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合格体験記

難波 日出樹さん

2005年度合格者 難波 日出樹(30歳)司法書士

マンション管理士試験を受験した動機

私は6年間のサラリーマン生活を送った後、平成16年の司法書士試験に合格しました。もともと勤務していた会社は司法書士や不動産業界とは全く無縁の分野の会社でした。今現在は司法書士事務所に勤務し、特に不動産登記の業務に従事しています。

司法書士試験は会社を辞め勉強に専念して受験をしましたが、無事合格した後も、何か働きながら資格を取りたいという気持ちを強く持っていましたので、去年、宅建を受け、今年はマンション管理士・管理業務主任者試験を受けようと思いたちました。

司法書士業務とマンション管理士

マンション管理士試験を受けようかと考えた時に何人かの同業者に話をしてみたところ、全員の反応は同じものでした。「何で受けるの?」「それ取っても意味ないよ。」こういったことしか言われませんでした。

確かに私達の通常の業務を行うに際しては必ずしもこの資格を取得する必要はありません。ただ、私はかつてのサラリーマン・セールスマン時代に学んだことから、何が「ビジネスチャンス」になるか分からないということを強く感じていますので必ず将来自分にとってプラスになると思っています。

既取得資格のメリット

前述のとおり、私は既に司法書士と宅建に合格していました。従って今回の受験に当たってかなりのアドバンテージを持つことができたと思います。司法書士試験では民法が最重要科目ですから民法に関してはマンション管理士を受けるに際して何も勉強していません。その他でも不動産登記法、民事訴訟法等も特に勉強はしていません。

区分所有法は出題されることもありましたが、仮に出ても落としていいという、いわゆる「捨て問」扱いでした。従ってボリュームからして当然ですが今回は区分所有法を一番力を入れて勉強しました。

宅建で必要とされる知識としても、民法、建築基準法、宅建業法、都市計画法等があり、マンション管理士試験で勉強する知識と重なるものがとても多かったです。宅建を合格されている方や勉強されている方は是非この資格も目指して下さい。これだけ範囲が重複する試験ですから持っている知識が必ずプラスになります。

大まかな受験プラン

私がマンション管理士試験を受けようと決意したのは6月でした。既述のとおり自分なりにアドバンテージを感じていたことから基本は独学でした。書店で一冊にまとまったテキストを購入し、これを熟読し、ある軽度知識が定着したら過去問を解くといった流れです。そして司法書士試験の経験から「アウトプット」の重要性を認識しているので実践的な講座を取ろうと考えていました。

第1期

まずは一冊のテキストを読込むことから始めました。ここで注意が必要なのは使用するテキストを「一冊」に絞ることです。初期段階ではなかなか理解が進まず焦りから次から次へと本を購入してしまいがちです。結局、どのテキストでもそれほど内容に差はありません。最初に決めたテキストに集中するようにして下さい。

読み始めていくと次々と理解できない箇所にぶち当たると思いますが、最初はあまり固執せず次に進んで下さい。一つの問題にその都度立ち止まっていると先が見えませんし、浅くても広く見渡せるようになると悩んでいた問題も急に理解が進むということがよくあります。とにかく最初は「広く浅く」を意識してください。

また、全ての範囲を最初から手をつける必要はありません。私は区分所有法をまず何度も読込み、その後標準管理規約・標準管理委託契約をセットでといったようにいくつかのパートに分けました。とにかく全範囲を合わせると膨大なものになるので「まだまだこんなあるよ」とかうんざりしてしまうことのないよう注意してください。

第2期

各分野ごとにそれなりにテキストの読込みが終わると次は過去問を解き始めました。テキストを読んでいるだけだとなかなか解決しない問題点というのはたくさんあるはずです。それは当然のことなので気にしないでいいと思います。問題を実際に解き実践的な勉強を始めると今まで全く理解が出来なかったことが一気に解決することがあります。問題として聞かれると「あのテキストはこれが言いたかったのか」と思えるものです。

どの資格試験でも過去問の重要性は一番高いといえます。「既に出題されたものがまた出るわけない」とか「あれが聞かれたからこんどはあっちだ」とか考えてしまいがちですが過去問には合格へのヒントが沢山埋もれています。結局、本試験の問題は過去に問われた事項を角度や表現を変えて再度聞きなおすものです。とにかく過去問は何度も解いてください。ちなみに私は分野によって差はありますが、メイン科目は7回は解いています。これは決して多いとは思いません。

