
※履歴書の各講座名から説明ページに飛べます。
私が旧司法試験を目指したのは、純粋に、法曹に対する憧れからです。社会の根幹をなすともいえる知的インフラである法律に関する仕事に携わることができ、その高度さゆえにやりがいを感じることができ、自己実現にもつながると考えてこの道を志望しました。
私にとっては法曹になることが第一で、部活動との兼ね合いもありロースクールも併願しておりましたが、早々に法曹になれることは何よりも魅力で、目の前のチャンスを困難だからといってみすみす逃したくないと思い、旧司法試験に挑戦しました。確かに、旧試験は終わり行く試験であり、異常な競争率になっているのも事実ですが、本気で法曹を志望するならば挑戦する価値は十分にあると思います。世の中の法律が専門化・高度化する中で、困難だからといって挑戦を避けるようでは、真に必要とされる法曹になるのは難しいと思います。法曹界の改革が叫ばれ大きく変動している今こそ、困難に挑戦するべきだと思います。旧司法試験を受けようかどうか迷っている方には、ぜひ挑戦することをお勧めします。
【(1)初期の学習(1年生後半〜3年生)】
私は、一年生の後半からLECの入門講座に通い始めました。一気に詰め込むのではなく、司法試験の勉強がどのようなものかを把握し、何らかのコツを掴んだあとに集中的に学習しようと考えていたので、スケジュールに余裕を持たせるため早めの時期から通い始めました。体育会に所属していた事もあって、うまく通学の時間を設ける事が出来なかったり、疲労により勉強どころではない日もありました。それでも、もともとスケジュールに余裕を持たせていたこと、WEBフォローなどの体制がLECには整っていた事などから、空いた時間を利用して無理なく、十分な学習を進めていく事が出来ました。何も知らないうちに決定した計画を完全に実行するのは不可能に近いと思いますが、LECのこうした体制などを利用すれば、柔軟に学習を進めていく事が出来ると思います。
この時期の学習としては、特別な事はせず、入門講座を何気なく受講している程度でした。何も知らないうちに闇雲に学習するのでは効率が悪いと思っていたからです。法律の学習にも、大事なところ、そうでないところは当然ありますし、「慣れ」というものも存在します。難しい事は、初学者の時にいくら勉強しても理解できません。初めは、なんとなく法律に触れていることが大事で、かつ十分だと思います。初めから飛ばすのも結構ですが、それは、最後まで飛ばしつづけるスタミナのある人だけうまくいく方法だと思います。何も分からぬまま勉強して嫌気がさしてやめるのはもったいないです。是非、背伸びせずに自分のタイプを見極めて、受講スタイルを決定してみてください。
私が受講した柴田クラスの入門講座では、コンパクトで、かつ広い範囲について講義をしていただいたので、広く法律に触れることができ、まさに入門としてふさわしい講座だったと思います。その効果はしばらくしてから如実に感じる事が出来ました。司法試験も繰り返しの学習が大事で、入門の時期に一通りの事項に触れられるのはとても大きな事だからです。そこまで考えて受講した訳ではありませんが、良い選択だったと思いますのでロースクール志望者も含めて参考にしていただければと思います。
入門講座と平行して、私は基礎的な答練も受講していました。ここでも、大事なのは点を取ることではなく、論述に慣れるということです。分かっているつもりでもどれだけうまく書けないものかを知ることが第一歩かと思います。初めは出来ないのがあたりまえと割り切って、どれだけ出来ないかを真摯にみつめられればよいと思います。
入門講座を終えてからは、次の段階の講座を受けたり、基本書、入門テキストを読んだりしながら入門で学んだ事を固めていきました。入門で学ぶ事は基本であり、かつ最後まで大事になることです。発展的な講座も入門講座とは違う角度から基本を固めるためのものですから、入門で学んだ事を復習・意識しながら、発展的な講座を受講するとよいでしょう。
【(2)3年生11月〜試験本番まで】
このあたりから、本格的に択一試験の対策に臨みました。具体的には、20年分の過去問と問題集を毎日60問くらいずつ解いて残りの時間をインプットにまわしていました。ただ刑法だけは、最近の傾向と過去の傾向が違うのと、知識を問う問題が少ない事から数年分に留めていました。択一の憲法は、一通り過去問をこなし、百選・条文を繰り返して読む事、民法は過去問・問題集を繰り返し解く事、刑法は学説の対立とその帰結を結び付けられるようにしておくのが効率的な方法と思います。これだけで十分な知識などは身につくと思いますが、択一試験は、一度きりの限られた時間の中で自分の力をどれだけ発揮できるかが勝負になるので、慣れるまで、少し多いと思うくらい模試を受けてみるとよいでしょう。私は10回強の択一模試(全国択一模試ハイレベル編)を受けました。
どんな試験でもそうでしょうが試験の直前期には、特に新しい事をせず今までのことを見返すだけにとどめておきましょう。
択一試験の後は、予備校の直前答練を受講しながら、過去問を解いていました。論文試験においても過去問は非常に重要です。旧試験一番の山場である論文試験において私が重視したのは穴を作らない事です。極端な話、標準的な答案を10〜12通揃えば合格する事は出来るのです。よく言われることですがトップをとる必要は無いので、バランスのよい実力を身につけるのが合格への近道でしょう。
私の場合は得意不得意の関係から憲法2問、民法3問、刑法3問(総論2問)、商法2問、民訴4問(途中から2問)、刑訴3問(途中から2問)の順番で解いていました。予備校の答練・直前模試は、自信のある人は最後の総仕上げ、そうでなければ1つの目安程度のつもりで受講すればよいでしょう。
メインに据えていたのは過去問演習ですが、択一から論文までの短期間で十分な量をこなすのは困難でした。結局、重要と思われる論点から10年分ほどの過去問を抜き出して解くのが精一杯でした。余裕があるなら論文の1年前くらいから過去問に当たってみるのがよいでしょう。
論文試験の後は国立ロースクール入試に備えて勉強するはずだったのですが、休部していた部活動に復帰したせいでほとんど勉強せずにいたので、論文の合格発表の日から口述に向けて非常にあせって勉強しました。多くの受験生が(たぶん)そうなので致命傷ではありませんが、百選と条文くらい流し読みしておけばよかったと思います。口述は情報も少ないですが、条文と百選と今までのレジュメを繰り返し読み込むだけでいいと思います。後は、試験室に入る前に深呼吸できれば完璧でしょう。

私は運良く一回の挑戦で試験に合格する事が出来ました。ここにあげた学習は、試験に合格するための最低限の基本を押さえるだけのもので、必ずしも確実に合格出来るものではありません。そもそも一回で確実に合格する学習法など存在しないと思います。それでも、私が一回で合格する事ができ、他にもそのような人たちがいるということは、基本だけで合格は可能という事の証左と思います。私がこれからもう一度試験を受けるとしても同じことをより高い精度で行えるようにするだけだと思います。私も試験に落ちる可能性は十分にあったと思いますが、必ずしも不合格イコール間違いということではないと思います。短期あるいは一発合格を目指す人も、法科大学院(ロースクール)・新司法試験合格を目指す人も、基本を意識して学習するべきだと思います。
完全なまでの実力で受かったわけでないのは上述したとおりなので、偉そうな事はいえませんし、どんなときでも基本が大事なのですが、一回目の挑戦における特有の心構えが必要かと思います。初めての受験ほど基本がしっかりしておらず、基本がしっかりしていないからこそ、なぜか不安でいろいろな事に手を出そうとしてしまいます。
私もそうでしたが不安を振り払ってできる事だけをやりきりました。一回目の受験においては時間が限られており、基本を押さえるだけでほとんど時間は尽きてしまいます。逆にいえば基本以外に手を出すと基本を押さえる事は難しくなり合格は遠のきます。
一回目の受験のときには基本が大事という心構えよりも、基本しかできることはないという気持ちで臨むべきだと思います。

私は、司法修習を終えた後は、企業法務弁護士になる予定でいます。経済のインフラとしての法律はとてもダイナミックで、やりがいのある仕事だと考えています。法曹にも色々な形があると思いますが、私にとっては心から志望していたもので、この夢は常に勉強のインセンティブを与えてくれました。
司法試験には困難も伴い、やはりみな夢あってこそ挑戦できるものだと思います。いざやろうと思うとき、少し辛いと思ったとき、初心に戻ってみると力が湧いてくるのはみな共通と思います。みなさまも合格を勝ち取り、夢を掴めるように頑張ってください。

実は、これといって確たる信念めいたものはありませんでした。1年生の時はフラフラ遊んでおり、ただ何となく、「せっかく法学部に入学したのだから、法律家に挑戦してみるのも面白いかも」という程度で、基本的にはロースクールの方を中心に考えていました。2年生になる前に、各予備校のガイダンスに参加してみたところ、旧司法試験のコースが基本的に2年で済むことを知り、2年生から始めれば4年生のときの旧試に間に合うと思い、ロースクール入試や大学の勉強においても何かしら役に立つだろうと考えて、旧試の勉強を始めました。
