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第16回 【番外編】最後の合否はボール1個分のコントロール
〜模範解答のオリジナル写経でフォームを固めよう!〜
中小企業診断士 春田康行
とうとう今回でラストとなりました、LEC講師による「机に向かわない勉強法」。さて、今回の勉強法は、連載の趣旨に反して、しっかり机に向かいます(笑)。なので、番外編と題してお伝えします。
「あなたは実際の試験時間80分で、2次試験の答案を書いたことがありますか?」やってみるとわかりますが、結構ツライ現実に直面します。どうツライかというと、「時間が足りない」「何を書いたらよいのかわからない」「言いたいことが書けない」など。どれに当てはまるかは人それぞれで、その原因が異なるため、各自その対応策も異なります。
「書く」という工程は、2次試験の手順「読む・考える・書く」の最終工程です。採点者はあなたの書いた答案だけを見て、あなたの合否をジャッジします。私は受験時代、この書く工程に最も力を入れて練習しました。具体的にはオリジナル写経をしました。
用意するのは、模範解答(私はLECを使用)のみ。模範解答を書き写して(写経)いきます。ただし、普通に写すだけではなく、自分自身の言葉を使って写経をしていくのです。これがオリジナル写経です。写経する内容は模範解答と同じことを書きます。ただし、その際の言い回しや型は自分の言葉で書くのです。それほどたくさんの解答を写経する必要はありません。感覚的には3年分、そのうち100字以上の字数の多い設問だけやれば十分です。目的は解答の型を固めることです。
話は少し変わりますが、予備校の模試などを受けたことがある人は実感できると思いますが、受験者の得点は、ものすごく同じような得点ラインに集中します。1つの事例で10点差が付くと、それはかなり大きな差だと思って間違いありません。合格するためには、この最後の1点・2点、ボール1個・2個分を、他の受験生よりもストライクゾーン近くに投げ込む必要があるのです。
そのためには、コントロールが大切です。キャッチボールは誰でも何回かやったことがありますよね?キャッチボールは「相手の胸元に、つまり受ける側が捕りやすいところに投げること」が基本です。でも、あなたの投げたボールは、あなたの狙った所にいかないこともあったはずです。解答を書く際にもこれと同じことが起こります。あなたの書いた答案は、あなたの意図通りに伝わらないことがあるのです。オリジナル写経は、解答の型を固めることが目的ですから、型を決めることで、答案のバラつきを出来る限り抑えることもできます。ピッチャーが投げ込んでフォーム固めをすることと同じです。2次試験でも、本番でいつも通りの答案が書けるように、自分のフォームを固めるために、オリジナル写経を活用するのです。その中で、自分にしっくりときた表現は、自分の答案でも書けるようにするとよいでしょう。実は、フォームが固まると余計なことを考えなくてよいため、今まで以上に「考える」ことに時間を費やせるようにもなります。とにもかくにも長文問題に苦手意識がある方、一度試してみてはいかがでしょうか。
それでは「机に向かわない勉強法」シリーズでの連載は以上となります。忙しいみなさまへの効率的な勉強法を、少しでもお伝えできていれば幸いです。LEC講師陣はみなさまの合格を心よりお祈りしております。頑張ってください!
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第15回 独学?それとも受験校?〜中小企業診断士合格の早道〜
中小企業診断士 得能
「中小企業診断士を目指す!」と決断した次の瞬間、「独学でやるか受験校を活用するか」で悩みます。「時間とお金をどの程度投資できるか?」ということにもよりますが、今、「独学か受験校か」と聞かれたら、私は迷わず「受験校」と答えるでしょう。その理由を私の経験を踏まえてお話したいと思います。
私も受験生時代、スタート時点で悩みました。1次試験が7科目でその範囲が広いこと、2次試験が記述問題であること、それぞれの合格率が低いことなど、「一筋縄ではいかないな」と感じました。散々悩みましたが、結局、私は、「お金は最小限の投資で、時間はそれなりにかけてチャレンジしよう」と決めました。つまり「独学」を選んだのです。その結果は、1年目で1次試験合格、しかし2次試験でつまずきました。そして2年目の途中で独学を断念、LEC(受験校)のお世話になり、3年目で無事1次・2次試験をストレートで合格することができました。当初予定していた「それなりの時間(=3年間)」はほぼ計画どおり、一方、「最小限の投資」は大幅に外れてしまったのです。
その原因は、「診断士試験特有のカラクリ」にありました。1次試験は選択問題で、診断士協会から模範解答が公表されます。一方、2次試験は記述問題で、診断士協会から模範解答は公表されません。模範解答がありませんから、独学の場合、自分で書いた答案が合格点に達しているのか、解答にズレはないのか確認できずとても不安になります。私が2年目の途中からLEC(受験校)にシフトしたのはこの為です。ただし、この時点でも「投資は少しでも抑えたい」という気持ちがあり、LECの講義は7月の答案練習から受講しました。(講義の流れ:2次本試験と同様80分で解答→講師の解答解説→講師から個別の解答添削)2次試験の講座はインプット編があって、アウトプット編(答案練習)へとつながっていきます。私はインプット編を飛ばしたため、初めの1ヶ月は講義の内容を十分に理解できませんでした。8月以降、なんとか講義にもついていけるようにはなりましたが、私にとっては準備不足もあり、2年目は、またも不合格となりました。2次試験が受験できる資格は1次試験合格から2年間だけですから、3年目は1次試験からやり直しです。1年目独学で合格しているとはいえ、2次試験に進めないことだけは避けたいと思い、3年目になって初めて、1次試験対策からLECの直前講義と公開模試を受講しました。さらなる追加投資です(笑)。すると、1次の試験対策をしっかりできたことで、意外なことに、2年目に2次試験が不合格だった理由もはっきりと見えてきたのです。それは、2次に合格するための「絶対的な1次知識」が不足していた、ということでした。つまり、2次試験の合格にはしっかりした1次知識のベースが必要だったのです!それでは、この後、皆さんに、私が遠回りした経験を踏まえて、「効率・効果的なLEC(受験校)の活用法」をご紹介したいと思います。
まずは、1次試験対策。過去問を1年分全科目チャレンジしてみてください。この段階で50点を超える科目は「独学」でも合格点(60点)はクリアできます。そのような方は、それ以外の科目だけ、『科目別コース』を受講しては如何でしょうか?『Web講義』の場合は1.5倍速で聴講する、慣れてきたら2倍速でトライしてみてください。時間を有効活用できます。ただし、2次試験につながる主要3科目(企業経営理論、運営管理、財務会計)は、過去問で50点を超えていた場合でも、できれば受講することをおススメします。この3科目は、特に2次試験との関連性が高いです。1次試験でベースとなる知識をしっかり習得しておかないと、2次試験で苦労することになります。また、科目によっては、知識を整理しにくいテーマもあります。例えば、経営法務であれば「会社法」が整理しにくいです。その場合は、会社法に特化した『裏技講座』がおススメです。自分で悩むのも必要ですが、整理する時間を大幅に節約できます。さらにこの『裏技講座』は、各科目でテーマが細分化されておりますので、ピンポイントで弱点を克服できます。また、経営情報システムでは最新の技術が出題されます。その対策は、『直前模試』がおススメです。結構、当たります(笑)。このように自身の弱点を洗い出して、それを効率・効果的に潰していくことが重要です。
次に、2次試験対策。書くのが苦手という方は、『通学による答練講座(アウトプット講座)』をおススメします。2次試験は80分という限られた時間の中で、700字前後の記述が必要となります。独学ではどうしても自分に甘くなり、80分を超過して解答したり、適当な字で解答しやすくなります。通学の場合は、毎回本試験に近い環境での演習となります。この緊張感が通学の大きなメリットといえます。もちろん、自分で書いた答案も添削してもらえます。(答案添削は通信講座でも受けられます)2次試験は、「診断報告書」を作成することと同じです。B4で2〜3枚の与件文(事例企業の概要など)を読み込み、問題点や課題、目指す方向を考えなければなりません。このようなことに慣れていない方は、インプット講座をおススメします。それでもなかなか時間をとるのが難しい方は、『Web講座』が良いでしょう。講師がどのように2次試験を解いていくのか、その解答プロセスを体得できます。それには何度も講義を聞く必要がありますので、こちらも1次試験対策同様、1.5倍速か2倍速で聴講することで時間を有効活用してください。
最後に、アドバイスをもう一つ。LEC(受験校)に通学できる方は、是非勉強仲間を積極的に作ってください。情報交換もできますし、あなたがつまずきそうになった時、つらい時、合格という共通のゴールに向けて、お互いを励まし高める貴重な存在になるはずです!