第3期

それなりに過去問も回した頃、更にアウトプットに磨きをかけようと思いレックの講座を受講しました。まさにアウトプット中心のパックコースです。宅建合格割引等のサービスもあり金銭的負担も少なくすみそうだったこともあります。この中で1000肢講座はとても有意義でした。これはインプットとアウトプットの中間的な講座です。今まで身に付けた知識を旨く表現するとても良い訓練になりました。担当の平柳先生はいかにもこの資格試験の細部まで知り尽くしているといった雰囲気が溢れています。受講生がなかなか理解しきれていないポイントだろうなという予想が働くのだと思いますが、質問したいと思っていたことを講座の中で先生の方から切り出してくれるのです。回数も8回とコンパクトにまとまっており本当に良い講座でした。

その後、ミニ答練が始まります。本試験では間違いなく緊張します。短い時間で決められた問題数をこなすということは非常に難しい作業ですから絶対に練習が必要です。全6回の答練で時間配分を含めだいぶ慣れることができました。

最後に模擬試験が3回です。レックの答練・模試の問題は本試験にとても近い内容ですし、また受験者数も多いのでデータもかなり現実に近いものを得ることができます。他校で講座を受けている方もかなり多く受験されているようでした。

その他、自分の勉強法・工夫等
  1. 合格最低点で合格する意識

    極端に聞こえるかもしれませんが、資格試験は受かってしまえば満点だろうが最低点だろうが関係ありません。完璧を目指しすぎるあまり細かい点(受験には必要ない知識等)にこだわりすぎて失敗するということはよくあります。

    例えば、私は7割の35点を一つの目安にしていましたが、これくらいの気持ちで割り切ることが良かったと思います。私は、法令系には自信がありましたのでこちらで頑張って、設備系はぎりぎりの点でいいと思っていました。実際、設備系については苦手でしたし、勉強も深入りしていません。「所詮4択なんだから運が良ければ当たるだろう」くらいの意識でした。

    中にはまったく手をつけず「捨てた分野」もあります。その代わり「区分所有法では落とさない」といった気持ちは常に持ち時間も重点的に使いました。それぞれ得意、不得意があると思うのでそこは割り切ってください。限られた時間でどうすれば一番点数につながる勉強方法かを自分なりに検討することを心掛けてください。

  2. 必ず毎日勉強する

    どんなに忙しい時でも必ず勉強時間を取ってください。「継続は力なり」ということもありますが、一度休んでしまうとそれが癖になってしまうのが一番怖いです。私は往復の通勤時間3時間は必ずテキストを読んでいましたし、帰宅後も30分でも時間を取るよう心掛けていました。

  3. 外での勉強

    夏から家を出る時間を早め、事務所の近くのファーストフードで毎朝1時間強、勉強するようにしていました。静かに集中できる自分の部屋とは違った良さがあり多少ざわついている方がより集中力を高められ効率良い勉強が出来ました。

    また、早朝のお店には自分と同じようにテキストを読み込んでいるサラリーマンが思いの外多く、目指す資格は違うかもしれませんがとても良い刺激を受けることができました。もし気分が乗らないようなときは外での勉強も試してみてはいかがでしょうか。

  4. 本試験当日

    当日は余裕をもって出発してください。当たり前のことなのですが、平気で試験開始後に入室してくる人間が多くいます。社会人としてどうなのかと思いますが、周りの受験生に非常に迷惑ですから注意してください。また、当日は会場の入り口で各予備校がいろいろな冊子を配布しています。中には最近の法改正のレジュメ等も入っており意外と良い情報があります。早めに行けば精神的にもゆとりが生まれるので是非余裕を持って出かけてください。

今後について

司法書士とマンション管理士との両立できる仕事を自分なりに開拓していきたいと思っています。例えば、マンション管理組合の法人化が今後進んでいくことになればそのアドバイスとともに法人の設立登記で貢献していきたいと思っています。

また近年の法改正により、一定の条件の下、司法書士も簡易裁判所での代理権が認められ、裁判関係の業務も増大しております。このような中で、管理費・修繕積立金の滞納者への督促手続き、少額訴訟手続き等にも関わりがもてればと思っています。

これから受験される方々へ

マンション管理士試験は合格率からも難関資格であることに間違いはありません。試験で一番大事なのは「絶対に受かる」という熱意だと思いますが是非ご自分なりの勉強方法、戦略や工夫を見つけてください。逆に他人の声にあまり惑わされすぎないよう注意してください。自分のスタンスが決まっていれば自分だけを信じて合格に向け一直線で進んでいけます。無事合格すればこの資格を自分の業務に活かすとか、更なる資格取得へのステップにするなど選択肢が拡がります。

どうか受験期間中はくれぐれも体調管理にご留意いただき、皆様が合格を勝ち取られることを心からお祈り申し上げます。

※難波 日出樹さんは、「05マンション管理士演習パックコース」(「06マンション管理士演習コース」に相当)「実力診断模試」「設備完全攻略講座」を受講されました。