税理士合格者座談会

税理士試験合格者の

桶本:本日は、税理士試験にみごと合格を果たされた 関口さんと山田さんに、ご自身の学習法や受験生の視 点から税理士試験の傾向等、これから学習を始めようと 思っている皆さまや、既に学習中の皆様にとっても、興味 深いお話をお伺いしたいと思います。よろしくお願いいた します。まず、去年まで受験をされていた立場から、税理士試験はどのような試験であったかをお伺いします。

近年の税理士試験はどのような試験なのか

関口:最近の税理士試験、特に税法の場合、個別理 論の丸暗記や計算パターンを覚えただけでは対応できないと思います。覚えているかどうかを問う傾向は薄れ、判例や細かな通達からの引用も多く、計算・理論ともに応用的な問題が多く出題されてきています。

山田:私が受験したときもそのように感じました。特に法 人税法では顕著だったように思います。というのも私が受験したときは、本当に重要な理論しか暗記せずに試験に臨みましたけど、結局、暗記した条文も書くことなく、自分の言葉で書いて合格することができました。

榎本:法人税法でも、ここ数年は理論の丸暗記をしなく ても合格することができるような試験傾向になっています。 この試験傾向が続けば、今まで以上に、理論の趣旨や 背景を確実に理解し、未知の問題に対する対応力を身につけないといけないですね。

桶本:LECの講義や教材の内容はどのように感じまし たか?率直な感想を聞かせてください。

LECを選択したことが合否を分けた

関口:私は簿記論、財務諸表論、相続税法、法人税法の四科目をLECでお世話になりました。特に相続税法と法人税法においては、初めは他校を受講していたのですが合格できず、ともにLECにかえた年に合格することができました。今思えばこの選択が合否を分けたのではないかと感じています。LECの講義、答練は他校とまったく異なるものでした。私は、相続税法は桶本先生の音声講座を、法人税法は榎本先生の生講義クラスを受講していたのですが、二人の先生の講義に共通していることは、法令の趣旨や背景といったものを大切にしているということでした。

LECの答練を解くことにより自然と体系的な理解を構築することができた。

関口: LECの講義により本質を理解し、LECの答練を解くことにより自然と体系的な理解を構築することができました。この講義が合格へと繋がったと思います。また、学校選びのポイントに、規模の大きさを重視する方が多いと思います。その理由として、
(1)答練の成績が本試験に直結して考えることができる
(2)大手が扱っていない問題が出題されても受験生の大半が解けない
などが挙げられると思います。(1)については、そのときの問題によって順位が大きく動く税理士試験にあっては、答練の順位はあまり気にする必要はありません。全国模試を一回受けて、こんなものか、と参考にするくらいで充分だと思います。(2)については、たしかに逆のケースを考えた場合、不安な面もありましたが、実際本試験を受けてLECだけが外したと感じた論点は一度もありませんでした。逆にLECはやっていたけど、他校はやっていなかったので大きなアドバンテージとなったということはありました。

山田:LECの答練は基本に忠実な問題が多いですよね。最近の本試験は「応用問題」が出題され、他の受験指導校の中には、答練になると、応用力ばかりを試す問題を出題する傾向にありますが、LECはそうではなく、まずは、基本的な問題でこれまでに学んだことの確認をしています。ただ、「大胆な出題」もされていたと思います。その大胆さとは奇抜なものではなく、出題されそうな問題を推測し、未出題論点や見たことがない形式の問題を出題する大胆さです。 結果、初見ではびっくりしてしまいますが、実際の試験は当然、全部が見たことがない問題ですから、その訓練にもなりました。

桶本:試験では予想外の問題が出題されます。多量の教材すべてを身に付けることができれば、予想も夢ではないかもしれませんが、試験勉強に使える時間には限度があります。一度も出題されたことのない内容に時間をかけるよりも、基本を忠実に学習することにより、根本的な応用力を身に付けることが最適な学習方法だと思います。

合格座談会

発展的な問題を検討し、考える訓練に最適な理論問題集

関口:相続税法は、理論のボリュームはさほど多くないのですが、各理論の横のつながりを把握することが求め られます。暗記の完成度よりも各論点を有機的に関連付けることに努めました。法人税法は答練を繰り返し解くと同時に直前期に入っても、一問一答問題集で計算パターンを復習していました。また、文章で答える形式の問題が出題されますが、答練ではとにかくわからなくても空欄だけは避けるようにしていました。結論はさまざまでも、その理由や目的は共通することがあるため、部分点はもらえるのではないかと思ったからです。理論は本当に重要な個別理論以外の暗記の精度はそこまで高くなかったように思います。近年の傾向を考えると、個別理論の暗記よりも発展的な問題を検討して、自分で考える訓練をする必要があります。その素材として、直前期の理論問題集が最適でした。

初めて出題された論点もテキスト・答練では学習安心感を与えてくれた

山田:LECの理論集は条文に忠実に作成されています。受験指導校によっては、条文をかなり加工していて、2つの条文を一つの項目にしたりしていますが、LECにおいてはそれを行っていません。したがって、個別に近い問題が出たときは、点数に差が出ると感じました。計算では、基本項目を徹底的に訓練しましたが、財産評価のうち、土地・取引相場のない株式等については、最先端を行っていると思いました。というのは、テキスト及び答練を通して未出題論点の学習をし、現実的問題として実際の試験に出題されたからです。勉強したすべてが本試験に出るとは限りませんが、安心感を与えてくれるものです。消費税法については、4月までは個別理論集を使用することになりますが、立法趣旨も充実していますし、また、意義の部分を一つの柱としていて、他の受験指導校とは一味違うところもあります。実際に「意義」が聞かれていて、迷うことなく答案に反映させました。答練においても、理論の解説はかなり詳細であり、消費税法に特に大切な条文体系の理解というもの対しても役立ちました。

榎本:近年の試験傾向は暗記にだけ頼っているばかりでは、合格することができません。今後は、暗記ではなく、本当に内容を理解していなければできないような試験傾 向が続けば、条文体系の理解が重要になってきます。これは、難しい試験になるように感じるかもしれませんが、これまで、暗記に費やす膨大な時間を考えると、結果的に、合格までの学習の総時間を削減することができる可能性があるのではないでしょうか。最後に、これから税理士試験を受験する方々へのメッセージをお願いします。

合格者からのメッセージ

関口:スポーツでも勉強でも、成果=戦略×実行、という方程式が成り立ちます。実行しないのは問題外ですが、近年の試験傾向を踏まえ自分なりの戦略を持つことも重要です。どの戦略が正しい、というものではなく自分に合った戦略は人それぞれ異なるので、試行錯誤の末、自分の体験のもとで見つけるのが良いと思います。試験に合格し税理士となり、申告納税制度のもと、ある意味国家の財政を担い、民間企業をサポートし、日本経済の発展にどれだけ貢献できるか。これを読んでくださった皆様と、一緒に頑張っていけたらと思います。

山田:とにかく、受験生である限りは、試験に対してはデジタル思考でいてください。特に計算では、数字が合っているか、そうでないかというところに配点があると思われるからです。ところが、実務では、アナログ思考が大切かと思います。同一の処理であってもお客さんによって処理内容が違うことがあります。そこでデジタルであるが故に、お客さんとの信頼関係が崩れるなどということもあるかも知れません。また、税理士試験合格までに仲間がたくさんできました。その仲間は税理士試験に受かった以上の私の宝、財産となっています。同じも目標に向かった仲間作ることも大切ですね。

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