結果論としては幸運にもこの目論見通りに合格できてしまったわけですが、今思うと当時の認識の甘さが痛感されます。以下、私の勉強の過程をざっと紹介しますが、注意点として、私はこれまで中・高・大と受験勉強を結構真面目にやってきた方で、その手の勉強についてはある程度自分の中でノウハウが蓄積されてきていた部分があると思います。ですので、そのような経験がない方は、まず受験勉強というスタイルに慣れていく必要もあることにご留意ください。
(1)入門講座(入門)期(2005年)
私は岩崎先生の入門講座を受講しました。当時はキャンパスから近い渋谷で生講義クラスがあったのが魅力でした。岩崎先生は、のんびりした語り口のように見えて講義の密度はかなり濃く、また受験生の視点に立ってメリハリづけをして下さり、講義の端々から法律についての深い洞察が伺われ、とても信頼できる先生だと思います。
私が入門講座を受講するにあたって気をつけていた点が2つあります。
1つは、休まないということ。勿論まだ大学2年生でサークルもやっていた頃でしたので、合宿等でやむを得ず休むことはありましたが、なるべく早くビデオやカセットで追いつくようにしていました。入門期は毎回が未知の領域ですし、積み重ねが重要だと思いますので、ペースを崩さずに進んでいくことが大切です。
もう1つは、カセットのダビングサービスを利用し、必ず講義を2度聴くということ。疲れて寝てしまった部分のフォローという点は勿論ですが、カセットで聴きなおすことのメリットは、メモが充実する点にあります。岩崎先生は(他の先生もそうだと思いますが)、テキスト解説の合間に先の学習を見据えた深い内容を話されることがあります。その中には難しくて入門期には「?」なものも多いのですが、後で読み返すと「なるほど!」と思うことばかりです。このような先生のコメントを、もらさずテキストの余白にメモしておくためには、カセットで大事な所を何度も聞いて、意味がわからないなりにもディクテーションしていくことが最善です。
このように入門期を過ごしていたわけですが、講義についていくのがやっとで、入門講座が終わる頃になっても論証などは全く覚えられておらず、当時はかなり不安になっていました。ですが、この時期は最低限「テキストを読んで意味がわかる」ようにしておけば大丈夫だと思います。もちろん論証等を早く覚えておくに越したことはないのでしょうが、どうせ最後には覚えなければなりませんし、受験勉強は長丁場ですから、初めから根をつめると続きません。
(2)論文基礎力完成講座(論基礎)(2006年4月〜10月)
論基礎はかなり大変です。入門の復習をし、新しいインプットをし、過去問の予習をし、週末には答練を受け…。特に入門であまりがんばって記憶作業をしていなかった私にはかなりの負担でした。正直講義のペースについていけないこともしばしばあり、不完全燃焼の時期でもありました。しかし、先生のコメントはなるべく書き取り、復習の素材だけはきちんと作っておいたことが後で多少は奏功したように思います。
(3)択一基礎力完成講座(択基礎)(2006年10月〜)
論基礎が嵐のように終わり、択基礎に突入。択基礎は細かな知識のインプット作業がある反面、講義のペースは良心的(?)で、岩崎先生が過去問演習についてもきちんとペース配分してくださるので、助かりました。勿論余力のある方はどんどん過去問を解いていくべきですが、私は論基礎の負債が大きく、年内はその復習に時間を割いていました。ただし、この時期の論文の勉強は、完全に仕上げるというよりは「疑問点をなくしておき、後で復習するときに思い出しやすくしておく」ものです。択一が終わると論文用の知識は見事に無くなっているものですから。この時期は、ハイレベルな論文答練もあります(LECでは後期A型答練)。
私も受講を検討しましたが、とてもそんな余裕がなく、断念しました。その結果、論文の実戦力にはかなり不安を抱えたまま論文の勉強を終了することになってしまいました。論基礎講座をある程度講座期間内に消化できている方は、是非受講すべきだと思います。場数を踏むということはやはり大切です。
年明けと同時に頭を択一に切り替え、論基礎のテキストは封印しました。切替の時期は個人差があると思います。年明けまで論文答練を受講される方は当然後にずれ込むことになるでしょうから、尚更切替が重要です。全く論文に触れなくなるのは不安ですが、中途半端は一番いけません。
(4)択一直前(2007年1月〜5月)
択一の勉強は単純です。インプット→問題演習→復習を愚直に繰り返すのみです。予備校が10回〜15回パックで開催する答練、及び直前模試は、勉強の素材を得る上でも、また勝負勘を養う上でも必須です(私は日程の関係でLECと他予備校を併用していました)。大事なのは手を広げすぎないこと。私は過去問、答練の問題、入門&択基礎テキストをひたすら繰り返しました。択一の勉強は、成果が現れるまで時間がかかります。私も3月の答練では30点台後半〜40点台前半をうろうろしていましたが、4月、5月の直前模試ではいきなり安定して50点台が出るようになりました。諦めてはいけませんし、天狗になってもいけません。この時期は無心で勉強し続けるしかありません。
(5)論文直前(2007年5月〜7月)
択一が終わると恐ろしいほどに商法と両訴法を忘れていますので、急ピッチで入門・論基礎テキストを読み返しました。そして過去問の答案構成だけをひたすらやり続け、何とか思い出してきたところでファイナル答練を受講し、タイトなスケジュールではありましたが、書く量も少ないなりに何とか確保しました。あとは暇さえあればテキスト(主に入門)を読み返し、過去問や問題集の解答例を斜め読みしていました。解答例を読み漁る勉強法には賛否があると思いますが、その解答例を覚えるのではなく、コンパクトに論点や論証、答案の流れを確認するという使い方ならば良いのではないでしょうか。岩崎先生の論基礎を受けていれば、解答例に厳しいツッコミが書き込まれているはずで、質の悪い解答例に流されることはないでしょう。
また、直前に1度2日制の模試を受けておくことを勧めます。論文試験は見た目よりもかなりタフです。私が模試で初めて2日制の試験に挑んだ際、最後の刑訴法は疲れて寝てしまいましたし、成績を見ると見事に後に受けた科目ほど点が下がっていたのです。これが本番だったらと思うとぞっとしますよね。
本番においては、とにかく1日目と2日目、さらには科目ごとの切替が重要です。私の場合、初日は無難に乗り切った感触があり、2日目は知らず知らず守勢に入ったのでしょうか、最初の刑法で大コケしてしまいました。しかし、友人とのんびり昼食を取り、以降の科目はそれを引きずらずに済みました(直前模試の経験も生きたと思います)。結果、刑法は納得の(笑)D評価でしたが、何とか合格することができたのです。
(6)口述直前(2007年10月)
まさか合格するとは思っていなかったので、夏休みは私大のロー入試の準備をちょっとやったくらいで、のんびりしていました。ですから、論文合格後はかなり追い込まれましたが、ここでもやはり入門を中心にテキストを読み返し、条文を素読して何とか対応できました。とにかくハキハキと相手の目を見て元気良く答え、間違えてしまっても、試験官のフォローに対し「なるほど、勉強になります」的な顔をしておけば好印象です(笑)。
随分と偉そうに書いてきましたが、はっきり言って私は勉強が足りないと思います。しかし、2年間挫折しかけつつも勉強し続けたことは確かです。今回の合格は敢闘賞みたいなものでしょうか。
将来どの道に進むかはまだ決めていません。1つ言えることは、法律家は常に自己進化が求められる職業であり、司法試験に合格してからが本当の勉強の始まりということです。明治、戦後に続く第3の立法の波とも言われる現代において、第一線で活躍し続けるための努力は並大抵のものではないでしょう。試験合格後、法律事務所を回ることがありましたが、そこで働く弁護士の皆さんは、非常に生き生きと、誇りを持って働いておられました。謙虚な姿勢を崩さずに研鑚を積まれ、自分の専門分野について子供のように目を輝かせて話される姿を見て、自分も法律家を目指して間違いではなかったと思いました。新試、旧試問わずこれから司法試験を志す皆さんは、司法試験という短期目標に縛られすぎず、法律家としての自分の基礎作りという大きな視野を持ってがんばって下さい。

※履歴書の各講座名から説明ページに飛べます。
私は、中学生の時に授業で憲法を学んだ頃から法律を使うことに漠然とした興味を持っていたので、大学受験をする際に、司法試験の受験を考えて法学部に進学することにしました。そして、大学2年生になる春に、自宅から最も近い場所にあったLECの司法試験講座説明会に出席しました。その時に説明をして下さった柴田先生から、旧司法試験受験の勉強と法科大学院(ロースクール)の既修者コース受験の勉強に大きな違いはないとのお話を聴き、法科大学院(ロースクール)も進路として考えつつ旧司法試験向けの講座を受講することにしました。
【1.法科大学院(ロースクール)入学まで】
(1)状況
