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塚本秀和さん
塚本秀和さん
受験回数 2回
受講講座 2006レギュラーコース
社会人でも会計士試験に受かるチャンスあります
1. 公認会計士を目指した理由
私はもともと一般の会社に入社し、その財務部門で経理業務をはじめとした、会計監査を受ける立場の仕事をしていました。入社後も特に資格を取るでもなく、ただ実務経験だけは勤務年数とともに積み上がっていく毎日でしたが、漠然と何か自分のキャリアを測るものさしが欲しいと思うようになりました。当時の勤務先は東証に上場している会社だったので、皆さんも名前を知っている監査法人が監査を担当していました。そんなある日、勤務先に社会人経験のある会計士が来るようになり、その方は会計士試験という難関を乗り越えたうえ、さらにご自身の企業人としての経験もうまくミックスして、堂々とした仕事をされていました。その方の、会計のプロとしての知識を有しつつ実務にも明るい会計士の姿に感銘を受けて公認会計士を目指そうと思いました。
2. 受講講座及びLECだった理由
試験勉強を始めた時点ではまだ会社員だったため、時間的な制約が大きな問題でした。具体的には平日夜間や休日にも通うことが可能な、時間の融通が利くコースである必要がありました。LECはこの点受講コースの選択肢が多く、他の予備校に比べて自習時間を確保しやすいカリキュラムであったため選択しました。一回目の受験ではビデオブースを視聴するもの、二回目の受験では通信コースを選びました。
3. 私の勉強方法
1 入門期
財務部門で働いていたため、簿記、管理会計等の計算科目については仕事柄初歩的な内容は知っていたというアドバンテージがありました。そのため、計算科目の勉強は実務ではあまりしたことがない会計処理を中心に行いました。一方実務を行う中で会計とリンクする知識を覚えたこともあり、理論に関しては体系的知識が明らかに不足していたので、初歩的な理論も含めて全体的な理解を心がけました。なお、ある程度財務に関する知識をお持ちの社会人の方に気に留めておいていただきたいのは、計算科目において、教科書的な簿記の方法と実務で行う会計処理に若干の相違があります。したがって、試験の簿記用に頭をリセットしておく必要があります。さて、計算科目についてはとにかくテキストの基本問題を多くかつ早くこなすことが重要です。ボリュームが少なめで比較的簡単そうな問題であってもおろそかにせず、問題を見た瞬間に勝手に手が動き出すくらいこなしてください。頭で考えながら問題を解いているうちは基礎力が定着したとはいえません。いずれ解くことになる総合問題でも、このような基本的処理をすばやく行う力がベースとなりますのでがんばってください。私が1回目の受験で論文試験に合格できなかった理由は、前述の基本的な作業をおろそかにした点にあったと思っています。次に理論科目は、入門期はごく基礎的なものしか扱いませんが、発展期に習得する知識のベースとなるものが多いです。簿記と管理会計論の復習で手一杯なことは承知の上でカリキュラムについていってください。発展期における各科目の理論の背景あるいは総論に該当し、発展期の学習に役立つだけでなく効率的学習の観点からもお勧めします。
2 発展期
理論科目の知識をこれでもかと詰め込むことになりますが、特に財務諸表論と管理会計論は、それぞれの計算問題とうまくリンクさせて学習することをお勧めします。各理論の概念や表現が難しく大変わかりにくいケースが多いです。そんなときに入門期における計算科目の知識をフル活用することでかなり理解の程度がアップします。この時期計算科目でも新たな知識のつめこみが必要になるので、時間の効率的利用の観点からもこの方法は良かったと思っています。このころからサブノートを作り出す方も多いと聞きますが、得手不得手があり私は皆さんの好みでいいと思います。私は面倒臭がりやでノート作りのセンスはないと分っていたので、講義中の解説をテキストに直接書き込むことにしてサブノートは作りませんでした。レジュメについても、必要と思う箇所を転記するあるいはテキストに切り貼りしていました。複数の教材を見比べての学習が苦手なので、多少情報過多であっても一覧性がある方が使いやすいと思いこのようにしていました。
3 答練
物理的にオプションの答練を受ける時間がなく、論文グレードアップ講座と試験直前の総まとめ講座の答練のみで本番に臨みました。結局のところ基本の出題パターンはさほど多くなく、沢山受けてもその後やりっ放しになるよりは、最低限の量を徹底的に復習することが重要と考えました。変わった形式の問題が出た場合は、受験生皆があまり出来ていないことが想像され、それによって差はつかないと考えました。受け方は、通信コースの時には本試験同様1日あたり2科目を連続3日で行い、出来るだけ本番に近い設定としていました。これは、総まとめの分も含めれば10回こなしたことになります。毎回3日目になるとかなりハードですが、本番はこれがたった1回で終わると思えば楽なものと考えながら問題を解いていました。また、問題の解きなおしをかなりの回数行いましたが、結果的にこれが計算科目の自信につながったと思います。
