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2012年度合格
松井 良夫さんの合格体験記

合格者
最年長合格

65歳からの受験

松井 良夫さん

年齢 72歳
受験回数 8回
職業 無職
出身校 京都大学大学院 工学研究科 数理工学専攻
受講講座 1年合格パーフェクトコース1+2※1、中上級者向け講座
  • ※1 現在の1年合格ベーシックコース+アウトプット完成コースを指します
  • ※掲載年齢について…掲載している合格者の方々の年齢は、2012年度弁理士試験の最終合格発表日(2012/11/9)時点のものです。

弁理士を目指した理由

私は、昭和40年4月に国際エンジニアリング会社(T社)に入社し、化学プラントエンジニアリングに関するソフトウエア開発に従事した。平成5年頃からエンジニアリング業務の多角化が進み、CAD・CAM、画像認識、生産管理、原子力システム、自動車・カメラ・製薬等多岐にわたる生産システムの設計・建設等を体験した。
この頃、FMS特許の侵害事件やカーマーカ法によるLP特許が話題をよんだが、強力な法務部門が対応していたので、私が直接関わることはなかった。

平成12年経営統括本部の担当からT社の関連会社(不動産業)の経営のため転出した。ここで大きな転機を迎えることになった。ベンチャー育成施設を千葉市と船橋市に開設し、ここで多くの若い起業家達との交流が始まったのである。船橋市商工会議所主催の創業塾の講師をしたとき特許に関する質問を受けたが、当時の私の知識では適切な回答が出来ず、知識不足を痛感して弁理士資格を取得する決心をした。

65歳(平成16年)で退任したのを機会に長年の希望であった弁理士資格の取得に向け通信講座の受講を開始した。論文選択科目は免除されていたが、それでも8年を経過した。途中短答試験免除の3年間を使い果たして振り出しに戻った。今年春の短答試験から進んで、11月9日、特許庁の薄暗いロビーの掲示板で自分の受験番号を見つけ、この長い旅を終えた。

LECを選んだ理由

弁理士試験BASICシリーズの一式を無料で頂けたからである(現在は行っておりません)。それまで知財の知識も経験もない者にとって、通信講座が始まるまでに予備知識を持っておきたかったからである。確かに、LECのテキストは充実している。6月に法改正があっても秋には過去問題集、逐条解説、論文答練は法改正に対応している。看板先生だけでなく優れたスタッフ陣がいると想像している。LECの教材は合格に必要な知識(INPUT)と演習(OUTPUT)について質と量が共に十分である。
それから、各本校のスタッフの方々の親切・丁寧な態度には全く頭が下がる思いがした。エピソードは幾らでもある。私は通信での受講であるから、通信トラブルが致命的になるが、長い期間トラブルは一件も発生しなかった。

入門講座のカリキュラム・テキスト・講師等について

予備知識ゼロを前提に教材ができている。私のように知財の知識のない者でも違和感なく学習に入れるのが良かった。入門から完成まで綿密な教程を組み、それに沿って教材が出来ているので安心してついていけた。学習進度が平滑化されていて、無理なく進めることができた。
講師陣(佐藤先生、宮口先生、納冨先生、江口先生)は個性豊かで、受講生から見て相性の良い先生が必ず見つかるのがLECの強みです。
最近は新しい若い先生も増えて、それぞれ特徴のある授業がされている。選択の幅が広がった。若い先生方によって短期合格のノウハウが語られている。

短答試験対策で気をつけたこと

短答アドヴァンステキストや逐条解説講座を進めて、一つの章が終わったら、必ず過去問題集の対応問題を解くことにした。しかし、過去問を合否の判定資料とするのは間違いである。過去問は、特許庁からのメッセージであり、特許庁が期待する理解のレベルを表している。過去問題集は出題問題を再編してテキストの章立てと一致させているのはそのための配慮である。合否の判定は5月に近づいてから公開模試を受けて判断すればよく、受験者全体の中での自己の位置を知ることが大切だからである。

それから、私は四法の各条文の見出は全部覚えた。これは非常に良い方法だと思う。四法全体を常に関連付けて俯瞰できるからである。よく年齢が進むと記憶力が落ちて困るでしょうと心配してくれるが、そんなことはない。記憶は、対象物への関心を失った時に消えるのであって、興味を失わない限り暗記力に困ることはありません。

毎朝その日の課題に入る前に、四法見出リストと書き溜めた約150枚位のメモに目を通していた。複数の条文が絡む微妙な論点については、自作の問題を作り時々見直していた。問題を作ることで出題者の心理と微妙な表現の意図が分るようになった。

論文試験対策で気をつけたこと

早く自己の論文スタイルを確立することに留意した。問題文を解析して答案構成を考えていたのでは、問題文の表現構造に掻き回されて得点が安定せず、時間内に書けなくなってしまう。また、書ける所で入れ込んでしまって未完成答案となることがある。現在は偏差値判定であるから、採点グループの平均値より前に出ればよい。良い答案とは、抜けがなく減点を受けない答案のことであって、ホームラン答案のことではない。そのためにレジュメは暗記した。パニクッた雰囲気のなかで必須項目を機械的に書くためである。難しい基本書の乱読は止めたほうが良い。書けない知識は論文試験では役に立たないからであり、直ぐに風化するからである。また、そのような高度な事は期待されていない。 意外に条文の趣旨は書けないものである。そして近年ここに配点が大きい。青本は読まなくても事例問題には困らないと思ってしまうが、趣旨を書かせるネタ本は青本であるから、嫌いでも親しみましょう。

口述試験対策で気をつけたこと

試験官と議論しないことに留意した。試験官は筋書リストを持っているから、それからずれると理由があっても合格に届かない。口述試験は10分の制限時間のもとで行われるから、時間切れで終わってしまうからである。 再現答案を作りながら、3種類の試験の中で口述試験が一番難しいと思った。短答・論文・口述は三位一体として勉強すべきである。決して一つ一つ別々にやってはいけない。最近は、論文・口述一体講座が用意されている。それから口述模試は受けましょう。

これから弁理士を目指す方へのメッセージ

サラリーマンは必ず定年の日を迎えます。今までの経験を活かし、そのまま進むことも良い方法です。その他に新しい分野の知識・資格を取得して、健康である限り若い人達を支援する道も意義深いことと思います。今、シニアの方で、弁理士資格を取得することに迷っておられるなら、是非下記の事項を参考にしてください。

今年の合格率は10.7%と公表されていますが、受験生の中に免除資格者が多くいるからであって、今年の短答試験から受験して合格した人の合格率を確認してください。びっくりするほど低いです。周到な準備と心構えが不可欠です。受験するには三つの方法があります(①独学、②通学、③通信)。50歳を超える受験生は、日頃会社で指導的立場にあり、バリバリ仕事をしておられる人であり、完璧主義の人が多いから、今さら人に教えてもらう必要はないと思い、①の方法を取る人が多いと思います。しかし、法律を学ぶには独断と偏見を避けなければなりませんから、指導者の人格を通じて学ぶ必要があります。良い指導者に巡り会うとモチベーションが上がり、そこに良い仲間が集まります。これに良い教材が加われば、短期の合格も可能となります。交通事情からやむを得ない場合に限って③の方法を選びましょう。今なら、私も②の方法を選びます。

新しい事を始めるには勇気ある決断が必要ですが、様々な人達との出会いがあり、貴重な時間を体験することができます。
合格後の自分の姿を描きながら一気に走り抜けてください。

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