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第14回 『儀式』を持つと集中できる。
中小企業診断士 尾崎達彦
講師の尾崎です。今回も前回に続き、「勉強法そのものではないけれど大切な試験対策のお話」です。今回のテーマは「『儀式』を持つと集中できる」です。
イチローがバッターボックスで、一球ごとに決まった動作をしてからバットを構えることは有名です。わたしは一昨年、シアトルでマリナーズとホワイトソックスの試合を見る機会がありました。一塁側のマリナーズのベンチがよく見える三塁側のスタンドからの観戦でした。普段TVでは観られない、イチローの一挙手一投足をくまなく見ることができました。彼は、打順を待つウェイティングエリアで、屈伸をし、体をほぐし、ヘルメットを直し、といった一連の動作を、計4回の打席で同じ順番でこなしていました。まるで精密機械を点検するために、決められた手続きを踏むように同じ手順でした。彼は、どんな状況でもこの一連の動作を狂いなく行うことで、集中を高めているのだと思います。その結果が、シーズンを通じてのハイ・パフォーマンスなのでしょう。同じ大リーガーの松井秀喜選手も打席で決まった動作をします。彼らは、自分なりの「儀式」を持つことで集中を高め、安定した結果を出しているのではないでしょうか。他にもこうした儀式を持つアスリートは多くいます(私見ですが、こうした儀式を持つ選手は選手寿命が長いようです。つまり、集中度をコントロールできる選手は普段の自己管理も上手にできている、ということでしょう)。
わたしは、勉強でもこうした儀式は非常に有効だと思います。特に、細切れ時間を活用すべき社会人の場合は、どんな場所でも空いた時間に即座に集中モードに入れると、時間の活用度がぐっと高まります。しかし、多くの人は「集中しよう」と念じるだけでは、うまく自分の世界に入っていけないのではないでしょうか。そこで体を動かす「儀式」が大切なのです。前回お話ししたとおり、脳と体はつながっています。集中するための儀式を、体を動かして行うことで、脳がそれに連動して集中モードに入ってくれるのです。大きな動作でなくても、自己暗示のようなメッセージをつぶやくだけでも良いでしょう。つぶやくことも立派な動作です。わたしは診断士の受験生だった頃、勉強前に「自分が診断士になろうとする理由」をつぶやいていました。喫茶店でも電車でも、です。もちろん人に聞こえないように、ですが。わずかな空き時間で、いちいち儀式なんて時間がもったいない、と思われるかもしれませんが集中した10分と周囲が気になって身が入らない30分とで学習効果を比べるなら、儀式の効用は明らかだと思います。
さらに、勉強前に決まった儀式を行うことの効果はもう一つあります。それは、本番で舞い上がらない事です。細切れ時間も含め、勉強のたびに儀式を繰り返していると、本試験までには何百回、何千回とそれを繰り返すことになります。そして、本試験開始直前の静まり返った会場で、一人密かに、同じようにそれを繰り返すのです。その時、脳は「いつものように」集中モードに入っていきます。この「いつものように」が非常に重要なのです。脳にとっては、それまで何百回となく儀式と勉強とが関連づけられてきたから、当然の反応をしているだけです。つまり、あがり症の人でも「いつものように」本試験に取り組めるのです。勉強前の儀式を作ることの強力な効果は、本番でこそ腹の底から体感できるはずです。
儀式は、コーヒーを飲む、などでもいいのですが本番での効果も考えると、道具を必要としない手軽なものの方がよいでしょう。人間はおなかをさするとリラックスするらしいので、そうした動作でもよいでしょう。大切なのは「動作」であること。体の動きが、脳の状態をセットするからです。そして「同じ」動作であること。そのことで、脳が習慣づけられるからです。ぜひ、試してみてください。
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第13回 適度な運動が脳を活性化させる。
中小企業診断士 尾崎達彦
講師の尾崎です。前回の睡眠に続き、「勉強法そのものではないけれど大切な試験対策のお話」です。今回のテーマは適度な運動です。
突然ですが皆さん、スポーツで汗を流していますか?学校や仕事がある上に受験勉強中なのだからそんな時間はない?そうですよね。でもその考え方が、能率的な勉強を目指すわたしたちにとっての盲点かもしれません。
気鋭の脳学者、池谷裕二さんが「脳はなにかと言い訳する」という著書で面白い事を書いています。それによると、わたしたちは体と脳の関係において、まず脳ありきとする「脳偏重主義」に陥りがちだそうです。池谷さんはそれを、楽器奏者の例を挙げて説明します。いわく、プロの奏者は普通の人にくらべて指を動かす脳領域が広い。このことについて「その領域が広いからプロ奏者ができた」と考えるのが脳偏重主義。しかし実際は「奏者として訓練をしたからその領域が広くなった」のであって、脳と体の関係は、本当は体ありきなのだ、体という入れ物に入ったことで脳の機能が決まるのだ、というのです。この事を勉強法に応用するとどうなるでしょう。
勉強は、当然ながら脳を使います。運動は、体を使います。そして人は脳偏重に陥りがち。つまり勉強と運動を相容れない対立する概念として捉えがち、という事になるでしょう。しかし脳は、体と切り離して考えることができない人間の器官の一つ。つまり勉強に向けて脳のフルパワーを発揮したければ、実は脳偏重(=勉強偏重)ではなく、体にも適度な刺激を与えてあげた方が良いのではないか、という考え方が成り立ちます。
日本初の受験生専門医療機関「本郷赤門前クリニック」院長である吉田たかよしさんの著書、「脳を天才にする!勉強法必勝バイブル」によると、成績不振に悩む患者の多くに共通しているのは「熱心に勉強している」事だそうです。「トイレ以外は歩かない、ペンと箸以外は持たない」くらいに勉強している人が成績不振に悩んでいるといいます。この本の中で吉田氏は「(脳を活性化するための)最も有効な方法は『体を動かすこと』です。」と言い切っています。つまり、勉強だけ続けて脳の一部の領域だけ酷使し続けると、脳全体の活性は下がってしまう。また精神的な疲労だけが溜まり、肉体的な疲労がない状態になりメンタル面でも不安定になる。だから脳全体をリフレッシュするためには、勉強メニューに適度な運動も組み込んでバランスを取った方が良いのだ、結果的に能率的だ、というのです。逆にいえば脳偏重・勉強偏重が良くない、ということですね。