大学2年生からLECの入門講座を受講し、入門講座を受講して復習する以外にはこれといった勉強をしておらず、一通り入門講座を受講し終わった段階では、重要論点についてはなんとなく書けるといった知識的には不十分な状態でした。それでも、大学3年生の秋から論文講座と併せてアウトプット重視の柴田先生の薦めで後期A型答練を受講しました。この頃は、全科目共通して、勉強した範囲については何とか理解できるものの、時間を少し置いただけでさっぱりわからなくなるといった状態でした。
このようにして6科目を一応学習したものの、まだまだ未熟な状態のまま、大学3年の冬頃から翌年の5月までは、旧司法試験の択一試験に向けて、上3法の択一の勉強のみに専念しました。その甲斐あって3科目の知識はかなり定着させることができました。択一試験終了後は、3週間程で適性試験があったためその対策に追われ、法律の勉強はひとまず中断していました。7月には旧司法試験の論文試験があったのですが、択一試験合格で燃え尽きてしまったのと適性試験対策があったのとで思うように勉強できないまま論文試験を受けてしまいました(結果もヒドイ点数でした)。結局8月に入り法科大学院(ロースクール)入試まで1ヶ月と迫っても、元々知識が曖昧だった上に択一の勉強でずっとやっていなかった下3科目については初学者同然の状態に戻ってしまっていました。また、全く勉強したことのなかった行政法もやらなければと思いつつ、どうやって勉強していいのかもわからない状態でした。
(2)日々の学習・対策
LECの入門講座を受講し始めた当時は柴田先生のアドバイス通りに勉強していました。具体的には、予習はテキストを軽く読む程度に留め、復習に重点を置くというものでした。私は毎回授業の録音をして、通学時間を利用して再度聴くようにしていました。また、入門講座受講段階であっても、アウトプットをしていかなければ上達しないと言われていたので、旧司法試験の択一過去問をこの頃から解き始めました。また、6科目を受講し終わった段階で後期A型答練も受講し、論文のアウトプットもしていきました。成績はお世辞にもいいとは言えませんでしたが、限られた時間で文章を完成させる練習になりましたし、わからない問題が出た時にも一生懸命考えて六法を引いて何かを書くという非常にしんどい訓練にもなりました。また、範囲が指定されていたのでペースメーカーとしても有効でした。この頃、答練と並行して柴田先生の論文基礎力完成講座を受講していたので、そちらで論文の書き方を学び、知識については入門講座で使用していた柴田先生のオリジナルレジュメを読み返していました。
5月の択一試験までは、LECが出版している「完全整理択一六法」の憲法・民法・刑法を何度も読み返していました(特に民法は電車の中でも就寝前にも読んでいました)。それに加え、全国択一模試ハイレベル編を毎週受けることや択一試験の過去問(古いものは傾向が異なるので省いてやっていました)や問題集を解くことによって、アウトプットをしていきました。
6月に入り適性試験対策をしなければと思ったものの、私が受験した当時はまだ問題集も多くなく、過去問も1年分しかなかったのでできることは非常に限られていました。そこで、LECの全国適性模試を受験するとともに、他にも問題をひたすら解いて慣れるようにしました。
法科大学院(ロースクール)入試1ヶ月前に入り、下3科目を完全に忘却していたので、上3科目については放置することにして、下3科目のみを勉強しました。といっても、時間が非常に限られていたので、薄くて読みやすい入門書を買い、ひたすら読んで過ごしました。アウトプットも入門書に挙げられていた簡単な事例について論点の確認をするに留めました。
【2.法科大学院(ロースクール)在学中】
法科大学院(ロースクール)在学中は、3年生の秋までは大学院の授業の予習・復習及び定期試験の対策しかしていませんでした。ただ、大学院の授業を受けて判例の重要性を再確認したこともあって、「判例百選」だけは全科目潰しました。そして、ただ判例を読むのではなく、判例に従った論証が書ける様に判例のキーワードを暗記し、論理の流れを理解できるように判例のどの部分が何について判断しているのかを書き込んだり色分けしたりしました。また、判例がどのような事情をどのようにあてはめているのかも研究して、実際の試験で活かせるように常にアウトプットを意識して読んでいました。
3年生の秋からは学校の授業も少なくなり自習の時間が増えました。ずっと続けていた判例百選の勉強も繰り返しつつ、基本書や予備校本を使って知識の定着を心がけていました。また、この頃から合格答案とは、単に知識面の充実した答案を指すのではないと思い、何に注意して答案を書くべきかを常に意識して、一度失敗したことや注意されたことを手帳に書いて試験前に見直していました。
【3.法科大学院(ロースクール)卒業後試験受験日まで】
(1)状況
法科大学院(ロースクール)を卒業すると、あと試験まで3ヶ月程でした。この頃から、試験日まで限られた時間の中で合格のために何ができるのかを考え続けました。予備校の模擬試験では、高得点を取れることもあれば平均点を割ることもあり、安定しませんでした。必修科目の基礎にも不安はありましたが、特に選択科目の労働法に手が全く回っていませんでした。
(2)日々の生活・対策
必修科目の中で特に不安のあった行政法は、判例百選I・IIと基本書を中心に勉強しました。労働法は、直前の1ヶ月になってある基本書を答案の形式に直した自分のノートを中心に、予備校の論点表を利用して論点の確認をしました。
短答式試験については、旧司の択一合格の経験があったため不合格にはかからない自信があったのと、新司では短答式の結果が最終結果に反映されるものの論文に比べて比重が非常に小さかったため論文対策に時間をかけた方が得策と考えて、前日に条文の素読をする以外は対策をしませんでした。
論文式試験については、判例百選を再度読み直し、判例理論で解答する練習を積みました。また、論点落としを防ぐためにC-BOOKをパラッと読みました。そして過去問や予備校の答練を利用し、時間内に上記のメモに従って答案を作る練習をして、友人に読んでもらったり添削を受けたりして、より読みやすい答案を目指しました。また、問題文の事情を全てあてはめに使うことも意識し、問題を読む時に使えそうな事情に全部印をつけて脱漏がないように気をつけていました。

私は、これから司法修習を経て弁護士として働く予定でいます。今までは、自分が司法試験に合格するという「自分のため」の目標に向けて日々努力をして来ました。しかし、弁護士として実務に着くことが目前となった今、今まで感じることのなかった強い責任感を感じています。自分のためではなく、「依頼者のため」に努力していかなければなりません。私は、法曹は他人の運命を良くも悪くも左右しうるということを忘れずに、依頼者の信頼を得られる弁護士になりたいです。

新司法試験の受験は決して楽ではありませんが、旧司法試験と比べれば合格率も高く、早期合格の大きなチャンスです。必要なことは、いつも自分の行っている勉強が試験にどのように役立つのかを意識して地道に努力を重ねることと、他人に左右されないくらいの自信を持つことだと思います。法科大学院(ロースクール)は、同じ目標を持った貴重な仲間を作ることができる場であり、また、情報を交換し、他人の意見をきいて自分の欠点を見直す絶好の場でもあります。他方で、他人と自分を比べて必要以上に不安に思ったり、膨大な情報に流されたりしやすい環境でもあります。特に私のように自分に自信がなかなか持てない人は、他人に振り回されてしまい、精神的に辛くなるだけでなく、合格から遠のくことにもなりかねません。他の人の話しを聴くことは有意義ではありますが、その言葉を鵜呑みにするのではなく、自分で考えて良いと思う物だけを取り入れて、自分に自信を持って一生懸命頑張って下さい。最後まで私の体験記を読んで下さってありがとうございます。私の拙い体験記が皆様方の合格に少しでも役に立てば幸いです。合格を心からお祈りしています。そして、最後になりましたが、試験合格までずっと協力してくれた家族、いつも励まし支えてくれた友人達、熱心に指導して下さった先生方には心から感謝しています。本当にどうもありがとうございました。

私は,大学卒業後,旧司法試験を受験していました。そこでは,択一試験は通るものの,毎年のように論文試験で失敗していました。そこで,失敗の原因を考えたところ,現場思考の問題に弱いとの結論に至りました。その原因として考えられるのは,勉強方法として多くの事案にあたり,自分で考えるという習慣をつけることを軽視していたことであろうと思います。
そこで,その週間をつけるため,ある程度時間を作って,多くの事案にあたり,自分で考える勉強をしようと考え,そのような理念で始まった法科大学院(ロースクール)への進学を考え始めました。
また,私は,旧試験の受験時代には,あまり受験仲間がおらず,一人で勉強をしている感じでしたが,これは時間的な余裕は十分にあるものの,やはり精神的にも厳しいですし,物事をとらえる視点という意味でも,独善的になりがちという欠点があります。法科大学院(ロースクール)に入学すれば,多くの人と議論し,自分の理解の誤りや自分とは異なった視点での解釈等を学ぶ機会を多く得られるということも,法科大学院(ロースクール)への入学,新司法試験の受験を目指したきっかけの一つであろうと思います。さらに,合格率という意味でも,3%未満であった旧試験に比べ,その10倍以上の合格率であろうと言われていた新司法試験は,とても魅力的であったと思います。
