これから行政書士試験合格に向けた学習を始めるにあたり、把握しておきたいのが試験科目。中でも「行政書士法」「行政法」についての疑問が多く寄せられます。ここでは、「行政書士法は試験科目ではない!?」「行政法という法律は存在しない!?」など、「行政書士法」と「行政法」の違いについてご案内いたします。
行政書士法とは?
結論から言うと、「行政書士法」は現在の制度において試験科目ではありません。とはいえ、行政書士を目指すのであれば、是非とも知っておきたい法律です。
では、一体「行政書士法」とは何かというと、「行政書士の目的(第一条)・業務(同条の二〜四)や資格(第二条)」などが定められている法律の事なのです。
試験科目ではない事から、「行政書士法」の知識の有無が試験の合否に直接関係することはありません。しかし、学習を進めていく上で、壁に当たったりスランプに陥ったりする事もあります。そんな時、気分転換の方法の1つとして「行政書士法」を学んでみる事もおすすめです。自分の目指している行政書士という職業が、どのような目的・業務で成り立っているのかを知る良い機会になりますし、合格した自分の姿を思い描くことはモチベーションの維持・向上にもつながります。

- 例(目的)第一条
- 「この法律は、行政書士の制度を定め、その業務の適正を図ることにより、行政に関する手続の円滑な実施に寄与し、あわせて、国民の利便に資することを目的とする」
行政法とは?
一方で「行政に関する法律(ここがポイント!)」は出題されるものの、「行政法」という法律そのものは存在しません。「行政に関する法律(試験で出題される主なもの)」とは、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法、地方自治法などがありますが、一般的にこれらを併せて「行政法」と呼んでいるわけです。 これらは試験科目である事から、行政手続法を例に出題傾向を交えてご紹介します。

- 例(標準処理期間)第六条
- 「行政庁は、申請がその事務所に到達してから当該申請に対する処分をするまでに通常要すべき標準的な期間(中略)を定めるように定めるよう(※1)努めるとともに、これを定めたときは、これらの当該申請の提出先とされている機関の事務所における備付けその他の適当な方法により公にして(※2)おかなければならない。」
行政書士試験においては、例のような条文や制度の比較について出題されることがしばしばあります(いわゆる横断知識型の問題)。
具体的には、(※1)の箇所を「努力義務」、(※2)の箇所を「法的義務」といいます。両者の大きな違いは、前者はあくまでも「努力義務」に過ぎないので、たとえその義務を怠ったとしてもその責任を問われることはありませんが、後者は「法的義務」なのでその義務に反した場合、責任が問われるという事になります。
「行政に関する法律」は、基本的には条文がベースになっていますので、条文の趣旨を理解した上でしっかり条文を読み込み、繰り返し過去問を解いて訓練を積めば、得点源にすることも可能な科目といえます。


























