講師養成講座の開講に向けて
 〜講座プロデューサーからの一言



 

■ 診断士合格は真のコンサルタントへのスタート地点にすぎない

 この春、中小企業診断士になられる皆さん、合格おめでとうございます。
 苦労が報われましたね。しかし、中小企業診断士試験の合格という事実は、
 コンサルティングを行う上での最低限の知識の獲得を保証するものでしかあ
 りません。つまり、資格の取得はコンサルタントとしての十分条件ではあり
 ません。このことは皆さんもご承知のことでしょう。
 そして、今後、どのように仕事を獲得していこうかと思案に暮れている方も
 少なくないと思います。また、仕事を獲得するめどが立つなら独立開業した
 いと考えている方もいらっしゃるでしょう。
 今回、そうした不安と欲求に対処するものの1つとして、講師養成講座への
 参加という提案を致します。

■旧態依然たる診断士受験指導業界の意識

 診断士受験指導業界では、《先輩診断士が、診断士を目指す後輩を指導する》
 《資格取得者ならば受験指導ができる》という狭い"ムラ社会の論理"がいま
 だにまかり通っています。つまり、受験生と同じ視点・同じ立場での指導が
 許されるというものです。それではプロの指導者=講師としては不十分です。
 お金をいただき、貴重な時間を拘束して、他人の人生を左右する受験指導を
 しているのですから、責任重大です。受験生は真剣です。
 講師は、出たとこ勝負の片手間でできる気安い仕事ではありません。

■受験指導とコンサルティングは同様の分析力が必要

 ところで、企業診断を実施する際には、
 《現状分析と問題点の把握 → 改善策の提案》
 という知的作業が必要です。受験指導を行う際にも、
 《過去問分析=科目体系を踏まえて、何がどのように出題されるのかを
 把握する → 必要最小限の努力で効果的に学習する方法の提示》
 を行わなければなりません。しかし、全ての受験指導者において、
 自己研鑽の結果としてそれが徹底しているとは言い難い状況にあります。
 「与えられた教材、与えられた仕組みの中で、最小限の労力で業務をこ
 なそう」「特に問題を起こさずに済ませて、交渉力で報酬を上げよう」
 といった受験指導者も少なくありません。
 診断士の数がごく限られているなかでは、そのようなことがまかり通る
 場面もありました。一方で、一部の「カリスマ」診断士受験指導者が
 それほど優れているとも思えません。診断士受験指導業界から視野を広げて
 ください。過去問分析、学習法、教授法、どれ1つとっても大学受験指導
 業界にすら勝っているものではありません。
 このことは、不幸にも、診断士合格へのプロセスの中で、型にはまった
 志向パターンでしか物事を捉えられなくなる方が多いことに起因するといえ
 ます。それは、コンサルティングという診断士の本来業務ではもちろん、
 受験指導にも悪影響を与えています。逆にいえば、横並びから脱却するのは
 非常に簡単だというわけです。

■プレゼンテーション技法に固執する必要はない

 人前で話すのが苦手だという方は多いです。また、プレゼンテーションの成
 功体験がない方もいらっしゃるかもしれません。しかし、コンサルティング
 プロセスの中で、クライアントへのプレゼンテーションは必須です。
 また、診断士としての営業活動を行う上でも、どのようなメッセージをいか
 に伝えるのかは非常に重要なポイントになります。プレゼンテーションが上
 達するためには、小手先のテクニックを取得すれば良いわけではありません。
 むしろ、メッセージの内容が優れていれば、プレゼンテーションそのものの
 技法が仮に劣っていたとしても、その真摯な態度も好感を持って受け止めら
 れます。逆に、空虚な内容をパフォーマンス的プレゼンテーションによって
 ごまかそうとすると、すぐに見破られます。
 もちろん、プレゼンテーションが"うまい"のに越したことはありません。
 しかし、それだけでは不十分です。
 まずは、有意のメッセージを伝えることに注力してください。
 つまり、メッセージの内容そのものです。メッセージに意味がなく、プレゼ
 ンテーションの手法にも工夫がない。これでは最悪です。

■"書く能力"の向上による総体的な表現力の向上

 さらに、"書く能力"も重要です。
 診断士は、診断結果の報告をコンサルティングレポートという形で提出しな
 ければなりません。また、原稿等執筆の依頼が舞い込んできた場合、それが将来の
 営業活動にもなります。
 文筆力が重要なのは、書ける以上にうまく話せる人はいないからです。文章
 を書く場合、自分なりに考えを十分に組み立て、表現を練ることができます。
 書くことがうまくなれば、総体的な表現力が向上します。
 "書く能力"は、コツの伝授と訓練で上達が可能です。
 2次試験の合格答案を書くための文章力だけでは、世の中では全く通用しま
 せん。

■講師養成講座の受講で、真のコンサルタントに向けたスタートダッシュを!

 LECがこの春実施する講師養成講座では、分析力、文章力、表現力の全て
 にわたってのスキルアップの場を提供します。
 つまり、診断士受験指導者としての訓練をつむことが、真のコンサルタント
 になるためのファーストステップとなるはずです。従来のLECにおける診
 断士受験指導のイメージが仮に良くなかったとしても、講師養成講座にご参
 加いただける皆さんの協力を得て大刷新を敢行します。
 「参加すれば何がしかのメリットや機会が転がり込んでくるかもしれない」
 といった消極的な態度ではなく、「ぜひこの能力を得たい」といった主体的
 な態度での参加者を募集します。

 

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