(1)法科大学院(ロースクール)入学まで
法科大学院(ロースクール)入学までは,前述の通り,旧司法試験を受験していました。旧司法試験の勉強を始めたのは,だいぶ前のことで若干曖昧ですが,大学3年の春だったと思います。予備校では,入門的な講座から受講を始め,力が付いてくるにつれて,択一及び論文の答練を受けるようになってきました。その甲斐もあってか,法科大学院(ロースクール)の受験を決めたころには,論文もほどほどの内容のものを書けるようになっていたと思います。
(2)法科大学院(ロースクール)在学中
法科大学院(ロースクール)では,それまでと異なり,決められて時間に授業があることから,時間の活用の自由度という意味では,若干不自由になり,また,課題も多く課せられていましたので,自分の勉強をする時間の確保というところに一番気を使っていました。勉強時間の確保の方法としては、課題や予習で使用する資料収集を友人と分担して行なったり、基本書は通学の電車で読むようにしたりという風に、無駄な時間を極力作らないようにすることが挙げられます。
また、勉強の計画についても、1週間単位の比較的短いものから、月単位及びそれらの積み重ねとして年間の計画というように、段階を分けて計画を立てていました。週間や月間の予定としては、どの科目をどの程度やるかという点までなるべく詳細に計画を立てることで、それを達成しなければならないという気になりますし、達成したことが自信にもつながりますので、できればなるべく細かい計画を立てられると良いと思います。ただ、過度の計画は、消化不良になりがちですので、比較的余裕をもった計画を立てるようにするべきと思います。
過去問を解く時期としては、論文に関しては、一年を通して、できるだけコンスタントに潰していくことが良いと思います。新司法試験の過去問のみでなく、旧試験やプレ、サンプル等の問題も検討しておく必要がありますし、また、日頃論文を書くようにすることによって、長文を書くことに精神的にも肉体的にも慣れてきますので、その状態を維持する必要があるからです。
択一に関しては、3年次の秋口くらいから始めるのが妥当と思います。旧試験の択一は憲・民・刑の3科目だったため、年明けくらいから勉強を始めても充分間に合ったのですが、新司法試験の択一試験は、上の3法に加え、商法・民訴法・刑訴法・行政法がありますので、全ての科目をしっかり回そうと思うと、なるべく早い時期に始める必要があるからです。もっとも、旧試験も含めて択一試験を始めて受験される際には、より十分な準備が必要ですので、できるだけ早く勉強を始めるのが肝要であると思いますので、余裕があるならば、夏くらいから始めるのも、他の受験生との差をつけるという意味では有意義でしょう。
(3)法科大学院(ロースクール)卒業後新司法試験まで
法科大学院(ロースクール)を卒業すると、試験まではもう2ヶ月余りです。この時期になってくると、いろいろ不安も高まってきますので、いろいろなことに手をつけたくなるのですが、ここで手を広げることは、余計に焦ってしまうばかりか曖昧な知識を増やすことになり、そのせいで今まで抑えてきた知識さえも曖昧になってしまうことになりかねず、逆効果です。この時期には、それまでやってきた勉強を繰り返すことで、持っている知識を適切にアウトプットできるか否かをしっかり確認しておくことが必要です。
また、在学中に行なっていたゼミをどこまで続けるかということも、この時期の問題となってきます。私は、4月末までゼミをやっていましたが、3月末くらいでやめてしまう方々も結構います。個人的な意見としては、最後の最後まで答案を書き、仲間と議論をすることが、多面的な考え方を要求する新司法試験においては非常に有意義だとは思います。ただ、この時期になると移動に費やす時間さえもったいなく感じてしまうもので、自分の勉強が最後まで終わっていないと感じる場合には、自分の勉強のための時間と移動の時間との兼ね合いをしっかり考えてゼミを続けるか否かを考えるべきでしょう。
(4)まとめ
以上のように私の経験を書きますと、いつも机に噛り付いて勉強ばかりしていたと思われる方もいらっしゃると思います。しかし、実際には、しょっちゅう飲みに行ったりしていましたし、タバコも吸っていました。また、休日には毎週バスケットをしていました。私としては、こういう時間が非常にリフレッシュになり、かえって勉強に集中できたと思います。要は、メリハリをしっかりつけることであると思います。遊ぶときは遊び、勉強する時は集中して勉強する。これが、法科大学院(ロースクール)入学から新司法試験受験までの長い期間を上手く過ごすための秘訣ではないかなと、現在では思っています。
私の経験が、少しでも皆様のお役に立つことを祈っております。
【受験勉強を通して「失敗した」と思うこと】
私が受験勉強を通して「失敗した」と思うことは、行政法及び選択科目の勉強に時間を割けなかったことです。
この2科目については、新司法試験において新たに受験科目となったものなので余計に充分な準備をすべきだったにも関わらず、そこまで時間を割くことが出来ませんでした。これについては、法科大学院(ロースクール)合格から入学までの間にもっと準備しておけばよかったと思っています。選択科目については、入学後に実際内容を見てから決めるという方も多いと思いますし、私もそうでしたので、入学前の準備はなかなか難しいものがありますが、行政法については、公法系の一つとして必須の科目であり、これを勉強しなければならないことが入学前から分かっていますので、時間に余裕があるならば、ぜひ行政法について、基本書や予備校本を使って事前に準備をしておくべきだと思います。
新司法試験に合格し、これから修習を経て法曹の世界に入っていくわけですが、今後の目標としては、法曹三者のいずれになるにしても、法律問題や犯罪に直面した方々にとっての最善を常に尽くしていける法曹になりたいと考えています。
以前、私は、恩師から、法律は困っている人を助けることができるツールであると同時に、使い方を誤れば人を傷つけることのできるツールであるから、その使い方には充分な注意を払うことが必要であること、及び、法律は金稼ぎの手段ではなく、クライアントのために一生懸命活動することの結果、その対価として報酬を頂くのであるから、手段と目的を混同するなとの言葉を頂きました。
この言葉が、まさに法曹としてのあるべき姿を表現しているのだと思いますし、また私も、この言葉に反しない法曹となっていきたいと思っております。
また、将来については、未だ法曹三者のいずれになるかを決めていませんので、具体的にこれを述べることは出来ませんが、自分が法曹として過ごしていく中で、いろいろな問題に直面し、悩むこともあると思います。その時に、上に述べた抱負に立ち返って、初心を忘れずに活動していくようにしたいと考えています。
法科大学院(ロースクール)を経て、新司法試験を受験し、最終的に合格するまで、最短でも2年〜3年かかります。これを長いと考えるか短いと考えるかは、個人によって様々だとは思います。しかし、このようにまとまった時間、多くの仲間と勉強をする機会というのは、今後もうないと思います。この機会を大事にし、しっかり勉強することが、新司法試験及びその後の実務において非常に役立つと思いますし、そこで得た仲間は、いずれ同業者としていつまでも良い仲間として協力していけると思います。厳しい受験勉強だとは思いますが、この機会を有意義に活用して頂きたいと思います。
私は、旧試験から受験を初め、今回合格するまで、長い年月を経てきました。その中で、家族を始め、友人にも多くの応援を頂きました。試験そのものは所詮個人の問題ですが、そこに至るまでの道のりは、決して一人で成り立っているものではありません。皆さんもそのことを忘れずに、一生懸命勉強をして頂きたいと思います。
最後になりますが、この場を借りて、お世話になった諸先生方、友人の皆様、そして家族に心より御礼を申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。


※履歴書の各講座名から説明ページに飛べます。
この合格体験記を書くにあたって、まずはなぜ私が法科大学院(ロースクール)を目指したのかから始めたいと思います。
私にとって、法科大学院(ロースクール)を目指したのは、法曹を志望するものとして、当然といえるものでした。旧司法試験がその枠を縮小していっている以上、その小さな目標に望みをかけるのは現実的ではありませんし、また法科大学院(ロースクール)でさらに2年間を専門的な勉強に当てることのメリットも考えれば、むしろ必然といえるかもしれません。
前述の文章では2年間と書きましたが、法科大学院(ロースクール)の3年を要する未修者コースではなく2年の既修者コースを選択したのは、第一には、法学部に在籍しているものとしてそれなりに法を学ぶ基礎は出来上がっているとは考えたからです。しかし、その上でもなお未修者コースに入ることも考えなかったわけではないですが、経済的負担もありますし、なによりもより早く社会に出たい、との思いがこの決断を導きました。
法科大学院(ロースクール)を目指したきっかけはこの程度にして、以下では私の合格までの道のりについて述べていきたいと思います。
