合格体験記
田澤 祐一さん
2004年度合格者 田澤 祐一さん

受験の動機
私は15余年の間、建築設計に携わってきました。昨今ビルディングタイプとしてのマンションの社会的位置付けも大きく移り変わり、マンション固有の問題が顕在化する中で、設計というハードを取り扱う立場から、一歩踏み込んでソフトを把握する事が、設計事務所としての差別化の一助になるのではないかという思いから、マンション管理士の受験を決意しました。
LECを選んだ理由
学習を始めるにあたり、まず最初に自分の位置を強く意識しました。マンション管理士の合格率は7〜8%であり、決して平易なものではないという事実も当然ですが、それ以上に「学問としての法律」に触れるのは初めての経験であった点や、初受験のため過去に受験経験をされている方々にスタート時から大きく水を開けられている点を鑑みると、一年に満たない期間で合格ラインの7〜8%の集団に自分を持っていくのは、並大抵の努力では困難であろうという意識を強く持ちました。ちょうど、法科大学院に通い始めた知人がいたので、信頼できる司法試験予備校を幾つかリストアップしてもらったところ、その中でマンション管理士の講座を持っている予備校としてLECが挙がりました。そして、春のガイダンスを聴講した際に、予備校の持っている情報量や分析力もさることながら、講師の「合格させる」というプロ意識を強く感じ、その日のうちに受講申し込みを済ませました。
LECの講座の利用方法
受講形態は仕事柄時間が不規則にならざるを得ない為、カセットによる通信講座(※1)を選択しました。私は「記憶力の悪さ」に関しては人後に落ちない自信がある?ので、カセットを聴き、テキストに目を通すのと同時に各論点の「原因、条件 (要件)、結果(効果)」をノートにまとめていきました。手を動かし、自分なりのビジュアライゼーションをする事は地味で手間のかかる作業ですが、理解と記憶の両面から有効だったように思います。まとめる際に特に注意したのは、論点における講師の「コメント」です。端的な「原因、条件(要件)、結果(効果)」に対して、コメントは「理由」にあたります。
「何故そうなるのか」というストーリーがあってこそ、点の知識が線になっていきますし、記憶の喚起も容易になります。このような「まとめ」の作業を毎週の講義までに終わらせ、生講義(※2)は復習的な位置付けと、新たな視点や切り口を補充する場として活用しました。苦手分野は、同じ講義を数回受ける事で復習していきました。自ら行う復習はどうしても時間がかかってしまいますが、講義は2時間半の間に全てが集約されます。通学に要する時間を考慮しても短時間で効率的な復習が可能になると同時に、異なる講師から受講することにより、内容がより立体的なものとなっていきます。これは講義の乗り入れ受講制度があるLECならではの方法だったと思います。
スタンダード講座が終わる頃には、こうした積み重ねがバインダー1冊分になっていました。この時点で基礎については「知識」としての集積はありましたが、体系的な「理解」が充分でなかったと思います。その点、ハイレベル講座での横断的な講義は、いい意味での知識の揺さぶりとなりました。知識の分解と再構築というプロセスは、正直辛い作業ですし、その時点で全てを理解出来た訳ではありませんが、新しい視点や比較に触れるたびにノートへのフィードバックを行い、情報の一元化という姿勢だけは崩さないよう意識していました。その結果として、線としての「知識」を、面状の「理解」へと広げる事が可能になったと思います。
前述のような方法は、決して洗練されたものではなく、どちらかと言えば「力技」としての側面が強かったと思います。次回、何らかの学習をする機会があれば、恐らく違った方法を採るでしょう。しかし、どのような手法を採るにしろ、LECのリソースを最大限に活用する点と、情報の一元化への努力は不変のものものだと思います。この2点は特別なものではなく、耳新しいものではないと思います。しかしこの単純な事を「徹底する」点こそが合否の分かれ目になったのではないかと思います。
公開講座の利用
誰にとっても「試験勉強」と名の付くものは、すべからく辛いものだと思います。タイムスパンが長ければ長いほど、迷いや甘えが顔をもたげて来ます。同じ時間の勉強をしたとしても、集中力に欠けた時間を過ごす事は、休むよりも悪影響を及ぼしかねません。いかにクオリティーの高い時間を作り出し、モチベーションを維持するかが重要な鍵となってきます。その点でLECの無料公開講座(※3)に参加することは非常に有効だったと思います。講座の内容は、長いタイムスパンの中での適切な示唆となり、良い羅針盤になりました。また、多くの意識の高い受験生の中に身を置く事は、とても良い刺激になったと思います。
公開講座の中で、テクニックとして非常に有効だったのが、時間管理についてでした。全体のスケジュールの中で学習に充当できる時間を把握するという趣旨だったのですが、この講座の後、PCのスケジュール管理ソフトと電子手帳を用いて「その週にやること」と「実際に学習した時間」を常に記録するようになりました。学習時間を視覚化することはセルフコントロールをする上で非常に有効でしたし、「やりたい事」と「出来る事」の区別が明確になり、常にプライオリティーを持った学習が可能になったと思います。これは特にPCを使わなくても手帳やカレンダーで充分可能な事ですので、お奨めしたい方法の一つです。
問題演習
