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けんけんの@(あっと)ワード
M.フリードマン (経済学者)
今回のひとこと

 総務省から発表された2002年7月の「労働力調査」では、若年層(15〜24歳)の完全失業率は9.8%でした。完全失業率の総数が5.4%でしたから、目を覆うばかりの数字です。それでも、最悪を記録した3月に比べると、2.3ポイントの減少(改善)というのですから、少しはマシな状況になったのかもしれません。
 また、厚生労働省の調査では、来年春の高校新卒者の有効求人倍率を0.50倍(前回調査時から、0.11ポイント減)と見込んでいます。
 就職希望の高校生とその親御さん、それから進路指導の先生たちにとって、これらの数字がどんなに深刻なものか、みなさんだったら理解できますよね。
http://www.stat.go.jp/data/roudou/2.htm
(総務省 統計局統計センターWebサイト 「労働力調査 調査結果」より)

 
 さて、ここで考えていただきたいのは、失業率や求人倍率の高い低いでなく、失業を放置することで、社会が負担しなくてはいけないさまざまなコストについてです。
 ノーベル経済賞の受賞者であり、自由主義経済のカリスマであるM.フリードマン教授は、1973年2月のアメリカ プレイボーイ誌のインタビューで、失業の問題について、次のように述べています。(以下、「政府からの自由」(中央公論社 刊)より)
 「(十代の若者や黒人、特殊技能のない女性等に高い失業率が見られるという事実を示して)仕事についていえば、実地に学ぶほどよい訓練がほかにありますか。最低賃金法は、そういう実地訓練の機会すら奪い去っているのです。労働者がしだいに昇進していくのは、とにかく技能も何もいらない仕事につき、そこでいろいろなことを習い覚えて、上の地位に昇っていくのです。単なる仕事上の技能だけを言うのではありませんよ。仕事に遅れないように出勤するとか、街かどをうろつく代わりに一日八時間は仕事場で過ごすとか、わずかではあっても責任を負うとか、休むときには電話を入れるとか、そういう態度とか常識を学ぶのです。とても大事なことです。 最低賃金法によって、この種の伝統的職業訓練の場が失われてしまいました」
 最低賃金とは、マクロ経済学で学ぶ賃金の下方硬直性の一つです。フリードマン教授は最低賃金の存在のために、最低賃金未満でしか価値のつかない未熟練の労働者たち(引用文に即して言えば、十代の若者や黒人、女性等)が、労働市場から締め出されてしまう危険性を指摘したのです。

 このことはまた、技能や社会のルールを身に付けるチャンスを失った若年層(未熟練の失業者)が労働市場でますますつらい立場に追い込まれることを意味しています。
 終身雇用のため労働者の流動性に乏しい日本社会では、失業の長期化は必至です。フリーターやひきこもり、若年層に広がる凶悪犯罪の増加など!(中高年層では、家庭崩壊、自殺の増加なんて問題があります)
 そうです。失業の問題はいつだって社会にとんでもないコストをもたらすのです。みなさんだったら、失業に対してどんな解決方法があると思いますか ?



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