【1.受講の際の心構え】
私の在籍している大学では、法学部とはいっても法律科目の講義が始めるのは2年次からで、その試験は全部まとめて2月にあるということもあり、実際に法律の勉強を始めたのはその試験前の1月からというのが正直なところです。その定期試験の結果は、勉強した期間の短さから予想されるとおり惨憺たるものでしたが、逆にこのことが危機感を呼び覚ましてくれた面はあります。今振り返れば、結果として法科大学院(ロースクール)合格という当面の目標はクリアできたのでよかったものの、もう少しでも早くから始めていれば良かっただろうなとは思います。そして、3年の4月からLECの入門講座に通い始めたのですが、その時心がけたのは、たとえ時間がなくて家でテキストに触れる時間はとれなくても、講義だけは休まないようにしようということです。そうすることで少なくとも講義が行われている時間は法律の議論に触れることになりますし、またその時間は家で勉強している時と違ってテレビを見てしまったりネットサーフィンをしたりということはできないので、より集中できる環境にあるので活用しない手はないと思ったからです。
【2.勉強方法の確立】
また、この時期に勉強の仕方も自然と確立していきました。まず、基礎となるのは、やはり基本書の読み込みです。法科大学院(ロースクール)の入学試験でも課されることになる各法律科目については、それぞれの講義ごとに指定された教科書があったので、それを、レジュメがあればレジュメも一緒に、そして判例集と六法を傍らにおいて、読んでいきました。この時に気をつけたことは、読んでみてわからなかったところはいったんわからないままにして読み進める、ということでした。「読み込む」という言葉のとおり、基本書は何度も何度も読むべきだと思うので、一度目や二度目はわからなくても、全体の理解が進むにつれ部分の理解も進み、三度目、四度目には最初はわからなかったことも頭に入ってくるようになると思います。
次に、定期試験や旧司法試験の過去問などをあたり、実際に問題を解いて文章を書くとまでは言いませんが、答案構成を作ってみることです。そして、その出来上がった答案構成について、また基本書を引きながら自分の目の付け所はよかったか、その目をつけたところについて正確な知識を持っていたか、他に取り上げるべき論点はなかったか、ということを確認していきます。
このように書いていくと、やはり知識を持っているかどうかが問題なので、結局は勉強=暗記なのではないか、という声が聞こえてきそうですが、私は少なくとも勉強の一部は暗記であるということを否定しません。むしろ、基礎となる部分は多かれ少なかれ暗記している必要があります(「暗記」という言葉は適切ではないかもしれませんが)。その最たるものは各種の定義です。しかし、そういった基礎となるものは覚えているだけでは宝の持ち腐れで、適切な場面で適切に使えるようにならなくては意味がありません。そして、その使うべき適切な場面を理解するうえで重要となるのが判例集における事案であり、そのために基本書を読むときには判例集を傍らにおいていつでも引けるようにしておくのです。
勉強方法は以上のようでしたが、加えて、勉強する時はいつまでにどの教科をやるという計画を大まかながらも持つようにしていました。このような計画を立てるときのコツとしては、実行不可能なものは問題外として、「自分の能力からすると少し余裕があるくらい」を目途にするといいと思います。そうすることで急に用事が入ったとしても計画を立て直すまでのことは必要なくなりますし、また計画より早く終わらせることができると多少ながら達成感が大きくなるように感じられ、モチベーションの維持に役立ったように思うからです。勉強の計画については他にも書きたいことがありますが、それは次に述べる勉強を通して失敗と思うことについてのところで触れます。
このように勉強してきて、本格的に問題を解いて文章を書くようになったのは、中央大学法科大学院(ロースクール)の入試を目前に控えた4年の8月からです。それ以降は東京大学法科大学院(ロースクール)の入試一週間前まで、毎週3回ずつ旧司法試験の過去問を中心に友人2人と答練会を開いて、時間を計り文章を書くということを続けました。その中で、中央大学や東京大学の過去問も扱ったのですが、過去問に触れる時期としては、もう少し早くても良かったのかもしれませんが、問題なかったようにも思います。しかしながら、このようなアウトプットの機会を設けることは、もっと早くからしておくべきでした。この点についても、後述いたします。
以上が、かなり簡略化した感は否めませんが、私の合格までの道のりです。これだけ読むと法律科目の勉強しかしていなかったように思われるかもしれませんが、ちゃんと適性試験やTOEFLの勉強もしていました。受ける大学によっては英語の試験が課されず、また適性試験もどれだけ考慮されるかわからないというところもあり、その勉強はおろそかになりがちです。しかし、適性試験等の点数に不安を抱えたまま法律科目の試験に臨まざるを得ないという事態を避けるためにも、また万全を期すという点からも、これらも早めに対策をすることをお勧めします。

さて、ここでは前述したように勉強を通して失敗したと思うことについて述べていきたいと思います。2点あるのですが、まずは計画の立て方についてから始めたいと思います。
【1.計画の立て方について】
計画は実行可能でちょっと余裕があるくらいがいいといいましたが、直前期について、特に試験前の一週間は、自分ができることのぎりぎりまで計画は詰め込んでおいたほうがいいように思います。というのも、私はその一週間についても計画に余裕を持たせていて、加えてそれまでにかなりのことをやってきたという自負もあり、空き時間ができると勉強を休んでしまうということが多少あったからです。直前まで詰め込め、とは決して言いませんが、この休み方は休んでいるというより怠けている感じに近かったので、結果が残せたから良かったものの、これでダメだったとしたら悔やんでも悔やみきれないものが残ったことでしょう。
【2.アウトプットの活用について】
次はアウトプットの活用です。前述の通り、私が本格的なアウトプットを始めたのは4年の8月からでしたが、もっと早くから始めればよかったということを感じます。私の勉強の仕方について述べたところでいっているとおり、やはりベースにあるのは基本書の理解だと思いますが、その理解したものをどこで使うのか、そしてどのように論じていくと自分が理解しているということをよりよく相手に伝えられるか、ということをわかっていくためには、アウトプットが重要な役割を果たしてくれます。また、アウトプットを重ねていくことで自分の理解の程度を客観的に知ることもできますし、基本書では同等の比重で論じられていることについてもそれぞれの重要度の違いというものがわかってくるようになります。そうすれば、インプットに対してアウトプットによるフィードバック、そしてさらにインプット…というかたちで、より効率的に勉強がすすめられたのではないかと思います。以上に加えて、私はこのアウトプットを友人3人との答練会というかたちで行っていたので、一人ではなく他人も含めて一緒にやるということでモチベーションの維持、という点からも良い効果をもたらしてくれると思います。
これら二つの点は、私自身今後のロースクールでの学習において、そしてさらにはその後に控える新司法試験の合格のためにも、実践しようと考えていることなので、皆さんの参考になれば幸いです。

では、最後になりますが、私個人としての法科大学院(ロースクール)生としての抱負を述べさせてもらいたいと思います。
私が法曹を志望するようになったのは、私は地方の出身なのですが、そこにおける弁護士過疎の解消に一役買いたいと思ったことがきっかけです。そうすると、一人で民事のみでなく刑事や会社関係、さらには行政訴訟等についても担当できるオールマイティーさが求められることになると思うので、法科大学院(ロースクール)ではどの教科も選り好みすることなくまんべんなく学んでいきたいと考えています。とはいうものの、現実にどのような仕事をすることになるかは実際に新司法試験に合格し修習を終えるまではわからないので、その点からは自分の目的をしぼりすぎることなく、むしろ常に様々なことにオープンにしていきたいとも思います。
法科大学院(ロースクール)というものを、新司法試験を受験するための資格を得るためのものとしてのみ捕らえている人もいるかもしれません。しかし、せっかくこのようなかたちで2年ないし3年というある種の猶予期間が与えられるのですから、私としてはその期間を最大限に活用し、新司法試験の勉強のみでなく、学生だからこそできるというようなことを一つでも成し遂げることを目標にがんばっていきたいと思います。
長文にお付き合いいただきありがとうございました。法曹への第一関門となる法科大学院(ロースクール)入試を、皆さんも突破できるよう心から願っています。がんばってください。

私が将来弁護士を目指そうと思ったのは、高校3年生の時でした。高校の政治経済の授業の中で様々な憲法判例について勉強した際に、法が社会に与える影響に興味を持ち、もっと深く学んでみたいと思いました。そして、この法を裁判などで用いることによって、様々な人の人生がより良いものに改善されて行くことを知り、その役割を担う弁護士という仕事に憧れるようになりました。こうして、私は弁護士を目指して勉強していきたいと思うようになり、大学はもちろん法学部に進みました。
