そして、短答試験後に答案構成を3周行い、間違った問題だけ4周目を行い本番を迎えました。答案構成をする際には、本番と同じA4サイズのコピー用紙を使用し、題意把握ミスを防ぐためにスペースを広く使い、大きな文字で構成を書くように心がけました。また、時系列等を修正できるようにフリクション0.38を使用しました。
次に、②については、「理想と現実」の26年分の答案から「覚えていなければ書けない趣旨、判例」を抽出してExcelにまとめてレジュメノートに貼り、短答合格から論文本番までの毎日単語帳のように暗唱して記憶しました。さらに、答練や模試で問われた物も加え、数えてみると特許、意匠、商標で合わせて約150項目とそれほど多くなく、暗記すれば本番ではそれを書き写すだけで点が稼げます。具体的に本番では、膵臓疾患治療剤事件、73条3項の趣旨、共有者の単独差止請求、先使用権、建築物の趣旨、使用許諾の趣旨については、レジュメに網羅されていました。
最後に③については、答練、模試を活用しました。論文は最近、問題文が長く時間が足りないため、初見の問題の状況を整理し時間内に全文を回答としてまとめ上げる訓練が必要でした。これは過去問を使った答案構成ではできないため、答練、模試で全文書きの練習をしました。本番の商標で最後の1分で、無効理由が4条1項11号ではなく8条1項であることに気が付き、ギリギリで修正しました。最後の最後まで集中力を振り絞ったことがよかったと思います。結果は特/意/商=110/60/61で平均57.7点でした。
ところで、特実Ⅰで184-15第1項を失念、さらに特許管理人の選任なしの手続きの例は2つ落とすというミスをしましたが、基準の54点を超えていました。論文試験は相対評価であるため、全ての問題で結論が完璧である必要はなさそうに思われます。なので、意匠の問題が配られている時に上記ミスに気付いたものの、すぐに気持ちを切り替えられたのはよかったです。

口述試験対策でやって良かったこと

論文合格発表前に口述アドバンステキストを1周し、合格発表後はLECの口述模試を1回、各会派の練習会を2回利用しました。ただ、正直に言いますと、論文合格発表前は、受かっているかもわからない状況で2か月半待つため、どうしても集中して机に向かうことができませんでした。なので、実際に本格的に対策を始められたのは発表後ということになります。口述試験は、受け答えを見られる試験で一人での勉強では限界があるため、場慣れする機会を活用することが重要だと思いました。また、lecの模試で不使用取消審判の趣旨を1つしか答えられなかったことを指摘され、本番までに2つ覚えていったところ、本当に同じ問題を問われ内心びっくりし、模試を受けておいてよかったと思いました。

学習時間を捻出するために工夫したこと

勉強に集中できるように生活環境を変えました。まず、朝方の生活にして、朝4時半〜5時に起き夜8時半〜9時に寝る生活リズムにしました。このリズムですと朝2時間、昼休みに30分、夜1時間〜1時間半で合計3時間〜4時間を確保することができます。朝をメインに据えて、夜は仕事後で疲れていて効率が悪いと感じた時は潔く寝て睡眠に時間を当てました。土日の勉強時間は8時間前後で、夕方以降はあまり勉強しませんでした。結果的に30時間/週以上の勉強時間を確保できていました。また、日曜日にまとめて買い物をし、1週間分のごはんを焚いて、料理をなるべくまとめて作って冷凍しておき、平日に自炊に時間を使わないようにしました。SNSのアカウントは消し、お酒を絶ち、テレビをクローゼットにしまいました。それから、日中は早く帰れるように集中して仕事を片付けるように心がけ、勉強していることを職場に公言することで、飲み会を断りやすくしました。職場の皆さんには理解して頂いたことを本当に感謝しています。

通学、または通信での受講を選択して良かった点や反省点

私は通信が合っていました。自分の生活リズムに合わせて受講できますし、講義の再生速度も変えられ、繰り返し聞くことができます。また、わからないところについては、LECの教材は優れていて、たいていのことは書いてあるため、自分で解決していました。勉強仲間がいないことは通信のデメリットかと思いますが、「資格を取って現状を変えるんだ」といった自らのエネルギーでモチベーションを保っていました。

今、合格して思うこと

達成感と安堵感、そして弁理士としてやっとスタートラインに立つことができて嬉しい気持ちが入り混じっています。独学をしていた時は、「こんな試験本当に受かることができるのだろうか?」とその山の高さに絶望していましたが、LECのカリキュラムに従い、宮口先生の仰る通りに勉強することで、気が付くと山頂に辿り着いていました。振り返ると、これまでの人生で最も充実していた期間だと思います。自分の将来のキャリア、人生について考え、自分と向き合うことができました。挑戦して本当によかったと思います。そして今後は、まず実務を学び実力を付けて、社会に貢献できるような弁理士を目指したいと思います。

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