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実務家インタビュー
キャリア・コンサルタント取得は非常に意味のある選択でした。
江口麻紀さん
 
自分自身の経験をリサイクルして、キャリア形成のお手伝いができる仕事
玉田真奈美さん
 
単に就職支援だけでは終わらない、その人の人生に関わっていく仕事。
藤倉葉子さん
キャリア・コンサルタント取得は非常に意味のある選択でした。
江口麻紀さん  
江口麻紀さん
プロフィール
昭和43年生まれ
小田急建設梶A葛g田オリジナル(現潟Cビサ)勤務を経て、中島社会保険労務士事務所へ。社労士試験合格後の平成15年12月社会保険労務士として開業。同時期にNPO生涯学習認定キャリア・コンサルタントを取得し、社労士の業務にキャリコンを活かし活躍中。
 
■ミスマッチ
私のイメージでは、キャリコン=就職支援。これは、社労士をめざして勉強していた頃から、興味のある分野でした。仕事上、使用者側と接する機会が多く「せっかく採用したのに、すぐに辞めてしまう」「思っていた会社と違った」など、採用しても定着しにくい現状をたくさん見てきました。

会社から見れば、根性無いんじゃないの?なんて思う事もしばしば。このミスマッチはどうして起きてしまうのか、いつも不思議に思っていました。そんな時、偶然にも面接指導の仕事とご縁がありました。使用者側の話を多く聞く立場にありましたので、会社がどんな人材を求める傾向にあるのかはわかっています。それを面接する相手に伝えていければ、きっと良い面接ができるようになるのではないかと考えていました。

しかし、実際に指導にあたると想像以上に心構えのできていない人が多く、驚きが隠せません。これでは、せっかく面接指導をして就職できたとしても、長続きするわけがない・・と痛感。ですが当時は、何故心構えができないのか・・という事にまでは考えが及びませんでした。それを考えるようになったのはキャリコンの勉強をしてから。勉強していくうちに、何がしたいのかわからない、目標が定まらない人ほど、前向きになれないのではないかと考えるようになったのです。
 
■支援の本質
私がキャリコンの勉強を始めたのは社労士試験に合格後まもなくの事。求職者に対してアドバイスを行うためのノウハウを学ぶつもりで受講したのですが、内容は意外にもメンタルな部分にまで及んでいる事に驚きました。「就職支援と心理学、どう関係あるの?」という気持ちになったのを覚えています。しかし、傾聴を初めとするカウンセリングの基本を学んでみて「どうしたら良いのか悩んでいる人が、本当はどうしたいのかに気づくためのお手伝いをする」

これが支援の本質なのかもしれないと思い始めたのです。どうしたら良いのか、何がしたいのかがわかれば、就職にも前向きになれるはずです。

傾聴って不思議です。これが上手にできると、相手はきちんと心を開いて、だんだんと気持ちの奥にしまってある事を話してくれるようになるんです。
 
■社労士業務におけるキャリコン分野
社労士の仕事をしていく上でも、キャリア・コンサルタントのカウンセリング手法が非常に役に立っています。会社の中では様々な労働問題が発生しますが、労働者からの相談を受けている時、度々感じる事があります。「〜が不満。」「○○さんはひどい!」という相談者は、相談に来た時点で既に感情が高ぶっている事が多々あります。

「○○さんがひどい!」とは言っても、だから自分はどうしたいのか・・がわかっている人は、とても少ないのです。どうしたら良いのかわからない不安な気持ちが、激しい表現になって出ているのかもしれません。話を聞いてあげているだけで穏やかな気持ちになってお帰りになる方、気持ちの整理がついて問題点に気づく方など様々ですが、その話の聞き方ひとつにもキャリコンの講座での勉強が生きています。「○○した方がいいですよ。」というアドバイスをするのは簡単ですが、自分で導き出した結論でなければ、後で何かあった時に後悔が残ります。その人にとって最善かのように思える策も、こちらから示すのではなく、自らがそれに気づくという事が大切なのです。

このように労働者の方と接する事は、社内の何が問題となり得るのか、企業に対する労務管理指導にも大変参考となります。労使双方と接する事でバランスの取れた対応ができるようになるのではないでしょうか。それは、いずれお客様からの信用に繋がります。

また、私は社労士業務の一つとして、採用時の面接に同席することがあります。キャリコンの勉強をした事で、開かれた質問を意識する事ができるようになり、相手の考えを聞きだす事に役立っています。私にとって、社労士+キャリコンのWライセンスは非常に意味のある選択でした。
 