大学1回生の時から、卒業後は法科大学院(ロースクール)に進みたいと考えていましたが、当時は将来なりたい弁護士像もぼんやりとしか考えることができず、法科大学院(ロースクール)への進学は憧れのようなものだったように思います。そこで、自分はこれからどんなに勉強が大変でも弁護士になりたいという思いを持ち続けられるのか、弁護士を目指すとしたらどのような弁護士になりたいのかをしっかり考えるために、法律学研究サークルに所属し、国際法、憲法、刑法などの模擬裁判大会や法律討論会に積極的に参加しました。大学3回生からは大学院の授業に参加して、海外で行われた国際取引法の模擬仲裁大会に弁論者として出場しました。このような経験を通じて、自分で判例や資料を調べて裁判の場で主張を展開するということのおもしろさを知り、国際取引法に多大なる興味を持ったため、将来は企業の国際取引をサポートする渉外弁護士になりたいという思いが強まりました。こうして、法科大学院(ロースクール)に進むことを決意し、受験勉強に本格的に取り組むようになりました。
大学1回生の1年間が終わった時、六法を独学で勉強することの難しさに気づき、法科大学院(ロースクール)を目指すならばやはり何らかの対策を考えなければならないと思いました。そこで、2回生からLECに入学することを決め、予備校をペースメーカーにして勉強を進めて行くことにしました。まずは、柴田孝之先生の「入門講座」から受け始めたのですが、自分で一般の教科書を読むだけではなかなかわからなかったことが、柴田先生の説明を聞くと簡単に理解できるようになりました。使用するテキストもとても簡潔にまとめられていたので、とりあえずはこれだけ覚えれば六法の枠組みを捕らえることができると思うと、これからの勉強量に不安を感じることもなくなりました。
こうして、予備校の授業を中心に法科大学院(ロースクール)への対策を始めたわけですが、上記で述べましたように、私は弁護士を目指すというモチベーションを維持するために大学のサークルや授業を通じて様々な模擬裁判大会に出場していたので、この活動が忙しくなるとなかなか予備校に行けないこともありました。それでも、LECでは欠席した授業を後でテープに録音して家で聞くことができたり、授業によってはビデオブースを使用していつでも好きな時に受講できるシステムになったりしていたので、夏休みや春休みなどまとまった時間が空く時期に集中して授業を受けることができました。その結果、2・3回生の間はサークルにも大学の授業に打ち込むことができ、無理なく法科大学院(ロースクール)の受験対策を進めることができました。
そして、サークルが全て終わった4回生の4月になってから本格的に受験勉強を始めるようになったのですが、5月の半ばには旧司法試験の択一試験があったので、その試験の日まで憲法・民法・刑法の総復習を進め、択一試験が終わってから6月に待ち構える適性試験の勉強に打ち込むという計画を立てました。適性試験だけの勉強に集中する時間はあまりとれませんでしたが、その前の年の10月から「法科大学院(ロースクール)入試対策講座<適性試験対策編>」を受講していたので、基礎知識や問題の傾向は早くから掴めており、適性試験に必要以上の時間をかけずにすみました。5月の中旬から毎週「全国適性摸試ファイナル編」が行われるようになったので、これを利用して自分の得意・不得意を分析し、効率的に勉強を進めるよう心がけました。私は、適性試験の推論・分析力の試験は割りと得意だったのですが、読解・表現力の試験が苦手で、難しい問題集を使用するとほとんど点数が取れなくなってしまい、かなり落ち込むことがありました。 適性試験は、問題を解けば解くほど問題に慣れることはできますが、苦手な部分を克服することは決して簡単ではなかったように思います。そして、どうしても乗り越えられない壁にぶつかった時には、「法科大学院(ロースクール)入試対策講座<適性試験対策編>」で使っていた基本的な問題集に戻って、基礎的な解法の確認を繰り返しました。LECの適性試験の問題集は難しい問題を集めたものではなく、基本的な問題から過去問レベルを扱ったものでしたが、適性試験当日に一番気をつけなければならないのはミスをしたり簡単な問題を落としたりすることを避けることなので、点数が取れる問題を確実に正解するための練習をするにはLECの問題集は最適でした。このように、適性試験の対策はLECを利用して最小限の時間で効率的に行うよう心がけました。
適性試験終了後は、LECで「入試論点クィックチャージ講座」や「小論文ベーシック講座」が始まったので、適性試験受験時の集中力を保ったまますぐに各法科大学院(ロースクール)の試験対策へ移ることができました。7月の中旬以降は、大学の試験が始まったり、各大学院の出願が始まったりして忙しくなりましたが、間髪入れずに様々な講座が始まったおかげで勉強のペースを極力に崩さずにいられた気がします。特に、7月の下旬は私立大学のパーソナルステートメント(志望理由書)の作成に追われていたので、いかにして自分の勉強ペースを崩さないようにするかが課題でした。ステートメントは、試験のように時間制限があるものではないので、自分の納得の行くもの書こうと追求すればするほど、どんどん時間が過ぎてしまいます。模範解答があるものでもなく、自分のこれまで歩いてきた道を思い出して限られた紙面スペースの中に整理しなければならないので、悩む時間はいくらあっても足りませんでした。そんな時に役に立ったのが、「面接対策講座」のパーソナルステートメント編でした。1回の講座の中で、自分の軌跡を思い出す機会が与えられたり、様々な人のステートメントを読んで書き方を学べたりしたので、対策に苦労する中でとても助かりました。そして、ステートメントを書いている時期に痛感したのが、4年間の大学生活の中で自分のやりたいことをしつつ、ロースクールの試験勉強を両立させるというスタイルを貫き通して本当に良かったということでした。ステートメントには、これから目指す法曹像だけではなく、自分がこれまで続けてきた活動についてもしっかり書かなければならないのですが、サークルの模擬裁判大会で1位を受賞した経験や海外の模擬仲裁大会に出場した経験などがあったので、充実した大学生活の軌跡をしっかりと記載することができ、自分で納得のいくものを提出することができました。
そして、納得の行くステートメントを提出できた結果、その後の勉強にもはずみがつき、8・9月は私立大学の試験対策に集中することができました。この頃は、もう新しい問題集には手を出さないようにし、「入試論点クィックチャージ講座」と「応用法学講座」(現在のC型答練)と「小論文ベーシック講座」の復習に徹しました。
これまで述べましたように、私は大学では自分のやりたいことにチャレンジし、LECで効率的に法科大学院(ロースクール)の入試対策を進めるように心がけました。これが功を奏してか、同志社大学と立命館大学のロースクールに特別奨学生として合格することができ、本当に嬉しく思っています。ロースクールの受験勉強をしながらも充実した大学生活を送れたという意味で、LECに通って本当に良かったと思いました。
法科大学院(ロースクール)に入ってからは、司法試験に合格するためにコツコツ試験勉強を進めることが最も大切になるとは思いますが、六法の勉強に勤しむ日々の中でも、渉外弁護士になりたいという夢を忘れず、語学や条約・外国の法律の勉強を続けたいと考えています。法科大学院(ロースクール)は、資格試験合格を目指す要素が強いとはいえ、やはり大学院なのであり素晴らしい教授から学問を教わるチャンスを得られる場所なのですから、試験勉強だけではなく、これまで大学で勉強したことを基礎としてアカデミックな勉強も続けたいと思います。幸いにも私が進む大学院では、外国法の授業や海外の法律事務所への研修制度などがあるため、これらを利用することによって、最新の条約や外国法の知識、さらに渉外事件での訴訟や仲裁のあり方について深く学びたいです。そして、いつの日か渉外弁護士として活躍するために、国際的な問題に立ち向かえるという自分のオリジナリティを確立させたいです。
いま大学生活を送っていて将来ロースクールへの進学を考えていらっしゃる方は、受験勉強ばかりに気を向けるのではなく、充実した大学生活を送れるよう様々なことにチャレンジしてみるのもいいのではないかと思います。ロースクールの入学試験では、法学の知識や小論文だけではなく、その人のこれまでの軌跡や物事の考え方や語学能力もしっかり見られているように感じました。サークルなどの活動は一見するとロースクールの受験とは関係ないようにも思えますが、何かに一生懸命に取り組んだことは何らかの形で必ず評価されるのではないかと考えています。ロースクールに入ったら、法律の勉強ばかりに集中しなければならない時が来るのですから、自分のモチベーションを保つためにも、4年間の大学生活は大学生として思いっきり楽しんでもいいのではないでしょうか。その分、効率的に勉強する方法を自分で探ればいいと思います。時間の使い方をうまく考えて、素晴らしい道を歩んでください。