もちろん、これは理屈上の話だけではなくて、わたし自身が受験生として診断士の勉強をしていた時に実感したことでもあります。最低でも週に一度、30分は近所の公園で趣味にしている競技の一人メニューを続けました。それ以外にも、能率が落ちていると感じたら着替えて公園に行きました(さすがに、ジムに通う時間や、気持ちの余裕はありませんでしたが)。軽く息を上げて汗を流すと、少し前まで煮詰まって頭が重い感じがしていたのが、嘘のように消えてしまって、あまりの変化に思わず一人で笑ってしまったこともあります。実を言えば、わたしにとって最も効果的だった「勉強法」はこの適度な運動でした。
手軽にできるスポーツをやっていなくても、楽器など体を使う趣味があれば、それでも良いかもしれません。ジャグリングなども精神安定の効果がありそうです。ともかく、勉強で一部だけを酷使した脳をリラックスさせて再活性化する、自分なりの「運動」を勉強の一部として日課に取り入れてみてください。やってみれば、効果はすぐに分かりますよ。
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第12回 質の高い睡眠が記憶力を高める。
中小企業診断士 尾崎達彦
講師の尾崎です。始めに、東日本大震災で被害に遭われた方に心からお見舞い申し上げます。読者の皆さまにも、その影響で多大な困難を抱えておられる方がおられるかと思います。しかしどうか気持ちを強く持ってほしいと思います。この震災を契機に、わたし達は今後、生活のみならず経済にも多くの困難を抱えることになりそうです。このような時こそ、経営者とともに未来を創る診断士が、真価を発揮すべき時だと思います。合格の先にある、診断士としての活躍に焦点を合わせ、目の前の困難に立ち向かってほしいと思います。一緒に頑張りましょう。
さて、今回は睡眠に関するお話なので、勉強法そのものではありません。しかし、勉強したことを定着させる時間としての睡眠時間も大切、という意味で参考にしていただけたら幸いです。
皆さん、多くの方は本業の傍らで受験勉強をしていると思います。学生の方は学業、勤め人の方はお仕事をしながら時間をひねり出して勉強していますよね。勉強にどれだけのリソースを投入できるかは人それぞれですが、全員に平等に与えられた条件は、一日は24時間だという事です。この時間をどのように使うかが、皆さんの受験対策における戦略の一つです。
では時間という限られたリソースを最大限に活用するにはどうすべきか。効率的な学習、細切れ時間の活用など、やり方は様々です。それらの多くは勉強そのものに関するハウツーだと思います。そこで意外な盲点として、「質の良い睡眠」を提案したいのです。確かに、眠っている時間自体は、試験対策ではありません。その時間には学習上のインプットはありません。しかし、24時間という有限のリソースを最大限に活用しようとする場合、睡眠時間も重要な資源になるのです。
その理由は、人間は一日の間に体験したことを睡眠時間中に整理するからです。眠っている間に、その日のインプット情報を必要な情報と不必要な情報に仕分けているのです。さらに既存の情報と新情報との間に接点を探して知識のネットワークをつなぎ換えています。荒唐無稽な夢を見るのは、そのつなぎ換えが本人も考え付かないような組み合わせだからです。このつなぎ換えこそが、人間が新しい知識を吸収するために必要不可欠な作業なのです。ある実験で、被験者に意味のある事柄を覚えてもらい、その記憶が時間経過でどのようになっていくかを調べたところ、覚えた内容を最もよく想起できたのは2、3日後だったといいます(バラード・ウィリアムズ現象)。この現象こそ、睡眠の効果だと言われています。つまり記銘した断片的なインプット情報が、睡眠によって自分の知識体系に組み込まれしっかり定着されたのです。
質の良い睡眠は、いくつかの工夫をすることで実現できます。例えば、就寝の6、7時間前になったらカフェインを摂取しない。覚醒作用のあるカフェインは摂取後、数時間は体内にとどまるためです。あるいは、就寝前にぬるめの湯で入浴する。これによって副交感神経が優位になり、スムーズに入眠する準備が整います。就寝前に熱い湯につかるのは逆効果です。さらに個人的には、入浴時の照明をろうそくなどの暖色の明かりにするとよいと思います。俗説かも知れませんが私たちには、人類が太陽のリズムで暮らしていた時の記憶が残っているので、目の高さに赤みのある光を感じると、睡眠のスイッチが入るのだそうです。逆に就寝前にPCのモニターを見つめたり、コンビニの明るい照明を浴びたりすると体が日中モードになるので極力、避けます。また、就寝前に手足をマッサージする。そうすることで手足が温まり、体内深部の熱が体外に放射されます。深部体温が下がるとスムーズに眠りに入っていくことができます。
その他にもアロマやBGMなど、リラックスして眠るための方法は色々あると思います。好みで工夫してみてください。ちなみに、就寝直前に暗記すると、上に書いたバラード・ウィリアムズ現象が働いて覚えたことを最優先で整理してくれます。わたしはこれを、直前期の経営法務や中小企業経営・政策の追い込みに活用して、威力を体感しました。ぜひ、試してみてください。
参考文献:
「脳を天才にする!勉強法必勝バイブル」 吉田たかよし 講談社
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第11回 時間別過去問活用法!
中小企業診断士 得能
「2次試験対策で一番効果のある勉強法は?」と聞かれれば、「過去問を攻略すること」と私は答える。「2次試験とはどんな内容ですか?」と聞かれても、「まずは過去問を見てください」と答えるしかない。当たり前であるが、戦う相手を知らずして勝つことは難しい。それにも関らず、過去問対策が十分に出来ないまま2次試験に臨む受験生が多いのも事実である。
1次試験は1問当たり1〜2分あれば解ける。一方、2次試験は与件文を読み、設問を考え、700字前後の解答を80分で書かなければならない。ところが、実際過去問に取り組んでみると、与件文をじっくり読み込み、納得できる解答を作るには数時間が必要となる。それどころか、何時間かけても納得できる解答を作れない時もあるかもしれない。事実、数年後、改めて与件文を読み返して解答が変わることさえ良くある。つまり、それほど自分が納得のいく解答を作るのには、まとまった時間が必要なのである。しかし、忙しい日々の中で、勉強できる時間は限られているし、時間は刻々と過ぎて行く。ではどのように過去問と向き合えばよいか?
