横店恵美氏
まずおことわりしておきたいのは、現在勤務している法律事務所では「パラリーガル」と称しているわけではないことです。弁護士の秘書業務プラス法律事務に補助職として携わっています。事務所の規模は、弁護士10名、司法書士1名、事務職員9名という共同事務所です。もともと法学部出身で、司法試験受験合格を目指し勉強していました。司法試験受験を断念、法律事務所に転職したものの30歳前になり、雇用条件の不安定な法律事務職員に将来の不安を感じて、一時は結婚退職しましたが、専業主婦ではおさまりきれず、再就職しました。法律事務手続きや登記事務手続きにも携わるようになり、必要に迫られてさまざまな研修を受講し、仕事との重なりが大きい司法書士の受験勉強をするうちに、どんどん仕事が面白くなり、「補助職である法律事務職員こそが天職」と思えるようになりました。
秘書業務に加えて、民事訴訟における裁判書面の起案、民事保全・執行の手続き事務、供託事務、登記事務、各種倒産関係の処理、相続関係の処理事務などです。
勉強し研鑽を積むに伴い、手続きの流れ全体を把握することができ、申立から最終的な事件の解決まで、ほとんどすべてに携わることができるようになると、手続きを動かしている面白さをあじわえるようになります。しかも手続きというのは、実体法の部分と違って、必ず目に見える結果が出るので、仕事の達成感を多く得られます。弁護士との連係プレーで事件の最終段階を見る満足感をもあり、士業とはまた違った、補助職独自の楽しさがあると思います。
実際の事務手続き上で苦労を感じることはありませんが、一般的には日本の法律事務所は小規模経営ですので、事務の他に秘書までこなすゼネラリストでなければなりません。それに加え、パラリーガルはあくまで補助職ですから、「何もかも弁護士次第」という部分は否めません。弁護士の考え方次第では、補助職の活用方法や雇用条件がかなり違ってくると思います。
パラリーガルの仕事は、弁護士と役割分担をして、事務所の効率化を図ると同時に、弁護士と同じ仕事の達成感や喜びを共有できるできるやりがいのある仕事です。ゼネラリストとして、法学部の学生だけでなくいろんな分野の方に、手続法の面白さと、それを仕事に行かせるパラリーガルの将来性を知ってもらいたいと思います。




