根本講師の本試験分析
得点別員数表から、偏差値が換算できます。それを年度ごとに比べると以下のようになります。
年度別偏差値一覧
午前択一の偏差値は、昨年から微減しています。午前択一の偏差値は、徐々に減少していることがわかります。その結果、午前科目、過去最低の偏差値を更新しました。
一方、午後は昨年より1.5ポイント上昇しています。ただ、この程度の増減は例年起きていることです(午後の得点で最終的な人数調整をしていると思われます)。
その結果だと思いますが、午前の偏差値より、午後の偏差値が高い結果になっています。
平成29年 | 平成28年 | 平成27年 | 平成26年 | 平成25年 |
---|---|---|---|---|
午前択一 | 午前択一 | 午前択一 | 午前択一 | 午前択一 |
60.20 | 60.56 | 61.08 | 62.85 | 63.09 |
午後択一 | 午後択一 | 午後択一 | 午後択一 | 午後択一 |
61.05 | 59.55 | 61.52 | 59.70 | 61.98 |
年度別突破人数一覧
午前の人数は昨年より微減しています。ただ、過去最低の平成26年よりは500人程度多くなっています。
一方、午後の人数ですが、昨年から大幅に減少しています。ただ、午後の人数は大幅な増減をしやすいので、ある意味、例年どおりともいえます。
ここで、3139人と人数に着目すると、この人数は、法務省がデータを公表して以来、もっとも低い数字です。
その結果、午前・午後の基準点突破者の人数の合計は過去最低になっています。
平成29年 | 平成28年 | 平成27年 | 平成26年 | 平成25年 |
---|---|---|---|---|
午前択一 | 午前択一 | 午前択一 | 午前択一 | 午前択一 |
3,069人 | 3,114人 | 3,303人 | 2,525人 | 3,077人 |
午後択一 | 午後択一 | 午後択一 | 午後択一 | 午後択一 |
3,139人 | 3,960人 | 3,339人 | 4,759人 | 3,966人 |
年度別基準点突破者比率
ここで注目するところは ①午前の比率が上がってきています。 徐々に上がっていて、平成25年と比べると、6ポイントも上昇しています。 ②午前・午後の比率がほぼ同じ数値にしている。 大抵、午前の方が比率が低く午後の比率が高いのが通常ですが、平成27年や本年のように午前・午後同じぐらいの数値になることがあります。
平成29年 | 平成28年 | 平成27年 | 平成26年 | 平成25年 |
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午前択一 | 午前択一 | 午前択一 | 午前択一 | 午前択一 |
19.2% (15,950人中3,069人) |
18.0% (17,276人中3,114人) |
17.9% (18,460人中3,303人) |
12.1% (20,857人中2,525人) |
13.2% (23,271人中3,077人) |
午後択一 | 午後択一 | 午後択一 | 午後択一 | 午後択一 |
20.3% (15,440人中3,139人) |
23.7% (16,725人中3,960人) |
18.6% (17,920人中3,339人) |
23.6% (20,130人中4,759人) |
17.6% (22,494人中3,966人) |
8月11日(金祝)13:00〜14:30 に法務省の基準点資料を読み解く!〜記述リサーチ情報の公開〜
というガイダンスを行います。
ここでは、今回の分析に加えて、例年の傾向、他のデータを加味した現時点の最新分析を提供します。
また、このガイダンスでは「記述リサーチ情報」を紹介します。
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