■今後の活動
今後、機会があれば、求職者の方に向けて、また目標の持てない若年層の方に向けての支援も行いたいと思っています。 安心して、ご相談頂けるようになれたら嬉しいですね。
江口麻紀さん
 

自分自身の経験をリサイクルして、キャリア形成のお手伝いができる仕事。
玉田真奈美さん  
玉田真奈美さん
プロフィール
短大卒業後、重機械メーカー勤務を経て、現在の住宅設備メーカーに転職。 社内応募で現在の派遣会社にコーディネーターとして在籍出向。
取得資格▼
社会保険労務士
NPO生涯学習認定
キャリア・コンサルタント
 
■“働くということ”に係わりたい
現在、住宅設備メーカーのグループ会社である派遣会社でコーディネーター業務に携わっています。元々は営業事務をしていましたが、社内異動に応募し在籍出向という形で異動しました。「“働くということ”に係わっていきたい」。この思いが営業事務からの転籍の動機となりました。日々の仕事をこなしながら、社内の知識は増えていくが一歩外にでると私にできる仕事はあるのだろうか?これから先長いスパンで考えた場合、何か専門性を身につけることができないだろうか?と考え、自分なりに今までの仕事を振り返り、得意なこと、好きなことはなんだろう、これからも係わっていきたいことはなんだろうかと考えた結果、たどりついたのが“働くということ”でした。
 
■新しい業務に不安を感じた日々がキャリア・コンサルタントの取得を決意させた
この仕事について約3年になります。現在の業務内容は
(1)派遣社員の採用
(2)就業開始後における仕事状況の確認およびフォロー
(3)派遣先とのトラブルの調整で、現在担当している派遣社員の人数は80名程です。

望んだ異動とはいえ、初めは全く経験もなく、採用におけるミスマッチがあったりと必死に業務についていくという毎日でした。事務職をしていた為、面談等の経験はなかったので、ただひたすら派遣社員の話を聞くだけで、私は何ひとつアドバイスもせず、これでいいのだろうか?何か役にたっているのだろうか?と不安や疑問を感じ始めていました。カウンセリングに関する本を読んだり、自分自身で勉強してみましたが、一時的に不安は解消されても今後目的とする方向がはっきり見えませんでした。

この様な思いで業務に取り組んでいた時に、LECからキャリア・コンサルタントの講座の案内を頂きました。キャリア・コンサルタント業務の主目的である就業支援と、コーディネーター業務は少し違うかもしれないと思いましたが、キャリアカウンセリングなどの項目に興味を持ち、受講することにしたのです。
 
■面談業務には必須のスキル「キャリア・コンサルタント」
講座の内容は、ポイントを絞った学習、ロールプレイングなど実践に即してわかりやすいものでした。私がこの講座を受講し資格を取得してよかったなと感じているのは、当初不安を感じていた派遣社員との面談業務においてです。もちろん先に述べた不安がすべて消えたというわけではないのですが、カウンセリング理論の講義を通じて、単純に聞くことだけしかできていないと自己反省していた事が、傾聴することの大切さを学び、このスキルを向上させることが、面談スキルの向上にもつながっていくと感じました。もちろん、理論でわかっていても習得は大変難しいことです。日々勉強させてもらうという気持ちで取り組んでいます。だけれども何を学べばよいのかと考えていた頃に比べれば、目指す方向が見つかったということは、とてもうれしいことでした。

派遣社員との面談において、「話を聴いてもらえてよかった」という言葉を聞けたときはとてもうれしいものです。担当している派遣社員は20代〜30代の女性が中心で、現在は当社の派遣社員として勤務してもらっていますが、これまでは全く違う業界で仕事を経験してきた人、今後のキャリアのステップアップと考える人、また希望していた職種では正社員の道がなかったから派遣の道を選んだ人など様々です。仕事に対するいろんな考え方、不安、目標、ライフプランを持っています。例えば、現在の仕事に真剣に取り組みながらも、「自分はこれでいいのか」など迷いの中で仕事をしている部分もあるものです。こういった現在の仕事に関する不満の解消やキャリア形成などのため、担当している派遣社員と面談する上で、キャリア・コンサルタントとしてのスキルは必須だと感じています。
 
■キャリア・コンサルタントという職業
私自身、短大を卒業して入社した会社から現在の会社に転職する際にいろいろ悩んだ経験があります。もちろん最終的な答えを出すのは自分だと思いますが、その際一緒に仕事というものに向き合って相談にのってくれる人がいればよかったのにと思ったものです。それが可能なのがまさに「キャリア・コンサルタント」であると思います。  