まずは、過去問10年分(平成13年〜22年)をA5で両面コピーしてファイリングして欲しい。厚さにして1cm、いつでもどこでも携帯できる薄さと軽さである。これが本試験会場まで携帯するあなたの「バイブル」になる。では、具体的にどう活用するか。平日の朝の通勤時間を例にとって話したい。
まず、朝の通勤電車を待っている「5分間」。この時間は、「設問構造を頭の中で考える時間」に活用して欲しい。2次試験は診断報告書の作成であり、第1問から最終問題まで一貫したストーリーとなっている。例えば、「第1問はSWOT分析の機会が問われているな。そうすると第2問以降の戦略の問題とつながるはずだ。第2問の題意は弱みの指摘か、他の設問で解決する必要があるな」といった具合である。
次に、満員電車で揉まれている「10分間」。この時間は、「設問の題意、解答骨子を考える時間」に活用して欲しい。本試験の中で、「設問文の読み込み」に使えるギリギリの時間である。例えば、「A社(事例 I )の新規事業が成功する理由は?」という設問に対しては、「組織・人事の視点が必要である。マーケティングには逃げないぞ。既存事業とのシナジーもあるな」などと読み込んでいくのである。
または、運よく満員電車で座れた「20分間」。この時間は、「与件文を読み込む時間」に活用して欲しい。本試験の中で「与件文の読み込み」に使える平均的な時間である。例えば、「この事例のテーマは?ドメインは?成長戦略は?PPMは?競争戦略は?」などを考えながら読み込んで欲しい。
お気づきの方もおられるであろうが、朝の通勤電車の中でも、この「バイブル」を使えば、本試験の解答プロセス「設問文・与件文を読み→解答の方向性を考え→解答を書く」の中で、「設問文・与件文を読み」のパートを繰り返しトレーニングができるのである。もし、まとまった時間が30分間とれるのであれば、この3つを組み合わせるのも効果的である。例えば、過去問6年分の「設問構造」を頭の中で考えられるし、過去3年分の「設問文の読み込み」ができる。事例 I 〜 IVをバランス良く勉強する方法もあるが、事例毎に一気通貫で見ると「事例毎のクセ」、「事例毎の根底に流れるテーマ」を掴みやすい。また、過去問1年分の「設問文の読み込み」と「与件文の読み込み」もできる。このように、5分、10分、20分、30分といった取れる時間にあわせて常に過去問と向き合い、効率的にトレーニングする時間を作ることができるのである。
時間がない人には、是非お試しいただきたいオススメの方法である!
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第10回 自分の会社を診断してみよう。
中小企業診断士 尾崎達彦
講師の尾崎です。今回の「机に向かわない勉強法」は、「自分の会社を診断してみる」です。会社勤めをしていない人は、自分が主に所属している組織でいいと思います。とにかくその組織についての現状を把握し、問題点とその原因を探し、課題を設定して解決策を考える、つまりコンサルティングしてみるのです。
多分、自分の会社等に100%満足している人よりも、どこかしらに注文をつけたくなったり疑問に思ったりしている人の方が多いと思います(だからこそ診断士を目指しているのかもしれませんね)。でもそれは多くの場合、同僚とのランチや飲み会の席で話のネタになっておしまい、だと思います。もちろんそれはそれで無意味とは思いません。しかし皆さんは経営コンサルタントの国家資格を目指す身ですから、いつものパターンから少し離れて「どうすれば会社がよくなるのか」を、学習した知識を駆使して考えてみてほしいのです。
例えば、企業経営理論で学んだ組織論の知識を使って、自社の組織を自分ならどのように改革するのか、あるいは経営戦略の知識を使って中期の事業計画のどのような方向性でまとめるのかを考える。製造業や小売業なら運営管理の知識も使えるでしょう。あるいは中小企業経営・政策の知識を生かして自分の会社が活用可能な助成金や補助金を調べてみる、というのもよいでしょう。
読者の中には「そんなこと、受験の前からやってる」という方が多いと思います、というより診断士を受けようとする方はほとんどそういう方ではないかと思います。お酒を飲んで会社の愚痴や批評をしている自分に飽き足らず、もっと建設的な方向を模索しているうちに診断士をいう資格を「発見」した人も少なくないでしょう。そうした前向きさは素晴らしい事だと思います。でもここで強調しておきたいのはせっかく診断士の学習をしているのだから、それまでとは違った二つの視点を加えて、改めて自分が以前から考えていた持論を見直してみてほしい、ということです。
一つ目は「第三者の視点」。診断士を志す前の持論は、あくまでも従業員としての自分の立場からのものだったと思います。しかし診断士の診断スキルとしては、それは十分ではないのです。なぜなら「自分も含めた会社」を診断できていないから。人間、どこかで自己正当化の誘惑にかられるもので、それが持論をゆがめている可能性が大きいのです。主観を排して「現場・現物」から出発し、問題の真因を探り、解決策を考える。時に問題の真因に自分が加担していることを発見するかもしれません。それは痛みを伴いますが、一方で二次試験に向けた思考訓練にもなります。
二つ目は「経営者の視点」。診断士の科目の学習を通じて、おぼろげながらでも「経営とは何か」について自分なりのイメージができてきたと思います。自分の持論をその視点で見直すとどうなるのか。従業員の気ままな批評に見えはしないか。従業員にとっても経営者にとってもベターな課題解決になっているか。これを考えることは、「社内批評家」から「価値創造のコンサルタント」になるための訓練でもあります。
・・・とエラそうに書いているわたし自身も、なかなかそううまくはできないのが現実ではありますが・・・。しかしこの二つの視点を忘れずに、学習した知識をコンサルティングに結びつける訓練は、一次の知識定着にも二次の思考訓練にも役立つと思います。
それから、このトレーニングにはオマケのメリットがあります。それは社内の人間のうち「ホンモノ」は誰かが分かる、ということです。誰が自身の利益を措いても会社の発展のために考え行動しているか、それがはっきり分かるようになりますよ。そういう人とは仲良くしておきましょうね。
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第9回 論理的思考(仮説思考、フレームワーク思想)
中小企業診断士 岩本健一
中小企業診断士試験で必要な考え方はロジカルシンキング(論理的思考)だと言われています。ロジカルシンキングとは、課題の設定から実行可能な対応策の考案、そして実際の行動の管理までの一連のプロセスを経て成果を上げていくのに必要な考え方です。
<ロジカルシンキングの基本的考え方>
(1)仮説思考、(2)ゼロベース思考、(3)ポジティブ思考、(4)フレームワーク思考の4点が重要な思考方法です。特に中小企業診断士試験では(1)仮説思考と(4)フレームワーク思考が重要になります。今回は仮説思考とフレームワーク思考に関して説明をします。
1.仮説思考
仮説思考とは、何かに取り組む際に、その時点で考えられる仮の結論を置いて考える思考方法のことです。網羅的に考えるよりも仮説を置いて考える方が、分析・調査の無駄が少なくなるため、精度のよい仮説思考を身につけることは仕事のスピードアップにつながります。
よく分析が上手だと言われる人がいますが、実は分析が上手な人は、仮説を作るのが上手だと言われています。また、ビジネスが上手な人も実は精度のよい仮説を持っている人だと言われています。
中小企業診断士2次試験ではこの分析能力が問われています。将来の不確定な事を提案するような問題(アイデアを求める問題)は少なく、ほとんどが現状の分析問題です。分析能力を高めることを重点に学習することをお勧めします。

仮説ができれば、次にその仮説を立証するための根拠を考えます。そして、その根拠のためには、どんなデータを集めるかを考えていきます。
