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地方分権時代を先取る柏市の市政を聞く
反町勝夫 地方分権時代を先取る柏市の市政を聞く


「インターネット教育」
本多晃氏
LEC東京リーガルマインド
代表取締役会長
反町勝夫
VS 柏市長
本多晃氏


反町
 文部省・郵政省が主管する「学校インターネット高度化計画」のモデル地域として柏市が選ばれたということですが、その内容はどのようなものでしょう?

本多
 柏市では「のぞみプロジェクト」(注1)と名づけています。市内に麗澤大学という国際関係を中心にした非常に特色ある大学があるのですが、ここに教育コンピュータ・ネットワークがあります。インターネットで世界につながっています。もう一つ、柏市は「タイタス」というケーブルテレビが普及しています。現在、加入者は2〜3万世帯に達して、容量の大きい光ファイバーが市内全域をめぐっています。そういう物理的な条件が整っていたこともあり、市では従来から小学校、中学校にコンピュータ導入を進めていましたが、今回、インターネットに接続してもっと積極的に取り入れようというものです。
 文部省としては、今後3年間で柏市内の20の小学校、中学校と接続する計画で、その中で実際にインターネットをどのように教育に生かせるかを研究する予定です。また受け入れる柏市の立場から言いますと、これからの小中学生にはインターネットというソフトのシステムとコンピュータというハードを自由に使えるような能力をすべての卒業生に身につけてほしいと考え、そのための良い機会であると大変期待しています。

反町
 ここ1〜2年でだいぶ違ってきているのでしょうが、統計を見ると、アメリカと比較すると、パソコンの普及率はいまだに3分の1と言われています。

本多
 柏の姉妹都市で、米カリフォルニア州にトーランスという市があります。昨年2月、姉妹都市締結25周年記念で渡米して、現地の教育現場を見学しました。その後、トーランス市長との夕食会で、「教育で最も重要な課題は何ですか?」と市長にうかがったところ、「全小学生にインターネットを使える能力、自由にアクセスする能力を身につけさせること」とおっしゃるわけです。
「アメリカではネットで情報にアクセスできることが不可欠なものになりつつある。使えない人は言葉がわからないのと同じくらいのハンデキャップになる。平等のため、みんなが使えるようにしなければならない」と市長さんはおっしゃっていました。

反町
 インターネットを介した情報というのは、アメリカでは今や趣味などの付加価値的な情報のレベルではなく、基礎的な生活の道具として必要なものになっているのでしょうね。

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