知的財産検定試験ガイド
知的財産検定2級・その傾向と対策
2級試験
試験科目は以下の7つの法律で構成されます。
| 科目1 | 科目2 | 科目3 |
|---|---|---|
| 特許法 実用新案法 | 意匠法 商標法 | 著作権法 独占禁止法不正競争防止法 民法 |
発明やデザイン、ブランド等を保護する、特許法・実用新案法・意匠法・商標法(合わせて「産業財産権法」と称されます)、文芸・学術・美術・音楽等に関する権利を保護する著作権法、公正な競争の実現を目指す不正競争防止法、そして契約および契約上のトラブル解決手段等を定める民法と、実に多岐にわたります。この他にも知的財産に関する法律はありますが、普段の事業活動や日常生活で特に触れることの多いこれらの分野から出題されます。
科目受検制度
試験科目の一部を受検することができる制度です。この場合、「特許・実用新案」「意匠・商標」「著作権・不正競争・独禁等」の3科目に分けられます。検定申込時に受検する科目数だけ決定し、実際に受検する科目は検定当日に問題を見て選択することが出来ます。最終的に全ての科目に合格すれば2級の認定がされます。
最低2回は受検する必要がありますが、一部の科目に絞って勉強することが出来るので、勉強時間の確保が難しい方などには一策でしょう。
検定の内容
出題数および解答時間は以下の通りです。
| 2級 | 2級(2科目) | 2級(1科目) | |
|---|---|---|---|
問題数 |
60問 |
50問(各科目25問) |
25問 |
テスト形式 |
マークシート方式 |
||
検定時間 |
90分 |
80分 |
40分 |
60問を90分で解くとなると1問あたり1分半となります。これには問題文を読む時間も当然含まれ、中には長文や難解な問題もあるので、慣れないうちは思った以上に時間を使ってしまいます。
一番大事なのは、用語の正確な意味を早めに理解しておくこと。問題文の意味がわからなければ解きようがありません。市販の法律用語辞典を用意することをお勧めします。ときには法律用語ではない業界用語(?)が問題に使用されることもあるので、注意が必要です。
用語の意味と法律の理解ができれば、問題の訊いているポイントをいち早く見つけることができるようになります。
出題形式
マークシート方式で、ア〜エまでの4肢択一。「最も適切」「最も不適切」いずれかの枝を答える問題が大半です。他には、正解枝の組み合わせや数を選ばせるタイプもあり、この場合はすべての枝に○×の判断がつけられないと正解は難しくなります。
問題は特許、意匠、商標…の科目順ではなく、一問一問バラバラに並んでいます。これも受検生を悩ませる一つの要因でしょう。一問ごとに頭を切り替えて解かなければいけません。中には、科目別に解いていく人などもいるようです(但し、マークミスに注意!)。
出題内容
問題文は、業務上実際に直面しそうなケースを設定して具体的に対処の良し悪しを聞くような形が大半を占めます。各法律の条文知識がベースとなっており、「法的にはどうか」という観点から考えていくこととなります。問題は、過去問の設定を多少変えてくるものも多く、聞きたいポイントは毎回そう変わらないといったところでしょう。過去問をしっかり検討することが重要なカギとなります。(過去問の公表はされていませんが、公式テキスト(知的財産教育協会編 (株)UPLOAD)に掲載されています)
出題割合は特許法と著作権法の問題数が比較的多くなっています。特許法は他の産業財産権法のベースとなる法律であるため、著作権は普段直面する機会が多いため特に重視しているのだと考えられます。
また、意匠法と著作権法と商標法と不正競争防止法は、保護の範囲が重なる部分があるので、複合問題として一緒に問われることもあります。全科目を満遍なく理解しておかないと解答は困難でしょう。
過去問分析
公式テキストに掲載されている過去問と正答率データなどから、全体を分析してみます。
| 正答率 | 0〜50% | 51〜70% | 71〜100% |
|---|---|---|---|
| 25問中 | 3問 | 5問 | 17問 |
| 割合 | 12% | 20% | 68% |
条文そのものや判例等をベースとした問題は、少数ながら出題はされるが、正答率は低い。これに対し、条文を知らずとも一般常識的な観点から考えても何とか正解を導ける問題が多くを占め、正答率も高い。
このことから、「法律を見なくても合格は出来そうだ」と思う人がいるかもしれませんが、合否の判断は全体の点数だけでなく各科目ごとの正解率も考慮されるため、合格率40%の壁は思っているほど低くはありません。万全の準備が必要です。
一般的注意事項
受検会場は、大学など収容人数の多い所がよく使われます。下見を行い、会場までの所要時間や駅出口の確認、トイレやコンビニの場所のチェックなどしておくと当日落ち着いて受検に専念できます。
受検番号で教室および座席が振り分けられますが、受検番号が15ケタと長いため、間違える受検生も珍しくありませんのでよく確認しましょう。マークシートへの記入ミスにも注意。
検定開始前15までに入室が原則です。多少遅れても受験可能としてもらえる場合もあるようですが、時間に余裕を持っていきましょう。試験開始後の途中退出も原則禁止です。トイレも事前に済ませておきましょう。
検定修了後、問題は回収され、問題および正解の公表は行われません。
ステップアップ
知財に関する最高峰の資格「弁理士」…知的財産検定2級のための勉強は、弁理士となるための勉強と重なるので、将来弁理士にステップアップするための地盤固めとしても有効です。
※「知的財産検定」は知的財産教育協会の登録商標です。