これは自身の解答が複数考えられる時など、根拠や情報の強さを意識することで正解に近づくことができる考え方です。具体的には、問題点の分析問題などでご自身の解答を検証するときに使えます。問題点の根拠を考え、与件文に根拠の基になる情報があるか?その情報で根拠が導き出せるかを考えます。仕事でも試験でも常にこの考え方を意識し、仮説が上手に立てられないときの原因は上記のどのプロセスにあるかを検証・反省することで分析能力は高まります。この仮説思考を癖にすることで解答の精度は必ずあがります。
2.フレームワーク思考
フレームワークとは、文字通り枠組みのことです。ここでは考える枠組みとなります。
フレームワークを用いることによって、考えモレを無くし、より大きな視点で物事を捉えることできるようになります。さらに、問題に応じて定型的なフレームワークがあるので、思考の際のスピードアップにつながります(考えるスピードが速い人は、たいてい何らかのフレームワークを持っていると思います)。今回はコンサルの実務でも使える VRIO分析と 7S について説明をします。
(1)VRIO分析 これは SWOT分析を行う際に本当の強みは何かを計るフレームワークです。
◆V=Value(価値)その経営資源に価値があるかどうかの視点です。(その強みを得るために費用が膨大に係るものこれは大きな強みになります。具体的には大きなインフラを所有しているとか立地が良いなどです。)
◆R=Rareness(希少性)その経営資源に希少価値があるかどうかの視点です。(原材料などが非常に貴重で希少価値のあるものの仕入れルートを確立している場合などです。)
◆I=Imitability(模倣可能性)その経営資源が真似されにくいかの視点です。(高額な機械による製品の差別化はこれには含まれません。長年の経験を要する熟練の技術などがこれになります。)
◆O=Organization(組織)強みを実行する組織があるかの視点です。
この VRIOのフィルターを SWOT分析の強みに重ねあわすことで企業の本当の強みの度合いを知ることができます。強みが数多くあり迷った時など強みの優先順位をつける場合などは、非常に有効な手法です。
(2)事例1で効果が発揮されるマッキンゼーの 7S


このうち、ソフトの4つは、価値観が絡む要素であるだけに慣性が働き、強制的にまたは短時間に変更することは難しいとされる部分です。一方、ハードの3つは、変えようとする意思やプランがあれば、短期間で変更することが可能です。手をつけやすいという理由から、結果として、ハードをしっかり設計し、運用すればうまくいくと考えがちであるが(企業変革を行う場合にもハードのみに手が入れられる場合が多い)、重要なことは、ハードとソフトが融合し、なおかつ整合しているということです。とくに事例1の組織問題などは 7S のフレームワークで問題点を考え、解答には、ハードの 3S の変革とともにソフトの 4S の変革を解答に入れることが組織改革でのポイントです。ハードの改革組織構造の変革やシステム・制度や規則の変革だけで組織が上手に運営できずに結果として問題点が解決しない事例など経験されたことがあると思います。これはソフトの変革がなされていないことが原因になります。具体的には、企業の合併も 7S で考察するとわかりやすくなります。合併の際にはハードの 3S は定型的に決まりますが、ソフトの 4S の対策が不十分なために当初予定された合併効果が得られない実例がほとんどです。
まとめ
そのほかにもフレームワークは沢山あります。どの場面でどのフレームワークを使い企業の現状分析をより的確にできるかがコンサルタントの主なスキルになります。有効なフレームワークをどれだけご自身の引き出しに入れ必要な時に取り出せるかが実践では非常に大切になります。中小企業診断士2次試験ではフレームワークを知識として習得しているだけではだめです。フレームワークを有効に使い仮説を立てることが不可欠です。それを仮説思考で検算するのです。皆様の合格を応援しています。
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第8回 プラス思考の実践が輝く解決策を導き出す
中小企業診断士 黒川貴弘
プラス思考を意識したことはありますか?プラス思考を侮(あなど)ってはいけません。
プラス思考を身に付けるだけで、あなたの試験における得点がアップするだけでなく、社会全体にいい影響を与えます。人生そのものも幸せに進むでしょう。その具体的中身を見ていきましょう。
【プラス思考とは何か】
読者の皆さんは以下の質問にどう答えますか?
(質問)A社はコスト高の最大の要因を人件費だと考えている。もっと社員の平均年齢を若くすることで、この人件費を削減したいとの社長からの相談があった。中小企業診断士として何をアドバイスしますか。
これに対する2つの回答例を挙げてみます。
(回答例1)特に高齢となった社員の人件費の高さが目立つため、早期退職制度を導入し、退職を促すことで、人件費の削減につなげる。
(回答例2)若い人材の積極的活用を考えていく。若い人材を責任のあるポジションに抜擢し、高齢の人材からの権限を委譲させていく。
回答例1は、高齢の人材の退職がポイントで、回答例2は、若い人材の積極的な活用がポイントとなります。雇用に対する問題意識が高くなっている現在の日本にとって、「退職」はかなり後ろめたい印象がします。つまり回答例2がプラス思考の回答となります。
【なぜプラス思考の回答が必要か】
長引く不況の中にある日本のコンサルタントに求められる資質が「マイナスの世の中をプラスに変える力」であるからです。国家資格者である中小企業診断士こそが、このプラスに変える力を実践していかなければならないのです。
【プラス思考を身に付けるために】
1. あなた自身がしっかりと目標意識を立てます
2. その目標達成のために毎日を全力で過ごします
3. 朝が一番プラスの脳波が分泌されているときなので、仕事や勉強は朝やります
4. 成功者は全員プラス思考です。そんな人と一緒に過ごすようにします
5. 物事を鈍感に受け止めるように意識する
(小さいことに一喜一憂してはいけません)
プラス思考はスパイラル的にさらなるプラスを呼び寄せます。まずは、プラス思考を2次試験の答案に盛り込んで、採点者に見せ付けてやりましょう。採点者から見ると、そんな回答用紙は光り輝いて見え、是非中小企業診断士になってもらいたいと思ってしまうでしょう。
プラス思考診断士 黒川貴弘
2次試験を突破するならこのコース!
2012年合格目標:2次合格レギュラーコース
第7回 新聞記事の要約で論理力を鍛える!(後編)
中小企業診断士 渡邊恵介
前回、論理的思考力を身につけるために、毎朝の通勤途中で新聞を読みながら訓練できる方法ついて紹介した。今回は、その方法について詳しく解説していく。
1. 主語と述語をみつける。
目的は、文章構造の把握にある。主語と述語を見つけば、その文章の言いたいことがわかる。主語、述語以外の文章はすべて飾りである。この主語、飾り、述語を区別し、文章を骨だけするのである。この訓練により、筆者が何を言いたいのかを的確に把握することができるようになる。例えば、2次答練などで「題意を把握できていません!」とコメントされてしまう方は、意識的に取り組んでほしい。設問文を丸裸にする力を身に付けることができるであろう。
2. 主張と根拠をみつける。
いわゆる論理的な文章というものには、主張と根拠が示されている。主張と根拠はちょうど下図のような関係である。根拠という土台の上に、主張が成り立っているのである。そして、根拠は、1. 論理的理由づけ、2. 証拠資料の提示、の2つに分類できる。これをご自身で明らかにしてほしい。この訓練は、2次試験解答の骨子づくりにもつながる。例えば、「○○である理由を100字以内で述べよ。」というありがちな設問を想定してほしい。当たり前だが、「理由」をまず書くはずだ。これが受験生の主張にあたる。そのあと何を書くのであろうか?ただ、だらだらと理由だけを書いていては、採点者を説得することはできない。その主張の根拠を示すのである。その根拠は、与件という証拠資料を用いたり、一次知識を活用して論理的な理由づけを作ることで提示するのである。
