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日々の行政の執行状況をウォッチ

−浜田先生は参議院の行政監視委員会の委員長を務めておられます。これはまさに立法府という外部から行政をチェックする組織ですが、同委員会が設置された経緯をお聞かせください。
「法律の執行プロセスの監視が行政監視委員会の目的です。日本では法律は作ったら、作りっぱなし、あるいは予算にしても、成立させたら後は任せきりになっていました。立法府における政策実行プロセスの唯一のチェック機関として決算委員会がありましたが、この委員会の目的は、どういう予算の執行をしたかを審議することで、
決算の審査はだいぶ年度がズレてしまうのです。とうに終わったことを審議して、形式的に通 してしまう傾向があって、十分機能を果たしてきたとは言えないのではないでしょうか。
 たんに決算だけを見るだけではなく、立法府の立場から、いわば法律を作ったものの責任として、日々の行政の執行状況をウォッチしていこうというのが行政監視委員会設立の主旨です」


−行政監視委員会の活動状況はどのようなものでしょうか?
「私は参議院行政監視委員会の三代目の委員長ですが、就任するとき、『行政監視委員会が動いたら役所が震え上がるような運営をしようではないか』ということを申し上げました。また、これまでそういう主旨で委員会を運営してきました。
 できてから間もない委員会ですが、試行錯誤しながら進めてきて、今年の通 常国会では、運営の仕方もかなり定着してきました。委員会は毎週、月曜日に行われるのですが、
当初は委員会を開催するにしても、委員の集まりが悪かったものです。至急、成立させなければならい法案を抱えている委員会ではありませんから、他の委員会などで忙しくなると、各党の議員さんとも、『今回は勘弁してくれ』とおっしゃるようなことがありました。ところが、この委員会は大変おもしろい、大切な仕事をする場だという認識がだいぶ深まって、今や質問の時間が足らないほど活発な議論が行われるようになってきています。私としては、これをさらに定着させていきたいと思っています」



 
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