公務員とは [併願を考える]
併願について
大卒程度の公務員試験は、主に5月から6月に1次試験がおこなわれますが、実施日は重なっているものもあれば違っているものもあります。
こうした1次試験の実施日が違っている職種については、併願し受験することが可能です。(だたし、1次試験の後、2次試験などで日程が重なってしまうケースが出てくることもあり得ます。)
併願を考える際に、大事なことは「1次試験の出題内容をしっかりと把握すること」です。例えば、裁判所事務官II種と国税専門官は試験日程が違っていますので、形式上は併願は可能です。
次にそれぞれの出題内容を見ていきましょう。裁判所事務官II種の1次試験の専門試験(択一式)では、憲法:7問、民法:13問(以上は必須解答科目)、刑法:10問、経済理論:10問(刑法・経済原論についてはいずれかを選択解答)が出題され、さらに憲法の記述式試験が課されます。このように法律系の科目が中心になっています。
また、国税専門官の1次試験の専門試験(択一式)では、民法、商法、会計学(簿記を含む)が必須解答科目で、他に経済学、財政学、経営学、などが選択科目で出題されます。このように経済系の科目が中心になっています。
もし、この2つの職種を併願した場合、学習しなければならない科目は大変膨大なものになり、なかなかすべての科目をマスターすることは困難です。一方、地方上級(全国型)と東京都を併願した場合には、多くの出題科目が両方に重なっています。
こうした場合には、学習しなければならない科目が少なくて済みますから、勉強はかなり軽減されます。こうしたことから、まずは「どの職種でどのような科目が出題されるのか」をしっかりと把握して、併願を考えていく必要があります。
試験科目で選ぶ
前ページ(採用試験を知る)にあるように専門試験で出題される科目は大きく法律系、経済系、行政系に分けることができます。
多くの職種では法律系、経済系、行政系の各科目がバランスよく出題されていますが、中には(職業との関連上)、出題科目に特徴のある職種もあります。出身学部などで自分の得意な科目がある人はこうした職種を受験するのがよいでしょう。
法律系科目が中心
- 裁判所事務官I種、II種
- 一次試験の専門科目は憲法、民法、刑法(または経済理論)のみ。
- 家庭裁判所調査官補I種
- 法学プラス心理学、社会学、社会福祉学、教育学の4ついずれかの分野を学習すれば受験に必要な科目を満たせる。
- 参議院事務局I種・II種
- 専門科目に法律部門と経済部門の選択あり。
- 地方公務員上級
- 都道府県や市役所の中には法律専門・経済専門という試験区分があるところがある。
経済系科目が中心
- 国税専門官
- 民法、商法、会計学(簿記を含む)が必須解答科目で、他に経済学、財政学、経営学、などが選択科目で出題される。
- 参議院事務局I種・II種
- 上記参照
- 地方公務員上級
- 上記参照
行政系・文学部系科目が中心
- 法務教官
- 心理学、社会学、教育学が中心。
- 家庭裁判所調査官補I種
- 心理学、社会学、社会福祉学、教育学の4ついずれかの分野を選択し受験する。
語学が得意な人
- 外務省専門職員
- 18カ国語から1つを選択し和訳と外国語訳。
- 防衛庁事務II種
- 語学採用があります。
この他に自治体(国際職採用)や各都道府県警察官などでも語学採用をおこなっているところがあります。また国立国会図書館職員の試験でも有利です。
教養試験のみ
国立大学法人職員、一部の市役所試験では専門試験がなく教養試験のみになっている。
その他
公務員試験には技術職、心理職、福祉職といった専門職もあり、こうした職種では専門試験において専門知識に関する出題がおこなわれます。他にも、経営、国際関係、語学、情報処理など専門知識を生かした採用区分があるところもあり、それぞれ専門知識に関する出題がおこなわれます。
出題レベルで選ぶ
国家I種は、公務員試験の「最難関」であり、試験問題のレベルも非常に高くなっています。国家II種とは「II種」ですから、本来は「短大卒程度」という意味合いなのですが、これまでの慣行上、大学卒業者が主に受験する試験区分となっています。
一般に大卒者は、国家I種を目指す人以外は、国家II種と地方上級を併願することが多いので、公務員試験の世界では「国II・地上レベル」という言い方をよく用います。
高卒程度の試験では、大卒程度試験に比べると、専門試験はなく教養試験のみとなっており、全体として試験問題のレベルも易しくなっていますが、年齢制限が低くなっています。
この他に「短大卒程度」である「中級」「II種」試験が地方公務員などでいくつかおこなわれています。これは4年制大学卒業者でも受験可能なものが多く、年齢制限もさほど低くはありません。
また問題のレベルも大卒程度と比べるとやや易しくなっています。このため「国II・地上レベル」を目指す人が併願し受験するケースも多くなっています。