ではさっそく、このコラム前半部の私の主張と根拠を少し考えてみてほしい。
3. 反論する。
反論は、論理的思考力を高めるのに大変役に立つ訓練である。「なぜ」と思考を一段深くさせなければならないからだ。反論は、主張の根拠を攻撃するのである。間違っても主張に反論してはならない。そのため、前述2ができなければ、反論もできないということになる。これは、質の高い、説得力のある解答を作成するのに役に立つはずだ。意思決定の際、なぜ合議するかというと、主張を叩き合うことでより合理性が高まると考えられているからである。その理屈と同じこと、すぐれた反論はすぐれた主張を生み出すのである。また、ご自身の解答はなぜ弱いのか?それを発見できるようにもなる。なんとなく間違っていることはわかるが、指摘ができない。という方にも、この訓練はおすすめである。新聞という権威的な媒体だからと言っても、おかしな主張はたくさんある。それを発見し、一人でつっこむのも楽しいだろう。思想的に賛成か反対かはどうでもいいのである。とにかく主張があったら、根拠を見つけ出し反論してほしい。それが訓練である。なお、実生活のコミュニケーション上ではやらない方が良い。間違いなく年賀状をいただく枚数が減ることになる。
これら1〜3は決してメモなど取るほどのものでもない。頭なのかで考えるだけで十分である。また、こんな文章の読み方など日常的にありえない、だからこんなことは意味がないという反論もあるであろう。その通り、こんな読み方など日常的にありえない。だからこそ負荷となり効果が高いのだ。腕立て伏せやスクワットを思い浮かべてほしい。日常的にあのような動きなどしないであろう。あれは筋力を身に付けるためにやっているのである。
以上、とりとめもなくポイントのみを述べさせていただいたが、受験勉強の息抜きとして楽しんでいただけたとすれば幸いである。また、受験生の今後の学習のヒントになればこれほど嬉しいことはない。どのような方法にせよ、継続が一番である。多忙の中でチャレンジであると察するが、是非とも継続第一で頑張ってほしい。
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第6回 新聞記事の要約で論理力を鍛える!(前編)
中小企業診断士 渡邊恵介
はやくも第6回を迎える「机に向かわない勉強法」。今回は、「読む」という視点で論理的思考力を向上させるための話をさせていただく。これまでは1次試験に関する内容であったが、いよいよ2次試験に関わる学習法に通じるコラムとなる。
さて、本題に入る前にまず断っておきたい。私は別に哲学者でも国語の専門家でもない。ただ診断士であるということのみである。しかし、診断士であるということだけで、多少なりともこのテーマについて書かせていただく資格があるものと自負している。ご存じのとおり、論理的思考力と診断士は切り離せない関係なのだから。
中小企業診断士2次試験は、採点者を文章のみで説得させる試験である。みなさんの周りにも、妙に説得力のある奴というのが一人か二人はいるのではないだろうか。このような羨ましい能力を持つ人間をつぶさに観察していると、話している内容自体は我々凡人とあまり変わらいことに気が付くはずだ。そう。人間は、話の本質だけではなく、表情、態度、視線など非言語メッセージや肩書なども含めて、説得されるのである。
アリストテレスは『弁論術』の中で、「われわれ自身が弁論術の方法にもとづいて構成することのできる」説得の手段を以下の3種類に分類している。
1. 性格―論者の性格が、信頼するに足ると思わせることによって説得する。
2. 感情―聴衆の感情を利用して、彼らが論者の言うことを受け入れるような気分に引き入れて説得する。
3. 論理―言論そのものに依存し、証明するか、あるいは証明したと見せることによって説得する。
つまり、採点者を文章のみで説得させる試験であるということは、「3. 論理」のみによっての説得を試み、成功させなければならない。いくらご自身が診断士以上に専門性が高く、権威的な肩書きをもっていたとしても、解答用紙には氏名すら書くこともできないのである。
中小企業診断士試験において論理的思考力がいかに重要であるか、十分お分かりいただけたと思う。そして、この能力は中小企業診断士を目指す方に限らず、多くのビジネスパーソンとって必須と言われるビジネススキルでもある。事実、本屋に立ち寄ってみるとたくさんの関連書籍が出版されていることがわかる。論理的な話し方、論理的なプレゼンテーション方法・・・などなど。そこには、なにやら奇怪な図形や樹形図のようなものが紹介されている。なるほど、こういう図を書くと論理的思考力が身につくのか・・・。って、そんなはずもない。このように、巷(ちまた)にあふれる論理的思考力に関する書籍のほとんどは、思考力そのものの養成に焦点をあてたものは少なく、どのようなアウトプットが論理的に見えるかという視点で書かれたものが多いように感じる。これを否定するつもりはない。しかし、もう一度考えてみよう。私たちが求めていたのは、「論理的に見える何か」ではなく、論理的思考力そのものである。
結局、論理的思考力は、攻略本やマニュアル本を読んですぐ身に付くというものではなさそうである。それなりの訓練が必要なのである。つまり、継続的に練習しなければ体得できない、ものなのである。
では、どうするか。ここはやはり、論理的思考力を身に付けた先人たちのノウハウに学ばせて頂くのが一番である。本来ならばより多くの成功者の事例を紹介したいところであるが、ここでは私の体験、経験を中心とさせていただく。
結論から言うと、論理パズルや数独などを徹底的に解くのが一番の訓練になる。解くだけでなく、自分で作問することでより力がつく。論理とは物事を考える筋道である。この手のゲームは隠された規則性や筋道を発見することで正解にたどり着くようにできている。また推理小説を読むのもよい。楽しいし頭もよく使う。一石二鳥である。しかし、受験を目の前にした皆さんは、そんなことよりも、少しでも過去問を解き、テキストを眺めていたいと思うであろう。確かにこの方法は、ある程度のゆとりが必要かもしれない。1年間2次試験の学習に集中できる人、つまり1年目不合格で翌年受験の切符を持っている人やこれからじっくり合格を目指す初学者に適しているであろう。急がば回れ、力強い土台となるはずである。
また、診断士受験者の間には、日経新聞の「春秋」を要約するという伝統的学習方法がある。これも力が付くと思う。しかしあの学習の狙いは、論理的思考力の練成というよりも、指定された分量で主張をまとめることが主眼であるように思う。そのため、どうしても手を動かす必要があり、机に向かわなければならない。机に向かう時間があるのならば、もっと実践的な学習に使いたいという受験生も多いはずだ。
では、時間もゆとりもあまりない、机に向かうのであれば他の学習に充てたいという受験生はどうするか?
そこで、毎朝の通勤途中で訓練できる方法を紹介する。新聞を読む際、以下のことを行ってほしい。
1. 主語と述語をみつける。
2. 主張と根拠をみつける。
3. 反論する。
読むべき記事は、前述した「春秋」、「社説」もしくは「読者投稿欄」が良いであろう。日経新聞でなくても、まったく構わない。事実のみで構成された文章ではなく、主張がある記事であることが重要である。
それぞれについては、次回解説していくこうと思う。
※新聞記事の要約で論理力を鍛える!(後編)に続く
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第5回 移動時間で過去問を制覇しよう!