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私は社会人として働きながら法科大学院(ロースクール)に合格することが出来ました。法科大学院(ロースクール)に進学しようとしている方の中には退職せずに合格を目指している方もいると思います。
しかし、私の経験では働きながら合格をした方の勉強方法などの情報は非常に少なく、情報を得るのに苦労したことから、私の体験が社会人として働きながら合格を目指す方の参考に少しでもなればと思います。
【1.法科大学院を目指したきっかけ】
私が法科大学院(ロースクール)を目指したのは、行政書士として仕事をした経験と大学院時代に受講した講義にあります。
私は大学3年の時に行政書士の資格を取得していたので、大学院1年の時に社会人としての経験をしておこうと思い、行政書士事務所を開業しました。行政書士として仕事をしたのは約一年間でしたが、仕事をして感じたことは法的な問題に直面している人は意外と多いということでした。大概の事件は話し合いや内容証明を送ると解決してしまうものでしたが、訴訟まで行かざるを得ない事件もありました。
しかし、法律の知識をいくら持っていたとしても行政書士では代理人になれず法廷に立つことは出来ません。弁護士同様、法律を扱って仕事をする者でも限界があり、弁護士にしか出来ない業務や依頼者に弁護士であるからすべてを任す事が出来るという安心感を与えることが出来る事を知り、弁護士になりたいという気持ちが強くなっていきました。
もう一つのきっかけは大学院時代に受講した講義です。
大学院で知的財産権法の講義があったのですが、講義の中で先生は、日本では弁理士の数が世界各国に比べて少ないが、それにも増して理工系の専門的分野に精通している人材が今日の法曹の世界では不足しているとおっしゃっていました。大学院で化学を学び、また、学部時代に法律に興味が有り行政書士の資格を取得していた私にとって、法律と技術の両方の知識を活かすことができる知的財産専門の弁護士になることに魅力を感じました。
そこで、法科大学院(ロースクール)に入学して法律を一から勉強し、知的財産専門の弁護士になろうと考えました。
【2.LECを選んだ理由】
法科大学院(ロースクール)受験を決意した当初は、予備校を利用しようとは考えていませんでした。未修者コースでは受験科目に適性試験と小論文しかないので予備校の講座を取って対策する必要はないだろうと考えていたからです。
しかし、いざ適性試験の過去問を解いてみると思っていた以上に点数が取れず、まったく予備校を利用しないのは不安だと思いました。
私は知的財産権法の勉強をするために学生時代からLECの講座を利用して弁理士試験の勉強をしていました。弁理士の講座を通じて、添削の良さや問題の質の良さを感じていたので、法科大学院(ロースクール)入試でもLECを利用しようと思いました。
【1.適性試験対策について】
私は弁理士試験の勉強をしており、適性試験対策に多くの時間を割く事は出来ませんでした。そのような事情があったので、適性試験の勉強を始めたのが6月に入ってからでした。
まず、平成18年の過去問を解くことから始めたところ、6割程度しか取ることが出来ず、愕然としました。パラパラとページをめくって問題を見ていた感じではもっと取れると思い込んでいたからです。その時点では既に受験申込を済ませていたので、適性試験の点数で落ちない程度の点数は確保しなければと思い、今までの過去問には一通り目を通そうと思いました。
しかし、適性試験の一週間後には弁理士試験の論文試験があったため、適性試験対策は過去問を一通り解くことと市販の問題集で第1部の解き方を勉強するのみで終わってしまいました。適性試験前に受けたLECの適性模試も41点と散々な結果で今年の試験は無理だと半ば諦めていました。
適性模試で散々な点数を取ったおかげで気が楽になったのか、適性試験の勉強は弁理士試験の論文試験勉強の気晴らしという位置づけで気楽に勉強することにしました。論文試験の合間に勉強することにしてからは非常に勉強がはかどりました。
適性試験の勉強で役に立ったのは、LECの適性模試でした。適性模試は全く点数を取ることは出来ませんでしたが、本試験までに適性模試の問題を解き直し、しっかり復習しました。
本試験のほんの何週間前に初めて過去問を解いたときは6割程度しか取れませんでしたが、LECの適性模試と過去問を一通り解き、第1部の解き方を勉強し、本番ではなんとか平均点を越えることが出来ました。おそらく、初めて過去問を解いたときに7・8割の点数が取れてしまっていたり、LECの適性模試でいい点数が取れてしまっていたら、本番のような点数は取れなかったと思います。私にとって、LECの適性模試を受けたことは非常に価値のあることだったと思います。
今振り返ってみると、適性試験対策には本試験と同様のレベルの問題を繰り返し解いて、解き方のパターンを覚えてしまうことに尽きると思います。それには、過去問を解くことが一番だと思いますが、市販の問題集やLECの適性模試などをうまく活用して、より多くの問題に当たるといいと思います。
【2.ステートメント(志望理由書)対策】
適性試験後、志望校の選定に入りましたが、私は働きながら法科大学院(ロースクール)に進学しようと考えていたので、受験出来る法科大学院(ロースクール)に限りがありました。通学時間などを検討した結果、夜間に授業が開講されている法科大学院(ロースクール)で通学可能な法科大学院(ロースクール)は2校しかなかったので、その2校を受験することにしました。
志望校選定後にステートメントの内容を考えましたが、すぐに仕上げることが出来るものではありませんでした。ステートメントには各法科大学院(ロースクール)の特色を盛り込んだ形で作成したほうが効果的だろうと考え、各法科大学院(ロースクール)が打ち出している理念や特色を知るために、法科大学院(ロースクール)のホームページを見たり、実際に説明会まで足を運び情報収集をしました。
ステートメント対策としては、情報収集のほかに市販の本を何冊も買い込んで合格者のステートメントなどを参考に自分で書いたステートメントを評価して推敲を重ねました。
結局、何度も何度も推敲を重ねた結果、ステートメントを書き上げるのに一ヶ月ほどかかってしまいました。
志望校を決めたらすぐにステートメントを書き始めたほうがいいと思います。私は適性試験後に書くことになってしまいましたが、ステートメントはたいがい法曹になりたい理由や社会人経験のある方でしたらその経験を盛り込んだ形で書くことになると思うので、適性試験前からでもステートメントの大枠を考えたりしておくと余裕を持ってステートメントを仕上げることが出来るのではないかと思います。
【3.小論文対策】
小論文対策は、小論文用の市販されている本を何冊か買って読んだのですが、実際に書いてみなければ自分がどれだけ書けるのかわからないので、適性試験対策同様、LECの小論文パーフェクト模試を受けることにしました。
小論文対策本を何冊も読んでいたので、ある程度は書けるだろうと考えていましたが、模試を受けた直後はこのままではまずいという感想しか残りませんでした。それまで、まともに小論文を書いたことのない私が対策本を読んだだけで、いきなりいい小論文がかけることのほうがおかしいことだったからです。
小論文パーフェクト模試の解説をしっかりと読んで小論文の書き方から考え方までを吸収することに全力を注ぎました。実際に模試を受けてから対策本を読み直してみると、ただ単に読んでいた時とは異なり、小論文の解き方がきちんと理解することが出来るようになっていました。適性模試のときもそうでしたが、やはりここでもLECの模試に助けられました。また、返却されてきた答案をみると意外にも7割の点数が取れていたので、それも自信につながりました。模試の答案中に記載されていたコメントを参考に、本試験中はコメントされたことに注意しながら落ち着いて問題を解くことが出来ました。後日、模試の成績表が送られてきましたが、成績優秀者に載っていたので、対策本を読んでいた効果はあったのかもしれません。しかし、LECの小論文模試を受けたことで小論文の勉強をしなければいけないというきっかけを作ることが出来たので模試を受けてよかったと思います。
【4.面接対策】
面接対策としては、ステートメントを読み直した程度で特に対策と言えるようなことはしていません。
しかし、何故その法科大学院(ロースクール)でなければいけないのか、何故法曹になりたいかなどは、きちんと練習しておいたほうがいいと思います。私は、面接の場になれば言えるだろうと思い練習を中途半端にしていたことで、本番では緊張してしまい、言いたいことがうまく言えずに面接が終わってしまったからです。面接終了後に何故きちんと練習をしなかったのかと本当に後悔しました。

私は、適性試験の成績も突出していいわけではありませんでしたが、授業料の半額免除をもらうことが出来ました。適性試験の点数が思わしくなくても小論文や面接などで逆転は可能です。
また、働きながら合格を目指している方は勉強時間を確保することに苦労していると思います。しかし、学生とは違い社会人としての経験があるからこそ学生との差異をステートメントや面接でアピールすることが出来ると思います。勉強時間がなく不利だとは考えずに、社会人だから有利なんだと考え合格を目指すといいと思います。
