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加藤講師 私の日々の雑記帳から〜保育士試験合格のための学問のすすめ〜

第2回【加藤講師コラム】
1. 保育士試験で頻出の日本の教育関係者
2. 私が感動した書物の紹介

3月29日(木) | 本試験まであと128

保育士試験で頻出の日本の教育関係者


こんにちは。LECの保育士課講師の加藤です。今回私のコラムの2回目です。

前回は西洋の人物を中心にまとめましたので、今回は日本の人物に焦点を当てていこうと思います。人物は前回も書いたように得意分野としておけば合格の近道になること請け合いです。人物は何科目かに共通しているので、1回覚えれば何科目にも使えますので保育士試験合格にためには必須の項目だと思います。
さらに、今回も愛読書などの紹介もさせていだこうと思います。

前回の復習になりますが、人物のところで重要な覚え方は「人物+キーワード+著作+言葉」をセットにして覚えることです。人物は表にして覚えると覚えやすいと思います。

以下の表に示したキーワードと著作と言葉をセットにして覚えます。これがポイントです。

●保育士試験で頻出の日本の教育関係者(ピックアップ)

人物キーワードなど
福澤 諭吉「慶應義塾」の創設者、『学問のすすめ』『西洋事情』「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らずと言えり」(『学問のすすめ』より)
倉橋 惣三
(くらはし そうぞう)
「児童中心主義」「生活を生活で生活へ」(言った言葉)「誘導保育案」「東京女子高等師範学校附属幼稚園主事」『幼稚園雑草』『育ての心』『フレーベル』
城戸 幡太郎
(きど まんたろう)
「社会中心主義」「保育問題研究会」『幼児教育論』『生活技術と教育文化』
山本 鼎
(やまもと かなえ)
「自由画教育運動」
橋詰 良一「家なき幼稚園」「露天保育運動」
鈴木 三重吉『赤い鳥』
貝原 益軒
(かいはら えきけん)
『和俗童子訓』「日本のロック」
佐藤 信淵
(さとう のぶひろ)
『垂統秘録(すいとうひろく)』「日本のフレーベル」
石井 十次「岡山孤児院」「岡山孤児院12則」
石井 亮一「孤女学院」→「滝乃川学園」設立
留岡 幸助)私立感化院「家庭学校」の設立

次に保育士試験(教育原理)で実際に出題された問題を見てみましょう。
平成23年の保育士試験「教育原理」の問7では倉橋惣三について、1題出題されました。

【問7】
 次の文は倉橋惣三に関する記述である。不適切な記述を一つ選びなさい。

1.東京女子師範学校教授となり、附属幼稚園主事として活躍した。
2.幼児の自発性を尊重した保育理論を展開し「生活を、生活で、生活へ」という有名な言葉を残した。
3.彼の幼児教育の方法は誘導保育と呼ばれる。
4.彼は、子どもをおとなが導く必要性を主張し、「社会協力の訓練」を保育の目的、指導原理として明示した。
5.代表的著作には『幼稚園雑草』、『育ての心』、『幼稚園真諦』、『子供讃歌』がある。

【解答】
この問題の正確は4です。太字にしたところがポイントです。キーワードや言った言葉や著作を理解していれば解ける基本的な問題です。
ちなみに、4は「城戸 幡太郎(きど まんたろう)」に関する記述です。「子どもを大人が導く必要性」を主張して「社会的訓練」を保育の目的としたのは「城戸幡太郎」です。
この前年でも「教育原理」の問6で「北原白秋」「山本鼎」「鈴木三重吉」などについて出題されております。養護原理でも日本の人物は重要ですのでこちらは誰が何を設立したのがなどを中心に把握しておきましょう。合格のために必須の項目です。

私が感動した書物の紹介


次に、私が感動した作家やその著作の紹介をしていきたいと思います。
今回は福澤諭吉の『学問のすすめ』を取り上げたいと思います。
福澤諭吉はLECのテキスト25〜26頁にも登場していますが、その思想は今でも新鮮で、現代にもまさに通用する思想だと思います。この混沌とした今の時代にこそこの福澤諭吉の思想は必要なのでは、と思います。
私も教育関係の仕事に携わり、仕事上でも、仕事以外の日々の日常生活の中でも、悩みも多く、いつも迷って生きているのですが、常にこの福澤諭吉の教えを根本に置いています。

★「独立自尊」/「一身独立して一国独立する」
この私の好きな福澤諭吉の二つの言葉を軸に簡単にまとめていこうと思います。
「独立自尊」一言でいうなら「自分にて自分の身を支配し、他によりすがる心なき」(『学問のすすめ』第3編より)私たちが近代人になるためには、まず自分で考え、自分の思想で行動をして他人に頼らないという生きかたが重要であるということです。他人の意見に影響されず自ら物事の是非を判断し正しい判断と行動の出来る人が「独立人」であるということです。そしてこうした正しい判断をするために人間には「学問」をすることが重要であるということにつながります。

そして、こうして選んだ自分の生きかた考えには自分で全責任を持っていく、ということです。何においても、ぶれない自分をもつということではないかと私はいつも思っています。このことは、自分の信念を通すことにつながると思います。これは保育士をはじめ、教育に関わる人にとってはとても重要なことだと思います。自分に確固たる信念がなければ、子どもを導くことなど出来ないと思いますから。
「一身独立して一国独立すること」
さらにこうした独立心のない人は大多数に流されて、もし上(国家)が間違った方向にいってもそちらに流されてしまい、他人を恐れ、他人にへつらうような人間になってしまう、ということも述べています。(『学問のすすめ』第3編より)
そしてこうした人間ばかりが集まった国は、国を愛する心無い人であふれ、やがては衰退していくであろうことも述べています。一人ひとりの国民がきちんと独立した人間であることが非常に重要であることを述べていて、私がとても好きな言葉でいつも心のどこかに留めてある言葉です。

保育士を目指される皆さんにも、是非これから「自分でしっかりまず考えて判断して(判断に迷ったときは勿論他人に相談して)その行動には責任を持って子どもさんと関わっていって欲しいと思います。そして福澤諭吉はまた仮に、自分で恥じるような点を曲げて、大多数がそうであるからと言って他人に従うようになってはならない、とも言っています。このことも保育でもとても重要なのではないかと思います。
このことは実践することはとても難しいですね。勇気も必要です。私自身もまだまだ未熟な人間ですのでなかなか実行するときは勇気も必要で失敗の多い人生です。でもどうにか奮い立たせ、これからも生きていくしかないように思っています。

未来を担う子どもたちは、大震災もおこり、原発の問題なども含めてこれからの混沌としたますます厳しい時代を生きていかなくてはならないと思います。皆さんが保育士となられた暁には、子どもたちに是非「自らの力で立って歩き、自ら考え判断して実行していく」様な生き方を皆さんが日々の保育の中で植え付けていってあげて欲しいと思います。講師の一人として皆さんに大いに期待しています。

参考著作:『学問のすすめ』福澤諭吉(岩波文庫ほか講談社学術文庫など多数のところから出版されています)
『福澤諭吉「強い日本人」をつくる』言葉』福澤諭吉著・岩松研吉郎訳)(知的生きかた文庫)「『福澤百話』を簡潔に紹介したものです。先が見えない時代の「自分の柱の立て方という副題がついていますが、まさにこの通りの本でわかりやすく岩松先生が現代語に訳されていて福澤諭吉の入門書としてもいいと思います。



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