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経営スキルを磨き、より質の高いサービスを生み出す

真貝 大介氏(株式会社船井総合研究所経営支援部士業コンサルティンググループ)

聞き手:反町勝夫 株式会社東京リーガルマインド代表取締役

グローバル化、IT化に伴う社会経済の急速な発展、多様化によって、司法書士業界にも、質の高いリーガルサービスの提供と機動性が求められており、司法書士は、これらのニーズに的確かつ迅速に対応すべく、経営努力も積極的に行っていかなければならない状況にある。そこで、司法書士業界専門の経営コンサルタントとしてご活躍されている真貝氏に、司法書士を取り巻く現状および事務所経営のあり方についてお話いただいた。


■ 「経営」にアレルギーがある法律専門職

反町

真貝さんは約30事務所の支援先をお持ちで、これまでも多くの司法書士事務所をご覧になってきています。しかし、士業は、「経営」という観点を避けてきているようなところがあります。司法書士専門の経営コンサルタントをされているお立場から、その点どのようにご覧になっているでしょうか。

真貝 大介氏 株式会社船井総合研究所経営支援部士業コンサルティンググループ

真貝

拙著『司法書士のためのマーケティングマニュアル』(第一法規・2008)は、タイトルを控えめにしたつもりだったのですが、司法書士業界においては、「経営」や「マーケティング」という言葉が刺激的だったようです。税理士や社労士の方は、業務の性質上、普段から企業経営者とのお付き合いがありますから、「経営」ということについて、わりとすんなり受け入れていただくことができますが、司法書士などは「儲け」や「稼ぎ」ということには触れたがらないところがあるように見受けられます。しかし、司法書士業務の3本柱のひとつに、登記業務を通しての企業法務支援があり、企業法務を専門とする先生が増えてきていることや、今後伸ばしたい分野のひとつであることからしても、企業経営者と対峙して取り組んでいくことは大事であると考えています。

反町

確かに税理士については、利益そのものを扱っていますから、抵抗感はないかもしれません。それに対して司法書士は、弁護士同様、企業経営に触れる機会が少なく、馴染みにくいかもしれません。とはいえ、自分で事務所を「経営」しているわけです。実際の法律・会計専門職事務所の経営は、どのような状態なのでしょうか。

真貝

法律・会計専門職事務所の経営を見てみると、体系だっておらず、試行錯誤のところが多いです。私が専門の司法書士については、その主たる業務のひとつである登記が、この不況で不動産の売買が減少し、従来の6、7割方にならざるを得ない状況にあるほか、同業者のみならず弁護士との競争も強いられ、非常に厳しい環境にさらされています。したがって、より戦略的な経営に切り替えなければ、もはや競争には勝ち残れないと考えます。

■ 伸びている分野へのシフトを

反町

真貝さんは、この不況下で司法書士が今後どのようになるとお考えでしょうか。

真貝 大介氏、反町 勝夫対談

真貝

登記以外の分野で伸びているものにシフトしていくかたちになると思います。

反町

成年後見などは、今伸びている分野です。

真貝

あとは、地方に分散して、個人の需要に応えるというのも挙げられます。司法書士が弁護士より有利な点は、比較的地方に分散していて、地方のマーケットを押さえて地盤を固められることです。さらに、地方には、司法書士と土地家屋調査士と両方の資格を持っているベテランの先生方がいらっしゃり、ワンストップで対応してもらえることがよくあります。

反町

ワンストップというのは、地方では特に大きなメリットでしょう。

真貝 大介氏 株式会社船井総合研究所経営支援部士業コンサルティンググループ

真貝

しかし、何より大事なのは、基本的ですが、接客です。事務所によっては接客がまったくできてないところもあります。そういった事務所の依頼は9割方が既存客になるのですが、悪い意味で慣れてしまっていて、電話での接客態度や言葉遣いもままならないことがあります。

反町

新規のお客さんであれば、じっくり話を聞いて、一からまた関係を構築していかなければいけません。そうすると、お客さんも安心しますし、核心を話してくれると思います。

真貝

おっしゃるように、そのようにお客さんと信頼関係を築き上げていくことが大切だと思います。新規顧客の獲得が得意な事務所は、まずは面談で一時間くらいは話を聞いて、一度すべてを受け止めて、そこから始めていくというケースが多いのです。本来は、このようにして得た新規顧客をリピーターにして、口コミで広がっていくのが理想なのですが、事務所の経営状況を踏まえると、なかなか難しいことが多いです。

反町

わが国ではまだまだ法律サービスは十分ではなく、司法制度改革を経て動き出したばかりです。法律・会計専門職は、この不況においても、地方でもまだまだ雇用を生み出せる力があるのです。真貝さんには、もっと法律・会計専門職を盛り立てていただきたいと思います。本日はありがとうございました。


≪ご経歴≫

株式会社船井総合研究所経営支援部士業コンサルティンググループ
真貝 大介氏(しんかい だいすけ)
神戸大学経営学部卒業。船井総研入社以来、徹底的な現場調査と具体的な業績アップ提案で、専門サービス業をはじめとした数々のクライアントを業績アップに導く。近年士業マーケティングの本格化を機に、司法書士事務所へのコンサルティングを開始。一事務所の業績アップと業界の地位向上を目指す。著書に『司法書士のためのマーケティグマニュアル(第一法規刊)』がある。

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