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【2008年度 出る順行政書士『初歩の初歩』】

【概要】

「あんなに仲の良かった兄弟と相続でトラブルになってしまった…」「デモ行進を制止しようとした警察官に殴られたのだが、治療費は請求できるのか…」といった、日常で起こりがちなトラブルや疑問を解決しながら、「法律の基本となる考え方」を楽しく習得できる、まさしく「基本の書」。
憲法・民法・行政法をイラストや図表を多用して説明し、法律が思っているよりも身近な存在であることを改めて思い出させてくれます。
行政書士の法律科目(憲法・民法・行政法)の各科目15テーマを分かりやすく解説しており、読むだけで主要科目の基礎知識が学べます。行政書士試験の受験生のみならず、公務員試験やその他の法律試験の受験生にも胸を張ってお勧めできる一品。

A:今回、我々がお勧めしますのは「初歩の初歩」、通称「しょほしょほ」!!つまり、「しょほしょほの書評」をこれから行うわけでして…


B:ちょっと!わざとでしょ、そのかみそうなタイトルは。ふざけてないで始めるわよ。


A:ごめんごめん。じゃあ気を取り直して…。この本って参考書という分類になるのかな?


B:参考書ねぇ…少し違うんじゃないかしら?本書は、参考書というより入門書ね。だから、勉強のための本というよりは、法律の読み物って感じかな。


A:読み物か、なるほど。確かに各テーマの冒頭にある事例はイメージしやすいものばかりだよね。これなら資格は目指さないけれども、知識として法律をかじってみたい学生さんや社会人の人にも良いかな。


B:そうね。適度なボリュームだしイラストも多いから、読みやすいし。なにより本書のポイントは、面白そうな事例に柔らかい文体なんだけど、「法律の基本」をしっかり押さえてるってところ。


A:「法律の基本」?


B:「法律が存在する意義」って言い換えてもいいわ。受験生のように法律の学習をしている人たちでも、なんとなくルーティンに勉強してると忘れがちになっちゃうのよね。行政法とか、忘れやすそうじゃない?


A:ああ、なるほど。確かに、行政法に限らなくても、「イメージしにくいから丸暗記で済ませよう」としちゃう科目や制度はあるね。


B:でも「愛人から相続財産を取り戻すには〜」とか「ドッグカフェの営業停止を取り消すには〜」という具体的なケースなんて現実世界で割とあるでしょ。なのに判例や条文を丸暗記しちゃうだけで制度の趣旨や意義をちゃんと理解していないと、誰かに説明するときに困るでしょう?


A:うんうん。「みんなが分からないことを、みんなに分かるように説明できる」というのが法律家だものね。「これこれこういう理由で、このような法律が必要なのです」って理解してないと、ただ法律の知識が頭に詰め込まれてるだけの法律家になっちゃう。


B:そう。それは、はっきり言って法律家って呼べないわ。だから、「法律の基本」というだけあって、それはすごく大切なことなのよ。その意味では、こうした本は法律の入口にいる人だけじゃなく、受験生たちにもお勧めできるわ。


A:どうして?


B:資格取得のための勉強って、当たり前だけど「最終的に点を取れるようになる」ことが一番大事でしょ。だから知識を増やすためにたくさん条文や判例を繰り返して覚えようとするわよね。つまり詰め込みね。


A:それって、いけないの?


B:いけなくないわよ。むしろ当たり前じゃない。でも、さっきも言ったけど、知識詰め込み型の学習が避けられないとすれば、どうしてもルーティンな勉強になっちゃうでしょ。そうすると…もう説明はいらないわね。


A:ああ、そうだね。そこで、本書で法律の趣旨や意義、つまり「基本」を再確認してもらいたいってことか。つまり、「知識」と「考え方」の融合を図るわけだね。


B:そ。だから本書は、楽しく読めて、ついでに法律の基本が分かるという一石二鳥なのね。2時間もあれば一気に読み通せるし。名は体を表すじゃないけど「初歩の初歩」というだけあって、法律を学び始めた時の素朴な疑問、つまり「初めの一歩」を思い出させてくれるわ。


A:なるほど…、そう考えると奥が深いなぁ、「しょほしょほ」。


【総評】

六法を開いて無機質に眺めているだけでは、法律は何も語りかけてきません。
法律は、使われる場面を想定して定められているものですから、その活躍場面を考えながら学習をしなければ「生きた法律」として頭に定着してくれません。
そこで、身近な事件形式で進行していく本書は「こんな事件が起きた時、法律ではどうやって解決するの?」という疑問に、興味深く、分かりやすく、楽しい語り口調で解答しながら、「生きた法律」を感じさせてくれます。
今、学習されている法律の趣旨や意義を問われた時に「?」がついてしまう方がいらっしゃったら、それは大変。ぜひ、本書に目を通して、目から鱗を落としていただきたいものです。

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