せっかく勉強時間を確保出来ても効率が悪ければ意味がありません。予備校の講座や模試をうまく活用して効率のいい勉強を心がければ、働きながらでも十分合格することは可能だと思います。
※履歴書の各講座名から説明ページに飛べます。
私はマスコミで6年ほど記者をしていました。事件・事故など様々なニュースが毎日のように起こるので変化に富んだ仕事だったと思います。社会貢献という言葉を忘れずに日々取材活動をしてきましたが、記者もやはりサラリーマンであるという性質上、組織の論理で仕事をせざるを得ず、限界を感じていました。また、読者という一番大事な「お客様」がいるにもかかわらず、業界の横の競争にのみ囚われ、その存在を半ば無視しているような編集姿勢にも疑問を持っていました。そのような中、取材を通して、高い専門性を武器に社会に横たわる難題を次々と解決していく弁護士に魅力を感じ、2、3年ほど前から法科大学院(ロースクール)受験を漠然と考えていました。一方で、サラリーマンという安定した地位に魅力があったのも事実で、わざわざ辞めてまで受験に挑戦するというリスクを負うことにも抵抗がありました。しかし、30歳を目前にし、「このままずるずると納得のいかない仕事をし続けていいのか」と盛んに自問自答した結果、07年3月に退職と法曹への道の挑戦を決断しました。
1.適性試験対策
とはいうものの、チャレンジを決めた3月初めの時点では、未修者用試験が適性試験と小論文や面接が主体であることは知っていただけで、具体的に試験がいつあるのかなどを調べていませんでした。だから、適性試験がわずか3ヵ月後にあると知った時にはやや焦りました。
まず手始めに前々から買ってあって、ほとんど手をつけていなかった適性試験用の参考書や問題集を解きはじめました。でも、それだけでは間に合わないので、予備校にも通おうと思いました。当時私がいた福岡では、法科大学院(ロースクール)の試験対策講座を開いていたのがLECともう1校しかありませんでした。しばらくは仕事も続けなくてはならず、また勤務時間が不規則であったため、ビデオブースがあり予約が柔軟に変更できることが私にとっては必須条件でした。講座の内容なども見比べて、最終的にLECを選びました。
適性試験まであと3ヶ月で、しかも仕事を5月までは続けることになっていたので、勉強時間は極めて限られていました。だから思い切って小論文試験対策を後回しにし、適性試験対策一本に絞りました。私は母校でもある京都大学が第一志望で、京大では適性試験は大学入試センターの結果しか採用しないため、センター対策を中心に据えました。それでも勉強時間は、仕事に行く前と終わって帰宅してからしか作れず、1日2時間程度でした。そして休日はLECに行き、短期間で適性試験に間に合わせようとする人向けの「適性試験クイックチャージ講座」を受講し、ポイントを絞って学習しました。しかし、私にとって受験勉強をするのが大学入試以来10年ぶりだったので、いざ問題を解いてみても、まるで長年使っていなかった筋肉を動かしたような感覚で、なかなか新卒の方たちと比べても素早く問題を処理出来ませんでした。それでも、適性試験は基本的に大学受験レベル程度の知識があれば対処が可能なので、問題数をこなすことで少しずつ昔の感覚がよみがえってきたのか、徐々に処理速度は上がってきました。
勉強を始めて約50日が経った4月末に初めて大学入試センターの過去問を、実際の時間に合わせて解いてみました。ところが結果は散々たるもので、平均点にも届きませんでした。原因について自分なりに分析してみたところ、問題を解くノウハウはクイックチャージ講座受講の甲斐もあってか、だいぶ身についてきていました。ところが、実際に90分という時間で解いてみると焦ってしまい、出来る問題も出来ないという欠点があることに気付きました。90分×2という実際の試験と同じ形での学習をもっとしなくてはならないと考え、「全国適性模試パーフェクト編」を新たに申し込みました。このころには会社も実質退職前の休暇に入っていたので、毎週3回、計10回にわたり本番形式で練習することが出来ました。大学受験でも多くて週に1回だった模試を、週3、4回というペースで受験したため、食事がのどを通らないなど体調を崩しかけましたが、おかげで成績は徐々に伸びていきました。
6月、いよいよ本番第一弾の日弁連の適性試験を迎えました。しかし、センター対策中心だったこともあり、日弁連特有の大量の問題文に対し、解くスピードがついていかず、スコアは延びませんでした。それでも「本番はセンターだ」と日弁連を忘れて気を取り直したところ、センターではほぼ期待通りのスコアを出すことが出来ました。
2.小論文対策
7月、正式に会社を退職しいよいよ完全に受験生活に入りました。手始めに、後回しにしていた小論文対策を始めました。「小論文ベーシック講座」で入試小論文における基本的なルールを知り、それから「小論文パーフェクト答練」で実際に書く作業をしました。慣れない作業だった適性試験とは異なり、もともと記者として毎日のように文章を書いていたこともあり、小論文の答練では最初からかなりの評価を頂けました。それでも、マスコミにおける文章の書き方と入試小論文の書き方は異なる部分もあり、入試のやり方に合わせるのには苦労しました。例えば、記事においては、出来るだけ短い文章の中に多くのファクトを盛り込まなくてはならないため、極力接続詞は使わないようにしますが、小論文では比較的よく使用しているように見受けられました。またマスコミでの解説、論説文ではわかりやすさが一番重要なので、具体的な例示を使い説得力を持たせることが奨励されますが、入試小論文では採点者によっては「具体例が長すぎる」などの理由で減点対象になったりする等、細かい部分では試行錯誤が続きました。同時に、小論文の課題文の背景にある法学的な考え方になじもうと憲法や刑法の基礎についても学びました。
3.面接ステートメント対策
面接、ステートメント対策では、今までやってきた仕事と志望動機にきちんと一貫性があるか、という点を何度も検証しました。北海道大学と大阪大学(いずれも特別枠)では面接でほぼ合否が決まると言われていたため、ステートメントで内容に穴がないか。 穴があっても、面接できちんと説明できるかということが大事です。実際北大では、「弁護士として、サラリーマンである記者では出来なかったような社会貢献をしたい。」と述べたところ、面接官の方が「弁護士は確かに社会貢献している部分があると思うが、世論に喚起するという点ではむしろ記者のほうが社会貢献をしているのではないかと私は思うが・・・。」と言われ、回答に窮してしまいました。結局、その場は「世論喚起する必要があればマスコミ界にいる知人、友人にお願いし、私はやはり直接的に貢献をしたい。」と答えて何とか逃れました。北大ではこの質問以外にも、明確な答えのない難しい問いを次々と投げかけられました。実際の法曹の現場でも答えがなかなかみつからない難題が多数あることから、おそらくは厳しい質問を浴びせて、それをどう答えるかを見ることで法曹としての適性を判断されていたのではないかと思われます。
阪大の面接でも課題が用意されていて、私には「国が定めた安全基準をやや超える食材であっても、安いことを理由に欲しい消費者がいた場合、食材の販売を中止させたほうがいいか、それとも基準を緩和したほうがよいのか。」という問題が出題されました。私は「法で定められている以上、原則は違反する食材を販売してはいけないが、消費者に情報を伝えたうえで、基準を緩和したほうがよい」と答えました。論旨が一貫していれば、おそらく回答は中止でも、緩和でも構わないのではないかと思います。阪大は全体的に北大と比べると、受験者の雰囲気をみているという感じで、あまり厳しい質問はありませんでした。

当たり前のことですが、法科大学院(ロースクール)に合格するのがゴールではなく、やっと法曹になる挑戦権を得たにしか過ぎません。おそらくこれからの方が何倍も苦労するのでしょうが、初心を忘れずに司法試験を突破し、社会に役に立てる弁護士になりたいです。
私は社会人から法科大学院(ロースクール)を受験しました。社会人が未修者枠として挑戦する場合、論文では、私のように記者という特殊な仕事ではなくても、業務上日々文書を作成される方は多いと思われるので、新卒の方と比べて劣ることはないと思われます。面接は、社会を経験している分、新卒よりも人間としての引き出しが多く有利でしょう。一番問題となるのが適性試験です。問題を解いてみて「昔なら出来たのに…」と思われた方がきっと多いのではないかと思います。私も最初は、計算が必要な場面で手が全然動かず、年月が経ったことを妙に実感してしまいました。有効な対策は、リハビリだと思い毎日愚直に数問でも解き続けるぐらいしかありません。
昨今、司法試験合格者の就職難が報道されるなど、社会人経験者による挑戦はますますリスクが高いといえるかもしれません。それでも、私は日本の司法が厚みを増すためには様々な背景をもった人たちが法曹となることが必要ではないかと思います。特に社会人から挑戦される皆様のご健闘を心からお祈りしています。
合格体験記は今後も続々追加予定です!
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