中小企業診断士 春田康行
私自身が実際に行った1次試験の学習方法を紹介します。この方法は、別に診断士の試験だけでなく、とくに時間のない会社員の方には、効果的だと思います。
過去問は、解くのではありません。ポイントを覚えるために使うのです。試験に合格するという目標を、限られた時間のなかで達成するには、テキストの1ページから順に覚えていくよりも、過去問をやるのが近道です。過去問をやるとは、試験に出るポイントを覚えるということです。
手にしている過去問題集の冊子構成にもよりますが、おそらく問題編と解答編とが、1冊の中で前半と後半にわかれている場合が多いでしょう。購入後、これを問題編と解答編のふたつに分けます(引きちぎるということ。パワーが足りない場合は、出来そうな人に頼んでください。カッターも効果的?)そうすると、問題を見ながら、解答が読めるようになります。
机にむかって勉強するときは、問題の横に解答を置き、一度さらっと解き、誤りの選択肢には、直接印をつけてわかるようにし、なぜ間違いかをひと言書いておきます。空欄補充なら、正しい語句を記入します。さらに覚えるべきポイントなども、出来る限り、出来る限り!簡潔に書いておきます。これで、一目でわかる解説付き過去問題集の出来上がりです。(下記画像参照)

移動時は常に問題部分を携帯します。混んでいる電車の中で、問題と解説のページを行ったり来たりするのは困難ですが、問題と解説が同じページにあるので、これなら満員電車でも見られます。ちなみに、片道1時間の移動時間があれば、往復のうちに1日で1科目1年分をこなせるでしょう。上記のペースで行えば、7科目を1回ずつ行うのに1週間で行えます。すると、7科目を5年分、3回繰り返すために必要な日数は105日です。3回もやれば、ある程度は頭に入ってきます。休日等を含めて考えても5ケ月あれば7科目の過去問が、移動時間だけでほぼ頭に入ることになります。まったく同じ問題は出ませんが、同じような内容の問題が出るのです。過去問ひとつひとつの選択肢のどこが違うのかがきっちり頭に入っていれば、初めて見た問題にも対応できます。合格には6割でOKなのです。
とくに学習初期の段階では、机に向かった学習時間は、移動時間に効率よく学習するためのツール作りと考えると良いでしょう。そして、暗記の作業を移動時間に行うことで、知らず知らずに頭の中に知識が積み上がり、合格力が付いているはずです。
最後に、効率よくとは、簡単に、ということではありません。1秒も無駄にしないということです。皆様の努力が報われることを祈っています。
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第4回 勉強したことを人に説明してみる
中小企業診断士 尾崎達彦
講師の尾崎です。今回の「机に向かわない勉強法」は、名付けて「講師プレイ」。講師になりきって学習内容を説明してみよう、というお話です。
やるのは簡単。読んで字のごとく、学習したことを説明してみればよいのです。準備ゼロ。相手は、いてもいなくても構いません。
例えば、経済学のIS/LM曲線。財市場で利子率が上昇すると国民所得が減少するのはなぜか、どういう場合にクラウディングアウトが起こって、その理由はなにか。それを口に出して説明してみる。「口に出す」のがポイントです。やってみると、意外にうまく説明できない事に気がつくはずです。また、説明しながら「ん?ほんとにこの説明で良いのか?」と引っかかりを感じることもあるでしょう。この、説明がつっかえたり疑問を感じるポイントが、自分の理解の穴です。後でそこを教材で確認したら、また説明してみる。うまく説明できたらOKです。
テキストを読んで理解する事と、理解した内容を理路整然と説明する事には天と地、とまではいかなくてもスカイツリーとクリスマスツリーくらいの違いはあります。勉強で困るのは「分かったつもり」と「本当に分かった」がうまく区別できない事なんですね。それを区別するには模試や答練などのアウトプットが必要なんですが、いまひとつポータブルではない。そこで、いつでもどこでもできる「講師プレイ」をお勧めするわけです。
仕事や日常生活の中で、分かったつもりのことでも人にうまく説明できない事はよくあると思います。逆に、自分の仕事など良く分かっている事については、どんな聞かれ方をしても、(例えばポイントを3つだけ、あるいは顧客ニーズの最近の変化とその理由、など色々なアングルで聞かれても)説明できると思います。日々試行錯誤したり、失敗したりした体験の厚みが深い理解につながっているから、どんなふうにも説明できる。
もちろん、短い準備期間の中で広い試験範囲の全ての論点について、そうしたレベルの理解に達することは不可能だし必要でもありませんが、重要論点についてはよどみなく人に説明できるレベルに高めておくのは有効な対策だと思いますよ。
さて、「いつでもどこでもできる」「弱点が分かる」以外の「講師プレイ」のメリットとしては、これが「体験記憶」「ストーリー記憶」になることです。お箸の使い方など、体で覚えた事は容易に忘れません。「口に出す」という行為も体を介した学習です。また、人間は記号よりもストーリーの暗記が得意です。映画の登場人物の名前は忘れても、ストーリーは比較的に覚えているものです。「説明する」という行為は物事を秩序だてて適切な順番で伝える事ですから、「講師プレイ」の最中、脳は説明するためのストーリーを組み立てています。これが単純な暗記とは違う深い記憶につながるのです。
最後に一言。「いつでもどこでも」と言いながら、やってみるとかなり頭を使うので隙間時間にこまめにやるのは億劫になりがちです。でも、どんな学習法でも、やるとやらないとでは天と地ほどの違いがありますぞ。行動だけが結果をもたらす。頑張ってください。
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第3回 体で覚える1次知識!
中小企業診断士 得能
中小企業診断士試験を合格する上で、最初に突破しなければならない関門は、7科目からなる1次試験である。7科目という幅広い分野において、一定量の知識の定着がなければ、この壁は突破できない。一方で、時間には限りがあるというジレンマがある。
ここでは、私が実践した1次試験の勉強方法を紹介したい。しかし、まずその前にやっておく重要な準備がある。それは、「スケジュールを立てる」ということである。限られた時間の中で広範囲の知識をまんべんなく習得するためには、効率的なスケジュールを立てることが重要である。
具体的には、(1)やりたくない(苦手な)科目順に並べる、(2)1次試験までの時間を1週間単位に分け、1週間を1コマとする、(3)平日と土日で確保できる時間数を決める、(4)やりたくない(苦手な)科目ベスト3は最低2コマ確保する、(5)残りのコマ数をやりたくない(苦手な)科目ベスト3以外の4科目に振り分ける、(6)各科目のテキストのページ数と過去問(5年分程度)および問題集(1冊に絞る)の問題数を確認する、(7)各科目1コマでテキストの再読、過去問および問題集を3回転するための時間を設定する(1問1分が目安)、以上のプランを立て、実行すれば合格レベルに達する。何事も段取りが重要である。私はこのプランで1次試験を2回合格した(笑)。
このプランの実行には勉強のやり方を変える必要がある。重視すべきことは、問題を解く量である。決して質ではない。矛盾するかもしれないが、時間がないから絶対量が必要なのである。限られた時間の中で、丁寧に1問、1問、深く思考することはできない。それは合格してからの勉強である。量といっても新しい問題を解き続けることではない。「同じ問題」をひたすら解き続けるのである。立ち止まらず、スピード感を持って、問題を解き続ける。勉強もスポーツと同様、リズム感が大切である。1問解いて解説を読んでいては、問題を解く思考リズムがストップしてしまう。車で言えば、毎回エンジンを切ってはスタートさせるようなものだ。ここでのトレーニングは量が肝である。繰り返し問題を解き、1次知識と設問形式のクセを「体で」覚えることである。解説は後でまとめて読めば良い。間違えることを恐れてはいけない。読み飛ばしなどのケアレスミスも恐れてはいけない。数多く間違えることが1次知識定着のポイントであり、その中で自分の悪いクセも自ずと修正される。選択肢に迷ったら適当に理由を考えて、とにかく解答を出す。「適当に」ということがミソである。立ち止まって深く考えてはいけない。脳は間違えた時に覚えようと活性化する。間違えた問題を浮き彫りにし、その問題だけを徹底的に潰す。1次試験までに全て潰せれば、間違いなく合格レベルに達する。繰り返しになるが、スピードと量が重要であって、深い知識は必要ない。
1次の本試験においてもスピードが重要である。あまり考えている暇はない。制限時間に対して問題数が多いからである。問題を読み、選択肢を見て、ある程度反射的に解答する必要がある。各科目とも1問に与えられた時間は2分程度しかない。このペースで解かないと時間切れとなり、必然的に合格点を獲得することが難しくなる。日ごろの勉強では1問1分を目安にすることで、合格に必要な時間感覚を身に着けたい。
まずは何事も実践あるのみ。時間に限りのある方はお試しあれ!