私は会社組織の中で、日々の業務や研修を経て学ばせてもらうことができましたが、時代とともに就業形態は多様化し、自分自身でキャリアを形成していく事が必要とされる時代になりつつあると感じます。こういった時代の流れに沿いながら、自分自身の経験をリサイクルすることにより、違う形でキャリア形成のお手伝いができる、「キャリア・コンサルタント」とはそういった仕事だと思います。  

労働問題は日々変化し、以前はなかったニートという言葉も聞かれる様になりました。社会から求められるもの、その時々流れを感じながら問題に向き合っていかなければなりません。その流れをうまくつかみ、その時代にあった就業支援をしていけるやりがいのある仕事だと感じています。
玉田真奈美さん
 

単に就職支援だけでは終わらない、その人の人生に関わっていく仕事。
藤倉葉子さん  
藤倉葉子さん
プロフィール
「仕事へのつきない興味に身を任せ、外資系の会社での秘書・貿易事務等を経験後、展示会の企画・運営などの仕事に約10年間従事し退職。約半年間の暗中模索ブランク期間中に、キャリア・コンサルタント養成講座受講を決意、平成17年3月に資格取得し現在に至る。
 
■転職を機に仕事人生を見つめ直したことがきっかけ
私がキャリア・コンサルタントという仕事に出会ったのは、今までやっていた仕事を辞めようと決意したときでした。それまでは、能力があるのかないのかなんてあまり考えもせず、とりあえず、やってみたい、という強い興味から転職していたので、幸か不幸か、「仕事」ということに関して深く考える事はほとんどありませんでした。

そんな仕事人生を送ってきた私でしたが、かなり遅い気づきではありながら、仕事というものを今までのように興味として捉えるだけでなく、もっと自分の人生と深く関わるものとして考えていくべきなのではないかと思ったのです。そんな迷いが心の中に渦巻いていた時に、様々な視点から仕事について考えていく「キャリア・コンサルタント」という仕事に出会った訳です。
 
■取得後はLECからの業務も行う
何はともあれ、早速、勉強をはじめたわけですが、自分にとっては初めて聞く専門用語や覚えるべきことも多く、挫けそうになった時もありました。それを乗り越え、無事講座を終了できたのは、一緒に学んだ仲間の支えがとても大きく、このことは自分にとって大変貴重な経験となりました。また、講座終了後も勉強会を開きみんなで試験勉強をした結果、無事合格、「NPO生涯学習認定キャリア・コンサルタント」の資格を取得することが出来たのです。

資格取得後はすぐにLECへ業務登録をしました。そして条件面などの話し合いの後、面接、実際の仕事という手順で、登録後約1ヶ月程度で業務紹介を受けることが出来ました。その後、現在に至るまで、若年者を中心としたキャリアカウンセリングや就職支援セミナー講師などの業務を行っています。
 
■その人の人生にかかわっていくことの実感
キャリアカウンセリングに従事する中で、人間関係が苦手、自分にあっている仕事がわからないなどに加え、自分が考えていた以上にメンタル面で問題を抱えているケースが多い現実に直面し戸惑い悩んだことも多くあります。

今まで受けた相談の中には親や保護者の方と一緒に訪れるケースも少なくありません。双方が大きな不安や悩みを抱えていることに変わりありませんが、親や保護者の期待と本人の方向性が全く異なっているにもかかわらず、そのことに気づいてもらえず本人が苦しんでいるケースも多くあります。親子・家族であるがゆえの気遣いや遠慮などがあったりして、お互いに本当の気持ちを理解しあうということが、逆にとても難しいのではないかと改めて感じています。

様々な相談がある中で、それぞれの問題を一面的に捉えていては、物事の本質を掴むことが出来ないと同時に先に進んでいくことは不可能であると再認識している今日この頃です。キャリア・コンサルタントとして仕事をするということは、単に就職の相談だけでは終わらず、その人の人生に関わっていくことであると日々実感しているところです。
 
■クライエントの笑顔がエネルギー
そんな中でも、悩み苦しみながらも自分の方向性を見つけ、就職できたことを報告する笑顔を見ると、本当にこの仕事をしていて良かったと心から思うと共に、私にとっては次へのエネルギーをもらう瞬間でもあります。

メンタル面やその他必要な情報や知識を得るため、現在も仲間との勉強会や関連するセミナーなどに積極的に参加し、カウンセリング能力向上のために自己研鑽に努めています。そして、これからもひとりでも多くの笑顔が見られるよう頑張っていきたいと思っています。
藤倉葉子さん