中小企業診断士

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1. 運営管理の意義

ビジネスプロセス(BP)にもとづく「全体最適」という言葉が、あらゆるビジネスシーンでもてはやされています。これは、抜本的な問題解決が求められる現在のコンサルティング・ニーズを反映したものです。

良い例が、サプライチェーン・マネジメント(SCM)です。SCMとは、製造−卸−小売の「分業」の歴史的流れを、「顧客満足の最大化」を理由に再統合を図る業界間の取り組みです。それは、「分業と特化」で分断された各パートの情報・製品・お金の流れ(情報流・物流・商流)を、ITの活用により同期(一致)させ、全体最適を実現するものです。
こうした考えは、工場や店舗といった現場レベルでも同様です。例えば、販売計画と同期しない生産計画では、在庫品やコストの増大、納入遅延の危険にさらされます。また、来店客数と同期しない人員配置(LSP:レイバー・スケジューリング・プログラム)や商品仕入では、お客さまへのサービスの濃淡、不満やクレーム、機会損失を発生させてしまいます。

「全体最適」とは、「分業の弊害」「部分最適」を打破する概念であり、手法です。それは消費者が、「いつでも」、「どこでも」、「欲しいと思う製品」を、「適正な価格」で、「手に入れる」ことを可能にするのです。

2. 運営管理で学ぶこと

1、生産管理

高品質(Q:クオリティ)、低コスト(C:コスト)、短納期(D:デリバリー)を実現するため、投入→加工→産出のプロセスをいかに効率化(生産性:産出÷投入)するかを学びます。そのため、製品の特長に応じた生産方法(受注生産、見込生産)や設備の配置方法、生産計画や在庫管理の手法等について学びます。また、廃棄物の扱いや最先端素材・技術といった今日的トピックも学びます。

2、店舗管理

店舗外の消費者への訴求→店舗内へ誘導・回遊→購買のプロセスに従って、商店街→個別店舗→店舗内レイアウト→商品の陳列・照明方法を学びます。さらに、商品(仕入)計画であるマーチャンダイジングを学びます。また、商圏、出店調査、各種法規等についても学びます。

3、各種情報システム

現場のオペレーションの効率化を支えるCIM(コンピューター・インテグレーテッド・マニュファクチャリング:生産系)やPOS(ポイント・オブ・セールス:流通系)等について仕組みや運用方法を学びます。

3. 1次試験の出題例

平成21年度 第1問

工程管理における生産統制に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

  • ア 生産統制における管理の担当者は、主として現場の管理者や監督者である。
  • イ 生産統制には、一般に生産の実績の報告と、その評価が含まれる。
  • ウ 生産統制は、現品管理と余力管理の2つの機能から構成される。
  • エ 生産統制は、工程管理機能の一環であり、生産計画に対応する活動である。

運営管理 平成21年度 第1問の解答:ウ

平成21年度 第5問

新QC七つ道具に関する記述として、最も不適切なものはどれか。

  • ア PDPC法は、事前に考えられるさまざまな結果を予測し、プロセスの進行をできるだけ望ましい方向に導く手法である。
  • イ 系統図法は、事実、意見、発想を言語データでとらえ、それらの相互の親和性によって図を作成し、問題の所在、形態を明らかにする手法である。
  • ウ マトリックス図法は、行に属する要素と、列に属する要素の二元的関係の中から問題解決の着想を得たりする手法である。
  • エ 連関図法は、原因‐結果、目的‐手段などが絡み合った問題についてその関係を論理的につないでいくことによって問題を解明する手法である。

運営管理 平成21年度 第5問の解答:イ

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