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第2回 1次科目の重点を掴む、電車の中で効果的に勉強する方法
中小企業診断士 河地治雄
中小企業診断士の1次試験は、科目が多岐に渡り勉強時間の確保に苦労します。私自身、受験生時代は、日々の業務に追われ、勉強時間がなかなか取れずに苦労しました。土曜日もほとんど出勤で、日曜日も講習に参加していたため、勉強できる時間帯は通勤時間のみでした。同じような状況で苦労している受験生に少しでも私の経験が役に立てばと思います。
私は、電車通勤でしたので通勤時間帯の勉強場所は、電車内ということになります。電車内で勉強するためには勉強場所(言い換えればスペース)の確保が重要です。当然、通勤時間帯になりますので、とても電車内で勉強などできないと思いがちですが、探してみると比較的余裕のある場所が見つかるものです。私は、東海道線での通勤でどの電車もひどい混雑ぶりでしたが、ある時間のある車両のあるドアの場所に比較的余裕のあることを経験的に知っていましたので、比較的に短時間で場所の確保ができました。受講生の方の色々な時間帯や車両を調査してみてはいかがでしょうか。次のポイントはつり革の確保です。つり革につかまれば目の前に空間があります。ここが勉強スペースになるのです。ただし、ドアの近くを確保すると乗り降りの際、かなり影響を受けますので、奥のスペース(連結器周辺は比較的安定しています)を選定することをお勧めします。
場所が確保できたら、次は勉強のツールです。電車内の狭いスペースで本を広げても邪魔になるだけです。私は、ポイントカードを作成して利用しました。まず、A4サイズの用紙を4分割して上下2分割でカットし、さらに2つ折にしてA6サイズのフォトシート(100円均一で売っています)に入れて活用します。シート数が多いとかさばりますので20〜30シートぐらいであれば携帯に便利です。私は、ワープロで各頁に線を引き4分割して、左半分の上下にそれぞれ表題を記載し、右半分に要約を纏めました。従って1ページで2項目のポイントを纏めることになります。
纏め方ですが、単にテキストや書籍の記述を丸写しでは意味がありません。表題のテーマを一言で説明すると「要は何か」につきます。無論、補足説明があってもかまいません。起承転結ではなく、結論+理由(なぜならば)の構造です。簡単なようですが、かなり難しい作業となります。しかし、この取り組みの過程が最も勉強になり、また、定着する結果となりました。漠然と講義を聞いたり本を読んでもあまり意味がありません。一度纏めても、理解が深まれば更にブラッシュアップ(ワープロですから修正も容易)します。やはり「学問に王道なし」です。
次に、ポイントカードに纏めるテーマの選定です。闇雲に頭から選び出しても意味がありません。効率の悪いものになります。
まず、テキスト(又は書籍)の目次を相関図に纏めます。章を大項目として大き目のボックスに配置し、その中に章のなかの項目を中・小項目として配置します。更に各項目の相関関係を線(実線・破線・太線・二重線・矢印線etc)で結びます。これで全体の大まかな関係が把握できます。次に各項目を発生する時系列で並び替えます。これで、実際の業務に沿ったフローが把握できます。この後、過去問題や項目内容から判断して重要と思われる項目(自分の経験則でかまいません)から優先順位をつけます。優先順位の高いものほどボックスを大きく、低いものは小さくします。この作業により科目毎に全体を俯瞰することができます。そして優先順位の高い項目からポイントカードに落とし込んでいきます。この作業は、ポイントカードと同様に何度も見直しブラッシュアップしていきます。
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インプットについては、時間が無いとの指摘を受けそうですが、私自身は休み時間や休日の空時間など、時間を捻出して纏めました。最初にポイントカードを纏める際、ある程度まとまった時間の確保が必要となりますが、最初から完成形を目指すのではなく「キーワード」の羅列だけでもかまいません。まず、スタートすることです。そして、必ず得意科目から始めてください。不得意科目から始めると挫折する可能性が高くなります。工夫次第で細切れ時間を確保すれば「塵も積もれば山となる」のです。限られた時間を有効に活用して、中小企業診断士の扉を開けることを期待しています。
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第1回 心構え 決意「中小企業診断士になる。」
中小企業診断士 岩本健一
「子の曰わく、これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむにしかず」(論語、雍也篇20)唐突ですが、私の大好きな論語の一説を引用しました。意味は、あることを知っているということは、そのことを好む者には及ばない、あることを好むことは、そのことを楽しむことには及ばないということです。
私は中小企業診断士試験合格後、初めてこの言葉が実感できました。試験合格後の約1年間で、実務補修や研究会などを通じて、様々な職種や考え方の人との出会いが訪れました。その中で、同期合格の30人程度に、中小企業診断士の勉強に関して聞いたところ、約8割の人から「楽しかった」と「人生で1番勉強した」の2つの答えが返ってきたからです。
特に実務補修の仲間は全員それぞれに勉強を楽しんでいたようです。また、同じような環境で他資格の勉強をしたいと言う人もいました。受験校に通った人は、それぞれ受験校での様々な職業の人や価値観の違う人との出会いや会話を楽しみ、予備校の講義後の勉強会や飲み会等を楽しみ、合格後も全員で不合格になった仲間を応援することを楽しんでいました。また、自分の仕事でマーケティングの知識を応用し、実績を上げていた人もいました。本気で取り組んだからこそできるかけがえのない仲間を得ていた人もいました。全員に共通することは、それぞれが例外なく、自分の意志で目標(=診断士試験合格)に向かい、そのプロセスを楽しんでいたことです。
中小企業診断士試験は、非常に範囲が広く難しい試験であると一般的には言われています。しかし、難解な論理などはほとんどなく、経営するうえで必要な基本知識を広く必要とするものです。ですから、他資格に比較してより実践的であり、実際の会社や事例に当てはめることのできる知識の習得ができます。学習の過程で得た知識を事例に当てはめながら学習することで、誰でも合格の可能性があります。合格できないのは、(1)自分自身に言い訳をするから(「時間がない、忙しい」等)、(2)あきらめるから(作成した計画を守らない)、この2点に尽きます。中途半端な気持ちで受験しても合格はしません。まず、本気で資格取得したいと思うことから始まります。受験校に通っても受け身でカリキュラムをこなすだけでは合格できないでしょう。主体的に本気で取り組む決意と行動力が必要になります。主体的でない人で合格した人に出会ったことがありません。強い思いは実現します。主体的に行動する人は、自分の人生を自由にデザインできます。
今回お伝えしたかった心構えは以下の3点です。
(1) 勉強(知識の取得過程)を楽しむ。
(2) 中小企業診断士になることを主体的に強く思う。
(3) あきらめない、自分自身に言い訳をしない。
合格を目標に定めたならそれに向けて決意をすることが合格を勝ち得る第一歩です。その後、自分自身を客観的に見つめ(自分の得意科目や不得意科目、勉強に割ける時間等の把握)、計画を立てて合格をイメージすれば、あとはやり抜くだけです。また、合格のために必要な武器(受験校の活用、模擬試験、相談相手)を有効に活用できる人が合格できると確信しています。
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