1000肢徹底特訓講座とパーフェクト演習講座はアウトプットの基礎を形成する講座だったと思います。本試験までの間に1000問を裕に超える問題に取り組みましたが、その中でも繰り返した回数は過去問に次いで多かったと思います。単なる正誤だけではなく、あやふやだった部分には必ずマークをし、痕跡を残すと同時に、新たな視点は常にノートに記載していきました。個々の問題はトピックに過ぎなくても、集積する事で新たな理解への突破口となり、トピックが徐々にコアへと移行する。この繰り返しによってコアがより鮮明で確かなものになっていったと思います。また、各分野の比較表や、理解のためのノートを最も多く作ったのも、この時期だったと思います。
問題演習を通じて知識が血肉となり実力へと繋がるのだと思いますが、この時、血肉にするための効果的な方法として「問題を選ぶ」という視線も大事なのではないかと思います。最終的にトピックではなくコアとして問題を消化出来なければ、いたずらに問題数をこなしても、その効果が顕れる前に試験当日になりかねませんし、問題を全て覚える事は不可能であり、その意味も薄いと思います。私は数社の問題集を進める中で、問題数をこなしていくほど、設問とその解説に対する不信感が生じる事が少なくなかったので、検証に耐え、質疑等にも明確な答えが得られる対象として1000肢、パーフェクト演習と共にLECの問題集を中心に据え、他社のものは「文学」のトレーニングというスタンスを採りました。問題を解くこと以上に、解説を正しく理解する事のほうが実力に繋がりやすいであろうという意図だったのですが、LECの問題演習を軸足にすることにより解説の一貫性が保たれ、自信のない知識の着地点を模索するような迷いの時間が大幅に削減できたのではないかと思います。当然、他社の問題集からも知識の拾い出しは行いましたが、取り組む時の深度はあまり深入りしないように心がけました。その時点では勇気の要る選択でしたが、限られた時間の中で最大限の効果を上げるという意味では、一点に集中した事は成功だったのではないかと思います。
直前期の過ごし方
講義やガイダンスの中で「新しい事に手を出すのは試験1ヶ月前まで」との目安があり、丁度、公開模試が開催される時期だったので、最終的なピークを公開模試に設定しました。これまでに触れてきた基本書や問題集、ノートは膨大な量になり、一巡するだけでもかなりの時間を要します。全てをチェックし直す事は出来ませんでしたが、出来る限り高い位置に自分を置くように調整して模試に挑みました。マンション管理士が3回、管理業務主任者が2回の模試を通じて、結果は全て40点以上を獲得できました。手ごたえを感じる一方で、他社の模試に挑みました。その中で、1回所謂「頭が真っ白になる」経験をしたことは、本試験を前にして良い経験になったと思います。原因は問題の難易度もさることながら、慣れない「文学」にあったと思います。そして「文学」に対する対応力がまだ充分ではない事を思い知り、本試験の「文学」に慣れるべく過去問を何度も繰り返しました。
振り返ってみると、模試から本試験の間に復習に費やした時間が、一番辛かったように思います。不安を払拭し自信を持つ為には、少しでも多くの復習をする以外に術はありません。この時に今まで積み上げてきたノートや問題のチェックが真価を発揮したように思います。直前の限られた時間の中で全ての問題を見直すことは不可能ですし、必要なのは試験範囲という客体に対する切り口の確認であり、必ずしも問題を解くことではないからです。ラストスパートの時期に可能な限り多くの切り口にアクセス出来るように普段の学習を通じて準備することが、最終的に自らのピークを維持することに繋がり、努力を結果に結びつける上で重要であったと思います。
同時に体調の管理に神経を使いました。模試の少し前にひどい風邪を引いてしまい、充分な準備ができなかった後悔があった為、ベストな状態で本試験に望めるように食事や睡眠時間に至るまで可能な限りのコンディション調整を行いました。
最後に
こうしてマンション管理士の本試験を迎え、必死に走りきった結果、厳しい試験ではありましたが当日のLECの速報会では37点という結果を残す事が出来ました。恐らく独学では不可能であったと思います。私が一年で結果を出す事が出来たのは単純な事の実践以外の何物でもありません。そしてその内容は全て LECで教わった事であり、講師を信じ、LECのリソースを最大限に活用した結果に過ぎないのです。もちろん試験には少なからず運という要素が含まれると思いますが、私の最大の幸運は、受験を思い立った春にLECの平柳講師に出会った事だと思います。
※1 カセットによる通信講座
LECの通信クラスには、カセット教材とビデオ教材があります。通信クラスの詳しい内容につきましては、パンフレットをご参照下さい。なお、この方が受講されたのは下記の講座です。
- マンション管理士スタンダード講座
- マンション管理士ハイレベル講座
- 1000肢徹底特訓講座
- パーフェクト演習講座
- マンション管理士全国公開模擬試験
- 管理業務主任者全国公開模擬試験
- 実力診断模試(マンション管理士)(管理業務主任者)
- 総整理まとめ講座
- 出るのはここです ヤマ当て講座
- 改正法対策講座
※2 生講義
通信クラスのフォロー制度として、スクーリング制度があります。同じ講座であれば、LEC各本校で実施する通学講座( 生・V・LTV )を無料で受講できます(一部講座を除きます)。多くの受講生と一緒に講義を聴いたり、講師へ直接質問したりできます。
※3 無料公開講座
LECでは、様々なテーマで無料公開講座(ガイダンス)を行って、試験勉強に役立つ情報をお伝えしています。ご予約は不要ですので、お気軽にご参加下さい。また、ご来校が難しい場合は、通信カセット(500円)、通信ビデオ(1000円)での受講も可能です。詳しくはお問い合わせください。




