| ◆1 短答式試験と論文式試験 |
公認会計士試験に最終合格するためには、
ご存知の通り、@短答式試験、A論文式試験
という2つの試験をクリアしなければなりま
せん。この2つの試験に関しての学習のアプ
ローチですが、やはり短答式試験と論文式試
験とでは共通する側面と、異なる側面があり
ます。
以下では、科目を「計算科目」と「理論科目」に分けて考えてみましょう。
計算科目の場合は、短答式試験で問われるような個別的な論点の積み重ねに
より、論文式で問われる総合問題が完成します。また、短答式試験における各
問題の選択肢も、最終数値そのものであるため、消去法で解答を導き出すこと
はできません。そのため、基本的には、短答・論文を区別して学習する必要は
ありません。ただし、例えば時間配分や、資料の与えられ方というのがやはり
短答・論文で異なってきますので、十分な答案練習が必要となるでしょう。
一方、理論科目に関しては、短答式試験では文章を読んで正誤の判断がつく
ようにする程度でよいのに対し、論文式試験では頭の中である程度の構成をし
ながら、自分で解答を作成しなければなりません。そのため、短答式試験に向
けては「広く、浅く」、論文式試験に向けては「狭く、深く」というイメージ
で学習を進めていくことになります。つまり、理論科目に関しては短答式問
題・論文式問題の学習方法を、ある程度意識的に変えていく必要があるといえ
るでしょう。
このように、試験科目の名称としては同一のものであっても、試験の形式が
異なることによってその学習アプローチが異なってきます。このような意識を
持ちつつ、今後、学習を進めていきましょう。
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| ◆2 学習内容の関連性 |
公認会計士試験で試験科目となるのは、短答で4科目、論文で5科目となっ
ています。
受験勉強を始める前は、その学習内容に関する知識がほとんど無い状態でし
ょうから、試験科目間の関連性を意識している方は少ないと考えられますが、
実際に学習を始めてみると、科目間の関連性に気付くことでしょう。
試験で問われる科目は、完全に独立した内容ではありません。実は、複数の
科目にまたがって関係してくる論点や、共通の考え方を用いる問題というのが、
かなりの数存在するのです。分かりやすいところで言えば、財務会計論におけ
る「製造業会計」と管理会計論における「総合原価計算」、監査論における
「証券取引法における開示制度」と企業法における「証券取引法」などが挙げ
られるでしょう。さらにいえば、財務会計論と租税法、管理会計論と経営学、
企業法と民法なども多くの範囲で相互に関連しているのです。
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| ◆3 配点と学習量の関係 |
現在の試験制度における、短答式試験の各科目の配点を見てみましょう。
財務会計論 200点
管理会計論、監査論、企業法 各100点
これらの配点を見て、みなさんはどのような学習戦略のもと、学習計画を具
体的にどのように立てるでしょうか。
もし仮に5時間の自習時間が確保できるとして、各科目バランスよく学習す
るとしたら、管理会計論、監査論、企業法を各1時間、財務会計論を2時間と
いうかたちで勉強計画を立てるのではないでしょうか?
しかし、これが常に正解とは限りません。なぜなら、各科目の学習にかかる
分量が、配点の比率通りではないためです。例えば、一般に、財務会計論(会
計学)は、他の科目に比べ配点自体も高いですが、それに対する学習時間もそ
れ以上の割合でかかってしまうと言われています。もちろん、一人一人、得
意・不得意というものがありますので、それらも考慮に入れなければなりませ
ん。この時間配分に関しては、実際に学習を開始してみないとその感覚が掴め
ないところかもしれませんが、受験勉強をしていくうえではそういった側面も
あるということ、特に公認会計士試験ではそのバランスが重要であるというこ
とをあらかじめ理解しておきましょう。
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| ◆4 忘れることを前提に勉強しよう! |
| 公認会計士試験の学習範囲は非常に広くなっています。また、会計というも
のは、国際的な情勢や経済の状況とともに移り変わるものですので、法律や会
計基準等の制定・改訂により、毎年のように学習する内容事項が変化していき
ます(もちろん、科目によります。)。そういったなかで、勉強したことをその
場で完璧にマスターし、それを記憶し続けることは不可能です。学習を始めた
ころはまだまだ余裕があると思いますが、講義が進むにつれ、その学習量の多
さから復習が大変になってくるはずです。ここで、学習に当たっては、一度で
完璧にしなければならないと考えるのではなく、「忘れることを前提に」勉強
しましょう。もちろん、その時々はしっかり習得しなければならないのですが、
それを忘れてしまっても、次に学習にかかる(記憶する)時間は、前回に比べ
格段に短縮できるはずです。そういう学習の積み重ねにより、最終的には試験
範囲の網羅的な学習が可能になるのです。
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| ◆5 計画の重要性 |
みなさんの最終的な目標はもちろん「公認会計士試験合格」というところに
あると思いますが、実際の試験は1年後〜2年後になります。かなり先の大き
な目標を達成するために、まずはそれを小さな目標に細分化し、ある程度、時
期に応じた学習戦略・学習計画を立てましょう。あまりに細かすぎる計画は無
意味ですし、事前の学習計画は自分の理想を反映させたものになりがちですか
ら、比較的余裕を持った計画で良いと思います(例えば、「12月までに入門問
題集を3回転させる」、「6月の日商簿記検定で合格する」等です。)。ただし、
比較的余裕を持って立てた計画ですので、その計画を達成するために最大限の
努力をしましょう。
小さな目標の達成がその後の「公認会計士試験合格」に確実につながるもの
ですし、自信もつくはずです。また、自分が学習しているということについて
達成感・充実感があるはずですから、学習のペースメーカーとして、またモチ
ベーション維持の手段として、是非一度、学習計画を立ててみてください。
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| ◆6 受験勉強はエスカレーター? |
公認会計士試験の勉強は「下りのエスカレーター」に例えられる事がありま
す。1年かけて下りのエスカレーターを(合格するまで)駆け上がるという例
えです。これは、自分が止まっているときは、時間が経てば経つほどスタート
地点付近まで戻ってしまうことになり、また、ただ流れに応じて動いているだ
けでは今より高いところに行けないということです。つまり、今の実力を維持
するための勉強、それにプラスして自分の実力を伸ばす勉強をする必要がある
のです。仮に勉強を継続していても、それが現状を維持する為だけのものであ
れば、合格レベルに達することは困難です。そして、このエスカレーターは合
格レベルに近づけば近づくほど流れは速くなります(維持のための勉強がかな
りの部分を占めるようになります。)。
可能な限り、なるべく速く、一気に駆け上がってしまいましょう。
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