
事例整理シートへの記述を通し「SWOT分析⇒真因遡及⇒方向性⇒経営課題⇒具体的施策」という診断の流れが体に染み込みました。
春田 康行さん(33歳)
- 受講講座 :
- 2009年合格目標:2次合格レギュラーコース
- 受講形態 :
- インプット:通信DVD
アウトプット:通学クラス - 学習期間 :
- 2年3ヶ月
1. 受験の動機
資格を知ったきっかけは、会社に出向で来られていた方が診断士の勉強をされていた事でした。
自身の仕事にも役立てそうだと思い、書店で1次の過去問を購入しましたが、あまりの膨大さと難しさに、すぐ本を閉じ、その後3年ほど放置していました。
その後30代になり自身を客観視したときに、自分自身が置かれている状況に見合う力量や知識が伴っているのかと疑問を感じ、さらなる成長のために自分から学ぶ事を志しました。まず、PLやBSの基本を学ぶため簿記2級を取得しました。
その1年後位に、以前から気になっていた診断士にチャレンジしようと思い、まず書店で2次試験の過去問を購入しました。
2週間ほど準備をして、直近1年分の過去問を解き、8月の模試を受けました。結果は上位30%程度で「これなら何とかなるかな」と思いました。
これが戦いの始まりでした。
2. 合格までの学習スケジュール
【1】1次試験の学習方法について
初年度は完全独学でした。
1次試験の勉強は、書店で購入した科目ごとの「テキスト」と「問題集」・「過去問」です。
- [1] まず「問題集」を「問題」と「解答」に分け(引きちぎる)、「解答」をみながら「問題」が見られるようにしました。
- [2] 「テキスト」を1日平均20ページほど読み、該当箇所の「問題」に取組みました。
この時出来なかった箇所は、再度「テキスト」を読み、間違いの選択肢であれば、「なぜ違うのか」を直接問題に記入。
知識として補充すべき事も、「解答」の解説をもとにポイントを問題のページに記入。
(⇒解説付きの問題集出来上がり。移動時は常に携帯。) - [3] 過去問を直近年度から解く。こちらも[2]と同じ要領で行う。各5年分位やりました。
- [4] 試験日まで[2]〜[3]を繰り返す。
<違う対応をした科目>
- [1] 財務会計
簿記2級を取得していたこともあり、まず過去問をやってみました。
半分位は出来そうでしたので、「テキスト」は用いず、「問題集」をひたすら解きました。
期間を決めて集中的に取り組み、簿記2級の範囲外の「CF」「取替投資」「企業価値」「NPV」「オプション取引」等、様々なタイプの問題を数多く解き理解が深まりました。 - [2] 中小企業白書・施策
試験前1ヶ月で取り組みました。
時間がなく、白書はコンパクトな問題集と、施策はガイドブックのポイントを、当日の休み時間まで丸暗記しました。
<期間>
予備知識がなかったため、まず主要三科目を固めました。
中断した時期もありましたが、7月に受けた判定模試で、上位5%位の位置で「受かるかも」と初めて思いました。
ただし、まだ「白書・政策」をやっていなかったので、そこから1ヶ月は全体を忘れないようにすることと、「白書・政策」を詰め込みました。
- 11月⇒企業経営理論
- 12月⇒財務会計
- 1月⇒運営管理
- 2月⇒復習
- 3月⇒経営法務
- 4月⇒情報システム
- 5月⇒中断
- 6月⇒経済
- 7月⇒白書・政策+総復習
<1次攻略にむけた戦略>
1次試験に向けて、
[1]苦手な情報システムは基本問題を繰り返す、
[2]白書は知らないことが出ても気にしない、
[3]主要三科目で得点を稼ぐ、戦略を立てました。
結局、[1]経済60点、[2]財務80点、[3]企業経営75点、 [4]運営管理75点、[5]経営法務65点、[7]情報55点、 [8]白書・施策75点位で合計7割ほどでした。
「情報システム」は知らないアルファベットが多く、自信を持って解答した設問の少なさに、足きりの不安がよぎりました。
勉強時間の少なかった「政策」が易しめだった事は幸運でした。
【2】2次試験の学習方法について
2年目は「読む」「考える」「書く」工程のなかで、とくに「書く」工程に力を注ぎました。野球に例えれば、「読む=守る」、「考える=打つ」、「書く=走る」に似ています。
「守る」はエラー(読み落とし)、「打つ」はスランプ(アイディアが出ない)がありますが、「走る」は最も安定しています。
最終的に採点者は、答案によって受験生を評価するため、採点者に2番近い「書く」工程をまず鍛えようと思いました。
そして「書く」工程が安定したことで、「読む・考える」余裕も生まれた気がします。
(1)解答分解
LECの模範解答を研究しました。初年度、「160字で説明せよ」と言われると「そんなに何書くの?」と動揺していた私は、まず模範解答の研究をしました。
マーカーを3色用意し、「緑」は設問へのオウム返し、「黄色」は与件の表現、「ピンク」はキーワードに色分けし、解答の構成要素は[1]オウム返し、[2]与件、[3]キーワード、の3つだと実感しました。
字数の多い問題でこの作業を行い、字数の多い問題への苦手意識を無くしました。
(2)過去問研究
通勤時など移動中に与件を読みました。
「結局この会社はどうすべきか」「この言い回し何だろう」と事例ごとに考えたり、事例Iなら8年分の社長の性格、事例IIは顧客ニーズ、事例IIIは販売チャネルなど、テーマを決めて考えました。
(3)オリジナル写経