4 直前期
まず短答式ですが、意識して特別なことはしませんでした。敢えて言えば教材として配布された短答用問題集と、模試の問題・解説を何度か繰り返し見た程度です。細かい論点は知っていればアドバンテージになりますが、本番は消去法で何とかなると考えました。それよりは、基本論点の習得が合格の近道だと思います。論文試験対策だけでも十分通用します。次に論文試験では、発展期で使ったテキストの見直しと答練の復習に時間を割いていました。このあたりは一般的な受験生と同じだと思います。私は緻密なスケジュールを立てるのが苦手で、時間を細分化した学習スケジュールを立てたとしても、多分その通りには進捗しないと予想していたので、科目ごとの大体の時間配分をするのみで、とにかく毎日全科目をこなせればよしとしました。それから、この時期特に理論科目で新たな論点の追加や試験委員対策があります。私の考えは時間があればやる程度でいいと思っています。平均的な受験生の多くが知識の定着は今ひとつで、本番で出題されてもおそらく差はつきません。それよりは、すでに習得した論点をより完璧にするべきです。一生懸命教えてくださる講師の方には申し訳ないのですが、時間がなければ思い切って新論点は切るのも戦略だと思います。
4. 苦手科目の克服方法
毎日の勉強では無理に苦手科目から手をつけず、とりあえず比較的得意なものから手をつけて、飽きてきたら頭が冴えているところで苦手科目をしていました。また、計算科目とリンクしているものは一緒に勉強するのもいいと思います。苦手科目に手をつけたもののうまく勉強が捗らない場合、他の科目にもその影響がおよびかえって能率が悪くなります。但し、苦手なのは事実なので他の科目より相対的に多めの時間は取る必要はあります。私は監査論と財務諸表論が苦手でした。テキストの文字を見るとすぐに眠くなったものですが、この方法でなんとなく両科目のコツみたいなものをつかめたように思います。
5. 通信講座の利用
通信講座の利点は教材発送のスケジュール等を除けば、自分でコントロールできることです。そこで「3 答練」のとおり、本試験同様1日あたり2科目を連続3日で行い、出来るだけ本番に近い設定としていた点が挙げられます。試験の感覚に慣れるという点でよかったと思います。
6. 仕事との両立
人は忙しいと不思議に物事を効率的にやろうとするものです。とにかく残業を極力しないで仕事を終わらせるよう努力しました。1回目の受験では平均すると平日の夜間に2日、土曜日と日曜日はフルに講義を聴き、それ以外の日は帰宅後自宅で自習していました。既婚者なので休日は家族をほったらかし状態でした。家族の理解と協力がかなり必要です。合格した今は大変感謝しています。結婚されている方の場合、精神的にも体力的にも相当辛くなる事があります。そのときは勉強を始めたころを思い出したり、家族の顔を思い浮かべましょう。
7. 短期合格の理由
1つ目は会計士になることに対する思い入れの強さです。これさえあればどんな逆境も乗り越えられます。本番で見たこともない問題が出たり、時間が足りないときに必要な最後まで粘る力はこのようなメンタルな部分によるところが大きいと感じます。2つ目は今の自分を客観的に見つめる勇気です。答練でよい結果が出ず努力が報われないことも多々ありました。そういうときこそ自分に足りないものを冷静に分析する勇気が必要です。例として、結果が良かった答練はさっさと片付け、悪かった答練をじっくり見ることも1つです。悪い結果に慣れるのではなく自分に厳しくなってください。幸運にも2回目の受験で合格しましたが、いま思うことはライバルは自分であったということでした。
8. 皆さんへのアドバイス
1つ目に、こんなに勉強したのは初めてだと思えるぐらい本気でやってください。他の人と勉強時間を比べて安心したくなりますが、あまり意味はないように思います。皆さんそれぞれ性格や勉強スタイルが異なります。ゆえに早くご自身に合ったスタイルを確立することが非常に大事です。その上で最大限の努力をしてください。暗記が苦手な私は監査論の委員会報告書の言い回しをなかなか覚えられず、最初は正直焦りました。そのときは暗記の比重を下げて、多少強引でもその理屈を考えて理解に努めました。2つ目は、合格後の目標を1つ持つことです。「お金を沢山稼ぎたい」や若い皆さんなら「合コンでもてたい」でもOKです。受験に対するモチベーション維持にこれは是非必要です。最後になりますが、これから会計士を目指そうと決意された皆さんが将来合格という栄冠を手にされることを祈念いたします。