模範解答どおりに、自分が書くことは出来ません。
仮に同じ事を書いても、書く人ごとに表現にはクセがあります。
模範解答を片手に、「これを自分の言葉で書いたらどう表現するか」という視点から、オリジナルの写経をしました。
3年分位、自分のアイディアも入れながら、同じことを何回も何回も書きました。これにより答案の型を固めました。
(4)事例整理シート
1年目は問題を解くという作業しか行っていなかったため、正直、事例整理シートは始め抵抗感がありました。
インプット編の頃は、適当にSWOTを抜き出して、方向性や経営課題はキーワードを書いて終わり、というやっつけ状態でした。
5月以降渋谷校に通い始め、先生方が「事例整理シート」と言われるので、「そんなにみなさん口を揃えて言うのだからいいだろう」と思い、過去問32事例と答練問題のシートを、出来る限り作りました。
効果は2つありました。
1つは、「現状分析⇒真因遡及⇒方向性⇒経営課題⇒解決策」というプロセスが体に染み込んだことです。
もう1つは、「解答要素の精度向上」です。例えば、強みを書くにしても、文章そのまま抜き出すと60字位あり、量も多く手が疲れます。「もっと短く10〜20字位で書こう」と意識したことで、実はそれが解答を書く際にも活かされました。冗長的な面が少なくなり、文章が引き締まったと思います。
(5)答練・模擬試験
とくに過去問がどの程度使えるかを意識しました。
問題を解くときは、過去問の論点を思い出すようにしました。
他、設問構造やタイムマネジメントを意識しました。
(6)事例III
私は製造業と無縁の職種で、事例IIIの知識がおぼろげでした。
生産形態、SFA、POP、GT、MRPなど、事例IIIのみLECの基本テキストを用いて、知識の補充を図りました。
最低限のことを知っただけですが、使える知識として効果は充分でした。
[1]多少の事は無視する勇気です。
すべてわかるのがベストですが、無理です。それよりも「結局この会社はこうすれば良い!」という軸を決め、後はその軸に則って、堂々とそれらしく書ききる事です。
細かい事を考えていると、時間もなくなり点数も伸びません。
[2]直前近くは、与件を読んだ後、「眺める時間」を作りました。
与件を読み終わる時点でおよそ20分かかるのですが、25分までは、意識的に事例を眺めました。
「眺める」とは、どこかを凝視するわけでなく、ボーっと見ることです。
与件を一読後、「何書くかよくわからない」という事がほとんどでした。
そこで開き直り「今回もよくわからない」と、諦め半分で事例を眺めると意外に閃きました。
単語と単語、文節と文節が繋がり、「そういうことか」と思う事が何度かありました。
また、この5分間を使って、「結局この会社どうすればよいか」と方向性を考えることも意識しました。
ポイントは「読む」⇒「眺める」⇒「考える」⇒「書く」です。
人は何かを見れば見るほど、他の何かが見えなくなります。
3.合格の秘訣
【1】前回失敗した要因
<2次試験準備期間:初年度>
80分間で問題を解く練習を繰り返しました。
過去問28事例と書店で購入した問題集8題、LECを含め2校で受けた模試8題、計44事例に、出来る限り何回も80分間で解く練習を行いました。
<2次試験:当日>
事例IIIの設問中、『グローバルな経営戦略』・・・「グローバルな戦略??」「グローバル??」、頭が混乱し自分の頭まで「グローバル」になり、何を書くべきか、初めて頭が真っ白になりました。得意だった事例Wも挽回の兆しを見せず、結果BCCB、総合B。今思えば、相手がどこにいて、何をすればよいのかもわからずに、しかもそれを本番になるまで認識せず、落ちるべくして落ちたとしか言いようのない結果でした。
【2】不合格を乗り越えて今回合格した一番の要因
周りの方に勇気付けられたことだと思います。私自身、正直勉強なんて別に1人で出来ると思っていました。しかし、答えの見えない診断士の2次試験を、純粋に独学で合格する方は、相当運が良いか、かなり当日のインスピレーションが働かないと難しいと思います。もちろん合格される方もいらっしゃいます。ただ、独学より通信、通信より通学と、やはり通学してこその良さも感じました。 それは、相手の顔が見える事です。添削コメントを頂いた先生の顔が見え、直接アドバイス頂けます。相談し合う友達も出来ました。試験場で、答案に向かい合い答えを書くのは他の誰でもない自分自身ですが、その後には何人もの人がいてくれました。そのおかげで当日、良くても悪くても自分を信じることが出来ました。
4.「私」の1週間の学習スケジュール

5. 資格取得を目指す方へ
五里霧中に陥りやすい試験です。戦う相手は自分です。直前1ヶ月は合格したい気持ちの裏側に、今まででに無い程プレッシャーを感じました。最後は自分を信じるしかありません。私の場合、自分を信じられなかった弱い私に、自分を信じる勇気をくれたのは、周りにいた方々でした。人それぞれの方法があります。私はたまたま合格したから、これを書く機会を頂いているだけです。試験直後はボタンの掛け違いの多さに落胆しました。もし、私の取組んだ事が、自分に合いそうだと思う方がいましたら試してみて下さい。ただ、今あなたが取り組んでいる勉強法こそが、あなたにピッタリかもしれません。自分を信じて、自分の良さを解答に最大限に活かして下さい。心より合格をお祈りしております。




























